NKODICE

登録日:2021/06/18 Fri 02:08:43
更新日:2021/08/02 Mon 16:01:17NEW!
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注意 この項目には下ネタや18禁など不健全な内容は全く記載されていません
それらが苦手という方は閲覧の際にはご注意ください。


『NKODICE(んこダイス)』とは、フリーランスエンジニアのKSYM氏が開発したコンピューターダイスゲーム。
プラットフォームはSteam。リリースは2021/5/29。DL価格は日本円で1,000円。

概要

魑魅魍魎跋扈するインディーゲームの中の1タイトルである。
が、『NKODICE』はそんじょそこらに転がっているインディーゲームとはわけが違う。
当ゲームはそのクオリティと話題性によって近年まれにみる大流行を起こし、名実伴い評判となった、極めて、極めて由緒あるインディーゲームである。
リリースされるなりTwitterを中心に大きな話題を呼び、Yahooニュースなどの大手ニュースサイトでも取り上げられているなど、ちょっとした社会現象すら巻き起こした。

ゲームの基本ルール

いったいどんなゲームなのかというと、ルール自体は至ってシンプル。
登場するのは複数のサイコロと、それを受けるやや浅広いお椀だけ。
サイコロを振って出た目に応じて役が出来上がり、それによってスコアを稼いでいくゲームである。
日本のサイコロ賭博『チンチロリン』を変則ルールで行う、といえば分かりやすいだろう。

ゲームの流れ

①お椀に向かってサイコロを振る。
②お椀にサイコロが落ちた後で、お椀を揺らすことで出目を調整する。
③サイコロが止まった時点の役で得点が決まる。
これの繰り返し。

規約

  • 最初に振れるサイコロの数は5つ。
    • 2役以上が成立した場合、2役目以降につき1つ、次に振れるサイコロが増える。特殊な役の場合、それ以上に増える場合もある。
    • お椀からサイコロが飛び出してしまった場合は減点の上、飛び出した数だけ次に振れるサイコロが減る。
    • サイコロがナナメを向いてしまった場合は、そのサイコロは目無し扱いされ役に関わることができない。
    • サイコロが縦に重なってしまった場合は、下にあるサイコロの出目の視認が難しいもしくは不可能であっても出目があるものとして扱われる。
  • サイコロを振れるのは3回まで。ただし、役が出来れば振れる回数が+1される。
  • ゲーム内ではお椀を振る動作をNUDGES(ナッジ)と呼び、揺らせる回数をナッジ数という。初期のナッジ数は5。役の成立によりプラスされていく。
上述のように、ルール自体は極めてとっつきやすく、シンプルである。
ただし、『NKODICE』において使用されるのは、1~6の数値が振られたサイコロではないのだ。

DICE(サイコロ)

このゲームの要であり目玉。
サイコロの6面には数字の代わりに「」「」「」「」「」「」が記されており*1、この出目によって出来上がった単語により役が決まる。

CASTING(配役)

配役にはカテゴリーUカテゴリーMカテゴリーCの3つのカテゴリーが存在し、それぞれのカテゴリーごとに得点を計算、その合算値がスコアとなる。
また、配役の中にはカテゴリーすべてに影響を及ぼすものもある。こちらは、当サイトではカテゴリーUMCと記載する。

WORD

サイコロで出た目によって構成される単語の役。このゲームで得点を稼ぐには、とにもかくにもこれを狙っていかなければならない。
なお、役の名称はあくまで当ゲームで使用される役の名前であり、それ以上の意味について公式からは一切言及されていない。
よって、たとえ音節が一致する別の単語が日本に存在したとしても、それらに直接結びつく単語であるとは限らないことは予めご了承いただきたい。

  •  UNCHI 
カテゴリーU/1000点
椀内に「」「」「」が揃うことによって成立する役。
」と「」はいずれもこのゲームの明暗に関わる重要な目であり、それらで出来た役に便乗する形で成立することがある。

  •  UNKO 
カテゴリーU/1000点
椀内に「」「」「」が揃うことによって成立する役。
」「」で出来る簡単な三役の一つ。ただし、これを含めカテゴリーUは基本的に高得点に派生しないので、あんまり嬉しくない。
これで喜んでいるようならまだまだ小学生レベルだぞ!

