ドリームソード(ロックマンエグゼ)

登録日:2009/12/31 Thu 04:11:03
更新日:2025/05/29 Thu 22:27:20
所要時間:約 6 分で読めます




ソード!

ワイドソード!

ロングソード!


プログラムアドバンス・ドリームソード!!

「ドリームソード」とは、ロックマンエグゼシリーズに登場するP.A(プログラムアドバンス)のひとつ。
初登場は2作目。


■概要

序盤に入手できるチップだけで組めるため揃えやすく、さらに使い勝手がよく、なおかつ強い。
プログラムアドバンスの代名詞と呼べる存在である。そのまま訳して夢剣なんて略称で呼ばれることも。
序盤から終盤、ストーリークリア後もお世話になったプレイヤーは多く、最も人気のあるプログラムアドバンスの一角ではないだろうか。
略図
■■■☒☒■
■■◎☒☒■
■■■☒☒■
◎の位置で発動すると、☒が攻撃範囲。

攻撃範囲は横2マス、縦3マスとかなり広範囲。ソードを振るモーションで素早く発動するため、タイミングさえ合わせれば避けられる隙も少ない。
またシリーズ全体を通して序盤から揃うチップで構成されながらも、その登場時期の早さに対して攻撃力は400と、単発攻撃力ではナビチップ以上に高く、安心と信頼の切り札として使っていける。
ストーリークリアまでにHP400を越えるウイルスはまず出現せず、またデフォルト敵エリアの2/3を一瞬で叩き斬れるため、必要チップが揃いさえすれば実質的に一撃必殺となる。
ウイルス戦ではダブル・トリプルデリートを狙いやすく、勿論ナビ戦においても大活躍してくれる。


【バトルネットワーク ロックマンエグゼ】

まだドリームソードは登場していないが、同様の組み合わせで発動する「ベータソード」というプログラムアドバンスが存在する。
効果はソード・ワイドソード・ロングソードの順にそれぞれ2回ずつ使えるというもの。単純に2倍使えるので有用ではあるが、正直微妙。
アニメの演出を先に見てからベータソードを発動した人や、エグゼ2以降から先に遊んでエグゼ1で"いつもの"を使おうとした人は、肩透かしをくらうポイントかも知れない。

上位P.Aに「シグマソード」が存在するが、ソード・ワイドソード・ロングソードのチップ3種のうち、同じコードで1種3枚と2種1枚、または1種1枚と2種2枚ずつで順に5枚選ぶというもの。
例えばソード、ソード、ワイドソード、ロングソード、ロングソードといった順に選ぶと、ソード・ワイドソード・ロングソードの順に各3回ずつ使えるといった具合。
…これまたチップ5枚使ってまで発動するほどか?という微妙性能。初期故の粗削りP.Aというところか。

そして今作ラスボスドリームウイルスが、ソードと言う名称で横2×縦3マスを攻撃する技を使う。
ドリームウイルス自身は不動のままで、剣というよりワイパーのように薙ぎ払う技だが、これを模した技が後のドリームソードである。

アニメ版ではベータソードが最初に登場したP.A。上記のゲーム版ベータソードとは明らかに異なり、事実上"ベータソードという名のドリームソード"として運用されている。
演出としてはソードとワイドソードを両手に装備してからロングソードを送信して、頭上に掲げてそれらを合成。一本の巨大な光輝くソードを作り出し、衝撃波を飛ばすというものだった。
完全版だと青白いソードになるが、不完全だと紫色になり衝撃波が相手に届く前に消滅してしまう。
アニメ2期の『AXESS』以降は名実ともにドリームソードとして統一された。

バトルネットワーク ロックマンエグゼ2

「よこ2マス たて3マスのきょだいソード!」
ドリームソード1
ソード:A・L・Y
ワイドソード:A・L・Y・*
ロングソード:A・L・Y

初登場作品。
名称が「ドリームソード」なのは、先述した通りドリームウイルスが使っていた技が由来。*1
序盤から揃えられるP.Aに関しては「ゼータキャノン」や「ガッツシュート」もだが、ソード・ワイドソード・ロングソードの組み合わせ自体はアニメでも印象強く描写されており、その影響で初めて発動したプログラムアドバンスがこれという人も多いのではないだろうか。

ソードとワイドソードは最初からフォルダに入っているが、コードが揃っていない。ブラックボードの電脳でソードLが手に入るので回収しておこう。
ロングソードはウイルスのスウォーディンが落とすので、スウォーディンが出現したら実質ドリームソード完成のお知らせ。タダチニソウビシタマエ!!
またワイドソード*がアメロッパスクエアで販売しているので、フォルダ回転率向上の面でもおすすめ。

