登録日:2020/11/26 Thu 00:35:37
更新日:2024/12/16 Mon 22:46:43
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『魔女見習いをさがして』とは、2020年11月13日に公開された、
「
おジャ魔女どれみ」放送20周年を記念して製作されたオリジナル映画である。
概要
本作はテレビ番組としてのおジャ魔女シリーズを視聴していた現実の大人たちを描いている。
そのため、どれみ達の出番はほとんどない。
人生があまり上手くいっていない3人が中心の物語のため、基本的にシリアスな路線だが、
かつての「おジャ魔女どれみ」を彷彿とさせるコメディのノリも忘れていない。
「おジャ魔女どれみ」を見ていたファンたちに向けた映画と言えよう。
主演3人を演じた声優はいわゆる女性タレントだが、いずれもかつて「おジャ魔女どれみ」シリーズを見ていたことがある。
あらすじ
教師を目指してはいるが、とある教育実習での躓きで自信を無くしている実習生、長瀬ソラ。
一流商社に就職するも、上司との衝突で担当している仕事を外されたOL、吉月ミレ。
絵画修復師になろうとしているも、ダメ彼氏のせいでなかなか前に進められないでいるフリーター、川谷レイカ。
接点の全くなかった3人だが、ある日、鎌倉にMAHO堂のモデルとなったと言われる洋館にまつわる記事を見つけ、そこに3人が偶然鉢合わせる。
それぞれの魔法玉を持っていた3人は、これも何かの運命だと思い、
飛騨高山(映画『も~っと!おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ』の舞台であり、どれみの祖父の居住地)へと旅行(という名の聖地巡礼)に向かう。
登場人物
CV:森川葵
愛知県出身の大学4年生。22歳。
教師を目指して教育実習に臨むもそこでミスをしてしまい、教師になる夢への自信が揺らいでしまう。
「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」をリアルタイム視聴しており、「おジャ魔女どれみ」シリーズのDVD全巻を所持している。
どれみ推し。
CV:百田夏菜子(ももいろクローバーZ)
広島県出身のフリーター。序盤は19歳だったが途中で20歳になる。
絵画修復師を目指すためにアルバイトで進学費用を溜めようとするも、ダメ彼氏に金をせびられ、断るに断れない状況になっている。
幼いころに両親が離婚、父とはそれ以来会っていない。
「おジャ魔女どれみ」は放送当時見ておらず、その後の再放送・配信で視聴していた。
あいこ推し。なお、あいこも4歳の頃に両親が離婚している。
CV:
石田彰
ミレの部下で、ミレが外された事業の後任。
ミレのことを慕い、先輩として尊敬する以上に恋心を抱いている。
CV:浜野謙太
レイカのダメ彼氏。
ストリートミュージシャンをやっていた頃にレイカと会う。
プロのミュージシャンを目指すと言いながらも、実際は何の努力もしている様子はなく、ただレイカに対して何かと金をせびろうとする。
CV:三浦翔平
電車旅の途中で偶然会い、たまたま
おんぷのキーホルダーを見つけられたことで話が弾み、
どれみ達の
修学旅行先であった奈良・京都の案内役をすることになった人。
どうやら過去にSNSで炎上したことがあるらしく…
ストーリーのネタバレ
※このネタバレはラストを除いたストーリーを詳細に記したものです。
念のため、5つに分けてネタバレしていきます。閲覧は自己責任でどうぞ。
飛騨高山を堪能する3人。
神社へのお参りの後、ミレが「魔法玉に願いを込めて呪文を唱えてみよう」と提案。
それを聞いたレイカは、半信半疑ながらもやってみることを決意。
呪文を唱え終わった途端、野球部の少年とぶつかり、その拍子に魔法玉を落とす。
ネコに持ってかれる、女子高生に蹴られるなどなんやかんやあって、最終的には子供のリュックに入ってしまい、
病院で3人が追いつき、返してもらうことになった。
そのまま帰ろうとした矢先、レイカは聞き覚えのある名前を耳にする。
それは昔、離婚して離れ離れになった父の名前だった。
後を追ってレイカの父のいる病室を見つけた3人。
レイカは意を決して病室に入ると、そこにいたのは(少しやつれてはいるものの)間違いなく、離れ離れになった父だった。
