バースト射撃

登録日:2011/04/06 Wed 11:51:23
更新日:2022/04/03 Sun 13:45:12
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『バースト射撃』とは、引き金を引くと3発発射される「3点バースト機構」のように、一度の操作で複数の弾丸を発射したのち、射撃をストップする自動式火器の機能や発射形式、「制限点射(厳密には制限点射機構)」である。

「数発をワンセットにして撃つ」と言えば分かりやすいだろうか。

あくまで突撃銃やサブマシンガンで有効な仕組みで、GPMG、SAWなどのフルオート射撃前提では無意味
5点バースト等は作られていないが*1、最近では3発でも多いという事で「2点バースト機構」の銃(後述)も登場しつつある

○バースト射撃のメリット


セミオートは一回ずつ引き金操作が必要で、打撃力に劣る

フルオートでの連射は面制圧に向くものの、ゲームの様に長時間連射すると、銃が反動と衝撃で暴れるのでパニックになりやすい上に、命中率が極端に低くなり、無駄弾が増える

自衛隊の小銃は750発/分なので30発の弾倉だと撃ち続ければ3秒弱で空っぽ。
スクリーン上では弾切れしようが問題ないが、誤射や跳弾は怖いし持ち運べる銃弾にも限りがある

だからこそ反動で狙いがずれる前に射撃を止めてしまう仕掛けは現代の銃には必須なのだ。

錬度の高い特殊部隊兵には邪魔機能でも、反動で狙いがずれる前に複数打ち込める( = 相手を確実に倒す)ので、初めて実戦投入された新兵の撃ち過ぎ対策にはちょうど良いのである。


○先祖『ダブルタップ』

イギリス特殊部隊はその昔、9mmパラベラム弾のFNハイパワーが制式拳銃だった頃、威力が弱く、一発では敵を行動不能にする事が出来ない事もあり、頭部に素早く二発撃ちこむ「ダブルタップ」というテクニックで補っていたといわれているので、バースト射撃と言えなくもない。

○2点バースト機構もあるの?

3点でも多いと、ユニットの交換で3点バーストにもバースト無しにも出来るH&KのUMPやTDI ベクター等が2点バースト機構を備えている。

特筆すべきは1994年にロシア軍制式配備の「AN94アバカン」。

2点バーストでの発射速度はなんと1800発/分で毎秒30発である。

ただし機構上の問題で、1800発/分で発射出来るのは最初の2発のみ*2


○小技

フルオート射撃時にトリガーを引きっぱなしにしない「指切り」というテクニックはある。
射撃中に指切りすると、次の射撃時に3発の撃ち残りがでるやつ(M16A2、M4)、毎回リセットされるもの(89式)がある。
ただしこれはGPMGやSAWを用いる兵の方が有効に使えるし、特殊部隊や海兵隊クラスの実弾訓練を積んで慣れれば出来なくはないものの、{訓練の時間や弾薬等を無駄なのであまり優先されてはいない。

例えば、1秒間に12.5発発射される計算になる89式小銃の発射速度は750発/分(遅いものでも600発/分)なので、この速度で2~3発発射するにはトリガーを引いてから0.16~0.24秒で指を離さなくてはいけない。


○採用された銃器

MP5などのサブマシンガンやベレッタM93R*3等のマシンピストルにも機構が採用されているので、TVや漫画で見聞きする突撃銃にはほぼ備わっている…というわけでもない。
どちらかと言うと無い方が多い気がする。
シュタイアーAUGFN SCARFN P90AK-47、AK74にもない。

バースト機能のある銃器


※(2)は2点バースト
VP70は専用ストックを付けることにより3点バーストが出来るようになる。
※H&K製ショルダーウェポンはトリガーパック)交換でフルオート及びバースト機構の有無・発射弾数を自由に設定可能。
※MP5はセーフティ/セミ(一般用)、セーフティ/セミ/フル(A1~A3)、セーフティ/セミ/2or3点バースト/フル(A4以降)と種類が多い。
※UMPはセーフティ/セミとセーフティ/セミ/2バースト/フルの2種類しかない。


○デメリット

そもそもこの機構をアメリカが採用したのはベトナム戦争に徴兵した当時の兵の質そのもの(短期速成志願兵)の戦訓からだったが、速成兵にはパニックトリガーで指を引ききって(握り込んで)隙を見せるという機械的なシステムが仇となった。

そして錬度が高い兵*4は指切りで十分*5なのでむしろ無駄機構

しかも余計なギミックを仕込むので銃自体も構造が複雑化して故障確率が上がるので整備が手間

というわけで、大規模な戦争もなく、訓練期間も十分できる新兵相手に、錬度の低い速成兵作り(ショートタイマー)は不要とみなしたアメリカ軍の海兵隊などはフルオートのM16A4に戻している。



○実戦編

FPS

反動と衝撃で暴れるフルオートで発射ボタン(左クリック?)長押しではトリガーハッピーの称号を得ることになりかねない。

そこで、フルオートで発射ボタンを押しては離す、押しては離す、を繰り返すとバースト射撃っぽいのが再現できるはず。

あまりにも遠すぎるとバーストでも当たりにくいので、セミオートで確実に。近距離での撃ち合いはフルオートに「手数」で押されるので、あくまでも中距離以上で。

FPS上級者はすでに感覚的にやっているかも。

つまり、撃ち始めの最初の数発は狙った場所に飛んでいく性質を利用したタップ撃ちともいうべき射撃方法。

これが上手くなれば、上級者へ一歩近づくのではないだろうか。

またTPSではアンチャーテッドシリーズでG-MALなどが登場し、遠近両用の強さから対戦で愛用されている。

サバイバルゲーム編

ガスガンはフルオート射撃を長く続けると、動力源となるガスの供給が射撃による消費に追いつかなくなり、作動不良を引き起こすことがある。
そのため指切りによるバースト射撃は当たり前のように活用される技術であった。

電動ガンとその純正オプションである多弾数マガジンの普及で一度はすたれた技術であったが、リアリティ重視のプレースタイルが見直され、さらにガスガン再隆盛の流れも味方し、再び日の目を見るようになった。






〇余談

よく「フルバースト(全火力一斉発射?)」という言葉を見聞きするがこれは造語。
ZOIDS/0のリノンのフルバーストやモンハンのガンランスフリーダムガンダムや遊戯王の全弾発射からきたと思われる。
辞書でburstの意味を調べると最初の方に「爆発すること」が出てきやすいためこのニュアンスから取られているものと思われるが、
実際のところは「なにもないところから、ごく短期間に集中する」という意味合いが強い。
これは軍事用語に限らず、例えばIT用語の「バーストエラー」も「なにもないところであるタイミングで短時間に集中してエラーが発生する」という意味である。
銃器の世界の「バースト射撃」とは「何もないときにごく短時間、複数弾をワンセットで撃つ」という意味になるるため
実際のところ、「フルバースト」は言葉として矛盾している。
時と場合と場所によっては馬鹿にされる恐れがあるので気を付けよう。



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最終更新:2022年04月03日 13:45

*1 3発以上だと反動で銃口が上を向いてしまう

*2 3発目以降は600発/分と普通

*3 (この銃はそもそもフルオートが無い

*4 フルオート射撃前提のGPMGやSAWを使い慣れている

*5 点射の数を状況に合わせてコントロール出来るので有効