悪魔のチップ「プリズム」と組み合わせることでダメージの増加が狙える。
プロテクト、メガプロテクト戦でもよくお世話になる。
また耐久力200のドリームオーラ3と、ダメージを半減させるホーリーパネルの組み合わせで、400までは耐えられる鉄壁コンボも本作が初登場だが、それすらドリームソードならば正面から打ち消す事ができる。

またドリームソード"1"とナンバリングされている時点でピンと来たかも知れないが、上位P.Aとしてドリームソード2・3も存在する。
これは今作と、時系列的にエグゼ1〜2の間であるロックマンエグゼ トランスミッションのみでの仕様。

ドリームソード2
フレイムソード:H・N・R
アクアソード:H・N・R
エレキソード:H・N・R・*

属性ソード3種で発動。攻撃力はドリームソード1から100上がって500
威力は順当に上がっているが、スウォードラとスウォータルからチップを手に入れる必要があるため、1や3と比べるとあまり使われない。
エレキソードのみ*が冷蔵庫の電脳で手に入る(要オープンロック)。

ドリームソード3
フレイムブレード:F・R・*
アクアブレード:F・R・*
エレキブレード:F・R・*

属性ブレード3種で発動。攻撃力はドリームソード2から100上がって600
Rコードはウラインターネットやウラコトブキのショップで売っており、金さえ積めば発動は容易。しかも3セット用意できる。
これだけでも相当おかしいのだが、隠しエリアであるWWWエリアのランダムミステリーデータに各種ブレードの*が入ってたりする。
ひたすら厳選して5セット積んだ人も多いだろう。
厄介なギガプロテクトを倒しうる数少ないP.Aでもある。詰まないための救済措置という意味合いもあるのかも知れない。残り20?頑張れ。


バトルネットワーク ロックマンエグゼ3

「よこ2たて3のきょだいソードでてきをぶったぎる!」

ソード:E・L・Y
ワイドソード:E・L・Y
ロングソード:E・L・Y

前作のような上位版もなくなり、名称が正式に「ドリームソード」となったのは本作から。
今作からはソードとワイドソード、両方ともコードが揃った状態(今作ではコードL)で最初からフォルダに入っているようになった。後は同じコードのロングソードさえ手に入ればドリームソードが発動可能。
ただ本作ではこの威力をもってしても耐えきるウイルスがシナリオ中でも(イベント戦ではあるが)出現するため、さほど強い印象はない。
特にどのコードも他の強い戦術が取れるものと被っていないのは苦しい。
3種4枚全てのコードを統一するとなると唯一同コードにエリアスチールのないY一択になってしまうのも痛い。
アスタリスクのエリアスチールを複数枚積める通常版ならまだしも、1枚しか手に入らないBLACK版は相当しんどい思いをするハメになる。

ロックマンエグゼ4

「よこ2たて3のきょだいソードでてきをぶったぎる!」

ソード:E・L・S
ワイドソード:E・L・S
ロングソード:E・L・S

ソード:S
ワイドブレード:S
ロングブレード:S

今作からは組み合わせバリエーションの中にSコードが必ず入るようになり、広く認知される。
これまでロングソードなどをドロップしていたスウォーディン系が出現しなくなったので、ロングソードもミステリーデータからの入手になった。
最速で電波塔の電脳2でロングソードSが拾えるので、シェードマン戦までには完成する。負けイベだけど
そうでなくても本作は同一コードのチップで発動させるPAが極めて少なく、そのほとんどが3周目にならないと発動が不可能。
そのため1週目の最序盤から発動できるドリームソードはまさに攻略において救いの一手、切り札になる。
さらに今作から実装されたココロウィンドウがフルシンクロ状態で放てば、攻撃力800まで跳ね上がる。是非とも積極的に狙いたいところ。
また、ワイドソードやロングソードの強化版である、「ワイドブレード」や「ロングブレード」が初登場。

これまでありがちだった問題として、ドリームソード狙いで何セットもフォルダに突っ込んでいても、いざカスタム画面でなかなか3種揃わずカスタム画面を圧迫する…といった、いわゆる手札事故は必ず発生する。
例えばカスタムオープン7枚として、引き当てたワイドソード3枚ロングソード2枚をキープしたまま他の範囲でチップ選択しようとしたら、自由に使える手札スペースは残りのたった2枚分しかない。
まどろっこしいのでだぶついたワイドソード単品で使ってしまおうにも、攻撃力80では如何せん火力不足が否めない。
そこでワイドブレードやロングブレードに組み合わせを置き換えて、手札事故の際に単品使用でも戦いやすいように攻撃力の底上げを図るといった作戦も取れる。
ただし本作ではその考えを嘲笑うかのようにトレーダー以外でのSコードのブレード2種は「ワイドブレードは2週目のウラインターネット1のランダムミステリーデータ」、「ロングブレードは3週目以降のウラインターネット1のランダムミステリーデータ」からしか入手不可となっている。
知っていればワイドブレードは特にブルースソウルで頼れるのだが……

