華宮霧緒

登録日:2015/03/03 (火) 13:56:34
更新日:2024/11/17 Sun 11:38:06
所要時間:約 7 分で読めます




私、華宮 霧緒(かみやきりお)と申します。
ムダなことがキライなので‥‥用件を、どうぞ。


逆転裁判シリーズ』の登場人物。

CV:朝井彩加(アニメ版)


逆転裁判2』の第4話「さらば、逆転」で初登場した眼鏡の似合う茶髪美人。初登場時の年齢は23歳。
英都撮影所に所属するマネージャーで、看板俳優である王都楼真悟のマネージメントをしている。
ノースリーブを着こなしハイヒールを履いたカジュアルな服装で、手にはいつもスケジュールがびっしり書き込まれた手帳を持っている。カードや手帳をいじりながら話す癖がある。ノースリーブだがあのキャラクターとは多分関係ない。
作中では小柄という扱いを受けているが、161cmの身長は女性としてはほぼ平均的であり他の逆裁女性キャラと比べても低くない*1。あくまで男性の成歩堂(176cm)から見れば小さく見えるだけなのだろう。
仕事は的確にこなし、頭の回転も速い。だがどこか近寄りがたい雰囲気を持つ。
非常に頼りない性格である王都楼にはぴったりのタイプといえる。

巷では王都楼のライバル俳優である藤見野イサオとの恋仲が噂されているが‥‥?

藤見野の遺体の第1発見者だったため、検察側の証人として証言する事になる。


以下、私に関する重要なネタバレがあります。
ネタバレが嫌な方はここでお別れです。
















一見完璧なキャリアウーマンのように見える彼女だが、実は「依存」という心の病を患っている。
カウンセラーの話では、心から信頼できる人間を見つけてはその人物に盲目的に従おうとするようで、そうしなければ生きていくのも不安に感じてしまうらしい。
真相解明マニュアルに載っている彼女のインタビュー記事によると、彼女は昔から身体が小さかったため、それで自信を失くしてしまい自然とこうなってしまったのだという。
先輩で師匠でもあった天野由利恵が突然自殺をしてしまい、目の前が真っ暗になった彼女は後追い自殺を試みるが未遂に終わる*2


後に由利恵が自殺した現場で遺書が見つからなかった事を知ると、遺体の第1発見者だった藤見野がそれを隠したのではと疑うようになる。
その真相を調べるため、そして遺書を見つけたら公表される前に処分するために藤見野に近づくが、彼が遺書を隠したという決定的な証拠は最後まで見つからなかった。

由利恵の自殺した原因は、藤見野との婚約が突然解消されてしまったからで、
その原因を作ったのは王都楼で、彼は以前由利恵と付き合っていたという事実を藤見野の婚約発表を待って盛大にぶちまけたからと霧緒は推測している。
藤見野のダメージが一番大きいタイミングを狙って‥‥

霧緒は実は遺書の内容を知っており、そこには王都楼が由利恵にやった仕打ちが事細かに書かれていたようだ。
その遺書を藤見野が隠した理由も察しがついており、王都楼の決定的な弱みになるからだろうと考えている。

藤見野は王都楼のダメージが一番大きいタイミングを狙って、その遺書を「全国ヒーロー・オブ・ヒーロー」の受賞式で公表しようとした。彼女もそれを手伝っていたが、その前に藤見野が誰かに殺害されてしまう。
遺書を公表される前に王都楼が先手を打ったと考えた彼女は、藤見野の控え室で遺書を必死に探したが見つける事はできなかった。
そんな中ある復讐計画を思いつき、王都楼に容疑の目が向くような偽造工作を現場に施す*3
当然藤見野の事も憎んでいたので彼の胸にナイフを刺す事に罪悪感はなかったようだが、その偽装された証拠に矛盾が生じた事によって成歩堂龍一に疑われるようになる。

その後の審理が進んでいくうちに死体損壊などの罪で留置所に入れられる。




以下、真相についてのネタバレ。












今回の事件の犯人。












……ではない。


王都楼を藤見野殺害の犯人として逮捕させるために霧緒が工作をしたのは事実だが、彼女にとっては王都楼が真犯人であることを確信しての行動だった。
そして王都楼自身は確かに藤見野を殺害してはいなかったが、実行犯の殺し屋に依頼したのは王都楼なので結果的に「王都楼は有罪」というのは正しかった。
なお、王都楼の事件当日の動きがピックアップされたのは当初霧緒の偽装工作によって王都楼が実行犯とされたためであり、彼女がいなかったら王都楼が逃げ切っていた可能性が極めて高い*4ので、ある意味MVPである。

