炊飯器

登録日:2019/12/27 Fri 22:14:52
更新日:2025/04/23 Wed 17:35:24
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炊飯器とは、米を炊くための器具である。
本項目では主に電化製品としてのそれについて記述する。


概要

米を筆頭とする穀物の多く、特に種子系はそのままでは硬くて食べられないというのは、このサイトを見ている諸兄もご存知だろう。

ならば、どのようにして食べられる状態にするか。
麦であれば、挽いて粉にし、それをパンやお好み焼きなどに加工する(いわゆる“コナモノ”。きな粉ではない)。
或いは、煮込んで柔らかくしオートミールにする。
トウモロコシなら単純に加熱するだけでも食べられるが、スープにしたりこねてペースト状にして食べる*1ことも多々ある。蒸して柔らかくしたものを潰して焼き上げ、それをコーンフレークにするという手もある。

柔らかくした穀物を酵素や微生物などを使って糖化させ、そこからアルコール発酵をさせれば酒になる。

しかし、我々日本人にとって“食事”の代名詞にしてソウルフード……いや、命そのものと言っても過言ではない調理法が他に存在する。
米を炊き上げることによってデンプンをアルファ化*2させることにより、消化をよくした「飯」である。
朝ご飯はパンもいいけど日本人ならやはり米飯!という方も多いのではないだろうか。
だが、この米飯を作る為の「炊く」という調理法は、煮る、蒸すに比べ複雑な工程を要するものでもある。
なにせ、米を一定時間水に浸してから火を入れ、丁度いいように水気がなくなったところで加熱を止める必要があるのだから。

まんが日本昔ばなし』などでよく描写されたように、電化製品という概念が存在しなかった昔は羽釜とかまどによって米を炊いていたが、当然タイマーなんて付いていないので、美味しく炊くにはコツと熟練を要した。
「始めちょろちょろ中ぱっぱ、赤子泣いても蓋とるな」という言葉を聞いたことがある方もいるはずだろう。火加減とタイミングが重要な作業だったのだ。

現代であれば、とりあえず深めの鍋と蓋とガスコンロがあれば炊飯はできる。勿論IHヒーターでも。
ただし、こちらも美味しく炊こうとした場合は火加減や時間の管理などにコツが必要。
とりあえず分量と火加減を調べて適当に炊飯してみた結果べちょべちょになったり、逆にゴワゴワした固いご飯になってしまったという人も多いはず。
「シンプルなものほどごまかしがきかない」とはよく言われることだが、美味いご飯も同じ。一見単純に見えて、実は相応の技術と先人のノウハウの元に成り立ってきた奥深いものなのだ。
それだけ手間やコツ、熟練が必要だったものを、誰でも簡単な操作で行えるようにしたのが炊飯器である。すごいやつだ。

……ただ、中には自動の炊飯器ではどうしても物足りず、結局原点回帰して鍋とガスコンロの炊き方を究めたというこだわり派も存在するし、むしろ普通の土鍋や圧力鍋の方が美味しいという意見もある。
鍋の底にこびり付いた、いわゆる“お焦げ”を楽しめるというのも電気炊飯器にはないメリットといえよう。
そういった声に応えるかのように、それこそ炊飯専用の鍋が開発・製造されてもいるほど。

炊飯器のメリットは、やはり「忙しくてもボタン一つで全部やってくれる」「毎回必ず一定水準以上のご飯が失敗せずに食べられる」ことの二点に尽きるだろう。
初めの水加減を間違えた、そもそも水を入れ忘れて失敗したとかはいくら最新鋭の高性能な炊飯器でもどうしようもないが。


炊飯器の種類

大きく分けるとガス式(ガス釜/ガス炊飯器)、電気式(電気釜/電気炊飯器)がある。
その他にも単身世帯などを狙った一人用の電子レンジ炊飯器やガスコンロ用炊飯器などもある。

ガス炊飯器

ガス釜
都市ガスやプロパンガスを燃料とし、ガスの燃焼で加熱をする。
後述する電気炊飯器よりも歴史は古く、旧来の羽釜&かまどの延長線上のような感覚で調理できることから、主に高年齢層のユーザーに愛された。
ローテクだがパワーはある」という、ある意味男のロマンに溢れたアイテム。電気では真似できない、或いは真似しようとしたら相当な量の電力消費となるであろう高火力で一気に炊き上げることが出来る。
そのため、(個人の感覚にもよるが)概して電気釜より仕上がりがいい。
調理時間も短く、条件次第では30分くらいで炊きあがることもある。
さらに熱源がガスなので電力消費も非常に少ないか、或いはそもそも必要としないのもポイント。
一時期は電気釜に押されていたが、東北地方太平洋沖地震以降の節電意識の高まりや電気料金の値上げなどで見直され、一時的に品薄になるほどの人気のジャンルともなった。
とはいってもオール電化の普及も進んだ為か、やはり一般家庭で使うには若干敷居が高く、早く大容量が炊けるということで、主な活躍の場は食堂などの業務用であろう。