【ロックマンエグゼ5】

「よこ2、たて3のはんいをきるきょだいソード!」

ソード:S
ワイドソード:S
ロングソード:S

ソード:L
ワイドブレード:L
ロングブレード:L

ロングソードSは削岩機の電脳4で手に入る。タイミング的にマグネットマン/ナイトマンにぶちかますのにピッタリ。

今作からゲームシステム上でのルールとして、同じP.Aは一回の戦闘で一回までしか発動できなくなった。
必要なチップを何セット入れていても、2回目以降は該当の組み合わせで送信してもP.Aは発動せずバラバラのまま。
エグゼ4以前はチップの上限枚数分だけ発動可能だったのだが、大会ルールだと時期によってはP.A発動は一回までといったルールもあり、それに合わせての改定だろうか。
賛否が分かれるポイントではある。
一応ソード系はどちらのバージョンでもチップチャージに対応するため、ソードは単品でレギュラーチップにして他2種の枚数を増やして余った分はチップチャージするようにすれば効率よく使えるだろうか。


【ロックマンエグゼ6】

「よこ2、たて3のはんいをきるきょだいソード!」

ソード:H・L・S・*
ワイドソード:H・L・S・*
ロングソード:H・L・S・*

ソード:*
ワイドブレード:B
ロングブレード:B

スウォーディン系復活に伴い、ロングソードは再びスウォーディンからのドロップに戻った。
またソード*は水族館の電脳1、ワイドソード*は水族館の電脳2でランダムミステリーデータから拾える。
ロングソード*もランダムミステリーデータから出現するが、アンダーグラウンド2まで行かなければ拾えないため当分後の話。
ブレード系はBコード発動に変更となったが、それぞれ固定ミステリーデータと取り寄せの2枚ずつしか一つのデータでは手に入らない上に、同じく強力なPAのダブルヒーローにも指定されているので頭を悩ませることになる。

最終作にして遂にコード*(アスタリスク)のみでP.Aが発動できるようになった。
コード*のみのP.Aは他にもあるが、*はトランプでいうジョーカーのような扱いで、攻撃力付加や回復等のサポート系のチップに振られていることが多い。
他にも各種ナビチップの最低ランク版にも*はあるが、扱いやすさが格段に上昇したと言えるだろう。
更に獣化すればどこからでも当てに行けるため、過去作と比べて当てやすさは段違い。


ちなみに「バリアブルソード」をコマンド入力することで、このプログラムアドバンスと同じ範囲でぶったぎることができる。
攻撃力こそ160と落ちるが、1枚でP.A同等の攻撃範囲は魅力的。しかしコマンドが難しいため使用には練習が必要。
また「ネオバリアブル」のコマンド入力に「ダブルドリーム」という技がある。
ドリームソードの攻撃範囲で2回攻撃というもの。こちらはエグゼ4から登場し、エグゼ4とエグゼ5では攻撃力240、エグゼ6では攻撃力220となっている。

4と5ではブルースソウルのコマンド入力で踏み込み+威力二倍の960ダメージを狙える
6ではこれとスラッシュクロスの能力を組み合わせ、ダメージ270×2の斬撃を敵エリアに飛ばすというコンボ(といっても使用チップは1枚だが)ができる。
コマンド入力の習熟さえ完璧なら凶悪。


■相性のいいチップ

  • 「プリズム」
フォレストボムとのコンボが有名なあのチップ。
ドリームソード自体と反射とで合計2ヒット分当てる事もでき、威力向上、範囲拡大を狙える。

  • 「エリアスチール」
様々なコンボの核となるチップ。
1列奪うだけでも相手のエリア全域をカバーできるようになる。

  • 「ワラニンギョウ」
エグゼ4より登場する置物系チップ。等身大のワラニンギョウを投げて、そのニンギョウに攻撃が当たるとその攻撃力分が「呪い」という名のダメージとして相手に与えられる。
元々攻撃範囲も威力も優秀なドリームソードで敵をワラニンギョウと挟むようにして巻き込めば、簡単に2回当てたことになる。勿論ボス戦でも有用。


