SCP-CN-1109

登録日:2021/12/28 Tue 14:11:17
更新日:2023/09/26 Tue 17:12:47
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確保、収容、保護

アクセス: SCP-CN-1109



空想科学部門: 我らの神を殺す



足跡を消せば、足跡の主は「居なかった」ことになる。つまり、死んだも同然さ。




SCP-CN-1109とは、シェアード・ワールド「SCP Foundation」に登場するオブジェクト(SCiP)のひとつである。
項目名は「プロジェクト・ロンギヌス」、オブジェクトクラスは「Thaumiel」。
CNというコードが付いているが、これは中国支部のオブジェクトである。
Thaumielということからも分かる通り、このオブジェクトについての情報は財団の機密情報となっており、そのなかでも「レベル5/CN-1109クリアランス」を持つ職員にしかアクセスができない、まさしく最高機密である。

また、本SCiPは、財団内部部門である「空想科学部門」に深く関係するオブジェクトだ。よって、先にSCP-001のS・アンドリュー・スワンの提言を読んでおくことを強く推奨する。そして、ここではS・アンドリュー・スワンの提言で語られる存在…すなわち我々のことを「swn-001-1」と呼ぶことにする。



空想科学部門って何?

このSCP財団の世界は、swn-001-1と呼ばれる実体が「創作」してできている。すなわち、SCP世界の住人はswn-001-1に操られている状態にある訳だ。
で、そんなswn-001-1を制御して、操りから脱却しようぜ、ということを目指す財団内部部門が「空想科学部門」だ。
ちなみにスローガンは「我らの神を殺す」。といっても本当に殺すわけではないが...あくまで比喩である。

特別収容プロトコル

まずはこちらから解説していく。主要なものは4つ。
  • SCP-CN-1109においては、どうしても必要なモジュールを除いて、冗長な物語刻印が削除されたよ。それには物語の構築史、関係者、収容地点などが含まれるよ。
  • SCP-CN-1109は封鎖されて物語緩衝層に固定されるよ。
  • SCP-CN-1109の一切の情報は、O5もしくは5/CN-1109クリアランスを持つAクラス職員にのみ公開されるよ。
  • SCP-CN-1109の安定指数が-2を下回ったら、「プロトコル・デーバードスピア」を発動して72時間後にSCP-CN-1109を解体するよ。

え?まるで意味が判らない?物語刻印?安定指数?
SCP-CN-1109専門の用語についてはこれから、少しずつ解説していこうと思う。それまでは「そういうもんなんだな~」くらいの認識でいてもらえれば結構なので安心していただきたい。

ただ、他のSCiPが関わっているものはここで紹介する。

まず「物語緩衝層」これはSCP-001-JP sanks269=solvexの提言のことである。話に直接関わってくることは無いため、詳細は当該記事に任せるとする。ちなみに、中国支部のSCiPに日本支部のSCiPが登場する珍しいパターンでもある。

次は「プロトコル・デーバードスピア」これは同じく空想科学部門であるSCP-3309のことであり、SCP-3309を簡単に説明すると財団に収容されているアノマリーが突然消える現象で、財団はこれを利用して危険なSCiPを消滅させようとしている。ちなみにこれは、SCPの本家wikiにある低評価削除システム*1が深く関係している。
ここまで聞けば、「安定指数」が何なのかは大体わかるのではなかろうか。



概要

SCP-CN-1109は、空想科学部門が主催したプロジェクトである「プロジェクト・ロンギヌス」と、その主要な成果物の総称だ。そう、みんな大好き財団製Thaumielだ。
で、SCP-CN-1109はとあるシステムで、おもに4つの部品から成り立っているらしい。

静的論理封鎖配列


特定の物語領域(ナラティブ・ドメイン)封鎖することによって、論理的連続性を安定的に維持すると共に、物語領域を現在の物語次元から相対的に独立させる役割を持つ。
封鎖した後に、安定指数が-2を越すと、その物語領域は干渉・上書きを一切受け付けなくなるらしい。

