マリア・バルタザール(ゼノギアス)

登録日:2011/07/05 Tue 03:03:16
更新日:2025/05/12 Mon 20:42:14
所要時間:約 7 分で読めます





わたしとゼプツェンがおまえたちの『死』を運ぶ黒い翼になってやる!


マリア・バルタザールはゲーム、ゼノギアスの登場人物の一人。

Maria Balthasar
年齢:13歳
身長:137cm
体重:38kg
B・W・H:68・54・70
靴:20.5cm
洋服:XS
搭乗機:ゼプツェン
声優:渡邊典子



かつて、世界を支配する《神聖帝国ソラリス》と戦い、今はその力を失った《空中国家シェバト》の護衛を務める少女。
アッシュブロンドの髪に碧の瞳、超豪快な縦ロールの髪型が特徴。
クリンナップされたイラストでは目立たないが、ラフ画などを見ると意外にも太眉なことがわかる。

シェバトにおける偉人である《三賢人》のひとりであり、ギア工学の天才アイザック・バルタザールの曾孫に当たる。
父ニコラもギア工学・脳神経工学の天才であった。


マリアが生まれた時、ニコラはその能力に目を付けられ、ソラリスに拉致されてしまう。
そしてソラリスでの兵器開発を強要されるが、ニコラは決して協力しようとはしなかった。
1年後、業を煮やしたソラリスはマリアと母クラウディアを拉致。
ふたりを人質にされ、仕方なくニコラはソラリスにおける新型ギアの開発に着手する事になる。


ニコラは、祖父アイザックが開発した自律行動型ギア《カラミティ》をベースに、より発展した半自律行動型ギア《ゼプツェン》を開発。
どんなギアとパイロットであっても、乗っているのが『人間』である以上は『反応』から『ギアの動作』まで、必ずタイムラグが存在する。
ゼプツェンは特殊な技術を用いる事で、そのタイムラグを限りなく短くする事に成功した初のギア・アーサーであり、その性能はカラミティを遥かに凌駕する。

ゼプツェンと、その兄弟機《アハツェン》の開発と同時期(この時マリア4歳)に、母クラウディアが謎の事故死を遂げる。
ニコラは祖父バルタザールの手を借りて、ゼプツェンにマリアを乗せてソラリスから脱出させる事に成功。

その数年後、バルタザールの勧めでマリアはシェバトに上がり、ゼプツェンの性能を見たシェバト女王・ゼファーによってシェバトの護衛役となった。


その出自の為、同年代の子供よりもやや大人びた性格をしている。
とはいえ、本質的には年相応な子供。
ゼプツェンの性能をやや過信しているきらいがあり(まあ実際強いのだが……)、女王から単独でのソラリス進攻を禁じられている事に不満を抱いている。
しかしパーティーに加わってからは両親の死を乗り越え、精神的にも落ち着き逸る気持ちを抑えられるようになった。
しかし内心ではソラリスに対する怒りは根強く抱えたままであり、ソラリス本拠地であるエテメンアンキに突入する際にはゼプツェンを駆り、項目冒頭のセリフを叫ぶ。

余談だが、この作戦ではマリアもゼプツェンも先生の計略であっさり捕えられるのだが、イドが覚醒したことでエテメンアンキは大多数のソラリス人と共に沈んだため、図らずも本当に死を運んできた黒い翼になってしまった。



戦闘面では、他のパーティーメンバーのような必殺技が一切ない。なので通常攻撃だけ。
戦闘訓練……は受けているのかどうかわからないが、構えはそれっぽい。なんか泡出したりするけど。
一応、(いわゆる魔法コマンドにあたる)『機操』でゼプツェンを呼び出せるが、本人のエーテルポイント(いわゆるMP)の伸びが悪く、燃費が悪い。
ゼプツェンが奪われるのを防ぐために格納庫へ向かっている途中でも平然とゼプツェンを呼び出して戦えるが気にしてはいけない。
HP・攻撃力・防御力・素早さ軒並み低い、と生身では最弱キャラクター。
……まあ打たれ弱さはドーピングでなんとかなるけど。
また、『機操』各種はゼプツェン側のエーテル増幅率を上げることで気軽に威力を上げられる。増幅率を+8させるギアパーツ「パワーマジック」を3つつけてみよう。
さらにマリアに消費EP二倍で威力も二倍になるアクセサリー「エーテルダブル」を装備させれば……あとはわかるな?(燃費はさらに悪化する? なら消費半減の「スモールアンプ」でもどうぞ)