  •  MANKO 
カテゴリーM/1000点
椀内に「」「」「」が揃うことによって成立する役。
」「」で出来る簡単な三役の一つ。かつ、カテゴリーMの基本形。
というか、「」が出なかったハズレとも言える。ただし、とにかく「」「」で出来る単語を多く揃えてサイコロ数を増やしたい道程には世話になるだろう。

  •  OMANKO 
カテゴリーM/5000点
椀内に「」「」「」「」が揃うことによって成立する役。
カテゴリーMにおける当たりの目。他の高得点の役に比べると、比較的簡単に大量得点を狙える。そのため、これを見事に出して大喜びで叫ぶ女性Youtuberなんかもちらほら見られる。
ただ、汎用性の低い「」と「」を使うので、他カテゴリーと重複する役が作りづらく、サイコロ数を増やすのに貢献しにくいのが悩みどころ。

  •  CHINKO 
カテゴリーC/1000点
椀内に「」「」「」が揃うことによって成立する役。
」「」で出来る簡単な三役の一つ。さらに「」「」はUNCHICHINCHINとの重複の懸け橋になるので、この役は最もあなたの手のお世話になる基本とも言える。

  •  CHINCHIN 
カテゴリーC/3000点
椀内に「」「」「」「」が揃うことによって成立する役。
ぶっちゃけ最高役の出来損ない。要求される目は1つ少なくて済むものの、「」を用いないことから、重複する役が出来にくいという難点もある。UNCHIは同時に出しやすいが……。
また、後述するが「」が3つ出てしまうとマイナス倍率が発生するという危険も孕ませ……孕んでいる。


  •  OCHINCHIN 
カテゴリーC/10000点
椀内に「」「」「」「」「」が揃うことによって成立する役。この役とCHINCHINは両立しない。
10000点という破格の高得点である上、これが成立すると、サイコロが10個になるフィーバータイムに突入する。
これを出した瞬間の気持ちよさといったら筆舌に尽くしがたい快楽であり、全てのプレイヤーが羨望し渇望する最高の役。
プレイヤーはみな一堂にOCHINCHINを出すことを目的としてサイコロを振るっていく、全人類をも虜にし得る輝かしい記号の並びと言えよう。

TRIPLES

同じ目が複数出る、いわゆるゾロ目ボーナス。
同じ目が3つ以上で得点を乗算するボーナスが発生。4つ以上の場合、1つごとに倍率を+1ずつ加算していく。最大+4。(マイナス倍率の場合は減算していく)
乗算というのはスコアアップに関わる重要な足掛かりであるし、5個以上のサイコロで全てゾロ目など出そう日には奇跡のように讃えられるはずだが、このゲームでは何故かその方向への盛り上がりが乏しい。字面が面白くないからね。
ちなみに、この役は複数できても次回サイコロが追加されるボーナスは発生しない。
  • ううう
カテゴリーU/2倍
椀内に「」が3つ以上ある場合の役。カテゴリーUの得点を乗算する。
」は2つ以上あっても意味がないし、カテゴリーUは基本的に役の得点率が低いカテゴリーであるため、あまり喜ばれない。
  • ままま
カテゴリーM/2倍
椀内に「」が3つ以上ある場合の役。カテゴリーMの得点を乗算する。
」は「」以上に独立しているカテゴリーであるため、その場の状況に応じて得点にムレが……もといムラができやすい。
OMANKOなどで高得点を得た後に繰り出せればラッキーだ。
  • ちちち
カテゴリーC/2倍
椀内に「」が3つ以上ある場合の役。カテゴリーCの得点を乗算する。
カテゴリーCは他に比べて成立した際の得点率が高いため、これを乗算できれば噴き出すようなハイスコアも狙える。
そもそもカテゴリーCCHINCHINおよびOCHINCHINを出すには少なくとも「」が2つ必要になるため、大穴当たりを狙おうとしてこの役が出来上がることがあるのが嬉しい。
ただし、序盤で役が出来ていないうちにこれが出てもガッカリするだけである。
  • おおお
カテゴリーUMC/1.5倍
椀内に「」が3つ以上ある場合の役。カテゴリーUMCすべての得点が1.5倍される。
」は揃いやすい役を作るには不要な記号であるため「」がたくさんあるということは大抵役がほとんど出来ていないということである。
序盤でまだサイコロの数が足りないと感じるなら、1役と共に「おおお」が揃ったのを見てもあえて捨ててしまうのも戦術である。
一方、この役には「スコアがマイナスである場合、それをプラスに変換する」という特殊な効果もあるため、「んんん」によってマイナスに追い込まれてしまった場合はこの目で復帰できる。
  • こここ
カテゴリーUMC/1.5倍
椀内に「」が3つ以上ある場合の役。カテゴリーUMCすべての得点が1.5倍される。
」はUNKOCHINKOMANKOとすべてのカテゴリーにおいて作りやすい役に必要になる記号なので、これとの重複する役でついでに出来ると運がいい。
ただし「」はカテゴリーCで高得点を狙う時には役に立たない目なので、カテゴリーCで一攫千金を狙う場では好まれない。
  • んんん
カテゴリーUMC-3倍
椀内に「」が3つ以上ある場合の役。
唯一のマイナス乗算。これを出してしまうと、カテゴリーUMCすべての得点が-3倍されてしまう。
」は全ての役に必ず必要になる重要な記号であるが、これが3つ揃ってしまうと一気に転落する羽目に。これを元に戻すには「おおお」を出してプラスに戻すという手がある。
また、「んんん」をさらにもう一度出せば、マイナス×マイナスでプラスに戻し、さらに最低でも-3×-3=+9で9倍にまで跳ね上げることができる一発逆転のチャンスもある。

