雛がすねる(百獣戦隊ガオレンジャー)

登録日:2019/06/24 (月) 00:00:46
更新日:2019/10/14 Mon 01:25:49
所要時間:約 16 分で読めます






ツボオルグに封印されてしまったガオキングを救うため、
今…新たな魂の鳥が誕生しますが…

「あででででででで!」

「こいつ性格悪ぅ!」


次回!

Quest27     

雛がすねる








「雛がすねる」とは、百獣戦隊ガオレンジャーのQuest27(第27話)。
脚本は武上純希、監督は松井昇。
千年の邪気でヤバツエがパワーアップした他、ガオマッスルストライカーが初登場するエピソード。
また、ソウルバードことピヨちゃんの分身「ヨーちゃん」も登場する。


【あらすじ】


ある日、Quest22における芝刈機オルグとの戦いで負傷し、天空島アニマリウムで療養していたガオバイソンの様子を見に来ていたブラック。
足の怪我も良くなり、すっかり元気になったガオバイソンを見て、「また大暴れしてもらうぜ!」と呼びかける。

一方ガオズロックでは、レッド達が沢山の問題を前に頭を痛めていた。
倒したはずのウラが復活したこと、狼鬼の肉体を構成していた千年の邪気が残っていたこと……。
そんな中、ブラックがガオズロックに戻り、ガオバイソンの事を伝えた。


「ガオバイソンの足は…バッチリだ!」


それを聞いたテトムは…



「よっしゃあ!!」


「…あ~、良かった!んふっ♪」

テトムの事はさておき、レッドは本番前にガオバイソンのリハビリ訓練を提案し、仲間達も賛同した。


オルグの拠点・鬼洞窟マトリックス。
どういう訳か沢山の壺が置かれており、ヤバイバとツエツエが壺の中を覗き込んだりしていた。


「壺の中には、別の世界があるでおじゃる」

「ある時は薬を、そしてある時は毒を作る…不思議な世界じゃ」

「戻るべき狼鬼の肉体を失いし、迷える一千年の邪気よ!」

「新たなるオルグとして蘇るでおじゃる!!」

ウラがそう唱えると、千年の邪気が一体の泥人形に宿り、そこから漏れ出した邪気の一部がヤバイバとツエツエに命中した。
…すると、千年の邪気の力で2人が「装甲ヤバイバ」「装甲ツエツエ」にパワーアップした他、新たなオルグ魔人「ツボオルグ」も誕生してしまった。


場面が変わり、一台のトラックが道路を走っていると、ツボオルグが右手から放った一枚の札が貼りついた。


「吸い込むツボ~!」


するとツボオルグは持っていた壺の蓋を開け、運転手だけを残してトラックを吸い込んでしまった。
残された運転手は道路との摩擦熱でケツを火傷してしまうのだった。
その能力に感心していたヤバイバ。ツエツエはこの能力を使ってパワーアニマルを封印しようと思いつく。

一方ガオレンジャー達はパワーアニマルを召喚し、ガオキングに合体しようとしていた。


獣の剣と、魂の宝珠が一つになり、剣の音色が天空に響く時、
聖なる獣たちは降臨するのです!

ガオバイソンも、久しぶりに皆と一緒で、嬉しそうです!

最後に5人を乗せたソウルバードが一体化し、ガオキングに合体完了……したその時、ガオシルバーが操縦するガオハンターも登場した。
ガオウルフからバイソンがリハビリ訓練をする旨を聞いていたシルバーは、元はと言えば自分が千年の邪気を連れてきてしまった事への責任感でじっとしていられず、特訓に協力することを決めたのだ。

こうしてリハビリ訓練は開始され、両者の取っ組み合いからのガオキングの膝突き&回し蹴り、そしてバイソンキックでガオハンターを圧倒する。

その様子を見ていたヤバツエとツボオルグ。
ツボオルグ曰く、「俺様に吸い込めない物なんて無い」との事で、早速例の札をガオキングとガオハンターに発射。
そして壺の蓋を開けると、たちまち2体が壺の中へと吸い込まれ、ガオレンジャー達は外へ放り出されてしまう。
一方、壺に吸い込まれたガオキングの内部では、ソウルバードがピヨちゃんの姿に戻ってしまっていた。