■余談

後続シリーズの流星のロックマンシリーズ3作目である『流星のロックマン3』において、ドリームソードを彷彿とさせる要素が存在するので紹介する。

エドギリブレード

エドギリブレードを3枚同時に選択すると、攻撃範囲が目の前の横3×縦2マスとドリームソード同等に変化する。
1枚ではなく同時に選択した3枚それぞれがである。
更に攻撃力100追加・対インビジブル性能・風性能まで付与される。なかなかぶっ壊れ性能。
詳細は個別項目で。

ジャイアントアックス

流星のロックマン3にてG.A(ギャラクシーアドバンス)が登場した際、ドリームソードのポジションにおさまったカード。
同等のアックス系カード自体は『流星1』から名前や属性を変えながら存在しており、皆勤賞ではある。

G.Aの存在が明かされた時には、多くのファンがドリームソードの復活を夢見たのだが、ソード・ワイドソード・ロングソードの順に選択して現れたのは、夢剣ではなく大斧であった。
攻撃範囲はそのままながら攻撃力320と若干低下、斧を振り上げるモーションが大きな隙になる…と劣化したようにも思えるが、新たにブレイク性能を手に入れ、敵のガードを突き破れるようになった。
シナリオ攻略ではもちろん対人戦においても、シールド標準装備の流星ではかなり強力であると言える。
ブレイク性能のおかげで、何度でも復活するムーリジェクション*2をも簡単に破壊可能。

しかもジャイアントアックスは、3枚のカードで発動するG.Aだけでなく、イリーガルカードとして入手でき、通常のカードと同じようにフォルダに入れられる
エグゼ世代からしてみれば「通常のカードの威力が320って高すぎね?」と思うかも知れないが、流星においてはロックマンのHPが2500~3000台というのも珍しくないので、まあそのインフレも流星シリーズの華といったところ。
それにイリーガルカード=本来のリザルトからランダム変化したものでしか手に入らず、更にその中でもジャイアントアックスは特に低出現率なため、確実に得られる手段がないという点でバランスを取っている節もある。

単発攻撃力320というのは非暗転カードの中でも最高クラス。
当てさえすればカラーアウトのノイズ率最低値である50%からでもいきなり200%超えを狙えるため、ノイズ率を上げるのにも大いに役立つ。
威力が高いので、フォルダに何枚積んでも、カード配置のバラつき具合は変わらない。戦略や他のカードとの兼ね合いを考えてフォルダに投入しよう。

エリアイーター*3もしくはダブルイーターで距離を詰め、ガード不可の大斧という反則臭いコンボも登場した。
流星3ではノイズ率100%(対人戦では200%)を超えるとあらゆるカードに対インビジブル性能が付与されるのでインビジブルも万能選手ではなくなり、回避するにはウォーロックブーストの無敵効果、カワリミぐらいしかなくなる。

ただ攻撃前の隙が大きいので、カウンターを食らいやすい。
攻撃中断+長いマヒ+相手がボーナスカード取得など、手痛い被害を受けることになる。
凍結ブレイク狙いでもない限りは、ウォーロックブーストや防御カードなどで守りつつ使うのが望ましい。

やはり使うなら、ソード系の威力を上げるウルフ・ブライノイズや、ソード系にマヒを付与するジェミニノイズがオススメ。
あと非暗転なのでカットインの心配がなく、凍結ブレイクで威力2倍を狙いやすい。
ヴァルゴノイズのチャージショットと組み合わせよう。凍らせれば相手の動きも止められて一石二鳥。

類似カードとして、木属性の「グレートアックス」、火属性の「フレイムアックス」も存在している。
属性付与と引き換えになのかブレイク性能が削除されてしまったため、ジャイアントアックスと同じ感覚では運用できない。
その代わり対応する属性のノイズチェンジでバフが乗るので、ウルフノイズやオックスノイズと相性が良く、一概に劣化とも言い切れない。


追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年05月29日 22:27

*1 余談としては英語版で、ドリームウイルスは『Life Virus』に呼称変更されている。そしてドリームオーラも『LifeAura』、ドリームソードもDream Swordではなく『Life Sword』(チップ名のテキスト欄8文字制限に収まるよう省略して『LifeSrd』)と、ドリームウイルス関連は統一してDreamからLifeに変更されている。

*2 ギガクラスカード。バトルチップで例えるならバブルラップが近いが、ムーリジェクションは無属性、しかも時間経過ではなく2マス移動で復活する。耐久力は1なのでバスターですぐ剥がせるが、剥がしてから本命の攻撃を当てるまでの僅かな間に張り直せてしまうため、次のカードを当てるのが非常に困難。30秒経過で消滅するか、ブレイク性能を備えた攻撃なら完全破壊できる

*3 バトルチップで言うとエリアスチールに相当するカード