登録日:2009/12/28 Mon 10:56:23
更新日:2025/02/12 Wed 16:14:17
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《ゼラの戦士》とは、『
遊戯王OCG』のカードの一つ。
関連カード共々、名に「ゼラ」を冠している、もしくは含まれているのが特徴の1つ。
ここでは登場順に紹介する。
儀式モンスター
星8/
闇属性/
悪魔族/ATK2800/DEF2300
「ゼラの儀式」により降臨。
場か手札から、星の数が合計8個以上になるようカードを生け贄に捧げなければならない 。
名前に"ゼラ"がつく初めてのカード。
元々は「遊戯王DM」の全国大会において、その優勝者・準優勝者に送られた物で超々レアカード。
後に「PREMIUM PACK 2」に収録。
ファンの間ではコイツがゼラの戦士を誘惑している、というのが定説。
微妙なステータスのバニラ儀式。当時からしても同条件で場に出せる
カオス・ソルジャーの方が攻撃力が高かったので使い道がなかった。
同じ闇属性・悪魔族の
バニラ儀式である仮面魔獣マスクド・ヘルレイザーよりも攻撃力が低い。
しかし、天威龍-シュターナの登場で使い道が出てきた。
儀式魔法
「ゼラ」の降臨に必要。
場か手札から、星の数が合計8個以上になるようカードを生け贄に捧げなければならない。
「PREMIUM PACK 2」に収録。
イラストについては後述。
通常モンスター
星4/
地属性/
戦士族/ATK1600/DEF1600
大天使の力を手に入れる事ができるという聖域を探し求める戦士。
邪悪な魔族からの誘惑から逃れるため、孤独な闘いの日々を送る。
「天空の聖域」に収録。特にゼラに似ているわけではない。強いて言うなら剣がゼラの顔を模している気がする。
前述の「ゼラの儀式」のイラストで玉座に座っているのは、おそらくこのモンスターである。
魔族の誘惑に負け、ゼラの儀式を行うことでゼラになる、もしくはゼラを呼び起こしてしまうものと思われる。
ゼラートやデビルマゼラの降臨に必要なモンスターだが、本人のステータスは微妙。
アタッカーとしては低すぎ、少しだけ攻撃力が高かったばかりにリクルーターに対応しないと残念さが光る。
特に当時は《
クリッター》やリクルーターに対応しない点が評価を下げていた。
しかし、現在では《クリッターや》リクルーターも使われる事がほぼない上に戦士族・
通常モンスター向けの多くのサポートカードが登場しているためフィールドに用意するのは当時よりも遥かに楽。
だが、わざわざサーチするよりもレベル4通常モンスターという点を活かして予想GUYを使って適宜呼び出す方が良いだろう。
このカード単体では貧弱なレベル4モンスターに過ぎないためさっさと後述の進化体に進化させたい所だが、このモンスター自体は進化体が要求するフィールド魔法やそれと相性の良いカードとは全くシナジーがないという致命的な欠陥が昔から付きまとっており、多少準備がしやすくなったとは言えこの欠陥は12期現在でも見逃す事ができない。
ただ、最近の遊戯王では昔のテーマを強化する事が多いので、そのうちがっつり弱点を解消してくれる専用サポートや、何かのカードの指定先としてがっちりハマったカードが出てくるかもしれない。《ネオバグ》や《デーモン・ビーバー》や《死神ブーメラン》の例もあるし。
効果モンスター
星8/
光属性/
天使族/ATK2800/DEF2300
このカードは通常召喚できない。
このカードは「天空の聖域」がフィールド上に存在し、自分フィールド上に表側表示で存在する「ゼラの戦士」1体を生け贄に捧げた場合のみ特殊召喚できる。
光属性のモンスターカード1枚を手札から墓地に捨てる事で、相手フィールド上に存在する全てのモンスターを破壊する。
この効果は自分フィールド上に「天空の聖域」が存在しなければ適用できない。
「天空の聖域」に収録。天空の聖域に辿り着き、大天使に上り詰めたゼラの戦士の姿である。
兜・翼は薄緑がかった白。
当時では珍しくなかったが、後述の《デビルマゼラ》共々蘇生制限など関係なしに自身の効果以外で特殊召喚できない特殊召喚モンスターである。
天空の聖域が必要ではあるが、
という点が魅力的。
このカードをデッキに組み込む場合は天使族で固めることになると思われるので、光属性には困らないはず。
ステータスや属性・種族は優秀で天空の聖域はサポートも多いのだが、全体除去自体が今の環境ではさほど珍しいわけでもないのが難点。
ぶっちゃけると《ゼラの戦士》+《天空の聖域》+このカードの3枚を用意した上で属性指定のある手札コストを要求する全体除去というのは割に合わない。
登場当時からして、《天空の聖域》自体が非常に防御寄りのフィールド魔法なので戦略の軸にしづらく、当時の限られたリソースで【天使族】を組むにしても採用候補から外れることは多かった。