そしてガオレンジャー達の前にヤバツエとツボオルグが登場。お前たちの仕業か、と啖呵を切るレッド。
ツボオルグはガオキングとガオハンターを異世界に閉じ込めた事を告げた。
するとイエローがヤバツエの存在に気付くが…



「そっちの二人、どっかで見たような…?」

「オッホホホホ…ツエツエは生まれ変わったのよぉ~!」

「千年の邪気で強化されたのだ!ヤバいぐらいに、やる気満々だぜぇぇぇっ!!」

「こらぁ!人の座右の銘を!」

台詞をパクられて怒るレッドをよそに、3人は合体光線をガオレンジャーに浴びせて吹っ飛ばす。
奴らの力は今までとは一味違っていたのだ。レッドは怒りに任せて突っ込むが、逆にツボオルグに取り押さえられ、ヤバツエの一撃を受けそうになる。
だがそこへ、シルバーが間一髪駆け付けてレッドを救出し、ヤバツエの一撃はツボオルグにクリーンヒットした。
しかしこの時、ツボオルグが倒れた際、持っていた壺の蓋が少し開いた事に誰も気づいていなかった。

壺の中。
ガオキング内に閉じ込められたままのピヨちゃんは、翼を広げて羽ばたいていた。
やがて飛んだ羽根の一枚はツボオルグの壺から飛び出した。
……当のツボオルグは腰を痛めてしまっていたが。


ガオズロック。
シルバー以外の5人が、事の次第をテトムに伝え、まだ手元に残っていた宝珠を確認していた。
まだ残っていたのは…

ブラック…ガオライノス、ガオマジロ
イエロー…ガオベアー、ガオポーラー
ブルー…ガオジュラフ
ホワイト…ガオエレファント
レッド…ガオゴリラ

…だけだった。
ガオゴリラにガオポーラーとガオベアー、ガオライノスとガオマジロを合体させれば「ガオマッスルストライカー」が完成する事を思いつくテトム。
しかし、ソウルバードも壺の中に閉じ込められたままである為、ぬか喜びに終わった。

その時、一枚の羽根が飛んできたかと思いきや、それが泉の中へ落ちていく。
するとそこから一つの卵が浮上した。
テトムによると、これは「ガオの卵」といい、よく分からないがこの卵にはすでにパワーが溢れてるとの事。
イエローはその卵を手に取るが、お手玉のように放り投げたためにレッドに取り上げられる。
たちまち6人は卵を奪い合い、ホワイトの手に渡るが…



「あーーーーーーーーーーーー!」

「どうした!?」

そしてホワイトが振り返ると、その手の中には……



「ヨォォォォォォ!」


卵から生まれたピヨちゃんそっくりな雛がいた。
異世界にいたはずのピヨちゃんが脱出できたと思い込んだレッドは、異世界から出る方法を聞こうとするが、逆に鼻を嘴で挟まれてしまった。
そこでレッドはある事を思いついてその場を離れた。

するとホワイトは、ピヨちゃん(?)の人相…もとい鳥相が変わっていることに気付く。
ブラックはピヨちゃん(?)に指を向けようとするが、危く嘴で突かれそうになった。
テトムによると「この子はピヨちゃんであってピヨちゃんじゃない」らしく、ピヨちゃんの魂の半分が分かれたのだと推測する。
「どゆこと?」と首をかしげるブラックにブルーは「ピヨちゃんの『ピ』が抜けた」と分かりやすく説明し、イエローはこの雛に「こいつは悪い性格の『ヨーちゃん』」と命名した。

そうこうしている内に、ヨーちゃんはそっぽを向いたまま卵に戻ってしまった。
どうやらイエローに「悪い性格」と言われたせいで拗ねてしまったらしい。



「拗ねちゃった~…」

「俺!?」


一方ヤバイバは、「チャララリラ~♪」と鼻歌を歌いながらツボオルグの治療をしていた。
ツエツエはガオレンジャー達をおびき寄せて、今度こそ止めを刺そうと意気込み、2人を連れて出発した。

再びガオズロック。




イエローはそう言うと、フライパンを手にしてヨーちゃんの籠った卵をぶっ叩こうとした。
だがその時卵から閃光が放たれたと思いきや、そのまま高速回転して白い粘液状の物質を撒き散らした。
その物質はイエローの顔に付き、手に取ってみるとそれは…


