登録日:2021/11/29 (月) 02:44:43
更新日:2024/09/14 Sat 20:08:28
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概要
カードテキストは以下。
フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
天使族モンスターの戦闘で発生するそのコントローラーへの戦闘ダメージは0になる。
天使族モンスターの戦闘で受けるコントローラーへのダメージをキャンセルしてくれる防御向けのカードである。
しかし、実戦のデュエルにおいてはむしろダイレクトアタックの方がライフ削りとして重要である上、このカードはフィールド魔法という都合上「見えている防御手段」という相手にとってはもっとも対処のしやすい壁になるため、除去の的になる。
むしろ、リクルーターを特攻させるタイプの戦術で《シャインエンジェル》などを用いる際にダメージを防ぐ、《脆刃の剣》の自壊を防ぐなどの攻撃的な使い方が重要になるだろう。
また、効果の都合上守備表示が使えない
雲魔物デッキにおいては防御カードとして大きなウェイトを占めて来る。
本当の存在意義
さて、《天空の聖域》はそれ単体ではさほど強力なカードではない。
天使族デッキにあれば便利、程度のものだ。
しかし、その存在価値は単体の能力にはない。
《天空の聖域》の真の力、それは同じくフィールド魔法である
《海》と同じく、
このカードを軸とする大量のサポートカードが存在するという拡張性の高さにある。
強力なモンスターや罠カードの効果を発動するための前提条件としてこのカードを要求されることが多いため、その手のカードを用いて構築された【天空の聖域】においては必須カードとして扱われるのである。
関連するカードは以下。
名前を冠するデッキが存在する時点でわかっていただけると思うが、関連カードだけで明確なコンセプトデッキが組めてしまう。
どちらかというと除去して殴るタイプの【代行者】と、パーシアスで戦線を維持しつつ
カウンターで
制圧する【エンジェル・パーミッション】に分かれる。
モンスターカード
詳細は項目を参照。
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻2100/守 800
(1):このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。デッキから「天空の聖域」1枚を手札に加える。
(2):フィールドに「天空の聖域」が存在しない場合にこのカードは破壊される。
5期に多数登場したフィールド魔法サーチャー&
デメリットアタッカーシリーズの一つ。
レベル4としては高い攻撃力を持つが、《天空の聖域》がないと自滅するデメリットを持つ。聖域がらみのカードは墓地コストを要求するものも少なくないため、基本的にはサーチャー&墓地コスト要員として起用するのがベターか。
ちなみに「天空の聖域」というカードがあれば自壊しないため、本家の他に下記の「《天空の聖域》という名前になるカード」がある場合でも維持は可能。
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1400/守 800
(1):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。デッキから攻撃力1500以下の天使族・光属性モンスター1体を特殊召喚する。
フィールドに「天空の聖域」が存在する場合、代わりに「天空騎士パーシアス」1体を特殊召喚できる。
《シャインエンジェル》と双璧をなすリクルーター。
天使族という条件が加わった代わり、《天空の聖域》があるならパーシアスを呼べる。
ただ肝心の《天空騎士パーシアス》の方がパッとしないため、基本的には《シャインエンジェル》と共に《天空の泉》を搦めてライフを回復しまくり、最後に《力の代行者 マーズ》を呼んで殴り殺す1キルコンボで用いられる。
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1000/守2000
フィールド上に「天空の聖域」が存在する場合、このカードが戦闘によって破壊される以外の方法で墓地に送られた時、自分は1000ライフポイント回復する。
聖域の存在と戦闘以外の墓地送りを条件としたライフゲイン効果を持つ。
守備力がそこそこあるが、基本的にはどこから墓地に送られても効果が発動+昔のカードゆえに回数制限なしという部分を生かしたい。
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1600/守1200
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分または相手がカウンター罠カードを発動する度に、自分は1000LP回復し、フィールドに「天空の聖域」が存在する場合、さらに相手フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
ストラク出身組の一人。
【天空の聖域】の中でもカウンター罠を駆使する【エンジェル・パーミッション】タイプの構築で用いられる。
パーミッション戦術の泣き所である先出のカードを割れないという点を補ってくれる上、破壊まで含めて永続効果であるため、カウンターさえ決まれば防がれることがない。
聖域関連のカウンター罠には後述の《神罰》があるため、パーミッション戦術でなくとも1枚あれば戦術に幅が出る。
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1700/守 400
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分または相手がカウンター罠カードを発動する度に、このカードの攻撃力は500アップし、フィールドに「天空の聖域」が存在する場合、さらにその発動したカウンター罠カードとカード名が異なるカウンター罠カード1枚を自分の墓地から選んで手札に加える。
