軍艦(ボボボーボ・ボーボボ)

登録日:2021/02/11 (木曜日) 21:14:35
更新日:2024/04/04 Thu 23:22:46
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ボーボボよ、この傷を覚えているか

今ケガした



軍艦とは、『ボボボーボ・ボーボボ』の登場人物。

CV:大友龍三郎(アニメ)/吉田小南美(幼少期)/長嶝高士(ゲーム)


概要


年齢は28歳。長いリーゼントと白いヒゲが特徴的なマッチョな巨漢……というか、頭部以外はボーボボとほぼ同じ。服装も彼の色違いみたいな感じになっており、サスペンダーを着用。
家族には弟のゴイスーがいる。

ボーボボの幼馴染みで、かつては共に鼻毛真拳を学んだ仲だった。
幼少期は「鼻毛横丁」以外のすべての技を習得し、実力もボーボボより上だったのだが、毛の王国出身ではない*1ことを理由にどう見ても缶ジュースな師匠から正当な後継者には選ばれなかった。

この経緯から毛の王国に対して強い恨みを持つようになり、鼻毛真拳を悪用したため毛の王国から追放され、マルハーゲ帝国の毛狩り隊に入隊。マルハーゲ四天王にまで上り詰める…と、どこまでもボーボボとは対となるようデザインされたキャラクターである。

性格


とにもかくにも根底にあるのは、上記にある「認めてもらえなかった」ことに対するコンプレックス。
ボーボボと同門ということもありハジケた言動もあるが、現在ではマルハーゲ帝国を乗っ取り世界征服を成し遂げることで世界中の人々に自分のことを「認めさせてやる」という野望を掲げており、
マルハーゲ帝国を内部から崩そうとする、ヘッポコ丸の故郷であるプップーシティを壊滅させる、部下を使ってビュティを人形に変える*2など、目的のためなら非道なことも平気で行う冷血漢と化している。

その一方で自分のことを上司として「認めてくれる」からなのか、部下には気さくで優しい面を見せる。
部下の誕生日を一緒に祝い、たとえ相手が末端の一兵卒であっても宴に誘い、自分に非があれば即座に謝罪する姿はまさに良き上司。おかげで部下から面と向かって問い詰められたりもするのだが。
悪い意味で因縁ありまくりな面々が揃う真説最終回のマルハーゲ同窓会にしっかり出席するなど、コミュ力はとても高い。

そのため人望はマルハーゲ帝国内でも屈指で、部下の軍艦5人衆当時のボーボボたちよりも実力が高い者が何名かいるにもかかわらず、誰一人として軍艦に謀反を起こしていない。それどころかかつて敵対していた上にヘッポコ丸の先輩でもあったはずのふんどし太郎が彼の部下になってしまっている。
特にスズは彼女自身が真面目ないい子ということもあってか、軍艦に対して篤い忠誠を誓っており、常に彼の側にいて支え続けていた。
また、弟のゴイスーが「兄である軍艦を倒したボーボボへの恨み」を掲げて登場しており、兄としてもそれなりに慕われる人物だったのだろう。

ボーボボとの戦いの果て、軍艦は「世界征服なんてどうでもよかった。本当はボーボボに自分を認めさせたかった」と悟る。
ボーボボはそんな彼の本心を見透かしてか「努力家」「お前が俺の一番の親友」と肯定。和解しそうになる……が、結局「甘えるなー!」とぶっとばした。
理不尽に思えるが作中での悪行を鑑みれば当然の報いだろう。

悲惨な境遇という面では近いものがある相手に対して、戦闘中とはいえ回想さえ許さず「浸りすぎー!!」で殴り飛ばしたことを踏まえると、
気持ちを受け止めたうえではっきりと評価・本心を伝え、所業は許さないながら上記のように認めたあたり、ボーボボにしては相当の譲歩であり複雑な心中が垣間見える。

また、軍艦当人はこの一件で踏ん切りがついたらしく、以後これといって悪事を行った描写は無い。
下記の通り扱いは悪いが、心に整理をつけられただけまだ救われた方と言っていいだろう。


戦闘能力


上記の通り「鼻毛横丁」以外のすべての鼻毛真拳を習得しており、幼少期はボーボボよりも強かった……のだが、作中の扱いはかませ犬以外の何者でもない。
同じ四天王のプルプー「四天王の中で一番弱い」と言われた*3のを皮切りに、再登場するたびに誰かに負け、ボーボボたちからの扱いもぞんざいなものになっていく。挙げ句の果てには、ボーボボから存在そのものを忘れ去られてしまった。*4
鼻毛以外にはリーゼントも武器として使い、ボーボボのアフロと同じく、中から様々なものを出すことができる。
しかしこのリーゼント、後にOVERに丸ごと刈り取られてしまう。そこから再登場した時には元通りになっていたが、ゲームではカツラという設定になっていた。

