外房線

登録日:2015/03/24 (火) 20:56:28
更新日:2024/12/31 Tue 08:08:28
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外房線(そとぼうせん)とは、千葉~安房鴨川間を結ぶJR東日本の鉄道路線である。
ラインカラーは朱色


概要

千葉県の房総半島東岸南部の旅客輸送を担当している。
上総一ノ宮が複線区間と単線区間の実質的な境界駅となっているが、本来は勝浦まで完全複線化する予定だった。
東浪見~長者町及び御宿~勝浦が複線化されているのは計画の名残で、残りの区間は凍結・中止されている。
大原から安房鴨川までの間は、一般国道の外房黒潮ラインとほぼ並行している。

運行形態

  • 外房線 普通 …………全日設定の各駅停車。最長運行区間は千葉~安房鴨川。千葉~安房鴨川の所要時間は内房線より短かった。
  • 外房・東金線 普通 …全日設定の各駅停車。東金線直通で、運行区間は千葉~成東。千葉~成東の所要時間は総武本線の佐倉経由とほぼ同等。
  • 外房線 ワンマン ……上総一ノ宮以南の各駅停車で、内房線(木更津~安房鴨川)直通。
  • 京葉線 各駅停車 ……京葉線・東金線直通で、運行区間は東京~誉田・成東・上総一ノ宮。成東発着便は誉田で併解結。
  • 京葉線 快速 …………全日設定。京葉線直通で、運行区間は東京~上総一ノ宮。 外房線内各駅停車
  • 総武線 快速 …………外房線直通列車は一部時間帯に設定。横須賀線・総武線直通で、最長運行区間は久里浜~上総一ノ宮。
  • 特急 わかしお ………平日は上り10本・下り11本、土休日に上り7本・下り9本設定。22号のみ全区間臨時。京葉線直通で、最長運行区間は東京~安房鴨川。
  • 特急 新宿わかしお …土休日のみ1往復設定。中央線・総武線直通で、運行区間は新宿~安房鴨川。
  • B.B.BASE外房………土休日の不定期に1往復設定。総武線直通で、運行区間は両国~安房鴨川。

外房線普通外房・東金線普通京葉線快速特急わかしおは大部、外房線ワンマンは日中、京葉線各駅停車総武線快速は一部の時間帯に運転。

日中の運行本数は、千葉←3本/h→蘇我←4本/h→大網←3本/h→茂原←2本/h→上総一ノ宮←1本/h→木更津となっている(時間帯による行先・本数変化有り)。
内訳は、千葉~成東(大網経由)の普通が1本/h、千葉~茂原の普通が1本/h、千葉~上総一ノ宮の普通が1本/h、
東京~上総一ノ宮の京葉線快速が1本/h、上総一ノ宮~木更津のワンマン普通が1本/h。
京葉線快速が乗り入れる関係で千葉~蘇我は1本/h少ないが、同列車が蘇我で内房線快速(下り)・普通(上り)と対面接続しているので一応の便宜は図られている。

種別他 備考 外房線 東金線 外房線































宿




















外房線 普通 千葉
外房・東金線 普通 東金線直通
外房線 ワンマン 内房線直通(安房鴨川経由)
京葉線 各駅停車 京葉線直通
京葉線東金線直通

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快速 京葉線直通外房線内各駅停車
総武線 快速 横須賀線総武線直通
特急わかしお 京葉線直通(普通時停車)
特急新宿わかしお 中央線総武線直通(土休日のみ)
B.B.BASE外房 総武線直通(不定期・土休日限定)

車両

  • 209系2000・2100番台
老朽化した113系置き換えのため、京浜東北線のE233系1000番台投入に伴い離脱した0番台を短編成化・機器更新・内装のセミクロスシート化改造を実施したもの。
2000番台 は空気式、 2100番台 は電気式のドアエンジンとなっている。
6両編成26本と4両編成42本の全てが幕張車両センターに所属していたが、E131系投入後に6両編成の一部は4両化されたり、一部は伊豆急行に譲渡された。
現在は6両編成14本と4両編成48本で、一部の編成はモニタリング装置の追加や成田線空港支線のホームドア導入に伴う改修を受けている。
外房線内では6両・8両のいずれかで運行される。