幼いころ、レイカと母から離れる際、最後の別れをと手を伸ばす父に対し、レイカは父を拒絶。
その頃のわだかまりが尾を引く中、ようやくその父と邂逅を果たしたレイカ。
レイカは父に対し、自分の名前を明かす。
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父の反応は――― |
しかし、父は驚く様子を見せるも、目を逸らし、人違いではないかとレイカを突き放す。
ショックを受けたレイカは、病室を飛び出し、あとの2人はレイカを追う。
「ミレが魔法玉に呪文を唱えようと言ったからこうなった」と言うレイカ。
対するミレも「なぜもっと強く押し通すことできなかったのか」と責める。
それを聞いたレイカは魔法玉を投げつけ、2人から離れてしまう。
2人はレイカを探すも見つけられなかった。
ソラは「思ったことは何でも口に出せばいいと思ったらダメ」とミレを叱責。
それを聞いたミレは反省し、仲直りしようとするもどうしたらいいかわからなかった。
「どれみちゃんならどうしただろうと」漏らすミレ。
それを聞いたソラは「ブルーレイ、全部家にありますよ」とミレを家に招く。
ミレが見ていたのは「おジャ魔女どれみ♯」の第19話「どれみとはづきの大げんか」。
「いくら親友でも言っていいことと悪いことがある」とマジョリカに怒られ、
早く謝った方が良いとあいこに諭され、どれみははづきに謝りに行く、というシーンだった。
それを見たミレは、すぐに尾道に向かい、レイカに謝ることに。
それを聞いたソラは、深夜バスがあることをミレに教えた。
ミレは感謝の言葉を告げ、深夜バスで尾道に向かった。
まあミレが見ていた当のシーンは実はまだ話の前半で、ここからさらにひと悶着あるのだが、それはまた別の話。
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3.ミレ、尾道に到着 |
レイカのバイト先を何とか見つけ、住所を聞きだしてレイカのもとへたどり着く。
レイカはミレを招くと、ミレはレイカに謝罪。対するレイカもミレに謝罪し、ミレはレイカの魔法玉を本人に返した。
改めて尾道を紹介しようと2人が家を出た矢先、レイカの彼氏である久保と遭遇。
久保はいつもの通りレイカに対し金をせびろうと掴みかかるが、それを見たミレは自身の勤める会社の上司を思い出す。
怒ったミレは久保の胸倉を掴み上げ、彼女を放すよう要求。
あまりの威圧感に怯えた久保がレイカを放すと、ミレは背負い投げを決め、久保を昏倒させる。
ミレはレイカに対し、ここにいても何も始まらない、東京に来て一緒に住もうと提案。
レイカはそれを受け入れ、2人は同居することになった。
一方ミレの勤めている会社では、ミレが担当していた事業が、ミレを外したことによるものなのか取引先との交渉が破綻。
上司2人が呆然とする中、ドアを蹴り開け、ズカズカと乗り込むミレ。
彼女は会社を辞めることにした。辞表を携え、上司に突きつけると、その勢いのまま会社を出て行った。
その後、レイカはミレの後輩である矢部の紹介により、ガールズバー(もちろんいかがわしいものではない)で働くこととなった。
すっかり2人が打ち解けたことを喜ぶソラ。そしてソラの方ももう一度夢へと向き合うことにした。
3人が訪れたのは発達障害の子のための福祉施設。そこに実習での躓きの原因であったマキタ君がいた。
マキタ君は漢字を書くことが苦手であった。そのため、学校の作文の授業で絵を描いていた様子をソラが注意したところ、
マキタは教室を出ていくことになる。これがソラの実習での躓きだった。
改めて福祉施設で会ったソラとマキタ君。マキタ君はソラに亀の絵を見せる。
それを見たソラは漢字の亀に似てると話し、それに興味を持ったのかマキタ君はもっと漢字も書いてみたいと話す。
それを聞いたソラは、またマキタ君の絵が見たいと告げるのだった。
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4.再び修学旅行 |
ソラの試験後、3人は再び聖地巡礼に向かう。今度はどれみちゃん達が修学旅行で行った奈良と京都である。
途中の電車で3人が電車でくつろいでいたところ、一人の男が3人のところで止まる。
どうやら3人が荷物を置いていた席が男の座席だったらしく、慌てて3人は荷物を片付ける。