FACE

役がなくとも、個別の出目に応じて得点が追加される。
カテゴリーU/1個につき500点
カテゴリーM/1個につき500点
カテゴリーC/1個につき500点
カテゴリーUMC/1個につき各カテゴリーに300点ずつ(合計900点)
カテゴリーUMC/1個につき各カテゴリーに100点ずつ(合計300点)
カテゴリーUMC/1個につき各カテゴリーに50点ずつ(合計150点)

」「」はいくつあっても自分のカテゴリー以外で役に立たない。カテゴリー自体に乗算の旨味もないため、これ単体の得点は重視されない。
」は必須ではないがこのゲームの椀上において重要な記号であるため、同じく単体の得点は重視されないが、盤上に多くあることには重要な意味がある。
」は単体の得点が900と最も高い。また、「」はOMANKOOCHINCHINの2種、つまり高得点の役を作る時に用いる重要な記号である。しかし、あくまで「役を高得点にする」のが仕事であるため、「」単体では結局高得点にはならないという点には気をつけたい。
」は「」「」「」に比べて得点が低いが、狙いやすい役を作るのによく用いる記号なので、単体の得点が低くとも盤上に無いと次回への繋ぎとならないので蔑ろにしないこと。
」は得点が最も低いが、全ての役を作るのに必須ということは忘れずに。

とにかく単語の役を作りたいプレイヤーは忘れがちだが、ハイスコアを目指すならば、単体の得点およびその先の乗算まで見越した先見の明をも試されるということは心得ておきたいものである。

その他ルール補足

  • 役が連続して成立するとコンボボーナスが発生。2コンボで2倍、3コンボで4倍、4コンボ以降は8倍。
  • 「うま」「うち」「まち」など、日本語で一般的な単語が出ることもあるが、これは役とはならない。
    役とは単語さえ出来ていればなんでもありというわけではない、極めて神聖な言葉の並び故に役であるということを忘れなきよう。

ルール説明は以上。
ただ、極めて手軽にできるゲームであるため、ルールを熟読し把握するよりは、とりあえずサイコロを振りまくって遊んでみるのが一番理解しやすいと思われる。

さぁ、みんなもサイコロを振るおう! そして目指せOCHINCHIN!!


