カセット半挿し/カセット半抜き(バグ)

登録日:2020/04/29 Wed 22:55:00
更新日:2024/12/24 Tue 06:41:48
所要時間:約 4 分で読めます




当項目をご覧になっているアニヲタ諸兄は少し昔ファミコン64というゲーム機が存在し、そのソフトはカセットと呼ばれ、比較的大型の四角いものであったことをご存知だろうか。

これより紹介する『カセット半挿し/カセット半抜き』とは、そんなゲーム機のソフトを完全に挿さずに起動したり、起動した後に半分抜いたりすることで起きるバグの事である。


目次


概要

本来バグというものは意図的に起こせないものが多く、ストーリーの進行上起きたら困る現象である。
しかしながらこのカセット半挿し、カセット半抜きは名前の通り前者はカセットを完全に挿さずに起動、
後者はプレイ中にカセットを少し上にずらすだけで発生させることが可能と、意図的に起こしやすいバグの一つ。
ファミコンでは画面がグチャグチャになったままカオスなプレイが可能となり、
64では画面がグチャグチャにこそならないが音楽が不協和音じみた雑音に変化し、操作キャラや敵の挙動がおかしくなることが多く、正常な時にはあり得ない動きとなることも。

だがやり方は簡単ながら、そうしたバグの中でもやはりデータ破損の危険性が高く、下手をすると二度とゲームが遊べなくなってしまうリスクも伴う危険なバグの一つでもある。

カセットを完全には挿さないまま起動、プレイ中にカセットを半分抜くという関係上、できるのはファミコンや64といったカセットを差し込んで起動するゲーム機でしかできない。
スーパーファミコンもカセットを差し込んで起動するゲーム機なので一見できそうだが、ファミコンや64と違ってカセットをずらした時点で画面が消えることが多く、実質不可能といってもよい。

無論、PlayStation等のディスク型ソフトだったり、任天堂の開発したゲーム機でもDSSwitch等カード型ソフトのものではバグを起こすことが不可能である。*1


何故この現象が起きるのか?

ファミコンの場合、メーカーごとにカセットの基板の厚さが異なっていたため、普通に挿したつもりでも半抜き判定され、バグってしまうことがよくあった。
当時のカセットはスーパーファミコンや64のカセットと違い、プログラムとグラフィックを担当する端末が分かれていたため、プログラムの部分さえ接触していれば起動できるがグラフィックを担当する端末がちゃんと接触していない状態になるので、画面が砂嵐のように乱れたり、マップの配置がおかしくなる等の異常な現象が発生するのである。

一方で64の場合、ファミコンやスーパーファミコンから仕様が変わり、プログラムなどをカセットからゲーム機本体に取り込む仕組みになっている。
なので接触が断たれるとその時点で停止するファミコン・スーパーファミコンとは違い、半挿しでは起動しないものの、プレイ中にカセットを少しずつ上にずらすことでバグを発生させることが可能である。
しかもファミコンのように画面ごとグチャグチャになることはほとんどない代わりに、その仕組みから音声がノイズの走った不協和音じみたものになったり、キャラクターの挙動がおかしくなる等カオスな光景になるのだ。


有名なカセット半挿し/カセット半抜き


/!\ WARNING /!\

実際にやってデータが破損した、ゲーム自体が故障したという結果になっても、当Wikiでは責任を負えません。
自己責任でお願いします。

画面がグチャグチャに乱れる点は他のファミコンのゲームと同じであるが、スーパーキノコ等が別のものに表示される現象が発生する。

  • マッピー
半挿しのまま起動するとコースがバグり、何もしていないのにスコアが増えていくバグが発生する。

マップの配置がおかしくなり、進路から外れて本来通れない場所に行ったり、アイテムの表記がおかしくなったりする。

カセットの抜き具合によっては、手足だけ暴れたりあり得ない方向に曲がったりとカオスな挙動になるが、特に高確率でなりやすいマリオが頭を抱えるようなポーズで地面に埋まった状態になるバグは、その見た目からピーナッツマリオと呼ばれている。
ちなみに挙動がおかしくなった状態のままドアに触れると何故か死亡してしまう事がある。
また、ヒップドロップや走ったままパンチなどの挙動で動けなくなってしまう事もある。

  • F-ZERO X
グチャグチャにこそならないがマシンのスピードがおかしくなり、通常プレイではあり得ないスピードを叩き出す。
あまりに早いのでまともな操作はまず不可能。

ゲッ☆ダン
敵や味方がグチャグチャに暴れるような挙動になり、もはや人の原形をとどめなくなる。
64ではもっとも有名なカセット半抜きを利用したバグの一つであり、このバグをネタにしたとある動画とその動画に挿入されたある曲から、カセット半抜きによって起きるバグ(特にキャラクターがおかしな挙動になるもの)のことをゲッダンバグ、或いは単にゲッダンと呼ぶようになった。
その影響から海外でもgeddanの通称で呼ばれるようになっている。



追記・修正はカセットを半抜きにしてからお願いします。

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最終更新:2024年12月24日 06:41

*1 ただしプレステは初代とPS2に「オープントレイバグ」という類似技がある。これを使えばエアリスパパスを生存させることが可能である。ただし、エアリスに関してはオープントレイだけではなく他の手順も必要になるが。