……ちょっと何言ってるのか分からないが、ここで、空想科学部門の主任であるペネロペ・パナギオトポルス博士からメッセージがある。そう、SCP-3500犠牲者のひとりである、あの博士だ。
監督者諸君へ、単刀直入に話そう:我々は既に、この世界が作者達によって記された虚構の物語であることを知っている。swn-001-1実体の記した文章は、我々にとって絶対的で客観的な現実と言うべきものである。
我々はそれが事実上、ある種の非常に強烈な形而上性質であることに気付いた。それからの数年間、空想科学部門はメタフィクション分野に心血を注ぎ、超次元を安定して制御できる手段……静的論理封鎖配列を開発するに至った。これは我々にオリジナルの文章を書かせてくれる、受け皿のような存在だ。

要するに、「静的論理封鎖配列」とは、swn-001-1の影響を一切受けない、独立した領域のことで、SCP-CN-1109の本体はその安全な領域によって守られている、ということだ。
ちなみに静的論理封鎖配列の開発の過程で、空想科学部門はSCP-001ケイト・マックティリスの提言「記録」を分析したらしい。気になる方はリンク先に解説がある。

“フォールス・エコー”基幹物語刻印


「物語刻印」とは、特別収容プロトコルにも出てきたが「設定」とか「シナリオ」のこと。SCP報告書や本wikiのSCP解説で言えば「記事の内容」といっても良い。
で、この“フォールス・エコー”基幹物語刻印というのはSCP-CN-1109の基礎となる物語刻印で、SCP-CN-1109についての情報がいろいろ記載されているらしい。ただいろいろ事情があって(後述)、特別収容プロトコルの通り、「キャラクター」「プロット」「環境」といった要素は最小限にされる。ただ、「キャラクター」の例外としてパナギオトポルス博士だけは、物語の案内役として記入されている。

……噂をすればなんとやら、またパナギオトポルス博士からメッセージがあるようだ。
物語を跨ぐ作戦は2010年まで遡るが、2017年からは “オペレーション・オーバーメタ”が始まり、現在に至るまで続いている。神に取って代わることは出来ないものの、空想科学部門は自分達のキャラクターやストーリーを本やスクリーンに送り込む力を手にしたことになる。

だが、“ロンギヌス”は単なる偵察/収容任務ではないし、第四の壁を壊すためでも、超絶メタな話を書くためでもない。当計画はつまる所、一つの武器を創り出すためにあるのだ。

オペレーション・オーバーメタについては、SCP-3500の項目で詳しく述べられているので解説はそちらに任せることにする。
とにかく、SCP-CN-1109はswn-001-1への武器だということさえ理解できれば良いだろう。いやまあThaumielだし当然っちゃ当然だね。


“シャイニング・ワン”受動性探針


前述の通り、SCP-CN-1109は武器だ。なので、「ターゲット」を指定しなくてはいけない。アクションRPGでも、遠距離攻撃するときに相手をロックオンするだろう。同じ感覚だ。
しかし、SCP-CN-1109自体が静的論理封鎖配列の中に安置されており、さらにその静的論理封鎖配列は封鎖されて一切の干渉や上書きを受け付けない
よって、SCP-CN-1109、というか「“フォールス・エコー”基幹物語刻印」を上書きしてターゲットをいちいち変更するのは不可能である。

しかし、その例外がこれ「“シャイニング・ワン”受動性探針」!!これは旧式のものを改良したものらしく、SCP-CN-1109とswn-001-1が接触したら、ターゲットをそのswn-001-1に設定する機能を持っている。ちなみに、そのswn-001-1の名前で、対応するSCP物語群(そのswn-001-1が執筆したSCP)を検索するおまけ機能もついている。

おっと、またパナギオトポルス博士からのメッセージだ。
形而上学の視点からデータベース内のオブジェクトを見た場合、君はオブジェクトクラスや収容プロトコルが取るに足らず、脅威レベルやACS分類、設定、物語、表現技法すべてが、川に漂う浮草の如き有様であることに気付くだろう。この世界のあらゆる獣、悪魔、英雄、悪人、神を束ねる糸は、ほんの1種類しか存在しない。その糸こそが「作者」なのだ。