但し(機種にもよるが)あまりにも早く炊けるので、言い方を変えれば給水時間がないようなものなので、米に水を吸わせる工程がほぼ必須。
また、都市ガス用とプロパンガス用では互換性がないため、自宅で使っているガスの種類はしっかり確認しよう。

電気炊飯器

電気釜
生まれも育ちも日本の日本固有種の家電。
初めて製品化したのは東芝で、昭和30年ごろに発売された。

米食文化の日本で生まれた「日本固有種」とも言える家電だったが、実はかなり早い段階から海外へのプロモーションは積極的に行われており*3、欧米への日本食の浸透や、アジア圏での家事の省力化などに伴い、海外にも普及している。
外国人観光客がお土産として買っていく家電で人気のジャンルでもある。

また単なる炊飯器というだけでなく、米の代わりにパンやケーキの生地を入れて焼き上げる、
或いは60~70度で長時間保温できるという特性を活かして発酵に使うなど、
最近では炊飯器だけでなく「多機能電熱調理器具」としての側面を有している。
もちろんメーカーサイドもそれを意識して、こうした用途を想定した機能を持つ機種を発売することも少なくない。

制御方式や加熱方式によって、以下の分類に大別される。

メカ式
加熱方式:電熱ヒーター
制御方式:バイメタル
最も初期からある電気炊飯器。
「バイメタル」という、加熱すると曲がる金属を用いたスイッチ、つまり機械式の温度センサーを使って、所定の条件になるとスイッチが切れることで炊きあがりとなる方式。
構造が簡単で信頼性も高いが、機械式で細かい制御が効かないため味は後述のタイプと比べると劣る。
流石に21世紀の今では完全に過去の遺物…というわけでもなく、単身世帯向けの小型機などでは今尚メカ式のものが製造販売されている。
ちなみに、台湾ではこのメカ式炊飯器ベースの「大同電気鍋」という器具が現在も主流。
単純さと歴史の長さからレシピが発達しており、万能調理器具として普及している。

マイコン式
加熱方式:電熱ヒーター
制御方式:マイコン
普及価格帯ではメジャーな方式。
メカ式ではバイメタルによる機械式だったところを、温度センサーとマイコンによる電子制御できめ細かな火力調節を行えるようにしたもの。
後述のIH式に比べると安価で比較的消費電力も少なく、また冷却ファンがなくて静かなのが長所。
但し電熱ヒーター方式なので「釜の底だけ加熱する」という熱源の偏りなどもあり、機種にもよるが仕上がりはIH方式に譲る場合が多い。
だが機種によっては「下手なIHよりも美味い飯炊けるぜ!」と評判のガチ勢向けハイエンド機もあるから恐ろしい。東芝の某機種とか。

IH式
加熱方式:IH(誘導加熱)
制御方式:マイコン
コイルからの高周波磁場で内釜自体を発熱させ、加熱を行う方式。
一昔前は中~高価格帯の製品だったが、最近は普及価格帯でも広まっている。
内釜そのものが発熱するため均一にむらなく高火力を実現できるのがポイント。それ故仕上がりは良好。
但しマイコン式(電熱ヒーター)と比べて電力消費が多い傾向がある、価格も若干高め、冷却ファンの騒音が発生するなどの短所もいくつかある。

圧力IH式
加熱方式:IH
制御方式:マイコン
IH式に、さらに圧力鍋としての構造を追加したもの。
言ってしまえばかまど時代の重い「蓋」を再現したものである。
仕上がりは通常のIH式よりも優れているが、圧力を閉じ込めるための複雑な機構で高価になりがちであり、
さらにメンテナンスをしっかりしないと異臭が発生しやすいなどの弱点もある。
あと、弁の開閉でカチカチ鳴って案外うるさい場合も……。