しかも聖域は「天使族」、ゼラードは「光属性」、戦士は「地属性の戦士族」と影響範囲がチグハグで、笑ってしまうほど噛み合っていない(当時のカード
プール的にほぼ天使族≒光属性だったとはいえ、メインアタッカーとなる《ムドラ》のような例外もあった)。
そもそも《
オネスト》《アテナ》すらいない時代の【天使族】の構築難易度はかなり高い。当時だと《豊穣のアルテミス》などを軸にしたパーミッション軸、《ムドラ》をメインアタッカーにした墓地肥やし軸ビートダウンあたりになる。
前者では
剣闘獣のように強いことしか書いてないアド取りエンジンがあるならまだしも、そんなものがない時代の遊戯王でパーミッション戦略を行うというのは
ゲーム自体がうまくないと無理。そしてそんなところにシナジー皆無のモンスターなんて入れたら盛大に事故る。
というわけで入れるなら「《シャインエンジェル》《コーリング・ノヴァ》などの自爆特攻のダメージを抑えられる」「全体除去からの総攻撃で一気にダメージを持っていける」後者になるのだが、やはり合計の手札消費3~4枚、《ゼラの戦士》自体にはデッキと何のシナジーもないというのは看過できない弱点であり、使われることは少なかった。
後に《天空の聖域》と非常に相性の良いテーマ【
雲魔物】が登場したが、彼らは水属性であり、たまに悪魔族が混ざっている。もちろんこんなもんを入れたら事故確定なので使われない。
更に現代では《天空の聖域》とテーマ単位でシナジーのある【代行者】や【パーシアス】が存在するのでそれらを押しのけてまで採用する価値があるかと言うとかなり微妙なため、かなり厳しい立ち位置にいると言わざるを得ない。
効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/ATK2800/DEF2300
このカードは通常召喚できない。
このカードは「万魔殿-悪魔の巣窟-」がフィールド上に存在し、自分フィールド上に表側表示で存在する「ゼラの戦士」1体を生け贄に捧げた場合のみ特殊召喚できる。
このカードが特殊召喚に成功した場合、相手はランダムに手札を3枚捨てる。
この効果は自分フィールド上に「万魔殿-悪魔の巣窟-」が存在しなければ適用できない。
「天空の聖域」収録。ゼラの戦士が悪魔の誘惑に負けた姿。
ゼラの戦士の面影があるため、儀式を行わずに堕落した姿だと思われる。
兜・翼は深い緑。
万魔殿が必要ではあるが、
- ゼラの戦士だけで特殊召喚可能
- 実質無条件で相手の手札を3枚破壊
が魅力的。
ハンデスも《
天魔神 ノーレラス》等の強力な
ライバルはいるが、こちらは先攻1ターン目に出せることもままあり、2体出せば相手が何もしない内に手札を0にできるという
ロマンも。
同じく万魔殿とシナジーのある【
デーモン】に混ぜようとするとまず事故る。専用デッキを組んで使いたい。
ゼラートと比較すると腐りにくい上に追加コストも必要ないハンデス効果に加えて、《魔犬オクトロス》や《ダーク・オカルティズム》によってサーチが容易なのが強み。
レベル8の闇属性なので《トレード・イン》と《闇の誘惑》に対応しているのもメリット。
問題があるとすれば、《万魔殿-悪魔の巣窟-》が《天空の聖域》以上に専用デッキでないと役に立たない性能であり、上述したようにデビルマゼラとゼラの戦士自体は【デーモン】とは相性が良くない所だろうか。
出した後は多少打点高めのバニラに過ぎないのでランク8エクシーズやリンク素材にでもしてしまおう。
効果モンスター
星4/光属性/天使族/ATK2100/DEF800
このカードを手札から墓地に捨てる。
デッキから「天空の聖域」1枚を手札に加える。
フィールド上に「天空の聖域」が存在しない場合、フィールド上のこのカードを破壊する。
「FORCE OF THE BREAKER」に収録。ステータス・容姿から察するに、天空の聖域に辿り着いたゼラの戦士が大天使になる途中。
兜・翼は緑(一部は白)。
墓地に送ればフィールド魔法のサーチが可能。
天空の聖域が必要だが、星4で攻撃力2100はありがたい。【天空の聖域】なら戦力にも
テラ・フォーミングにもなれる優秀なカード。
しかし登場当時の評価は低くはなかったものの、とにかく自壊デメリットがキツく、同様に手札から捨てる事でフィールド魔法をサーチできる効果持ちの《
アトランティスの戦士》はサーチ先が強力な上に本体も自壊デメリット無しの攻撃力1900だったため、一段落ちる扱いをされていた。
というのも、当時のルールは「フィールド魔法はお互いに合計1枚しか表側表示で存在できない」という、いわゆる上書きルールだったため。
フィールド魔法を使うデッキ同士が戦うと、相手にフィールドを張られると「こちらの戦略の軸が破壊され、しかも攻撃力2100で戦場を固めていた主力もついでに墓地に落ちる」という極めて質の高い1:2以上交換を行われてしまうのだ。