今度はこっちの方が意味不明なことを言っているが、補足をしておくと「脅威レベル」「ACS」というのは「オブジェクトクラス」と同じようなくくりの、SCP報告書における項目の一つである。ACSについては個別項目があるのでそちらを参照。


弾頭


いきなり分かりやすい名前がでてきた。そう、ミサイルとかによくみられるあの「弾頭」と同じような意味だ。
これは、「探針」がswn-001-1をロックオンした後に発動するプログラムで、「抽象的-形而上学的概念注入器」と用いて、検索したSCP物語群に「反物語概念」を注入することができる。こうすることで、そのSCPを無力化することができる。

で、「探針」がいろいろ調べてみたところ、同じswn-001-1が執筆したSCPには、ある程度の関連性があるらしく、1つが無力化されると連鎖的にすべてが無力化される。

ここで、「抽象的-形而上学的概念注入」と聞いてピンときたならば、あなたは相当記憶力が良いのだろうと思う。これは SCP-2719の改造版だ。
SCP-2719といえば、なんでも箱にしたり、その箱に入れることができたりするKeterクラスアノマリーだ。
これは考察だが、空想科学部門は、これを自在に操ることに成功したのではないか。これを使って「SCP物語群」という箱に入れるのは…

「反物語概念」というのはSCP-2747を指している。こちらもKeterクラスアノマリーであり、とある条件を満たした物語を無かったことにできる。
しかし、あくまで「とある条件を満た」さないといけないのだが…SCP-2719とか、空想科学部門パワーでなんとかできたのだろう。きっと。


すなわち
受動性探針でロックオンしたSCP物語 内側になった。
物語概念(SCP-2747) 内側に入った。
...ということ。大体イメージはついただろうか。


おっと、パナギオトポルス博士からまたまたメッセージがあるようだ。

旅人が足跡を付けずに歩いたとする。彼は果たして、密林を越えることができたのだろうか?……物語が終始語られずに終わったら、それは本当に書かれたと言えるだろうか?計画がひとたび完遂されれば、虚構の創作と我々の現実の繋がりは断たれることになる。この無秩序と混沌に溢れた世界は忘れ去られるだろう。

闇に消えゆく先駆者は終ぞ居なくなり、止まない悲鳴も二度と聞かなくなる。これこそが、我々の神殺しの手口であり、我々の持つロンギヌスなのだ。


さて、ここまで来ればだいたいお判りだろう。財団空想科学部門が総力を尽くして、しかもKeterクラスのSCiPを2つも利用して何をしようとしているのか、パナギオトポルス博士は一体何を言おうとしているのか。。SCP-CN-1109の目的とは何か。

そう、SCP-CN-1109にswn-001-1が接触すると、そのswn-001-1が執筆したSCPが全て無力化、すなわち無かったことになる。「消去」といってもいいだろう。
そう、SCP-CN-1109の目的はswn-001-1が執筆した作品を一斉に削除することにある。
あとは、当項目上に記載したフレーバーテキストの通りだ。空想科学部門はついに「神を殺す」ことに成功したのだ。


そう、これは神殺しの武器。ロンギヌスの槍。それを作り出したものこそが


SCP-CN-1109

朗基努斯计划(プロジェクト・ロンギヌス)











システム起動準備完了






































































 

エンディング



申し訳ないが、君に伝えていなかったことが一つだけある。





SCP-CN-1109の保存領域はレベル5の最高機密に属している。これを読めるのなら、君は監督者議会の一員なのだろう。




あるいは、swn-001-1実体かもしれない。この場合、君は……




我々のターゲットだ。




「プロトコル・過越を実行」という、意味ありそうなボタンが置いてあり、何も考えずに押してしまった方もいるだろう。
しかし、よく考えてみると「プロトコル・過越」なんて単語、いままでに出てきたことが無い。そう、これはだ。