ストラクR出身組。
除去と回復を行う《天空聖者メルティウス》に対し、こちらは自己強化とカウンター罠のサルベージを行う。
カウンタートラップを再利用できる上にこれまた永続効果であり回数制限もないため、上手くいけば相手の行動を完封しつつアタッカーとなれる。
ただし耐性が皆無なので、カウンターを撃ち尽くした隙に除去を撃たれると乙る。
《天空聖者メルティウス》と異なりこちらは維持し続けることで真価を発揮するため、聖域デッキよりは聖域を採用したパーミッションで活躍する。
効果モンスター
星5/光属性/天使族/攻1900/守1400
(1):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。
聖域絡みのカテゴリである「パーシアス」の元祖。
こいつ自体は《天空の聖域》に関連する効果を持たないが、《コーリング・ノヴァ》からのリクルートが可能。
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2300/守2000
(1):このカードは自分フィールドの「天空騎士パーシアス」1体をリリースして手札から特殊召喚できる。
(2):フィールドに「天空の聖域」が存在し、自分のLPが相手より多い場合、このカードの攻撃力・守備力はその差の数値分アップする。
(3):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
(4):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。
パーシアスの強化型。
ケンタウロス体形の原種と違い人造天使じみた脚部のない天使の姿をしている。
パーシアスをリリースすれば特殊召喚可能で、効果は同じだが、聖域があれば力の代行者と同じくライフが上回っている分の自己強化が発生する。守備貫通能力と相性が良いのでアタッカーとして役立つが、元の攻撃力が2300と最上級モンスターとしてはかなり低いのに留意。
- 天空神騎士ロードパーシアス
リンク・効果モンスター
リンク3/光属性/天使族/攻2400
【リンクマーカー:左下/下/右下】
天使族モンスター2体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札を1枚捨てて発動できる。「天空の聖域」またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。フィールドに「天空の聖域」が存在する場合、手札に加えるカードを天使族モンスター1体にできる。
(2):自分フィールドの表側表示の天使族モンスターが墓地へ送られた場合、自分の墓地から天使族モンスター1体を除外して発動できる。除外したモンスターよりレベルが高い天使族モンスター1体を手札から特殊召喚する。
パーシアスの最終形態で、シンクロ体の《神聖騎士パーシアス》のパワーアップ体。
《天空の聖域》かその関連カードのサーチと、天使族の墓地送りをトリガーとする展開効果を持つ。
効果の都合上中継役として機能するが、リンク3とちょいと重めなのがネック。《創造の代行者 ヴィーナス》と《神聖なる球体》を用いるのが一番安定するか。
なおパーシアスには他に《神聖騎士パーシアス》と《天空聖騎士アークパーシアス》がいるが、これらは聖域に関連する効果を持たない汎用モンスターである。ただし後者はカウンター罠絡みの効果を持つため、パーミッション構築なら採用を検討できる。
魔法カード
通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):デッキから、「天空の聖域」1枚を発動するか、「天空の聖域」のカード名が記されたモンスター1体を手札に加える。その後、フィールドまたは墓地に「天空の聖域」が存在する場合、自分フィールドの「ヒュペリオン」モンスター及び「代行者」モンスターの数×500LP回復できる。
(2):「天空の聖域」のカード名が記された自分のモンスターが戦闘で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。
11期の新規カードの1つ。
対応カードも考えると【代行者】での採用となる。《天空の聖域》をデッキから直接発動できるため基本的にはそちらを優先し、既に発動しているか手札にあるならモンスターをサーチすべきだろう。
ただし「《天空の聖域》のカード名をテキストに記したモンスター」でなければならないため、ヴィーナスなど一部のモンスターに対応しないことには注意が必要。
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):1000LPを払い、自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
その後、フィールドまたは墓地に「天空の聖域」が存在する場合、除外されている自分のカードの中から、「天空の聖域」またはそのカード名が記されたカード1枚を選んで手札に加える事ができる。
サルベージカード。ライフコストは必要だが、天使族には《
オネスト》を筆頭に手札に握る価値の大きいモンスターが多く、それらを拾えるのは大きい。
《天空の聖域》があればさらに除外されている関連カードをサルベージできる。この範囲に含まれるモンスターは全て天使族であり、除外コストを要求するものもあるため、サルベージ先に困ることは少ない。
特に《マスター・ヒュペリオン》を用いる場合は特殊召喚と破壊効果のコストで代行者を除外するため相性が良い。
永続魔法
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「天空の聖域」として扱う。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、フィールドの天使族モンスターの攻撃力・守備力は300アップし、フィールドにセットされた魔法・罠カードは効果の対象にならず、効果では破壊されない。