霧緒は初日の探偵パートからいかにも手強い切れ者として登場し、早い段階から王都楼に悪意を抱いていることがわかるため「依頼人は無実」というこれまでの前提を元に考えれば霧緒が犯人のように見えてしまい、実際成歩堂も途中まではそう考えていた。
このエピソードのタイトルが「さらば、逆転」であること、殺し屋が事件に関わっており当初は王都楼の無罪を望む理由も不明なこと、殺し屋の名前を出した途端に王都楼は成歩堂に弁護を依頼する気になったこと、王都楼に由利恵の写真を突き付けた時の不穏な反応など初日の探偵パートでも王都楼が犯人であることを示すヒントはそれなりにあるが、それでも成歩堂と同じくミスリードされてしまったプレイヤーは多いのではなかろうか。

2日目の審理で霧緒は王都楼と殺し屋の策略によって殺人の罪を着せられそうになる。
だが成歩堂と御剣怜侍の手によって事件の真相が解明され、真犯人も捕まった時には今まで見せなかった晴れやかな笑顔で彼らに礼を言った。
どうやら留置所で1人きりになっているうちに自分と向き合う事ができ、初めて自分に自信が持てるようになったらしい。

事件が無事に解決した後もまだ留置所の中だったが、「出所した時には相談に乗らせてほしい」という内容の手紙を狩魔冥から受け取っていた*5。なのでエンディングでは彼らに向かって「皆さんと出会えて本当によかった」と感謝を示していた。




後に『逆転裁判3』の第2話「盗まれた逆転」で再登場。
『2』の後で情状酌量か執行猶予が認められたようで、現在は高菱屋百貨店で行われるイベントのプロモーションと企画の担当をしている。因みに真宵とはこのときが初対面であった。
憑物が落ちたせいか前作のようなクールでとっつきにくい雰囲気はなく、気さくで明るい印象になった。以前は下ろしていた髪もアップに纏めている。
笑顔を浮かべる事も多くなったが、たまにマネージャー時代には見せなかったような慌てぶりを見せる事も。
今回「倉院の里秘宝展」を企画するも、そこに怪人☆仮面マスクという怪盗から犯行予告が届く。
そこで私立探偵の星威岳哀牙に警備を依頼するが、その警備も虚しく秘宝の1つ「倉院の壷」は盗まれてしまう。
その事でまたも落胆し、壷の提供者である綾里真宵にただ平謝りを繰り返す。
さらに今回の件を調べていくうちにドジっ子だった事も判明するが、これが事件解決の手がかりになった。

『3』エンディングでは1年ぶりに冥と再会した事を話し、彼女から教わった鞭さばきを成歩堂に披露したいと語っていた。

『2』でのダメージモーションは、眼鏡が突然割れるというもの。その度にスペアをかけ直しているが、一体何本スペアを持っているのか‥‥?


ちなみに彼女が落胆している時に流れる追憶のBGMには「トノサマンのバラード」というれっきとしたタイトルがある(トノサマンのテーマを物悲しいバラード調にアレンジしたもの)のだが、いつも彼女がいるシーンで流れるのでもはや彼女のバラードと言っても過言ではない……のかもしれない。

海外版では名前が「Adrian・Andrews」となっている。日本語版と同様に、どちらかといえば男性の印象が強いが女性にも使われる名前である。
ちなみに日本語版の苗字はゲーム版のゴドーの声優でタクシューの動機である神谷英樹だとか。

追記・修正は手帳をめくりながらお願いします。


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最終更新:2024年11月17日 11:38

*1 参考までに当時18歳の綾里真宵は154cmである

*2 アニメでは由利恵とは実の姉妹となっており、依存や後追い自殺の描写もない

*3 この偽装工作がなければ王都楼が逮捕されることは恐らくなかったため、真宵が誘拐されることもなかった。また、霧緒がカードを拾ったことで藤見野殺害が虎狼死家の犯行だと気づくのが遅れてしまった(王都楼逮捕前に虎狼死家の仕業だと断定されれば、少なくとも王都楼が殺人犯として逮捕されることはなく、真宵も誘拐されなかっただろう)。当然悪いのは王都楼・藤見野・虎狼死家だが、今回の事件は霧緒の行動で成歩堂・真宵・御剣が大きく振り回されてしまったと言える

*4 最初から殺し屋の関与が発覚していた場合、依頼人がその場にいるとは限らないため容疑者の範囲が一気に広くなり、相対的に王都楼に焦点が当たる可能性も低くなる。

*5 証言の取引で霧緒を危険な目に遭わせた冥なりの償いなのだろう。冥の方も帰国直前に御剣から霧緒と同じ「依存」の問題を指摘されており、その点でも彼女に思うところがあったのかもしれない。