ここまで記載していなかったが、実はこのSCP-CN-1109報告書は、SCP-074-KOと同様、wikidot*2のログインユーザーでないと全く読むことができない。非ログインユーザーが見ようとするとログイン画面がでてきて先に進めない。
何故か?SCP-CN-1109はswn-001-1を標的にしている。swn-001-1は必ずwikidotのユーザーであるから、このような仕掛けになっている。

ちなみに、この後の展開はとある条件によって分岐する。世にも珍しいマルチエンディング型SCP*3
そして、その中にはあなたの名前が登場する。ここでは、本当に申し訳ないのだが、SCP-074-KOの記事と同様の手段を使わせていただく。悪意があるわけではないので安心していただきたい。(名前以外はすべて同じことが書いてあります。)









プロトコル終了

アクセス継続



空想科学部門: 我らの神を殺す


確保、収容、保護

ログアウト





解説


まずはSCP-CN-1109の正体について。実は、SCP-CN-1109の正体については報告書中で述べられていない。
しかし、それは容易に予想することができる。SCP-CN-1109とは「SCP-CN-1109の報告書そのもの」である。
これと接触(プロトコル・過越の実行ボタンを押す)と、自分が作った全てのSCPが消去されてしまう。

さて、これを踏まえたうえで、いままで出てきた用語をいろいろと説明していく。

安定指数

記事の評価数のこと。これが-2を下回ると、プロトコル・デーバードスピアが実行される。

封鎖/静的論理封鎖配列


静的論理封鎖配列の説明や特別収容プロトコルで出てきた「封鎖」という言葉。これには静的論理封鎖配列が深くかかわってくる。

概要において、静的論理封鎖配列というのは「swn-001-1の影響を受けない安全な場所」と説明したが、これは「SCP-CN-1109のページそのもの」である。
ここでよくある勘違いだが、「ページ報告書」だ。ページの中に書いてあるものが報告書、と思ってくれて構わない。

通常、SCP報告書というのはswn-001-1が書くものであるが、静的論理封鎖配列であるSCP-CN-1109報告書だけは、swn-001-1ではなくて空想科学部門の人間が書いている

それで、SCP財団の本家ウェブサイトというのはwiki形式のホームページである。よって静的論理封鎖配列もwikiのようになっており、「封鎖」というのはその論理封鎖配列の保存ボタンを押すことだ。これをすることで、swn-001-1による一切の干渉を受けなくなる。

物語刻印


「設定」や「シナリオ」のことだが、一直線に言うと記事(論理封鎖配列)に書き込まれた内容のこと。
静的論理封鎖配列のなかにはSCP-CN-1109の「設定」が書かれている。そりゃSCP-CN-1109の報告書なのだから。

しかし、なぜ「冗長な物語刻印が削除され」たのだろうか。上で「いろいろな事情」と表現した部分を解説していく。

まず、SCP-3500にて示されるように財団にはカノンが無い。だから、swn-001-1の創作する世界は無数にあるのだ。
決して、何千とあるSCPが全て同じ世界での出来事なわけではないだろう。全てパラレルワールドでの出来事だとかになっていると思う。そのパラレルワールドって無数にあるよね、という話だ。

そうなったとき、キャラクターだとか開発経緯だとか、そういうのを事細かに記載してしまうと著者(が描くパラレルワールド)によって効かない場合が出てくる

そうならないように、異なる物語次元でも安定して動くように、最低限のモジュール*4と案内役のパナギオトポルス博士だけを記入した、ということだ。

受動性探針


swn-001-1をロックオンすることができる「受動性探針」だが、これはwiki構文*5の1つ、「名前表示」構文や「著作表示」構文のこと。

アットウィキにも、「#loginform」というプラグインが存在し、見ている人の名前を表示することができる。同様のものがwikidotにもある。
また、wikidotには自分の立てた項目を一覧で表示する機能もあるので、これを応用すれば見事、受動性探針の出来上がりだ。