我流鼻毛真拳


毛の王国から追放された軍艦が、鼻毛真拳を「悪の力」として改造し、編み出した真拳。本家よりもしっかり鼻毛を使っており、単純に鼻毛でのように叩く技が多いのが特徴。
しかし、作中での軍艦の扱いから、「本来の鼻毛真拳より劣化している」という意見が多い。

  • マーメイド・ラグーン
ボーボボの放った「リーゼント・アタック」を打ち破った技。
アニメでは鼻毛を回転させるような技だった。

  • 青い缶のアンバサ
合掌しながら鼻毛で攻撃。
元ネタが日本コカ・コーラ社から発売されているジュース*5のためか、アニメでは「蒼い瞳のランバダー」に改名。

  • 建築拳
相手を言いくるめて家を建て、その間に別の誰かをレンガの一部と錯覚させて組み込ませるというまわりくどい奥義。
一時的な拘束手段でしかないようで、食らったソフトンはいつの間にか脱出していた。
どちらかというと、その光景を目の当たりにしたビュティの四段ツッコミの方が有名。
「(組み込まれ)」
「(組み込まれ)」
「(組み込まれ)」
「(組み込まれてるー!)」


  • 西部の掟
ヘッポコ丸を瞬殺した技。

  • 骨骨行く拳(こつこついくけん)
(マルヒ)奥義。鼻毛を突き刺した相手の全てを吸い尽くし、骨だけにしてしまうとっておき。
ボーボボに使ったところ、なぜかティラノサウルスを発掘してしまった。
「太古のロマン 太古のロマン」

  • リーゼントバズーカ
3歳(巨大ロボ)の時使用できた技。リーゼントで砲撃する。
当時ボーボボと共にギャラット軍と戦った際はこの技があるため軍艦の方が戦果をあげると期待されていたようが、パイロットが未熟だったためにもて余す結果に終わった。ゲーム「爆闘ハジケ大戦」では必殺技として使用。
                                                                                ・最終戦争(ハルマゲドン)
超奥義。アニメでは「アーマゲドン」と読む。
「あ もしもし 軍隊さんですか。私 軍艦というものですけど。倒してほしいヤツがいるんですけど…ええ…ハイ…そこをなんとか…」
軍隊に電話し、一斉攻撃をする奥義……奥義?
ボーボボはこの攻撃でタンコブ一個ですんだ。

  • 聖鼻毛融合(軍艦・フュージョン)
ボーボボ・フュージョンの軍艦版。ナイフと合体してギザギザハートの子守歌になった。
アニメでは著作権の都合か、首領パッチソードと合体してネギトロの軍艦巻きになった。
どちらもすぐに元に戻ったため、戦闘能力は不明。
「危ない危ない…一時はどうなることかと思ったぜ…」
「私も」

  • 我流鼻毛蛇拳
「我流」とついているだけで、ボーボボが使用した鼻毛蛇拳と特に違いはない。
下記のリーゼントアタックを当てるべく、ボーボボを拘束するために使用した。

  • 髏苦漢命髪(リーゼントアタック)
最終奥義。リーゼントをのばして相手の体を貫く。
これを食らったボーボボは、なぜか三人に増えた。
後に「すべての毛の頂点に立つカミの毛神拳」の設定が明かされたため、「ボーボボですら3人に増えてダメージを1/3にしないと耐えきれなかった未完成のカミの毛神拳の一種」という驚愕の考察まで飛び出す始末である。

  • 毛力(ムーンライト)
真説にて、真拳使い永久労働場に投獄された際にギガ達と共闘した際に使った超奥義。
案内屋のグラさんにダメージを与えたが、”裁きの”GURAさんとなった彼に返り討ちに合ってしまった。        

本気すか~?


