登録日:2020/10/02 (金) 23:48:00
更新日:2025/02/15 Sat 18:53:52
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●目次
【概要】
シリーズを通して皆勤賞を達成し、ロックマンエグゼを代表するウイルス。
元ネタとしては初代
ロックマン他様々なシリーズにも登場しており、
- 一頭身サイズ
- すっぽりと覆いかぶさる巨大な黄色のヘルメット
- 黒いボディ
これは他のシリーズでもほぼ共通デザイン。
ヘルメットのラインに反った垂れ目のような大きな目は同じだが、エグゼでのメットールはハイライトの一切ない黒い目、それとツルハシが特徴的。
また上位種になると、メットール2では
赤、メットール3では
青を基調としたカラーリングになる。
このデザインは後に
流星のロックマンシリーズに登場するメットリオにも受け継がれている。
またアクションシリーズでのメットール(
ロックマンエグゼ トランスミッションを含む)は3方向に弾を吐いて攻撃するが、エグゼのデザインでは口はない。
ちなみに本家ではツルハシを使わないが、人型のメットールこと「
ピッケルマン」はツルハシを使う。といっても地面を叩いた衝撃波とかではなく、直接ツルハシをロックマンめがけて投げてくる。
シナリオ序盤から終盤まで様々なエリアに登場する他、劇中で「ウイルスが道を塞いでいる」「ウイルスが悪さをしている」「カレーの具に紛れ込んだウイルス」などと表現される場合、このメットールが固定シンボルとして配置されていることが殆ど。いちいち別のグラフィックを用意する容量や手間を省いただけかも知れない
また、シリーズ恒例のチュートリアルでも"やられ役"として登場する等、エグゼシリーズとは切っても切れない間柄なのが、このメットールなのである。
【各作品での扱い】
基本的にはシリーズを通して
最弱のウイルスと言って差し支えない。
ドラクエでいうところの
スライムと思えば大体あってる。
この
ゲームの主人公である
ロックマンは攻撃手段として一発1ダメージのバスター、10ダメージのチャージショット(いずれも強化可能)や各種バトルチップを使うことで闘っていくのだが、そのバトルチップも序盤はやはり必要最低限のものばかり。
各シリーズ毎に威力20のエアシュート、威力30の◯◯ガン、威力40のキャノン等が揃っているのだが…
それに対し、このメットールの体力は
40。
最低限の火力しかないキャノン一発で倒せる他、なんなら時間は多少かかるものの、頑張ればバスターのみでも倒せるようになっている。
また、このゲームのバトルシステムとして、バトル時には味方と相手に陣地が9マスずつ設置されている。
その陣地の中で縦横無尽に自由に動き回り敵を倒していき、また敵も同じように自分のエリアを動き回り、攻撃を仕掛けてくるのだが…このメットールは自分の立っているマスの上か下にしか移動しない。
攻撃方法はそのツルハシで地面を叩き、横一列をまっすぐに這っていく衝撃波「ショックウェーブ」を飛ばすというもの。だがこちらもまた、動きが鈍重で非常に躱しやすい。
しかも、その攻撃もロックマンと横一列にラインが合った時のみ。なのでひたすら上下にウロチョロしていれば、メットールはまともにツルハシも振り下ろせない。
例えショックウェーブに当たったとしても、その攻撃力はたったの10。これも敵としては最低値。
ちなみにロックマンの初期HPは100なので、10発も浴びなければデリートされないが、まずそこまで追い詰められる事態はそうそうないだろう。
このようにメットールは、新人ネットバトラーとして足を踏み入れたプレイヤーに慣れてもらうために調整されている、チュートリアル役を担ったウイルスと言っても過言ではない。
が、そんな彼らもシナリオを進め、
より高難易度のエリアに足を踏み入れる度に強化されていく。
上位種は共通して
自分の攻撃時以外にはヘルメットにすっぽりと身を隠し、ガード状態になる他、最上位とも言える形態ともなれば、
衝撃波が通ったマスをひび割れや毒沼に変えてくるようになる。
また、エグゼ4では自分のエリアを全てダメージを半減させるホーリーパネルに変える
サンクチュアリを筆頭に、様々な強力なチップを使いこなすようにもなる。
攻撃力も順を追う毎に強化されていき、特にエグゼ3のメットールSP、エグゼ4及びエグゼ5のメットール3、メットール3EXに至っては、非常に攻撃が高く油断できない強敵と化す。
この強化形態もシリーズ毎に何度も調整されており、エグゼの歴史はメットールの歴史とも言えるだろう。
【バトルチップ】
ロックマンエグゼでは、敵ウイルスを倒した際にバトルチップが確率でドロップする。
メットールもその例に漏れずバトルチップを落とすのだが、これが序盤のお供といえる程になかなか優秀なものが揃っている。
以下はその一覧である。
ショックウェーブ(エグゼ1〜3)
メットールの攻撃と同じように、前方に真っ直ぐ進む衝撃波を放つ。ただし穴が空いたマスは越えられず、そこで消えてしまうので注意。
貫通性能も備わっており、ウイルスのHPも低い序盤なら、同じラインのウイルスを一掃できる。
威力はシリーズによってまちまちだが、基本的には序盤のウイルスならば一撃で仕留められる。