席を戻そうか尋ねたら気にしなくていいと言われ、男は荷物を荷物棚に上げる。
そこでミレとレイカが見たのは瀬川おんぷのキーホルダーだった。
レイカは「おんぷちゃん推しなんですね」と男に話しかけ、そこから話が弾んだ。
男は大宮と名乗り、これも何かの縁と奈良・京都の案内を買って出た。
3人はお言葉に甘えて案内してもらうことにしたのだが、どうやらソラは大宮に惚れてしまったようだ。
それを察した2人は、その夜、大宮のことを調べることにした。
するとそこには、今日撮ったばかりの写真が(3人の顔を隠されているとはいえ)勝手に投稿されており、
過去にはSNSで炎上した経歴も持っていた。
そのことをソラに伝えたのだが、ソラは「SNSに左右されるのはやめよう」と話す。
それを聞いた2人はソラに謝り、それ以上大宮を詮索することはしなかった。
旅も終わりに近づいているのだが、一向に一歩踏み出せない状態でいるソラを見て2人は、
ソラと大宮2人きりの状況を作らせ、ソラを後押しする。
ソラは魔法玉を握りしめてひそかに呪文を唱える。
ソラは意を決して、大宮と友達から付き合い始めようと告白した。
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5.彼の答えは――― |
しかし、彼の口から出た答えはNOだった。
大宮の事情を知っていながらも告白してくれたことをうれしく思うも、上記のセリフとともに断った。
大宮曰く、自分は人づきあいが苦手で他人を傷つけてしまう。
SNSならと思ったが結局そちらでも炎上してしまい、結局は誰とも深く関わることなくひっそりと生活をすることにしたのだ。
ソラは「(ミレとレイカ)2人が居たから私は変われた。だからあなたも変われるはず」と大宮に告げるのだが、
大宮は心の整理をしたかったのか、結果は変わらず、2人は別れることとなった。
翌日、(ソラを振ったと憤ったミレとレイカ主導の)ヤケ酒を行うことに。
3人が店で酒をあおっている中、メールが来た。大宮から貰うつもりだった、3人+大宮の写真が送られてきた。
それを見たソラは「やっぱり彼のこと…好きだったのかな」と漏らし、むせび泣く。
ミレとレイカは黙ってソラに寄り添うのだった。
その夜、ソラとミレが酔っぱらうあまり、柵を乗り越え転んでしまう。
レイカは2人を起こそうと伸ばしてきた手を引っ張ろうとするも、逆に引っ張られ、倒れてしまう。
あおむけで倒れていた3人が見たものは、雲から出てきた満月だった。
それを見た3人は、魔法玉で呪文を唱えればどれみちゃんに会えるかな、と魔法玉を取り出し、満月に掲げる。
呪文を唱える3人。そして3人が出会ったのは―――
これ以降は是非、映画館もしくはDVDで確認してほしい。
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余談
『
ヒーリングっど・プリキュア』の16話の作中において映画ポスターのカメオ出演した他、作中で近鉄特急が登場することで同社とのコラボ企画キャンペーンも実施された。
追記・修正は魔法玉を持っている人にお願いします。
- 最初から「そういう内容の映画」としてアナウンスされていたので「不意打ち・後出し・裏切り」という言いようは的外れ。だが、誰得ではある。 -- 名無しさん (2020-11-26 01:53:03)
- よく比較に挙げられるデジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆とはまた違った方向で賛否ある作りになった印象。こっちも設定面で物議を醸しながらも、多くのファンが観たかったものを一応は描いてたとは思う。 -- 名無しさん (2020-11-26 03:46:40)
- だまし撃ちで自己正当化を貫いた「DQ:ユアストーリー」と比較するのは、さすがに本作に失礼 -- 名無しさん (2020-11-26 03:54:20)
- どれみ達がメインっぽいポスターとかもあったし、何となくどれみの新作かって見に行ったりしたら何だこれとはなるだろうな。 けど、CMとかだとしっかり告知してるから行く人の大半は分かって見に行ってるタイプの映画だと思うわ。 -- 名無しさん (2020-11-26 09:35:50)