  • E131系0番台・80番台
房総・鹿島エリアの短編成ワンマン化に伴い投入された直流電車。
車椅子対応トイレも備えたセミクロスシート車で、帯色は房総の海をイメージしたと菜の花をイメージした
80番台は慣性正矢測定装置検測ユニットと軌道材料モニタリング装置を導入していて、一部機器の取付箇所が車内新設の機器室に変更されており、2編成のみ在籍。
2両編成12本の全てが幕張車両センター所属で、外房線内では2両または4両で運行される。

  • 209系500番台・E233系5000番台
京葉線直通用車両で、前者は京浜東北線からの転用組。
誉田で増解結を実施する列車にはE233系が使用されており、これ向けの40両は6+4両編成に分割可能。
大部は京葉線直通だが、千葉駅に発着する各駅停車も設定されている。
なお、E233系については他線区の減便に伴う余剰分を209系置き換えのために導入する計画がある。

  • E217系・E235系1000番台
横須賀線・総武線用の近郊形電車。
帯色は横須賀色であるクリームで、外房線内では15両編成でのみ運行される。
E217系は置き換え進行中。

  • 255系
「Boso View Express」の愛称を持つ直流特急形電車。
カラーリングはで、この色は以降千葉エリアのスタンダードとして各形式に採用された。
2024年7月に全編成が定期運用から離脱し、現在は「新宿わかしお」に使用。

  • E257系500番台
「Boso Express」の愛称を持つ直流特急形電車で、全車普通車。
房総地区の特急削減に伴う余剰発生により、4本が 2500番台 、5本が 5500番台 に改造されて大宮総合車両センターへ転属したが、わかしお運用にも顔を出すことがある。

  • 209系2200番台BOSO(房総) BICYCLE(バイシクル) BASE(ベース)B.B.BASE外房
南武線に所属していたナハ53編成を転用改造したサイクルトレイン。略称はB.B.BASE(ビー・ビー・ベース)
「基地」をコンセプトとしたグレーのラッピングで、4号車(フリースペース・ロングシート)以外はサイクルラックとボックスシートを設置している。
6両編成1本(J1)のみで、幕張車両センターに所属している。

主な駅解説


  • 千葉(ちば)
総武線(快速・各駅停車)・内房線総武本線成田線・千葉都市モノレール線・京成千葉線(京成千葉駅)乗り換え。
島式ホームの5面10線で、外房線は5番線と6番線が始点となる。
総武線方面に直通する列車以外は、当駅発着となる。

  • 本千葉(ほんちば)
島式ホームの1面2線で、千葉寄りのアウトカーブは撮影名所としておなじみ。
千葉県庁・千葉城(千葉市立郷土博物館)や千葉大学病院、県立千葉中高の最寄駅。

  • 蘇我(そが)
京葉線・内房線乗り換え。
西口側は京葉臨海鉄道臨海本線の貨物駅と隣接している。
外房線の下り列車は5番線ないし6番線、上り列車(千葉方面)は1番線ないし2番線から出発する。
千葉市蘇我スポーツ公園(フクダ電子アリーナ)の最寄駅。

  • 鎌取(かまとり)
市原ニュータウンの開発によりベッドタウン化が進み、乗車人員は蘇我に次いで多い。緑区の中心駅。
県・市指定有形文化財のある東光院の最寄駅。

  • 誉田(ほんだ)
京葉線直通列車の一部は、同駅の2番線で併結・解結を実施する。
また当駅発着の列車も存在する。

  • 土気(とけ)
昭和の森とあすみが丘ニュータウンの最寄駅で、「わかしお」の一部列車が停車する。

  • 大網(おおあみ)
東金線乗り換え。大網白里市の中心駅。
相対式及び島式ホームの3面4線で、外房線は相対式ホームの1番線(上り)と2番線(下り)。
ただし、東金線直通列車は上りも下りも4番線から発車する。
当駅発着の便も設定されている。

