パシフィカ・ノースウェスト

登録日:2020/09/11 Fri 21:24:27
更新日:2024/11/29 Fri 00:55:51
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パシフィカ・ノースウェスト(Pacifica Northwest)は、アメリカのアニメ『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』に登場する女の子(少女)のキャラクターである。
担当声優は日本語吹き替え版は須藤沙織(すどうさおり)氏、英語版はジャッキー・バスカリーノ氏。

概要

怪奇ゾーン グラビティフォールズ』の登場人物の一人。
グラビティフォールズで一番の大金持ちの家に生まれたお嬢様。
体格はディッパーやメイベルと同じくらいで、年齢も同じくらい(12歳)か、メイベルたちより少し年上と思われる。ウェンディ(15歳)よりは確実に年下である。

ノースウェスト家はグラビティフォールズで最も有力な名家で、1863年*1にオレゴン州グラビティフォールズを開拓し初代町長を務めたナサニエル・ノースウェストの家系である*2。パシフィカはそのナサニエルの玄孫(5代目)にあたる。
また、後述の理由から、木こりのコーデュロイ家(ウェンディの家系)との関係は険悪である。

シリーズの前半と後半で印象が大きく変わったキャラクターの1人であり、前半ではディッパーやメイベルライバル的ポジションだったが、後半では良き友人になっていく。

日本語に訳すと、北西 太平洋

ちなみにミドルネームはエリス(Elise)。

人物

容姿

体格はディッパーやメイベルと同じくらい。髪の毛はブロンド(金髪)。メイベルに負けず劣らずのロングヘアーであるが、パシフィカはポニーテールにしている。
劇中では美少女という扱いである。

性格

高貴な家柄の出身であるためか、プライドが高くて傲慢。
実家の経済力やコネをバックに、少しでも自分が気に食わないことがあれば、近くにいる友人や家来をも平然と切り捨てるほど。
はっきり言ってシリーズ前半のパシフィカはかなり意地悪である。
簡単に言えば、ドラコ・マルフォイの女の子バージョンという感じである。

一方で、高圧的で厳しい両親(特に父親)に逆らえないことや、心を許せる友達がいないことに悩んでいるなど、年頃の女の子らしい一面もある。

シリーズ後半では多少プライドが高い面は残ったものの、性格が大幅に改善されており、メイベル達に対する態度も大幅に軟化している。
シリーズ後半でのメイベル曰く、「根は良い子」。悪く言えばツンデレ

実はセヴラルタイムズ*3のファンであり、第17話ではライブ会場にいた(ただしセリフは無し)*4

人間関係

先述の性格からか、町の子供たちからは恐れられている。
第7話において、メイベルたちが住んでいるミステリーハウスで行われたパーティーでは、どちらが盛り上げ役にふさわしいかでメイベルと勝負し、メイベルが優勢になると町の子供たちを脅して自分に拍手を送らせて勝利したほど。

メイベルとはシリーズ前半では仲が悪く、顔を合わせる度にメイベルに嫌味を言うほど。
特に第8話の開拓者の日では、お祭り会場でメイベルを公然と侮辱して町の笑い者にした。
※メイベルが「犬がバスケットボールをしているセーター」を着ていたため。当然メイベルは泣き出してしまった。

パシフィカの位置付けが変わったのはシリーズ後半の第23話から。
メイベルとミニゴルフで勝負していたが、途中からリリパティアンども*5を倒すためにメイベルと協力。2人で騒動を解決し、仲直りした*6

第30話ではノースウェスト家で発生している怪奇現象を解決するために、ディッパーと仲直りしようとする(ディッパーが出した条件は、ノースウェスト家で開かれるパーティーに、メイベル達も招待すること)。
この頃からディッパーに片想いするようになるが、(意地悪な両親に逆らえなくて仕方なく)ディッパーに対して嘘を付いたことから彼に軽蔑されてしまい、ショックを受ける。

実はノースウェスト家で起きている怪奇現象の正体は、木こりの亡霊による呪い。
150年前に仲間の木こりたちとともにノースウェスト家の屋敷を建設したが、多大な犠牲を出したにもかかわらず約束を破られた*7ため、ノースウェスト家を恨んでいた。
ちなみにこの亡霊の本名はアーチボルド・コーデュロイ

第30話で開かれたパーティーはノースウェスト家の屋敷の完成から150年経ったことを記念するものであり、パシフィカの両親もやはり「地元の一般庶民を招待しない」(高貴な家柄の人間とディッパー、メイベル達のみ招待する)という悪しき伝統を守っていた。
亡霊が屋敷を燃やそうとしたその時、パシフィカは初めて両親の命令に逆らい、一般庶民のパーティーへの参加を認め、昔の約束を果たすことで亡霊を成仏させる。
ここでディッパーとも仲直りし、自分を助けてくれたことに感謝している。

その他

OPに一瞬だけ登場する謎のサークルに描かれたシンボルマークはラマ。伏線はミュウマゲドン編でメイベルにラママークのセーターを渡され回収された。


追記・修正よろしく。



最終更新:2024年11月29日 00:55

*1 史実ではリンカーン大統領が奴隷解放宣言を発表した年であり、南北戦争の真っ只中である。また、日本で薩英戦争があった年でもあり、鹿児島県(薩摩藩)がイギリスに負けている。

*2 となっているが、実はナサニエル・ノースウェストは町の開拓者ではなく、家畜の糞を片付ける仕事をしていた。グラビティフォールズの本当の開拓者は貴族のクエンティン・トレンブリー3世。ちなみにグラビティフォールズ(Gravity Falls)の地名はクエンティン・トレンブリー3世が谷底に落ちたことに由来する。(Gravity)は重力を、(Falls)は滝を表す英単語である。

*3 グラビティフォールズの女性たちに大人気の男性アイドルグループ。メイベルも彼らのファンである。

*4 ちなみにメイベル、キャンディー、グレンダの3人はチケットを買うことができなかった(売り切れてしまったため)。

*5 ゴルフ場を牛耳る小人ども。人目に気付かれないようにゴルフボールを操作する。実はこの回では第7話とは逆にメイベルがズルをしていた(リリパティアンを利用してパシフィカに勝利しようとした)。

*6 もっとも、この回ではむしろメイベルに非があるのだが。

*7 当時のノースウェスト家当主が「木こり達を完成パーティーに招待する」と約束していた。