電子ジャー

昭和45年ごろに初めて発売された、炊飯器の初期を代表する名脇役。
実は、炊飯器というのは元々は保温機能がなく、大抵の家庭において、炊飯器で炊いた米飯は旧来のおひつに移し替えることによって保管されていた。
当然、炊き立ての温かい状態を食するタイミングを逃すことも珍しくなかった。
しかし、魔法瓶の技術を応用したこの電子ジャーの登場によって、「ご飯を温かいまま保管できる」という夢が実現。
つまり、当時の人は、炊飯器と電子ジャーを別々の用途で使い分けていたのである。
なお、現在では主流となっている「炊飯器と電子ジャーの両方の機能を併せ持った製品」の登場は、昭和47年まで待つこととなる。*4


それ自体に制御機構や熱源を持たない耐熱容器。
当然自動炊飯器が無かった頃はこれら「鍋や釜」で米を炊いたわけで、基本的には蓋のある鍋ならなんでも使える。
先の説明に火加減が難しい……と書いたが、炊飯専用の鍋は吹きこぼれにくい構造だったり、一部のガスコンロには「炊飯モード」があったりするなど難易度そのものは下がりつつあり、近年では狭い家に炊飯器を置きたくない等の理由から汎用の鍋で済ませる人も少なからず存在する(電気炊飯器は基本置きっぱなしだが、炊飯鍋は収納しておけるため)。

電子レンジ炊飯器
ものすごく乱暴にいえば「米を炊くことに特化した電子レンジ用容器」。
米と水を入れて蓋をして、電子レンジで加熱する。
炊飯器同様に自動でやってくれるかは説明書と電子レンジの機能次第。
ご飯の仕上がりはさておき、とにかく一人で飯が食いたいときには意外と便利。

ガスコンロ用炊飯器
これも同じく「米を炊くことに特化した鍋」で、いわば現代版の羽釜
具体的には対流しやすい形状だったり、吹きこぼれにくい羽や中蓋が付いていたり。
自動で炊飯するという利点は勿論失われるが、仕上がりを自分で調節できる。早く炊ける等の利点からこちらを愛用する人も一定数存在しており、先に述べた炊飯機能付きガスコンロと併用した場合の使用感は電気釜やガス釜と大差無いこともある。
下記の土鍋や圧力鍋との選択が悩ましいが、フッ素樹脂加工だとこびりつかないのと、
土鍋よりも軽くて壊れにくい素材も多く存在するのが利点。

土鍋
土鍋。ある意味究極の炊飯器。普通の土鍋でも全く問題ないが、炊飯向けの特殊な形状のものも存在する。
手間暇惜しまずガチるならこれに行き着くかもしれない。まあ使ってる人に言わせると「沸騰したら火消して放置でOK」らしいが
制御システム一切なしの完全手動で慣れが必要だが、逆に言えば使いこなせばお粥からおこげまで何でも作れる。

圧力鍋
こちらも土鍋同様、炊飯に関して根強い支持を誇る鍋。
加圧するため他の手段よりも早く炊け、なおかつ仕上がりも良いというメリットがある。
複雑な部品が付くため掃除が若干面倒くさいのと、扱いを誤ると最悪爆発するのでそういう意味でも初心者向きでないのがデメリットか。

飯盒(はんごう)
ちょっと曲がった円筒形の、独特の形をした容器。軍隊の備品として考案されたものだが、こんにちでは多くの人が学校のキャンプやボーイスカウト・ガールスカウト活動などで使ったことがあると思われる。
皿が付属していることと携帯・運搬するのに適した形状になっている以外は「金属製の鍋」そのものであり特筆するものはないが、使うときは大抵屋外で熱源は薪などであるため難度が高い。
ちなみにかつては飯盒で飯を炊くことを「飯盒炊爨(はんごうすいさん)」と呼んでいたが、今では「飯盒炊飯(はんごうすいはん)」と呼ぶ人も多い模様。
一時期、「主演女優が『飯盒炊爨』と言ったのに、同席していたスタッフ全員から『飯盒炊飯』の言い間違いだと思われてしまい笑われただけで終わる…というアダルトビデオのワンシーンを見たことがある」という体験談がネット上で語られ、都市伝説として有名になったことがある。