そんなモンスターなので蘇生するのもためらうし、総攻撃で勝てると踏んだタイミングで《サイクロン》などを重ねられて打点の計算が狂ったり。
それでも脇を固めるカードがいないことや、攻撃力2100というのはそれなりに魅力的だったことから仕方なく使われた。
効果モンスター
星8/闇属性/天使族/ATK2800/DEF2300
自分の墓地に闇属性モンスターが4種類以上存在する場合、このカードは闇属性モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚する事ができる。
手札から闇属性モンスター1体を墓地へ送る事で、相手フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。
この効果を発動したターンのエンドフェイズ時にこのカードを破壊する。
元々は海外先行カードの1つで、「EXTRA PACK」に収録。せっかく大天使になったのに、魔族の誘惑に負けて結局は堕天使に…。
兜・翼は赤黒。
ゼラートが堕落した姿であるためか、効果は闇属性をコストにしてのサンダー・ボルト。
ゼラ系の中ではまだ手軽に出しやすくなった上に効果も実用的。自壊デメリットはキツいが、破壊されるのはエンドフェイズなので効果を使った後は各種特殊召喚の素材にしてしまおう。
ただ、墓地に闇属性がたまっているなら「
ダーク・アームド・ドラゴン」や「終わりの始まり」など他にも有用なカードがあるのが気にかかるか。
使うのであれば堕天使かつ天使族な所を活かしたい所だが、そもそも除去はそれなりに得意な【堕天使】と特別相性の良い効果ではないのがネックか。
彼に似たような境遇の戦士に
ダイ・グレファーがいるが、彼と混同しないように。あちらの変態ぶりは半公式。
【堕天使】がテーマ化する情報が流れた時一度も再録されていなかったのでとんでもなく高騰したがテーマ化するパックに再録されてためすぐに落ち着いた。
シンクロ・効果モンスター
星8/光属性/天使族/ATK2800/DEF2300
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ゼラの天使」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの攻撃力は除外されている相手のカードの数×100アップする。
(2):このカードが除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに発動する。
除外されているこのカードを特殊召喚する。
海外版Judgment of the Lightで追加された10種の海外新規カードとして先行登場。
その後、EXTRA PACK -KNIGHTS OF ORDER-で来日してきた。
種族・属性・攻守が大天使ゼラートと一致しており、イラストもそれを意識している。
「天使」と「大天使」なので、ゼラディアスとゼラートの間の姿と推測される。
海外先行カードな事もあるだろうが、これまでのイラストと異なり物凄く濃い絵柄になっており、MtGのクリーチャーっぽい。
効果モンスター
星8/地属性/
アンデット族/ATK2800/DEF2300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのアンデット族モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに手札・墓地のこのカードを除外できる。
(2):このカードが手札・墓地から除外された場合に発動できる。このカードを守備表示で特殊召喚する。
その後、このカードのレベルを1つ下げる事ができる。
DIMENSION FORCEにて登場。なぜか
ゾンビ化してしまったゼラの戦士。
アンデットを破壊から守る効果は数を問わない。
サンダー・ボルト等で複数同時に破壊される場合はそれらを全て守ることができる。
また除外をトリガーに破壊を無効にするのではなくあくまで身代わりになるだけなのでチェーンブロックを作らず、墓地からの身代わりの場合は
屋敷わらしはもちろん、事前に除去をしておかないと墓穴の指名者やD.D.クロウでも止めることはできない。
手札からの場合はさらに対処が困難を極める。
闇属性ではないのは、闇の誘惑がノーコストで2枚ドローするとても強欲な効果になってしまう為の調整だろうか。
Wikiの戦士
自分の知識を披露する事ができるという聖域を探し求める戦士。
暇な時間をつぶすため、孤独な追記修正の日々を送る。
- 大天使になったと思ったら堕天したりゾンビ化したりグレファーさん並みに苦難な道歩いてるな -- 名無しさん (2022-02-15 20:25:40)
- 光落ちしたズァークみたいな例はあるが、遊戯王のシリーズカードは悪いほうにどんどん進んでくのが多いからな -- 名無しさん (2025-01-30 02:07:17)
最終更新:2025年02月12日 16:14