派生としてメットール2が落とす
ソニックウェーブ、メットール3が落とす
ダイナウェーブが存在する。
ランクが上がると威力はもちろんのこと、衝撃波自体の速度も上がるため避けられにくくなる。
攻撃力100のダイナウェーブはオーラ剥がしにもちょうど良く、
ドリームウイルス戦にはダイナウェーブをたんまり積んだフォルダになるのはエグゼあるある。
また、エグゼ3では特殊な条件を満たしてメットール3を倒すことで、メットールSPに該当する
グレートウェーブがドロップする。
こちらは衝撃波の通ったパネルがヒビパネルになる上、威力も190とダイナウェーブの倍近くにもなる。
ただヒビが入るという仕様上、2枚目を使うと穴が空いてそこで止まってしまうという矛盾があり、複数枚積んでも連続使用が難しかったりする。
メットガード(エグゼ1〜5)
メットールのヘルメットのようなシールドで相手の攻撃をガードする。
エグゼ2以降はガード後、ショックウェーブと同じく前方に真っ直ぐ進む衝撃波を放つ。ショックウェーブと比べるとガード→攻撃というタイムラグが存在するものの、ブレイク性能を持つ攻撃以外のほとんどを無力化してくれる。
単品使用だけでなく、比較的早い段階から発動できる
プログラムアドバンス・ガッツシュートの素材としても活躍する。
元々はメットールを低いバスティングレベルで倒した際にドロップする副産物的な扱いであったが、エグゼ4以降は廃止となったショックウェーブの代わりという理由からか、威力を増したバージョンアップ版がドロップするようになる。
外伝作の『バトルチップGP』では、なんと展開中ならば無属性攻撃を完全にシャットアウトかつ40ダメージ反撃、というとんでもないパワーアップを果たしている。
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バトルチップGPでの説明折り畳み |
この作品におけるガードチップは、発動するとガードボックスに入り、ターン終了まで展開状態となる。そしてその間に攻撃を受けるとどうなるかと言うと、大きく分けて2通り。
1つ目はそのガードチップのHPで受けるパターン。これはストーンキューブやカウントボムのように、チップ自体の高いHPで破壊されるまでダメージを肩代わりするという分かりやすいもの。
2つ目はチップの効果で無効化するパターン。バルーン系チップのように「対応する属性に限り完全にシャットアウトする」だとか、オーラ系チップのように「◯◯以下のダメージを無効化」というもの。ただし相応にレアリティも高く、オーラ系は終盤にならなければ手に入らない。
対してメットガードは序盤から手に入る。おまけにガードチップを一撃破壊できるブレイク性能付きだろうと、その攻撃が無属性であればメットガードの効果が優先されて無効化される。つまり相手のプログラムデッキ内容によってはこれ一枚で完封できてしまう。
その一方で、メットガードのチップ自体のHPはたったの10しかないので、デッキ内チップへ追加ダメージを与えられるタイプの攻撃に対しては非常に破壊されやすい。デッキ前列2枚ともメットガードで埋めるか、スロットインで要点を絞って使うか、場合によって使い分けるといいだろう。
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リフレクメット(エグゼ6)
メットガードの強化版。
攻略本や漫画雑誌などの媒体では『進化したメットガード』と呼ばれることも。
相手の攻撃をガードした後、エリア端まで届く貫通性能のある衝撃波を放つ。
この衝撃波、メットガードと何が違うかと言うとまず
地面を這うものではなく、空中を進む為に穴パネルで無効化されない。
さらに
衝撃波のスピードもメットガードとは比べ物にならない程に上昇しており、攻撃をガードして発動という性質も相まって、非常にカウンターを取りやすい。
それでいて最上位のリフレクメット3ともなれば
攻撃力200。更にフルシンクロ中なら倍の
400となる。遂にメットールのチップ一枚で
ドリームソード同等まで来てしまった。
なんなら下位種の1や2も威力が低いだけでその他の性能は全く同じなため、カウンターを取ることだけに着目するならこちらでも全く問題ない。
威力や貫通性能もさることながら、強烈なカウンターがお手軽に発動でき、序盤から終盤にかけて大いに活躍してくれる、非常に強力なチップ。それでいてメットガードに倣ってか、全バージョンにコード*も存在している。
ただし入手のためにはセントラルエリア1で稀に出現するレアメットールを高ランクで倒す必要があり、そう簡単には集まらない。
総じてシリーズラストに相応しい大出世と言ったところだろう。
ちなみに、エグゼ6の
ラスボスの一角である
グレイガに対し、このチップがメタと言っていいほど有効。詳しくは当該項目を参照。
メットール(エグゼ3)
エグゼ3のみのシステムである『ウイルスチップ』の一種として登場。
ナビチップのように使用後は暗転し、目の前1マスに現れる高速で切り替わるメットールを目押しで押すことで、メットール1~3からSPまでのいずれかが出現し、前方一列に衝撃波を放つ。