電気炊飯器の主要メーカー

象印
魔法瓶や電気ポットで有名な家庭用品メーカー。
電気炊飯器の業界では海外でも人気のブランドの一つ。
高出力のヒーターで加熱する「豪熱沸とう」、水質のアルカリ化による米のタンパク質分解促進(=旨味成分のアミノ酸を増やす)、かまど時代の羽釜を再現した羽釜リングなどが売り。
最近ではフラッグシップモデルにおいて、3分割の加熱コイルで炎のゆらぎを再現する「炎舞炊き」というなんかよくわからない技術を投入してきた。2024年9月には加熱コイルを4つに増大、鉄を釜に仕込んだ新機種を発売するそう。意地でもかまど炊きを再現したいようだ。
またマイコン式炊飯器を初めて製品化したメーカーでもあり、一時期はマイコン式炊飯器=象印の状態でもあった。
ちなみに最新モデルに搭載している「粒立ちがゆ」モードのアピールも行っており、公式ウェブサイトでは創作お粥のメニューを多数公開している。ガパオがゆとかカルボナーラおかゆとかもあるけど、アイデア出せばいいってもんじゃないと思います

タイガー魔法瓶
TIGER。
色々な点で象印とキャラがかぶる、つまり象印の直接のライバルといえるメーカー。象と虎の戦いか。
フラッグシップモデルにおいては内釜にマジモンの土鍋を使用するというマジキチガチ仕様を採用。
その他には内釜にセラミックビーズを仕込み保温力を上げるとかもやっているほか、最新機種では米の品種70種類を炊き分ける仕様を採用。例を挙げると、コシヒカリはしゃっきり炊くけど、魚沼産コシヒカリはもっちりと、やわらかめに炊くのだそう。そうですかすごいですね

東芝
電気炊飯器を初めて製品化したメーカー。
ダイヤモンドをコーティングした熱伝導性のいい内釜を採用する、真空状態を作り出し米の吸水を良くするなどのこれまたよくわからない技術を投入している。
ここのマイコン式電気炊飯器の中には、下手なIH炊飯器よりも美味い飯炊けると評判の機種があるとか……

Panasonic
日本家電業界のドン。
2分割したIHヒーターで炎のゆらぎを再現する、ディンプル(凸凹)加工した内釜で激しい対流を起こす、釜の中に過熱水蒸気を噴射するなどの技術を投入している。
そして2024年9月発売モデルには人工知能が搭載。人工知能のおかげで、材料を入れボタンを押すだけでご飯も炊けるし、カレーも作れるし、デザートのチーズケーキまで作れてしまう。やばい。

三菱電機
家電業界では通好みのイメージがあるような気がする三菱。
カーボン材を削り出した内釜というどうツッコミを入れたらいいのかよくわからない仕様が高級機種に採用されている。
あ、もちろん炭素繊維複合材ではなく「炭素の塊」の方でのカーボン材ですよ?
また超音波で米の吸水を促進させるという仕様や、排出する蒸気に含まれているうま味だけを選り分けて鍋に戻すとかいうなんのこっちゃわかんねえ機能も特長。

日立製作所
重電に於いて三菱と正面から激突している日立。
内釜だけでなく電気釜本体にも断熱性を持たせ、保温力を向上させている。
ハイエンドモデルは1787年創業の歴史ある米卸商「八代目儀兵衛」の社長や炊飯職人に厳しいアドバイスを受けて開発。変幻自在の炊飯を実現させた一方、蒸気カット機能があるので狭い場所でも扱いやすいなどの使い勝手もポイント。インスパイアザライス。

アイリスオーヤマ
リストラに遭った他社の技術者を受け入れることで家電業界に参入した企業。
ホームセンターなどである安価な家電…というイメージがあるが、電気炊飯器においてはハイエンドモデルでは「米の銘柄ごとに微妙に炊き方を変える」という謎機能の搭載や、酢飯専用モードなどの独自路線を歩んでいる。
ちなみにドン・キホーテプライベートブランドの電気釜なんかも作っている。

Aroma
アメリカ合衆国の家電ブランド。
日本円換算で3,000~4,000円程度の電気炊飯器を発売している。
Amazonなどで検索すると見つかるかもしれない。
安価な炊飯器ということで、米食文化のあるアジア系やヒスパニックなどの間で「とりあえず電気釜ならコレ」みたいなノリで普及しているとか。


余談

  • 電気炊飯器というジャンルは、日本においては露骨な変態企業化パワーインフレの起こっているジャンルの一つとも言える。
    何しろ上記の通り、「ダイヤモンド仕込んだ内釜にしてみたぜ」だの、
    「IHヒーターを分割して炎のゆらぎを再現!」だの、
    「土鍋に勝るものなし!」や「我社の内釜は炭素ですよ!カーボンですよ!炭そのものですよ!」
    ……など、日夜新技術や、何かすごそうだが具体的に何がどう良いのかよくわからない仕様が惜しみなく投入され続けている。家電量販店に行けばそのさまを垣間見られるはずだ。
    あまりのパワーインフレっぷりに海外メーカーは「……何が起こってるのかちょっとよくわかりませんね」とか「我社も電気釜作ってみたいけど、どうやればいいんだ……」とかなっているとも。
    まあ、米食文化の日本で基本どこでも「俺のやり方が一番美味い飯炊けるんじゃあ!!!!!」でやってる業界という点で、なるべくしてなったとも言えるかもしれないが。