(3):1ターンに1度、自分の墓地の天使族モンスター及びカウンター罠カードの中から、合計3枚を対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。そのカードを好きな順番でデッキの上に戻す。
《天空の聖域》の代替カードその1。
天使族の全体強化と、セットされた魔法・罠カードに対する耐性付与、そして墓地の天使族とカウンター罠をデッキトップに仕込む効果を持つ。
パーミッション戦術ならば是非とも投入したいカードだが、ステータス強化と伏せカードへの耐性付与は相手のカードに対しても働くことに注意。
相手も伏せカードを多用する戦術の場合自分の首を絞めてそのまま死にかねず、またデッキ内では「パーシアス」カードなのでアークパーシアス辺りでしかサーチできない取り回しの悪さも×。
強力なカードではあるがどちらかと言えばサイドデッキ向きか。
なお、墓地でも《天空の聖域》扱いになるが、2021年現在これによってメリットを得られるカードは《天空の歌声》など限られており、むしろ《見切りの極意》などで《天空の聖域》を潰されるリスクを生んでしまっている。
罠カード
カウンター罠
(1):フィールドに「天空の聖域」が存在し、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。
カウンター罠の中でもシンプルかつ強力なカードの1つ。
《天空の聖域》の存在を条件とした万能カウンターで、墓地や永続カードなど、効果だけの発動以外全て踏みつぶす。
強力ではあるのだが、《天空の聖域》自体が汎用性のないカードであるため、このカードを使うならば最初から聖域を軸としたデッキに投入することになる。
パーミッションに投入する場合《解放のアリアドネ》でライフコストを無効にできるため《
神の宣告》などと競合する上、《天空の聖域》に除去を使われるとそれを潰さざるを得ないのも問題。
開き直って《天空の聖域》を守るために入れるのも手か。
通常罠
(1):フィールドに「天空の聖域」が存在する場合に手札から光属性モンスター1体を墓地へ捨てて発動できる。
以下の効果から1つを選んで適用する。
●相手の手札を確認し、その中からカード1枚を選んで墓地へ送る。
●相手フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送る。
聖域と同期の罠カードで、相手の手札か場のカードを1枚墓地へ送る効果を持つ。
光属性モンスターをコストとして要求する上に前提として《天空の聖域》が必要なので、実質3:1交換となるが、モンスター除去としては「対象を取らない」「破壊でも除外でもバウンスでもリリースでもない」というほとんどの耐性を
スルーできる優秀なものであり、ハンデス効果を選んだならば手札を確認できる情報アドが付いてくる。
腐る可能性もあるが対応力が高いカードであるため、あると役に立つ。
永続罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから「天空の聖域」またはそのカード名が記された魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
(2):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「天空の聖域」として扱う。
(3):自分の墓地から天使族モンスター1体を除外し、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
vの代替カードその2。ストラクRで登場したサポートカード。
発動時に《天空の聖域》か関連カードを伏せ、墓地の天使をコストに相手モンスターの効果を無効化する効果を持つ。
フリーチェーンで
無効化が行え、除外した天使族は《天空の歌声》で拾って来られるので制圧に一役買ってくれる。ただし発動処理は強制なので、サーチ先が枯渇する、伏せられるカードゾーンがないなどの理由で使えなくなるリスクに注意。
聖域デッキでサーチ先の枯渇という事態は稀だが、ゾーンの圧迫は普通に起こり得るので計画的にカードを使っていく必要がある。
またこのカード自体もパーシアスの神域同様「天空の聖域」扱いになるが、こちらは罠カードなのでテンポが遅れるのが痛い。
背景ストーリーにおいて
このカードにどのような背景があるのかは断片的にしか語られていない。
天使族の文化において重要な位置を占めているらしく、一度崩壊した後ヒュペリオンの力によって復活したという。
イラストなども踏まえて考えるとここはヒュペリオンを祭る聖域であり、代行者たちはその御使い、《天空聖者メルティウス》などは神官、パーシアスシリーズは防衛装置と言ったところだろうか?
アニメでは
GXで初登場時の
エド・フェニックスがパックから引いたカードとして登場。
十代戦で使用され、《リロード》によってドローし《大天使ゼラート》召喚のために発動された。
また、ARC-Vでは使用こそされなかったが、柚子のデッキに投入されている。
柚子が扱う
幻奏は強固な耐性を持つ天使族デッキであるため、戦闘ダメージで削り殺される可能性を減らせる《天空の聖域》は相性が良く、この手の「持っているが作中では使われないカード」の中では理にかなった良いチョイスと言える。
追記・修正は天空の聖域にたどり着いてからお願いします。
- 天空の聖域本体の効果も唐突に出てくるホープダブルやヴァレソで即死しなくなるから意味はある。 -- 名無しさん (2021-11-29 17:37:05)
- 有名なテーマだけあって個人的には強化版ケルドゥとアギドと噛み合っていると思っている。 このテーマと墓守の罠+αと組み合わせると上で挙げている範囲以上に敵を踏み潰せる。 -- 名無しさん (2023-01-04 17:19:11)
最終更新:2024年09月14日 20:08