演出

このゲームについて語る上で外せない点として、グラフィックがめちゃくちゃ凝っている
もはやその質感は手元にOCHIN……じゃなくて手元にサイコロそのものがあるかの如く。
それを受ける銅色の椀もまた渋い質感を醸し出しており、荘厳な賭博場の雰囲気作りに一役買っている。

また、音に関しても特筆すべきものがある。
サイコロが転がる音はカラカラと軽く硬さを感じさせ優美。静かながら力強い和太鼓をBGMに、和風なお囃子VOICE、やかましさのないSEが織りなす演出はもはやASMRの域とさえ言える。
これらに耳を傾けながら、UNKOが出るかCHINCHINが出るかと無心に椀を見据えるのも一興と言えよう。


ランキングモード

オンラインでのランキングモードも搭載されているだけに、得点競争についても話題が挙がっている。

やはり時代はインフレを求めているのか、プレイヤーの間では得点をスコア上限21億)まで至らせるという遊びが流行した。(「んんん」を利用することで乗算を繰り返すらしい)
KSYM氏はこれについて「競技性がなくなる」と懸念しており、こういった遊び方を想定した「eスポーツモード」を作って対応したいという。

オンラインゲームの宿命か、チートを働き高得点を繰り出す不届き者も現れている模様。
この明らかに異常な頻度でOCHINCHINを出すプレイヤーは「不正おちんちん」と称されており、これに対して厳しい取り締まりを行うと作者のKSYM氏も公式で語っているという。


名声と評判

開発者であるKSYM氏曰く、当ゲームはストアページ公開直後には4人くらいからしか反応がなかったらしく「売れないと思っていた」のだという。
ところが、公開から一週間も経たないうちにSteamでの売り上げランキング1位までのし上がった。なんと、同時期に配信されていた超メジャータイトル『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』を2位に抑えての大金星である。
この現象について、KSYM氏は「このご時世なので、みんな疲れているのではないかと思っている」と語っている*2

また、KSYM氏はこの流行はあくまで一過性のものであると冷めた見方をしている。
その一方で、注目を集めたことに関しては「昨今のインディーゲームは冒険した作品が少ないため、こういうやり方でも注目が集まるぞ、という例にはなったと思う」と前向きなコメントを残している。

Youtubeやニコニコ動画でも話題を呼んでおり、Vtuberやゲーム実況者などが男女問わず盛んにこのゲームに取り組み、我こそはOCHINCHINを出そうと意気込んでいるという。


今後

開発者のKSYM氏は、今後のアップデートを検討していると表明している。
  • eスポーツモード、マルチプレイモードの搭載を予定している。ただし、売り上げに期待したものではないという。


余談

  • サイコロがお椀から飛び出してしまうことを、チンチロリン本家の公式用語でションベンという。
    すこし品がないと思うかもしれないが、本家に準ずる用語であるためご愛敬。

  • OMANKOよりOCHINCHINのほうが倍も得点が高いというのはどういうことなのか。やっぱりOCHINCHINには勝てないということなのだろうか。
    (※あくまで、日本におけるセンシティブな単語との偶然の音節一致であり、深い意味はありません)
    • 確率の話をすれば、もちろんOCHINCHINのほうが得点が高くなるのは必然である。
      しかし、OMANKOよりOCHINCHINのほうが出しにくいというのもずいぶん倒錯的な話である。
      (※もちろん深い意味はありません)

  • KSYM氏曰く、任天堂プラットフォーム展開はNGが出されたとのこと*3
    きっと賭博関係だからダメだったのだろう。それ以外にNGを出される理由の説明がつかない。


  • 正式な商品名が「んこダイス」であるため、しりとりで「ん」が出た時にはこの単語で続行することが出来る。
    その際に、相手から「んこダイスって何だよ」と聞かれた際には、ぜひルールの詳細も含め丁寧に説明してあげよう。必ず納得してもらえるはずだ。
    なに、「しりとりは続行の可否に関わらず『ん』が付いたら負け」? それはまあ…そうだね……

  • このゲームは日本語には対応していません。


おちんちんを出したい人、追記修正をよろしくお願いいたします。

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最終更新:2021年08月02日 16:01

*1 正確には、これら平仮名と類似した記号が記されている。当Wikiでは便宜上、これらの平仮名を用いて説明を行うものとする

*2 言うまでもなく、当ゲームが流行した2021年は新型コロナウイルスの世界的パンデミックの真っ只中。多くの人が病に倒れただけでなく、幾度となく緊急事態宣言が出されて経済も混乱。世相は荒み、みんなピリピリしていた

*3 6/16 ご本人のTwitterより