威力は餌として与えたバグのかけらにより変動する。暗転するため、通常のショックウェーブ系チップと比べ安定して攻撃を当てることが出来る。
威力は個体ごとの基礎威力に与えたバグのかけらの個数を足したものとなる。
満遍なく与えてリスクを減らすか、SPに与えまくって目押しするか、プレイヤーのセンスが問われると言える。
チップデザインはメットール1~3がぴょんぴょんと跳ねているようなデザインであり、中々に可愛い。
他にもエグゼを代表するウイルスだけあって、様々なチップにメットールが描かれている。(そのほとんどが被害者としてだが)
有名所としてはエグゼ3まで登場した◯◯ガン系チップ、エグゼ5のリベレートミッションには欠かせないコピーダメージやライフシンクロ、シリーズ皆勤賞のデスマッチ系チップ(エグゼ6ではデザイン変更)辺りだろうか。
ブラックボムにはエグゼ3のみバージョン違いが存在するが、そのチップイラストに描かれているメットールも1→2→3とそのバージョンに合わせた上位種にランクアップしている。
【改造カード】
エグゼ5では、メットールの名を冠した改造カードが存在する。
容量:7MB
内容:フロートシューズOFF、HP+40、左+Bでメットガード
存在からして超強力なカードではないのは想像通りだが、容量が軽いのでとりあえず余ったら突っ込んでおくのに最適。
メットガードと似た動作のプログラムであるリフレクトは、ナビカスで組もうとすると結構サイズが大きいので、むしろこの容量で追加できるのは優秀かも知れない。ダークワイドのような回避困難技にも対抗できる。
フロートシューズOFFに関しては痛いところ。先にこのカードを読み込んでおいて、別のフロートシューズ効果を付与するカードで上書きできれば尚よい。
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組み合わせ例 |
①キャンデービル(9MB、左+BをOFF、ファイアボディ、セルフリカバリー)
②メットール
③ゴースラー(15MB、HP-80、フロートシューズ、溜め撃ちでインビジブル)
といった順番に読み込めば、
使用容量:31MB
ファイアボディ セルフリカバリー 左+Bでメットガード フロートシューズ 溜め撃ちでインビジブル
HP-40
上記のように、重複する左+Bの効果が上書きされてメットガードが出せるようになり、フロートシューズも使える状態に上書きされる。
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余談ながら、HP+40というのはちょうどメットール1体分である。
【他媒体での扱い】
アニメや漫画でも共通して『一般的な雑魚ウイルス』としての出番が多い。
アニメでは「メット~!」漫画では「ピギッ!」という鳴き声を出す。もっぱらやられ役ではあるものの、アニメではアイキャッチで出番が貰えたりするなどやはりその扱いは他のウイルスと比べ破格。
また、「強い」メットール、特徴的なメットール が登場する話も多く、アニメ『BEAST+』では実質的なメインゲストとして巨大化し人間とも仲がいい「マッハツルハシ」という名のメットールが登場。
他にも、話のテーマに合わせて改造されたようなメットールが登場する事も多く、猫耳やウサ耳を生やした非常に可愛らしい姿を見ることも出来る。
漫画でも強い個体はおり、ガッツマンをツルハシ一発で叩きのめし、ロックマンですらその睨みの迫力で怖気づかせるメットールが登場した。
ロックマンエグゼを元にしたギャグ漫画「激闘エグゼ兄弟 ロックメ~ン!」では、主人公の一人・六田熱太が、まさかの
メットールとのソウルユニゾンを披露した。
見た目はヘルメットを被り、ツナギを着てツルハシを担いだ工事現場の作業員。
- 鷹岬諒版の漫画に登場した「強いメットール」は「メットールの村」の個体、ロックマン&熱斗コンビと供に凶悪なウィルス討伐や、彼らをファラオマンがいる場所へと導いたりした。そして、小馬鹿にしてたガッツマンとデカオに大変なことをもたらす要因も作ったりもした。 -- 名無しさん (2020-10-03 00:01:06)
- ロックマンエグゼ界のクリボー或いはワドルディ。あのマスコット的可愛さはゲーム界隈でも屈指だと思う -- 名無しさん (2020-10-03 01:00:41)
- 漫画「ロックメ〜ン」では、まさかのメットールとのソウルユニゾンが登場。見た目はヘルメットを被り、ツルハシを持ったおっさん -- 名無しさん (2020-10-03 10:41:09)
- リフレクメット3はあの性能の上アスタリスクが比較的手に入れやすいってのが本当に強い…しかも最上位ですら4積みできる容量の少なさよ -- 名無しさん (2020-10-03 13:36:33)
- エグゼ4ではカレーの材料に混入してたり村を作ってたり -- 名無しさん (2020-10-03 18:47:57)
- 実は本家シリーズってメットール以外と頻繁に出てこないんでエグゼのが印象に残るんだよな -- 名無しさん (2020-10-04 20:43:54)
- 漫画のメットール村は可愛かったなぁ -- 名無しさん (2021-08-07 00:04:03)
最終更新:2025年02月15日 18:53