ゴンドウ・キハチ

登録日:2021/02/15 Mon 00:07:53
更新日:2023/11/09 Thu 09:59:05
所要時間:約 20 分で読めます







我々は、もっと光の巨人について多く知るべきです。
あの未知なる力を制御出来れば、
TPCの防衛力は磐石なものとなる!



ゴンドウ・キハチとは特撮ドラマ『ウルトラマンダイナ』に登場する地球平和連合TPC総合本部の参謀であり、本作の影の主人公である。

演:亀山忍


●目次

私だよ、約束通り概要を見せてやる。


警務局を束ね、武装強化での地球防衛を主張しているタカ派の参謀。

タカ派故にやたらキレやすく、殺伐とした言い回しで怒鳴り散らしたりと"超"が付くレベルで高圧的な言動を取ることが多い。更には過激な行動を促す発言をしがちなため、スーパーGUTSの一同からはあまり好かれていない。
特にアスカ・シンとは元から反りが合わないため対立することが多い*1

また自身が開発した兵器に過信し過ぎたり、フカミ総監達にバレないように秘密裏に行動する悪癖がある。
しかし全部裏目に出るため、

  • 兵器を侵略者に奪われ、スペックだけならウルトラマンダイナを倒せるレベルまでに改造される
  • 自身の権威の強化の為に利用していたテロリストに出し抜かれる

…等で3度も地球を滅ぼしかけた。
要は自身が招いた最悪な事態や予測不能の事態に対する対処に弱く、さらに決断を下す前に事前にそれらが起こることの十分な検討に怠っている


しかし単なる無能なタカ派というわけではなく、手段はともかく言うこと自体は正論(特に上記のテラノイドの必要性について主張している場面が顕著)だったり、作戦に文句やケチを付けるだけでなく敵への有効な対策を自ら提案することも多い。

これらの行為言動自体は全て地球と人類の平和を心の底から願い、ウルトラマンの力なしでは満足に自衛もできない人類の未来を想っているが故であり、決して悪人ではない(←ココ超大事)。*4
実際、彼は他のTPCの首脳陣やスーパーGUTSのメンバーが『ダイナがいれば敵を倒して戦いが終わる』と言う依存の発想ばかりの中、ゴンドウは常に戦力の増強、F計画やダイナに関する集めていた。それ故に誰にも報連相を行わず一人で抱え込んで勝手にフラストレーションを募らせ、侵略者の思惑に翻弄された挙げ句悪い方ばかりに転がってしまう運や間の悪さでダメ人間に見えてしまう面もあり、制作側の都合の割を喰っただけで、行動だけを見ればむしろマクロな視点を持っているとも言える。*5
戦力増強を図ったプロメテウスやネオマキシマ砲、テラノイド等の開発も、スフィアを始めとした宇宙からの攻撃が続いている中で正体不明の光の巨人に頼らなければいけない現状を憂いての行動である。
その巨人の正体が模範的とは言い難い人物であれば、軍事指揮官としては嘆きたくもなるだろう。
プロメテウスやヤマザキの黙認の件で十二分に更迭案件なのに、フカミ総監がゴンドウを参謀職に置くのもこういった事情を理解していた…と思いたい。

また、41話では、ダイオリウスに産卵された宇宙船ガゼル号の撃墜を真っ先に提言。これは万が一にも素通りさせれば地球全体が危機になりかねないものであり、選択肢として考えておくべきものではあった。子供を含んだ十名に満たないガゼル号乗員と、ダイオリウス幼虫が放つ毒ガスによる数百万の犠牲者を天秤にかけた判断であり、ゴンドウにとっても不本意ではあったと思われる。


このように、あるときは日々の言動や不器用さ加減により人間関係に恵まれなかった。
あるときは、自身や開発した兵器を侵略者に利用され心身共にフルボッコにされ、またあるときは民衆や仲間からの放置プレイを喰らった。
何度努力が空振りに終わろうと人類の為に苦悩し闘い命を散らしたネオフロンティア時代の英雄の1人がいた。
それがゴンドウ・キハチである。



……心配するな。余談の情報量なら、私も負けはせん。


  • ゴンドウを演じた亀山忍氏は、1969年7月2日生、大阪府大阪市港区生まれの鹿児島県奄美大島出身。高校時代はピッチャーで、双子の兄・亀山努*7と兄弟バッテリーを組んでいた。だが、事故で利き腕の左手に大怪我を負ったことでタレントに転向した*8。奇しくも『ダイナ』の作風が野球の影響が強いのは何かの因果だろうか。
    • 亀山氏は放送当時どちらかと言えば太っていたが、近年では痩せてきている。逆に双子の兄である努氏のほうが近年では太ってしまった。

