美容師・理容師

登録日:2023/05/06 Sat 14:35:03
更新日:2023/08/20 Sun 11:41:30
所要時間:約 3 分で読めます




美容師(びようし)および理容師(りようし)は、お客の要望に応じて髪型や容姿を整える職業、また、その人のことである。
共通して日本では国家資格(免許)が必要な髪型を整える職業だが、美容師は特に「容姿を美しくすること」が強調されている。
また、2つを総称して理美容師(りびようし)と呼ぶこともある。

概要

きちんと修行すれば海外でも通用すると言われるほど(語学力があれば)日本の美容の技術レベルが高い。
一昔前までは「男性は床屋さん(理容室、理髪店)、女性は美容院(サロン)」だったが、近年では両者の違いも曖昧になりつつあり、現在は美容師を目指す人の方が理容師を目指す人より多い。

近年では美容師と理容師の違いが曖昧になりつつあるが、厳密には行うことが可能な業務の範囲は異なっている。具体的には、
  • 理容師はカットやシャンプーなどで髪の毛を整える整髪が主な仕事。カミソリを取り扱うシェービング(坊主や顔剃りや髭剃り)は理容師しかできない*1
  • 美容師は髪を切るだけでなく、カラーやパーマ、ヘアメイクなどを行い、店舗によってはネイルや着物の着付けなどもする。まつ毛エクステやまつ毛パーマなどは美容師しか行えない。
と、業務の幅を広げるには両方の免許(ダブルライセンス)が必要。

また、数年前までは理容師は男性に対してはパーマを行うことができたが、女性に対してはできなかった*2。理容師がヘアカラーを使って染毛ができるようになったのも最近になってからのことである。

人気の職業だが、華やかなイメージとは裏腹に立ち仕事の激務で残業も多く、体力や根性も必要。シャンプーやカラー剤などの化学物質(薬剤)を取り扱うため、皮膚も荒れやすい。
そして一部の稼いでいる美容師や理容師を除き、収入もあまり多くはない*3というのが実情である。そのため、本気で美容や理容のプロを目指しているであれば良いが、中途半端な考えで目指すのはあまりオススメとは言えないだろう。
また、職人業なので単に資格を取っただけでは不十分であり、一旦既存の店舗の見習いとして経験を積むのが王道である。

なおどちらも業務独占資格であるため無免許で美容行為や理容行為を行うことはできない。
無免許でヘアメイクやメイクアップの先生になるのは論外だが、美容や理容とは直接の関係が無い資格である看護師が患者に対して化粧を行うのもダメだし、百貨店やショッピングモールの美容部員が無免許で独立して美容行為を行うのもNGなのだ。
違反行為をした場合、近くの保健所に通報されてしまうのでご注意ください。

資格の取り方

美容師、理容師ともに最終学歴が高卒の人が独学で資格を取ることはできず、資格を取るためには、まずそれぞれの養成課程のある2年制以上*4専門学校か短期大学に通う必要がある。
現在は4年制大学でも卒業時に美容師国家試験の受験資格を得られるところがある*5

また、年2回実施される国家試験に合格しなければならない。

試験は共に筆記科目と実技科目。

3月と9月の筆記科目では美容または理容に必要な理論や物理化学保健衛生管理など。

1月(または2月)と8月の実技科目は美容師または理容師に必要なスキル。美容師にはシェービングは含まれず、逆に理容師の実技にはパーマが含まれない。

近年の合格率は美容師は70〜80%、理容師は50〜60%。

ちなみにダブルライセンスを狙う場合でも国家試験の科目免除制度は存在しない

美容師免許を持っている有名人

  • TAKAHIRO(EXILE
  • だいたひかる(タレント)
  • マツコ・デラックス(タレント)
  • HIDEX JAPAN
  • おたけ(ジャングルポケット)
  • IKKO
  • 大原めぐみ

美容師・理容師を取り扱った作品

アニヲタWiki的には気になる美容師・理容師関係の作品だが、職業が美容師や理容師というキャラクターは多いものの、美容師・理容師が物語の鍵を握る作品自体は少ない。
著名な作品だとNHKの朝ドラ『あぐり』などが代表例だろうか。
その他アニヲタwikiに項目がある作品としては『聲の形』(原作)で主人公の母親が理髪店を営んでいることが物語の要所に大きく影響している。

また、主人公の美容師が悪役かつ連続殺人鬼として登場する映画に『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』がある。ティム・バートン監督の作品でイギリスとアメリカの合作となっている。グロテスクな表現が多くR-15指定*6となっているため鑑賞の際には注意が必要。

現状に不満を抱く男達が「そうだ・・・俺が本当にやりたかったのはこんな仕事じゃないんだ・・・俺は木こりになりたいんだ!!!!」と歌い出す「木こりの歌」を最初に歌ったのは、「本当は刃物が怖いのに、母親によって無理やり床屋にさせられた結果、殺傷衝動に駆られる理容師の男」であった。*7

その他

美容・理容系の専門学校などでは公衆衛生学や皮膚に関することも学ぶため、先生方の中には医師などの医療経験者もいたりする。

また日本以外の国々にも美容師の資格は存在するが、もし仮に海外で美容師の資格を取ったとしても、日本の美容師免許を取ったことにはならないため日本国内で美容に関する仕事をすることはできないのでご注意ください。
なおアメリカ合衆国ではその人が取った州でのみ美容師の資格が有効であり、他の州に行くと無効になってしまうという特徴もある。

日本以上の超学歴社会というイメージが強い韓国では意外にも美容師になるための学歴は問われず、高卒でも独学で美容師免許を取ることができる。


追記、修正はカリスマになってからお願いします。

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最終更新:2023年08月20日 11:41

*1 眉毛を整えるなど、メイクに関わる一部の顔剃りを除く。

*2 現在は女性に対しても可能になっている。

*3 平均的な大卒のサラリーマンと比較すると大きな差がある。

*4 通信教育の場合は3年制以上

*5 大阪府の大阪樟蔭女子大学、山口県の東亜大学など

*6 15歳未満(中学生以下)鑑賞禁止。なおティム・バートン監督の作品で年齢制限がかかったのはこれが初めて。

*7 作中で彼が言及していた「ヒッチコック」の他、上記の「スウィーニー・トッド」や「切り裂きジャック」などの殺人ものが元ネタと思われる