しかし、ゼプツェンはアホみたいに強い。
加入時から最後まで一線で使っていける性能。
まずDisc1で加入するにもかかわらず初期装備の性能がDisc2相当。
この時点での店売り最強のエンジンは出力40のものだが、ゼプツェンは出力50のエンジンを装備している。
ヴェルトールの攻撃力400に対して、ゼプツェンの攻撃力は(出力係数がシューティアと同じ1.2なので)600にもなる。
さらにそのシューティアよりも素早さが1高い。
そのくせシューティアよりも重量級(=装備品重量による素早さ低下が起きにくい)というのだからもう……リコは泣いていい。

ちなみに設定では靴には電磁石が仕込まれており、ギア戦ではゼプツェンの頭の上に乗る
空中だろうと深海だろうとあくまで外部操作に徹する超合金娘である。
もうちょい乗り方考えろよニコラ……




以下ネタバレ注意








ゼプツェンの性能の秘密は、『人機融合ギア』という事にある。

前述したように、通常のギア・アーサーは『人の認識』→『機体に伝達』までの手順を踏まなければならない。
ニコラはこの問題を解決する為、『搭乗者の思考・反応をダイレクトにギア中枢部に伝達、対応した行動をギアが取る』という方策を採用。
ギア自身に高度な自律判断力を持たせる方法は至極単純で、『ヒトの脳をギアに繋げる』事で可能になる。

言葉にすると簡単ではあったが、この理論の完成までには幾多の人間の犠牲が必要だった。
その犠牲に心を痛めるニコラを見兼ねて、クラウディアはゼプツェンを用いてマリアを脱出させる事を提案。
しかし、ゼプツェンの中枢部となる脳は、パイロットの脳波と同調出来るものである必要があった。

クラウディアはニコラに自らの脳を提供。
表向きには事故死と見せかけ、ゼプツェンにクラウディアの脳を接続する事になる。

マリアは後にゼプツェンの完成までには数多の犠牲があった事を知るが、母がゼプツェンに接続されている事は知らない。


物語中盤、フェイ達がシェバトに身を寄せた際、ソラリスはシェバトを襲撃。

その襲撃に使われたのは、ゼプツェンの兄弟機アハツェン。
しかもアハツェンには、マリアの父ニコラの脳が接続されていた。

変貌した父と戦う事を拒むマリアだが、フェイ達が動けず、勇気を振り絞ったチュチュまでもが倒れた事で、遂に父との戦いを決意する。

ギアと一体化し、『究極の生命体』を名乗る父を見た事で、マリアは父の『死』を悟る。


「わたしは人として生きていた頃の父さんが好きだった……
優しそうに微笑んで……いつも……いつまでも……側にいてほしかった……」


覚悟を決めたマリアがアハツェンを追い込んだ際、ニコラがアハツェンに組み込んだ『良心回路』が作動。
ゼプツェンの必殺武器『グラビトン砲』の封印を解き、自ら遠隔操作にてアハツェンを葬った。
この戦闘は専用BGM『飛翔』と相まって、作中屈指の涙腺崩壊シーンでもある。


マリアとニコラの関係を皮切りに、作中では『親子の絆』というものがよく登場する。

命を顧みずに娘エリィを守ったヴァンホーテン夫妻や、運命に翻弄されながらも息子フェイとの絆を繋いだウォン夫妻など……

マリアの両親も悲劇に見舞われながら、娘の為に命を散らした。
これは一種、作品のテーマである『愛』の究極系と言えるのかもしれない。


また、作中のギアはすべて事象変移機関《ゾハル》からのエネルギーにより駆動している。
最終的にはフェイの手でゾハルは破壊され、すべてのギアは停止した訳だが……

両親との絆であるゼプツェンも骸となった事を考えるとちょっと切ない。



余談だが、デザインコンセプトは『ジャイ○ント○ボの草間○作女体化』というミもフタもないドリフのような注文。

ディレクター側からの指定はそれとゴーグルだけで、銀髪縦ロールとフリフリドレスはデザイナーの田中氏の趣味。
さすが田中久二彦、M.O.M.O.やらホイホイさんやら、ロリっ娘を描かせたら輝く漢である。

ついでに、ゼプツェンはドイツ語で『17』、アハツェンは『18』の意味を持つ。
昔の特撮作品に『大鉄人ワンセブン』というロボットが登場する。
必殺技の名前も撃ち方も同じ、創造主を倒すところも同じ。
強力なオマージュとなっている。

ちなみに彼女の声優を務める渡邊氏は本職でなく、スクウェアの広報スタッフ。
故に彼女には戦闘時以外にボイスがない。何故こうなったのかは不明。



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わたしとゼプツェンが、おまえたちの『追記・修正』を運ぶ、黒い翼になってやる!

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最終更新:2025年05月12日 20:42