  • 手動の炊飯では必要な「浸し」「蒸らし」の時間だが、今の炊飯器はボタンを押してから保温になるまでにこれらが含まれている製品が多い(この辺は説明書にも書いてあるが)。
    つまり、基本は水を計ったらすぐ炊飯→炊けたらすぐに蓋を開けてご飯を混ぜてOK。変に時間を置くと逆に仕上がりが変わってしまうらしいのでご用心。

  • 日本人が炊飯器を家に置いているように、イタリア人も各家庭にパスタマシンを置いているらしい。主食へのこだわりは世界共通である。

  • 日本の電気炊飯器は当然ながら日本で流通する米(ジャポニカ米)向けの調整がされているので、水加減や火加減の異なる外国種のインディカ米を同じ感覚で炊こうとすると失敗しやすいと言われている。
    元々あちらは「大量の水から炊き始めて、炊き上がったら1度お湯を切って最後に水分を飛ばして仕上げる」というのが正しい炊き方なので、それを炊飯器では完全再現することができないのである。

    その場合は素直に鍋を使って本来の炊き方に従うか、どうしても炊飯器で炊きたい場合は高速モード(お急ぎ、早炊きetc……)に設定すると比較的成功しやすいとか。

  • ソニーが最初に取り組んだ製品が電気炊飯器だった……というのは家電マニアやソニーファンの間ではそこそこ有名かもしれない。

  • いわゆるレシピサイトやtwitterなどのSNSにおいて、炊飯器を使った調理のレシピが公開されていることあるが、
    対応する調理機能の付いていない炊飯器での利用は危険だとして禁止しているメーカーもある。
    というのも通常の炊飯器は、あくまでご飯を炊くことに特化しているため、それ以外の調理を行うと釜が焦げ付いたり中身が噴き出すといった危険性があるとのこと。
    お手軽におかずを増やせる炊飯器調理は便利だが、調理機能の付いてない炊飯器での使用はあくまで自己責任で。特に炊飯器にクッキングシートは炊飯器の故障のみならず火災の可能性もあるので絶対に使ってはいけない*5


  • 国鉄の特急形でボンネット型ではない方の先頭車は、その見た目から「電気釜」の俗称がある。

  • 現在では殆ど死語となっているが、昔は腐女子や百合厨のことを「オコゲ」と呼んでいた時代があった。
    由来は、「オカマ」や「オナベ」に縁が深い存在だから……というダジャレである。

  • アニヲタ的に炊飯器というと、初代ピッコロ大魔王と彼が電子炊飯器を目の当たりにして悲鳴を上げるシーンを思い出す人も多かろう。
    今にしてみれば、魔物を封印する「壺(ジャー)」として炊飯器は確かに合理的な選択肢ではある(密閉動作が素早く劣化もしにくい)が、不思議な空気感を生み出した小道具であった。

  • 特撮界隈では『ゴジラ』(1989)に登場したメカ、スーパーXがその形状から空飛ぶ炊飯器の異名で呼ばれることがある。
    ちなみにスーパーX2は空飛ぶアイロン、スーパーXⅢは空飛ぶ冷凍庫のあだ名を持つ。


追記修正は、お米が炊きあがるまでの間にお願いします。

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最終更新:2025年04月23日 17:35

*1 イタリア料理のポレンタなどが該当。

*2 水とともに加熱して柔らかくなった状態。

*3 日本での発売から一年も間を開けずにアメリカ向けのカタログが発行されている。

*4 なお、この製品の登場により、おひつを用いた文化は完全に途絶してしまう事となり、“炊飯器から直接ご飯をよそう”という行為を「風情がない」「無作法だ」として抵抗感を持つ世代もかなり多く存在していた。

*5 名前を上げることは伏せるが、とあるネット漫画では「生肉を炊飯器に入れてタイマーをセット、一晩放置」「読者から何度も指摘されてもクッキングシートを使い続ける」という誤った使い方をさらる場面が何度も描かれた