たとえ「封鎖」されて上書きができなくとも、wiki構文の力を借りれば上手くいく、ということだ。


まとめ


これらの用語を知った上で、SCP-CN-1109の説明を読み返してみよう。

え?全く分からないって?では、ここで7行にかみ砕いて説明したものを載せる。

  • まず、SCP-CN-1109は「SCP-CN-1109の報告書」そのもので、すなわち本家wikiのWebページのこと。
  • SCP-CN-1109の報告書には、「静的論理封鎖配列」という仕組みがあって、swn-001-1じゃなくて財団職員が書いているよ。
  • 静的論理封鎖配列(SCP-CN-1109の報告書)の中には、「物語刻印」と呼ばれる、SCP-CN-1109の情報が記載されているよ。
  • その情報は、いろいろなパラレルワールドに対応するべく、不要なものは削減されるよ。
  • SCP-CN-1109とswn-001-1が接触する(報告書最後のボタンを押す)と、「受動性探針」と呼ばれる編集用プラグインが作動して、見ているswn-001-1の名前(アカウント名)を察知するよ。
  • で、そのアカウント名でswn-001-1が執筆したSCPを検索して、リスト化するよ。
  • 最後に、SCP-2719SCP-2747の改造版をフル活用して、そのSCPを無力化するよ。

……という仕組みが、この報告書やエンディングで作動していたのだ。
受動性探針については、この解説記事での再現が難しかったので、ぜひともオリジナルSCPを投稿して本家wikiを見に行っていただきたい。

え?分からない?もっとかみ砕け、だって?

  • まず、「SCP全部消せば世界平和になるんじゃね?」てなって
  • 「報告書に罠仕掛けとけば、みんな見るから引っかかるでしょww」てなって、
  • 「KeterクラスSCiPめっちゃ使ってSCiP消すわ」てなって
  • 「報告書の最後に怪しげなボタン設置しとけば、とりあえずみんな押すでしょwww」

てなった、というわけだ。OK?

余談

SCP-CN-1109報告書は、2021年夏に大規模なアップデートを行った。

ここで、2021年夏 以前の内容を、おまけとして記載していく。

特別収容プロトコル

基本的に変わらないが、「物語緩衝層(sanks269=solvexの提言)」に関する記載が無い。
ちなみに、sanks269=solvexの提言は中国語に翻訳されている。

「弾頭」パナギオトポルス博士のメッセージ

Thaumielクラスオブジェクトとはつまり、アノマリーを収容するアノマリー、虎を飲み込む猛虎のようなものだ。私は“常態”のために改められた“正常”を知っているし、奈落を征服するため、口をつぐんだ子ども達のことも知っている。驚くことはない、監督者達よ。君が物語の越え方を学び終えた時、そこから見えるのは真実だけでは無くなるのだから。

されども、君達は悪魔と契約した唯一の人間となる訳ではない。私はかつて、アノマリーの焼却を目論んだものの、結局は自分の身に火を付けるだけに終わった。私は驚きと恐れのあまり、2年間も尻込みを続けた。背後の声が、執念深く私の身に纏わりつくのだ。ひょっとすると、私はそこで止めるべきだったかもしれない。だが、それでも知らなければならなかった。これから先、私はどこまで歩んでいけるのかを。

プロジェクトを完遂すれば、虚構の創作と我々の現実の繋がりは断たれることになる。“SCP財団”は作者達から忘れ去られ、この無秩序と混沌に溢れた世界も消滅する。闇に消えゆく先駆者は居なくなるし、止まない悲鳴も聴かなくなるだろう。これこそが、我々の神殺しの手口であり、我々のロンギヌスなのだ。

「奈落を征服するため~」の部分にはSCP-001 DJ・カクタスの提言へのリンク、へのリンクが張ってある。

ちなみに、新しい方のパナギオトポルス博士メッセージは、日本支部で考えられたフレーバーテキストである「足跡を消せば、足跡の主は『居なかった』ことになる。つまり、死んだも同然さ。」をオマージュしている。