  • 永田(ながた)
乗車人員は1000人台に減る。
ホームは10両分しかない。

  • 本納(ほんのう)
ホームは10両分だが11・15両の停止目標もある。
公立長生病院や茂原北陵高校の最寄り駅。

  • 新茂原(しんもばら)
かつては三井化学への貨物線が伸びていた。
10両編成以下の列車のみ停車可能。

  • 茂原(もばら)
普通列車の一部は当駅で折り返す他、特急わかしお2号は当駅始発である。
茂原市の中心駅で国重要文化財の観音堂や国指定天然記念物の自然林がある笠森寺の最寄駅。
かつては庁南茂原間人車軌道(茂原~庁南町長南)や南総鉄道(茂原~笠森寺~奥野)と接続していた。
また太平洋戦争時には、海軍航空基地の茂原飛行場まで結ぶ軍用引込線も存在した。

  • 八積(やつみ)
長生村唯一の駅。ホームは10両まで。

  • 上総一ノ宮(かずさいちのみや)
一宮町の中心駅。
複線区間はここでいったん途切れる。
電留線や引き上げ線が存在し、幕張車両センター一ノ宮派出が担当している。
町名の由来になっている上総国一宮玉前神社の最寄り駅。

  • 東浪見(とらみ)
「ひがし~」と読みそうだが「とらみ」と読む。
サーフィンの聖地とも称される釣ヶ崎海岸に一番近い駅だが、東京オリンピックで競技会場になった際のシャトルバスは上総一ノ宮から運行された。
ここから再び複線区間。

  • 太東(たいとう)
2面3線の有人駅。太東岬への最寄り駅だが少し遠い。

  • 長者町(ちょうじゃまち)
いすみ市岬地区の中心駅で有人。複線区間ここまで。

  • 三門(みかど)
外房線で数少ない交換不可の駅。ホームは8両分しかない。

  • 大原(おおはら)
いすみ鉄道いすみ線乗り換え。
いすみ市の中心駅で直営駅。
普通の一部が相互に折り返す。

  • 浪花(なみはな)
ここも8両分のホーム。

  • 御宿(おんじゅく)
御宿町唯一の駅。
御宿海岸や月の沙漠記念館の最寄駅。
ここから最後の複線区間。

  • 勝浦(かつうら)
複線区間ここまで。
八幡岬公園と勝浦灯台の最寄駅。日本三大朝市の勝浦朝市は、駅から徒歩10分で着く下本町通りと仲本町通りで行われる。

  • 鵜原(うばら)
勝浦海中公園や鵜原理想郷の最寄駅。

  • 上総興津(かずさおきつ)
日蓮宗本山の妙覚寺や守谷海水浴場の最寄駅。

  • 行川アイランド(なめがわあいらんど)
単式ホームの1面1線で、秘境駅
1970年の開業時は臨時駅だったが、国鉄民営化と同じ1987年に常設駅へ昇格した。
2001年の行川アイランド閉園に伴って廃止も取り沙汰されたが、地元の請願により存続し続けている。
今後跡地に勝浦シーサイドパークリゾートが整備されることになり、再び賑やかになる……
かと思われたが、様々な事情があって未だ未着工。
おせんころがしの最寄駅。

  • 安房小湊(あわこみなと)
島式及び単式ホームの2面3線で、特急停車駅。
日蓮宗大本山の誕生寺や特別天然記念物である鯛の浦の最寄駅。

  • 安房天津(あわあまつ)
相対式ホームの1面2線で、特急の一部も停車する。
日蓮宗四霊場である清澄寺の最寄駅。

  • 安房鴨川(あわかもがわ)
内房線乗り換え。
鴨川市の中心駅かつ外房線の終着駅だが、ワンマン運転の普通列車は内房線に直通する。
鴨川シーワールドの最寄駅だが、アニヲタ的には輪廻のラグランジェで有名だろうか?


修正・追記は内房線と外房線で房総半島を一周してからお願いします。

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最終更新:2024年12月31日 08:08