MWG-HGB/108(AC)

登録日:2020/08/07 (金曜日) 16:02:00
更新日:2024/01/24 Wed 22:20:32
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MWG-HGB/108は、ARMORED CORE 3 SILENT LINE(AC3SL)に登場する右腕武器の一つである。

製造元はミラージュで、武器カテゴリはハンドガン


【概要】

本作のミッション全てをSランクでクリアすると報酬としてもらえる、所謂隠しパーツ。

攻撃力、熱量は他ハンドガンと比べて決して高いとは言えず、かといって総弾数が多いというわけでもなく、
また広角サイトが多くを占めるハンドガンの中では異質な特殊サイト(標準と遠距離サイトの中間)と、
カタログスペックを見る限りでは、扱いの難しそうな武器に見える。
しかし本武器には、一回の射撃で6連射が可能という右腕武器としては唯一無二の特性が備わっており、
(この手のバースト射撃が可能な武器自体はこれ以外にも複数存在する)、
この特性により、他ハンドガンから一歩抜きんでた瞬間火力、熱量を発揮することができる。


本作には、左腕武器として同じく6点バーストが可能なハンドガン"MWG-HGBL-90"が存在しており、
これら二丁を装備して、一斉射撃による高い熱量と衝撃で相手を固めて焼き殺すという戦法が、対戦において確立されている。
その凄まじい弾幕に、レイヴン達の中にはMoAで登場した、同じくバースト射撃機能を持つ武器腕であるレンコンこと"AW-R/4"を思い出した者もいるとか。
全ミッションSランククリアという長き道のりに見合った、高性能な右腕武器と言えるだろう。


追記、修正は本作の全ミッションをSランククリアし、このパーツを手に入れてからお願いします。





























―――という評価だったらどれほど良かったことか…







【以下、現実】



MWG-HGB/108は、ARMORED CORE 3 SILENTLINE(AC3SL)に登場する右腕武器の一つであり、本作屈指の産廃として悪名高い問題児でもある。


【概要(というか問題点)】

前述した通り、本武器は単発の火力と熱量で劣る代わり、一度に6連射が可能という特性が備わっている。
が、この武器に限った話ではないが、本作の右腕、並びに肩武器のバースト射撃機能には(一部の例外を除いて)とんでもない欠陥が存在しており、

なんと2発目以降も、1発目と全く同じ場所しか狙ってくれない。

2次ロック(相手の動きに合わせて自動で照準を補正する、所謂予測撃ち機能)がかからないとか、そういう生易しい代物ではなく、
本当に同じ場所に向かって馬鹿正直に最後まで撃ち切るという、理解しがたい仕様となってしまっているのだ。
レンコンはちゃんと狙ってくれたのに…


簡単に図で説明すると、


A→     B


自機をA、敵をBとして、→の方向に射撃を開始し、
同時に、射撃開始時点でBが、


A→     
       B


と、射線から移動したとする。
普通ならばここで照準は移動したBを追従しようとするのだが、本武器のような特性を持つ場合だと、


A→     ※
       B


となり、Bが射撃開始時にいた場所である※へと、最後まで攻撃を続けてしまう。



言うまでもなくこの時点で、両者が高速で機動するのがほぼ基本となる、AC同士の対戦における実用性は限りなく無に等しい。

仮に1発目以外を当たらないものだとして切り捨てた場合、カタログスペックに対してこの武器の実質的な総弾数は1/6
リロード時間は数倍ということになってしまう。じょ、冗談じゃ…

本作のハンドガンには他にも「一度に4連射」「一度に3連射」という機能が備わってしまっているものが存在するが、
連射数が少ないだけ本武器よりはマシという評価が下されるあたり、この仕様が如何に本末転倒な代物なのか理解して頂けるだろうか。