「…(フン)じゃないか」


そう、ヨーちゃんの糞だったのだ!
ホワイトは慌ててブラックを盾にし、ブルーにも糞が付いてしまう。


「焼き鳥にしてやるウウウウウウウウ!!」


イエローは怒り狂い、フライパンを振り回して大暴走。 初期のクールだった頃の彼はどこへやら
だが丁度その時、泉から水しぶきが発生。テトムによると、奥多摩区でオルグが暴れているというのだ。
4人は直ちに現場へ出動。するとそこへ自作の擂り餌を持ったレッドが現れ、テトムに擂り餌をヨーちゃんに渡すように言い、4人の後を追った。

奥多摩区。
ツボオルグがビルを壺の中に吸い込んでいた。
そこへレッドたち5人とシルバーが合流。そしてツボオルグ達と対峙し、変身する。



「小癪なぁ!」

「ノコノコと現れた事!」

「『飛んで火に入るアブラムシ』だぁ!」

「何それ?」

「え、違うか?『カブトムシ』だったか!?…決まんねえじゃねーか!」*1

しょうもない三文芝居をしているヤバツエをよそに、シルバーはツエツエのオルグシードを抑えてツボオルグの巨大化を阻止する役を引き受け、レッドたちはツボオルグを迎え撃つことに。


「『サナダムシ』だったかな…!?あぁ『水虫』だ!」*2

「あぁーもういいわ!ツボオルグやっておしまい!」

ツボオルグがガオレンジャーの前に立ちはだかり、左肩の4本の噴射口から溶解液を発射。
何とか避けた6人だったが、溶解液がかかった地面は見る見るうちにドロドロに溶けていった。

相手が怯んだ隙に、ツボオルグは再び札を発射。しかもレッドの顔面に貼りつき、そのまま壺の中に吸い込まれそうになる。
残りのメンバーが吸い込ませまいとしがみ付くも、その吸引力は凄まじかった。
シルバーはとっさにガオハスラーロッドのスナイパーモードを手にし、ツボオルグに向けて撃った。
それと同時に、レッドに貼りついた札も剥がれたのだった。


ガオズロック。
レッドの擂り餌を手に、ヨーちゃんを説得していたテトムだったが、ヨーちゃんは頑なに心を閉ざしたままだった。
それもそのはず、その擂り餌はテトムも鼻栓をしていなければならないほど臭いがキツかったのだ。
レッド達の無事を祈るテトム。そんな彼女の様子と擂り餌を卵の割れ目から見つめるヨーちゃん。


再び奥多摩区。
ツボオルグと交戦していたガオレンジャー。ツボオルグはブルーとイエローによって何度も街路樹に叩きつけられたのちに下に落とされ、
そこへホワイトの「白虎十文字斬り」、ブラックの「バイソンアックス・アイアンブロークン」といった連続攻撃を受けて吹っ飛んだ。
さらにレッドがガオメインバスター・ファイナルモードからの一撃をツボオルグに打ち込んだのだった。
そして必殺技の「破邪百獣剣」がツボオルグに炸裂!


「いい仕事してますねぇぇぇ~~~~!!」


そう言い残して大爆発するツボオルグ。
ツエツエはすかさず、泡になったツボオルグに杖を向けてオルグシードを発射しようとするが、そこへ現れたシルバーに杖を取り上げられ、真っ二つにされた。


「杖が無きゃ、オルグの巨大化は出来ないだろう!」


折れた杖を投げ返すシルバー。しかしヤバイバは笑った。


「オレ達がパワーアップしたのを忘れたのかぁ!?」

「何ぃ!」

「オレにもぉ…こんな事ができるんだぜぇ?」

するとヤバイバは口から光線を発射して杖を取り込んだ。
そして…


「ペペペペペペペペェ!」

「鬼はーーーー内!福はーーーー外ーーーーー!」

何と口からオルグシードを吐きだし、ツボオルグを巨大化させてしまった!