エンディング1

またまた、ここではあなたの名前を「aniwota」にさせていただく。

対象が見つかりません


aniwotaはSCP財団*6にいかなるSCPも投稿していません。


aniwotaは価値あるターゲットとみなされませんでした。


プロトコル終了

『価値あるターゲットとみなされませんでした』と、あえて煽ることで記事の執筆を促しているのだろうか…
最新版の「褒めて促す」とは真反対ともいえる。

おわりに


ここでネタバラシだが、プロトコル・過越の実行ボタンを押したからとは言って実際に記事が消去されるわけでは無い。
エンディングの部分はあくまで演出となっている。
ただ、そうと言っても本家wikiでは非常に凝った演出がされており、ぜひとも1度は、wikidotのアカウントを作成して見に行っていただきたい。
ちなみに、いちおうアカウントを持っていなくてもページソースからページの内容(物語刻印)自体は見ることができる。

また、当解説記事において影の薄かった「安定指数」だが、この安定指数は2021/12現在、日本支部では+380越え、中国支部では驚異の+1100越えとなっている。
中国支部の方がサイトメンバー数(=投票権)が多いとはいえ、日本支部で+1100と言ったら、かのねこですよろしくおねがいしますに並ぶ評価である。
ただ、そこまで高い評価をもってしても、中国支部内ではこれより評価の高い作品が4作品あるらしい。恐ろしや、中国支部…


関連作品


SCP-001-JP sanks269=solvexの提言 - 物語緩衝層


当解説記事でもちょくちょく登場している物語緩衝層。財団目線ではなく、我々“著者”の目線で書かれている珍しいSCP報告書である。
思いがけない出来事に巻き込まれ、この世界の真実を知ってしまった、SCP-JPサイトメンバーのSanks269氏。果たしてこの世界の真実とは何なのか、これから先、この世界はどうなってしまうのか。

SCP-001-EX R-00Xの提言Ⅱ - 物語


前述の通り、SCP-CN-1109で「プロトコル・過越」を実行したからとは言って実際にSCPが削除されるわけでは無い。あくまで演出だ。
しかし、確かに 理論上は可能なはずなのだ。SCP-2719を用いてSCP-2747を入れているのだから。では、なぜ削除されないのか。
確かに、「SCP財団はフィクションだから」とも言えるかもしれない。SCP-CN-1109はそもそも存在しない、作り話なのだから削除されるわけがない。
しかし、それ以外の可能性も考えられるのではないか。

Tale-JP「SCP-7308-1」


SCP-7308は我々の世界に何も残してはいません。

SCP-7308の報告書となっている作品。Taleなのに??と思うかもしれないが、それ含めて当報告書には矛盾が多数存在する。
オブジェクトクラスはApollyon。存在するだけで手遅れなSCPだということが分かる。
どうも、こいつは「クラスDのswn-001-1実体」で、財団への脅威度は低いswn-001-1実体らしい。またSCP-7308の生み出したSCiPは何をするまでもなくSCP-3309(低評価削除)によって自然消滅するため、プロジェクト・ロンギヌス対象外となる。

SCP-CN-1616-J - 復習してなかったって言ったじゃないですか!


詳細は解説記事に任せるが、「どうしよう!○○の練習してないや!」「○○の自信ないなぁ…」と言った人間が、○○で優秀な成績を収める現象。
一見、SCP-CN-1109どころか空想科学部門にすら関係なさそうなSCiPに思えるが……こんなところでもSCP-CN-1109は役立っているらしい。
あなたのまわりのロンギヌス





おや?今のところ、君は「████」の名で追記・修正したことが無いようだ。

それで、最初の編集は何時頃を予定しているのかね?

気後れせんでもよろしい。私は待っているとも。

私もずっと、君を見続けてやるさ。「████」のことをね。


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最終更新:2023年09月26日 17:12

*1 ここでの「評価」とは[高評価数]―[低評価数]の値。これが-2を下回ると、その作品は強制的に削除される。

*2 SCP財団本家wikiのホストサービス

*3 といっても、SCP-567-JPなど、前例がないわけでは無い。

*4 SCP財団本家wikiの決まりで、記事を評価するための評価モジュールだけは絶対に表示しなければならない。それ以外の、省略可能なヘッドバー、サイドバー等は徹底的に省略されている。

*5 当ウィキでいうなら編集用プラグイン

*6 本家記事では、ここがSCP財団のトップページへのリンクになっている。