  • 亀山氏がダイナ出演以降、他のウルトラシリーズにも度々ゲスト出演している。
    • 平成ウルトラセブンシリーズでは、『ウルトラセブン1999最終章6部作』第1話にイマナリ・シンイチ/ヴァルキューレ星人として出演。
      地球防衛軍の穏健派であり、ダン/セブンの盟友であるフルハシ参謀を殺したことでウルトラ警備隊の信頼を失墜させる、更には人類の強硬な姿勢が招き寄せてしまい、人類を最後まで翻弄し苦しめ続け、最終的に人類に誤った道を進ませる後押しをしてしまう等ゴンドウと同様に圧倒的存在感を残すは180度異なる凶悪な侵略者を演じた。
    • 大決戦!超ウルトラ8兄弟』ではウルトラ戦士たちを応援する横浜市民の中に、フカミ総監や参謀2人を差し置き彼のそっくりさんが同様に混じっている。他のスーパーGUTSメンバーと面子と同じくカメオ出演である。

  • ウルトラマン列伝』36話では、ダイナ49話が放送。かつて力に溺れかけた過去を持つウルトラマンゼロは彼の最期を見て、
    「地球の平和を絶対に守り抜きたいと願う、ゴンドウ参謀。その考えは見上げたものだが、やり方が間違っていたと俺は思う。そんな彼も、アスカの思いに、そしてダイナの戦いを前にして大切なことに気がついてくれたようだ。最後まで不器用なやり方しかできなかったゴンドウ参謀。だが、彼もまた地球を愛した勇者の一人だ」
    と、感慨深く語った。

  • 実質本編の続編である『ウルトラマンサーガ』では、アスカがグランスフィアを撃破後にブラックホールに吸い込まれ消息を断ったことから『アスカの日』が制定。しかし、ほぼ同時期に死亡したゴンドウについては全く言及されていない
    ブラックバスターやテラノイドを用いてクーデターを起こそうとしたことがバレて犯罪者、もしくはテロリストとして認知されたからだろうか。

  • 2020年に放送された『ウルトラマンZ』では、物語終盤にて人造ウルトラマンとして特空機第四号・ウルトロイドゼロが登場。さらに24話では、それが寄生生物セレブロの策略で変貌した異形の合体怪獣デストルドスがラスボスとしてゼットの前に立ちはだかる、初戦の空模様が薄暗い日没でありダイナ49話の火星のそれと似ているZ24話に合わせた応援配信がダイナ49話*9であり、サムネイルの構図が主役ウルトラマンと怪獣化した人造ウルトラマンが向かい合わせになっている等、全体的にダイナ49話が意識されている。
    • また『Z』では、ウルトラマンゼットの超能力形態であるガンマフューチャーが8話から登場。力の由来であるティガ・ダイナ・ウルトラマンガイアは超能力に秀でているのが力のベースであるダイナミラクルタイプ位であり、3人とも変身前後で当然ながら指パッチンをしないためゴンドウ本人と関係無いと思われていた。だが、技の1つであるガンマイリュージョンの発動モーションや戦闘で行う仕草が指パッチンであるため、ダイナ49話でダイナの光になった彼が由来…だと思われる。


私もTPC参謀・ゴンドウだ!項目を荒らす敵を、許すわけにはいかん!!

……心配するな。項目の編集なら、私も負けはせん。

アニヲタwikiに……!!

未来!!あれぇぇぇぇぇぇッ!!!

この項目が面白かったなら……\パチン!/

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最終更新:2023年11月09日 09:59

*1 実際、ゴンドウの殉職回の49話での暴挙の一因がコレ。

*2 39話と小説『未来へのゼロドライブ』より。

*3 冷静さを失ったミヤタ参謀を非難し、 スーパーGUTSを擁護する言動を見せた。また、その後の査問会でギガール星人チュラサの存在を 頭ごなしに否定。ミヤタ参謀に嫌味を並べ立てた。

*4 小説版『未来へのゼロドライブ』でも、彼の地球防衛にかける想いから警務局の部下やブラックバスターからは強く信頼されていた事、彼らがウルトラマンの存在を「不平等な神」だと誤解した為に道を誤った事など、その心情をフォローする描写が多い。

*5 そもそもこういったイデ隊員や前作のホリイ・マサミ隊員のような立ち位置はナカジマ・ツトム隊員の役割である。

*6 小説版『未来へのゼロドライブ』から。レイカはゼルガノイド戦でダイナに「光」を与えたのがゴンドウだと直感で気付いており、彼の光を宿したストロングタイプの戦いぶりを「あまりにも愚直すぎた、熱い、正義の光」と評している。

*7 旧名は亀山つとむ。元阪神タイガース。

*8 その影響もあり、阪神の入団テストは不合格となった。

*9 円谷公式Youtubeチャンネルで配信。なお、円谷プロ公式サブスクリプション・TSUBURAYA IMGINATIONでの配信以前は諸事情によりネットでの配信が可能なダイナのエピソードはこの回までだった。