- 建て主です。ちょっと確認したところ、「探して」ではなく「さがして」でしたので、項目名の訂正をしたいと思います。それともう一つ。実はストーリーのラストを除いたネタバレをすでに作っているのですが、ここに載せるとしたら、どのタイミングが適切でしょうか。 -- 建て主 (2020-11-26 16:15:01)
- やりたいことに対して本編中の布石が足りてない印象。その点ではユアストーリーに似てるというのもわかる。まあどちらの作品も問題はそれだけじゃないが… -- 名無しさん (2020-11-26 18:02:49)
- あの劇場予告見たら金払おうとも見ようとも思わなかったな -- 名無しさん (2020-11-26 20:25:23)
- ↑2 お疲れ様です。封切りから1週間以上経過しており、また映画を観る前にこの項目に来る人もそう多くはないはずなので、もう記載して問題ないかと思われます。 -- 名無しさん (2020-11-26 22:37:11)
- ↑ 訂正。2→3です -- 名無しさん (2020-11-26 22:39:00)
- ストーリーのネタバレを追加しました。かなり詳細に書いてありますので、閲覧は自己責任でどうぞ。 -- 建て主 (2020-11-27 03:12:05)
- あんまり本題とは関係ないけど観てると旅行に行きたくなる映画 -- 名無しさん (2020-11-28 03:11:16)
- ↑そんなあなたに『君の膵臓を食べたい』と『波打際のむろみさん』の地元版をおすすめする。あと、モブの中にデジアドのパルモンの声がした!矢部くんはテイルモンの親友ウィザーモンだし。あとシリーズは違うが、おんぷちゃんはデジ風呂でロップモンをやってたな! -- 名無しさん (2021-01-04 08:44:14)
- この映画で言える一言「 オトコ モ ガンバレェ~。」.....レイカの父親が突き放した理由...なんとなく分かる気がする・察せられる....。 -- 名無しさん (2021-01-04 20:00:30)
- 聖也って他のキャラに例えるとおそ松兄さんだな。お金せがんでるし。 -- 名無しさん (2021-01-15 17:33:34)
- 事前情報として「どれみ達は出ない」「主演3人の演技が素人」とあったので別に観なくてもいいやって感じで終わった -- 名無しさん (2021-01-15 18:23:30)
- ももクロの声優さん出ているけど、確か「ちびまる子ちゃん」にも出演していたな、ももクロ。 -- 名無しさん (2021-01-15 19:32:03)
- ↑ 映画「ブラックパンサー」の吹き替えで主要人物をやってるよ、ももクロ。下手だよ。 -- 名無しさん (2021-02-23 21:07:13)
- これが非公認戦隊アキバレンジャーシーズン3ですか -- 名無しさん (2021-04-02 18:09:05)
- 遅レスだが、エンディングの主題歌はおんぷちゃんの中の人が歌っていたとか…? -- 名無しさん (2022-01-04 21:40:18)
- どれみ視聴者の話なのね~と思ってたら玉木登場でぶん殴られた。どれみ達と女王様sを合わせたようなキャラ造形もよかった -- 名無しさん (2022-01-11 10:03:27)
- 主人公sの演技もよかったし、なかなかジーンと来ていい映画たと思う。思ったより評判が悪くて残念だったな。 -- 名無しさん (2022-01-12 11:28:00)
- 20周年だから、当時の視聴者は+20歳。20は長い、大きい数字に見えるけど。実はそんなことない。面白いと思えるような年月が20とは限らない。 -- 名無しさん (2022-12-25 03:05:43)
- 主人公勢が男だったらキモくて見れたもんじゃなくなっていただろうな、というのは誰もが考えたことだろう。 -- 名無しさん (2022-12-25 08:01:48)
- なぜか実写映画+どれみたちアニメの融合と思って見に行ったこともあってめちゃくちゃハードル低めで見たから面白かった映画 -- 名無しさん (2022-12-26 23:49:58)
- 「見ようともみなかった」「観なくてもいいや」ってコメント残してる奴はなんなんだ。「観てない作品でも出来の悪さが分かる超人です」とでも主張したいのか -- 名無しさん (2023-04-25 09:57:06)
最終更新:2024年12月16日 22:46