「やるじゃないのヤバイバぁ!」

「タララララっと…あっ………はい!」

「んふ、ありがとう!」

修復された杖をツエツエに渡すヤバイバ。しかし…


「これ…どっから出したの?」

「え!?いや聞くなよ……」

再びガオズロック。
テトムがヨーちゃんへの説得を続けていたものの、ヨーちゃんは相変わらず卵に籠ったままだった。



「ヨーちゃん、気を悪くしたなら謝ります…。そのままでいいから、聞いて」

「ガオレンジャーの5人も、シルバーも、みんな性格も違うわ…」

「時々ぶつかり合う事もある。でもね…」

ここでガオレンジャーがパワーアニマルの助けなしで巨大ツボオルグに挑むものの、まるで歯が立たない場面が挿入される。


「あの人たちは、自分たちの為だけに戦ってるんじゃないわ」

「自然を守る為に、私や貴方、全ての…地球を愛する者を守る為に…」

「そして、地球に愛される為に頑張ってるの」

「自然を守るべき精霊の貴方がそれを黙って見ていられるなんて…」

「私…とても悲しい…」

一方のガオレンジャー達は、巨大ツボオルグに追い詰められ、今まさに絶体絶命の状態だった!
その時…



ヨーちゃんがレッドの擂り餌を食べ始めた!
テトムの話を聞いて、ガオレンジャーに力を貸すことを決めたのだ。
ヨーちゃんは光り輝く一羽の鳥に変化し、飛び立っていった。


「ありがとう!レッドの気持ちが通じたのね!」


…………糞という名の置き土産を残して。


「…あ」


その頃レッドは、無謀にも獣皇剣片手に巨大ツボオルグに挑むも、あっさりと蹴られてしまっていた。
そして巨大ツボオルグは6人に迫り、今まさに踏み潰そうとしたその時!


「ヨォォォォォォォォォォ!ヨォォォォォォォォォォ!」


一羽の光輝く鳥が巨大ツボオルグに体当たりした。
その正体はもちろんヨーちゃんであり、ヨーちゃんはソウルバードへと変身した。
テトム曰く「レッドの擂り餌がヨーちゃんを目覚めさせた」との事で、レッドは「これで合体できる!」と喜んだ。
ガオマッスルストライカーにはイーグルがいらない為、ブラックはガオマジロの宝珠をイエローに貸した。

5人は獣皇剣に宝珠をセットし、ガオゴリラ、ガオベアー、ガオポーラー、ガオライノス、ガオマジロを召喚した。



新たなる魂の鳥が、巨大なる筋肉の戦士の心臓となる時、

ガオマッスルストライカーは完成するのです!


こうして遂に、新たなる精霊王「ガオマッスルストライカー」が誕生した!
巨大ツボオルグはガオマッスルストライカーをも壺に吸い込もうとし、札を発射した。
しかし、ガオマッスルストライカーはマッスルアンカーを振り上げ、札を難なく破壊した。


「そう何度も同じ手にはかからないぜ!」


巨大ツボオルグは右手から光弾を連続発射するも通じず、逆にストライカーボンバーで怯んでしまう。
そして必殺技の「強蹴爆砕・ライノシュート」で止めを刺した!


「ツボにハマッたぁぁぁぁぁぁ!」


そう言い残して巨大ツボオルグは大爆発。


「やった!」

「ツボにハマッちまったかぁ!」

「おのれぇ!」

ヤバツエは退散し、それと同時にガオキングとガオハンターも解放された。
変身を解除した6人の前で3大精霊王が揃い踏み。ウルフたちを救ってくれた事に対しレッドに礼を言うシルバーだったが、同時に今回の自分の無力さを嘆いていた。
しかしレッド達は、そんな彼を元気づけた。

すると、2匹のソウルバードが飛び回り、一つに合体した。
もう一つの片割れ「ピーちゃん」がヨーちゃんと合体してまた元のピヨちゃん/ソウルバードに戻ったのだ。
その様子を見て安堵する6人。これでようやく今回の事態は解決したのだった。



その頃、ウラが一人外に出ていた。彼の手にはツボオルグに宿っていた千年の邪気が。


「千年の邪気…更に熟成され、強力になって来たようでおじゃる…」


やがて、熟成された千年の邪気が、のちにウラの力となってガオレンジャーに牙をむくことになるとは、この時点ではまだ誰も知らない……


【余談】




追記修正は高速回転するヨーちゃんの卵からの糞攻撃を喰らってからお願いします。

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