同じ場所を狙うので、固定目標相手ならなんとか使えないこともない…
のだが、ぶっちゃけ動かない敵が相手なら最初からロケット等を使った方が、間違いなくこの武器よりも高い火力が出せる。
…というか、一度に6連射可能な割に肝心の連射速度もそこまで速いわけではない。
これがもしAAに登場したヴィクセンのレーザーライフル、
あるいは本作に登場する最凶ガードメカであるリトルラプターのパルスライフル等と同程度の速度で連射できたのなら、間違いなく使い道を見出せたのであろうが…

そして上に述べた通り、この武器の入手条件は全ミッションをSランク達成という過酷極まりないもの。

本作のミッションは軒並み難易度が高く、
  • 視界とレーダーが効かず、加えて定期的にロックオンを妨害される砂嵐の中で大量の敵の波状攻撃に晒され、さらにはAC戦まで控える「アーカイブ強襲」
  • 詳しい解説はリンク先に譲るが、本作きっての初見殺しミッションとなる「無人要塞鎮圧」
  • 3シリーズ最大の禁忌と悪名高いEXTステルスを装備した無人ACと(僚機ありとはいえ)最後の最後で戦わされる「衛星兵器破壊」
など、高ランククリアを目指すには一筋縄ではいかない難所がそろっている。

それらを必死になって乗り越えた先に出てきたパーツがこれという事実に、多くのレイヴン達が絶望と怒りの声を上げたのは言うまでもない。

そして最後の砦である武器自体の見た目についても、「手持ち式の電気ケトルみたいでダサい」等と言った、芳しくない評価が散見される。
一応外見としては、MoAに登場したハンドガンである"WG-HG770"をPS2に合わせてリファインしたものとなっている。
あちらはネコの頭を彷彿とさせるその外見から「猫頭」「猫パンチ」等と呼ばれて親しまれていたのだが…
この差は一体どこから生まれてしまったのか。


ちなみに前述した左腕版であるMWG-HGBL-90だが、こちらはちゃんと2発目以降も敵を狙って射撃してくれる。
本作の左腕装備にはぶっ壊れと名高い実盾3種をはじめ、左こと"MWG-SRFL/70"、左強ショこと"CWG-GSL-56"といった強豪が肩を並べており、
それらにやや埋もれがちであるものの、実用性については間違いなく右腕版と比較して雲泥の差と言える。


【余談】

本作をプレイしたレイヴン達からの通称は「煩悩ハンド」。由来は型番通り、本武器の総弾数が実質18発108発であるため。

長時間同じ場所を狙って射撃を継続しようとするため、
射撃開始と同時に旋回を始めた場合、脚部の旋回速度によっては右腕だけを異様な方向に捻じ曲げるACという、
ビジュアル的に中々面白いものが見られたりする。それ以外に実用性を見出せないともいう

本作の後に発売されたNシリーズにも、同一のコンセプトを持つ武器がいくつか存在するが、
1発目と同じ場所にしか2発目が飛ばない仕様については改善されずそのままとなっている。なぜなのか
その後長い時を経て、ACVDにてようやくまともなバースト射撃型の腕武器である、
3連バトライこと"Au-C-H22"および"Au-C-H30"が登場する事となる。

Nシリーズでは同じくミラージュ製で、本武器のデザインを流用したハンドガンである"WR06H-GHOST2"が登場している。
こちらでの性能は「格納が出来ず、サイトも狭い代わりに マシンガン並みの連射速度と高めの射撃精度を両立したハンドガン」といった感じで、
SLの頃の産廃ぶりが嘘のように中々優秀な武器となっている。

上で本作のバースト射撃の欠陥について述べた際、「一部の例外を除いて」としたが、
その例外こそが同じくSL初登場となる両肩グレこと"CWX-GND-30"であり、こちらは2発目もちゃんとロックオン対象を狙って攻撃してくれる。
Nシリーズでもパーツ名こそ変わったが、基本的な仕様についての変化はない。



追記、修正は本作の全ミッションをSランククリアし、このパーツを手に入れて実際に使って絶望してからお願いします。

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最終更新:2024年01月24日 22:20