ボーボボが後継者に選ばれた際、当のボーボボは『本気すか~?』と連呼しながら、イヤイヤそうな顔をし土台に上がり師匠の中身を飲まずに垂れ流し蹴り飛ばしているのだが、最近になってボーボボが『本気すか~?』と口にする際はボケる余裕もないほどキレているのではという考察もある。

  • ところ天の助の言動等で明らかなように、本作では「生きた食材」の生き様やアイデンティティがそれなりに一貫して重視されている
  • マズくてウザい気味な天の助さえ食したことが何度かある
  • 2回目に『本気すか~?』と口にしたのがが故郷を滅ぼした時
  • その時ですら一回しか口にしていない。
  • 畳の上に土足で上がるのは普通に失礼な行い
  • この後、軍艦に気をかけようとしていた。

このことを踏まえて考えれば、口にさえ含まず地面に捨てるという行為がどれだけ怒りの籠もった仕打ちなのかが窺えよう。
また、
仮にそうだった場合、師匠の暴露からひたすら『本気すか~?』と繰り返しながらハジケる事もなく“処分”している彼の腸は、どれだけ煮えくり返っていたのだろうか……

主なセリフ

  • 「久しぶりだなボーボボよ。いや、こう呼ぶべきかな。
我が永遠のライバル 鼻毛真拳伝承者ボボボーボ・ボーボボ
  • 「鼻毛真拳を使えるのは貴様だけじゃないんだぜ」
  • 「言っておくが、オレの我流鼻毛真拳は鼻毛真拳のように甘っちょろくはないぜ」
  • 違うよ 僕タコだよ
  • 「おい小娘、キサマごときがオレを見下ろすんじゃねぇ!!!!
  • 「···知らなかった···。アイツ(スズ)あーゆーキャラだったのか···。 はーー これからどうしたものか···。」
  • 「だって6人いたんだもん!
 5人衆なのに6人いたんだもん!」
  • 「え!!?え!!?そこだーーー!!!
  • ハシャぎすぎた···
  • 「今日の晩御飯はポマードリングにふりかけかけて食べるんだ~~~」
  • 「ハーイ!ここで軍艦のワンポイントレッスン♪今日の単語は鉄!ポマードリングもこれでできてたんだよ♪」
  • 「紙ングス~~~ン」
  • 「いきがるなよヘッポコ丸、所詮キサマなどオレの敵ではない。
 しばらくそこでくたばってな」
  • 「待ちわびたぞ、この時を お前を殺せるこの時をな···参ります!!」 
  • 「フッ···いいだろう。見せてやるよ、秘奥義(とっておき)をな···!」
  • 「いつもそうだった···。どんなに努力しても どんなにがんばっても認めてもらえなかった···。毛の王国の人間ではない··· 
 ただそれだけで誰もオレを認めなかった···」
  • 「違う 世界征服なんてどうでもよかった···。
 本当は 本当は 
 ボーボボ お前にオレを認めさせたかった
  • 「ここはオレ達に任せて先に行け。ボーボボ···囚われている真拳使いはオレ達だけじゃない!
 この先にいる真拳使い達もお前達の力で助けてやってくれ」

余談


『ボーボボ』が読み切りの頃から存在するキャラクターで、こちらではボーボボの味方だった。
そのためか、アニメの初代OPとEDではしれっと仲間の一人であるかのように混ざっている。図々しい。

作者によれば連載前に考えていたのは軍艦編までという事なので、連載版では最初から敵かつラスボスの予定だったらしい。

軍艦のスペックを端的に纏めると、以下のようになる。

容姿:身長約220cm。筋肉モリモリマッチョマンのイケメン。幼少期はまごうごとなきジェンダーレスの美少年で、鼻毛横丁を食らってリーゼントがほどけた軍艦はかつての面影があるため、現在もリーゼントとヒゲが無ければゴイスーと大差無いものと思われる。鼻以外。
地位:マルハーゲ四天王という、決して低くはない社会的地位を獲得。
性格:基本的には面白おかしく、特に身内には気さくで優しい。コミュニケーション能力に優れる文句無しの陽キャ。
対人関係:10も歳の離れた美少女が、部下として献身的につくしてくれる。

…どうやら、コンプレックスに拘るあまり、自分がいかに恵まれた環境にいるか気づいていなかったタイプでもあったようだ。



ボーボボよ、この項目の誤字・脱字を覚えているか。

! その項目は!

今、追記・修正した。

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最終更新:2024年04月04日 23:22

*1 水戸市の出身らしい。

*2 ちなみにこの際部下から「軍艦様も人が悪い、人の恋路の邪魔をするのが大好きだとは」と言われている。

*3 もっとも、プルプーからすれば大ブーメランなのだが

*4 ただし闇皇帝編で生贄にされそうになった時など本当の危機には即座に助けており、露骨に無視しているというのが正しいようだ

*5 青い缶は初代のものだそう。