斬隠蒼頭龍バイケン

登録日:2023/05/22 Mon 18:17:31
更新日:2024/10/26 Sat 17:38:31
所要時間:約 7 分で読めます





幻惑と翻弄、それこそがシノビの真骨頂。

*1


斬隠蒼頭龍バイケン》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DM-29「戦国編 第2弾 戦国英雄伝(ロックオン・ヒーローズ)」で登場した水文明のシノビであり、種族の代表的存在。
以後もDMC-63「ルナティック・ゴッド」を初めとして定期的に再録される機会が多い。


【解説】

斬隠蒼頭龍バイケン SR 水文明 (6)
クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン/シノビ 6000
W・ブレイカー
相手のターン中にこのクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりに出してもよい。そうしたら、クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
自分のシノビの「ニンジャ・ストライク」能力を使った時、カードを1枚引いてもよい。

相手ターン中に手札から捨てられることで踏み倒せるという任意の旧型マッドネス効果を持ち、そのパターンで出た際には自軍も含めて任意のバウンスを行える。
シノビでありながらもニンジャ・ストライクは所持していないタイプだが、ニンジャ・ストライク使用時に任意でドローするというサポート効果を持つ。

単純に考えて旧型マッドネスという強力な奇襲手段とバウンス効果を持っているので相手のハンデスに対するカウンター性能が高い。
旧型マッドネスなので《霊騎秘宝ヒャックメー》や《エマージェンシー・タイフーン》のような相手ターン中に自分の手札を捨てるカードと相性が良く、【カウンターマッドネス】系デッキでは真っ先に採用候補となる。
バウンスも相手のみならず自軍も対象に出来るのでcip持ちの使い回しや踏み倒したバイケン自身を手札に戻してハンデスを事実上の無効化させるという嫌味なプレイも可能。

マッドネスに隠れがちな効果であるニンジャ・ストライクに反応したドロー効果も悪くない。
任意という仕様に加えてニンジャ・ストライク自体が手札から使う都合で手札消費が激しくなるため、そのカバーとして極めて有効。

このようにマッドネスとドロー効果によってシノビの天敵であるハンデスを徹底的にメタった性能であるため、シノビの種族デッキでも主要パーツとなる。

効果を抜いた単純なスペックを見て、6マナでパワー6000のW・ブレイカー所持という標準的な数値を持っているので攻撃要員としても一定の働きが期待できる。
マッドネス効果を使う機会が殆どない相手でも最低限の役割は果たせるし、ドラゴンなのでサポート方面も豊富に用意されている。
【連ドラ】でも水が入るタイプのデッキの場合は防御札としても採用候補に挙がるだろう。

このように強力な効果や投入できるデッキの選択肢の広さから、結果として登場当時から現在まで様々なデッキや環境で成果を残し続けている名カードとなっている。
種類が多くない旧型マッドネスの防御札という希少性もあってか、インフレにも飲まれることが無いどころかむしろゲームスピードの高速化に乗れている。
今後も環境の状況や収まることが無いインフレによって需要や採用率にこそ変動はあるだろうが、カウンターカードとして長く活躍していくことになると思われる。

【派生カード】

龍装者 キリバイ R 水文明 (6)
クリーチャー:ドラゴンギルド/ムートピア 6000
ブロッカー
W・ブレイカー
クリーチャーを自分の手札から捨てた時、それよりコストが小さいクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。

バイケンっぽい化石を使ったと思われるドラゴンギルドブロッカー
効果は元ネタを連想させる対ハンデス効果を持ち、クリーチャーを捨てられた場合に敵味方問わずに場から捨てたカード以下のコストのクリーチャーをバウンス出来る。
単純な妨害にも自軍での何かしらのコンボにも使えるという戦略の広さが評価点だが、そういった戦法をするにはコストが重い点が傷か。
クリーチャー以外のカードはハンデス時の対象に出来ないが、後に登場したツインパクトとは相性が良い。

裏斬隠蒼頭龍 バジリスク SR 水文明 (6)
クリーチャー:シノビ・ドラゴン/オリジン 6000
ニンジャ・ストライク8(相手のクリーチャーが攻撃またはブロックした時、自分のマナゾーンにカードが8枚以上あり、その攻撃中に「ニンジャ・ストライク」能力を使っていなければ、このシノビをコストを支払わずに召喚してもよい。そのターンの終わりに、このシノビを山札の一番下に置く)
ブロッカー
W・ブレイカー
自分のシノビがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。次のターンのはじめまで、そのクリーチャーは攻撃もブロックもできない。

シノビの裏にいる謎の派閥「裏斬隠」の首領。外見や名前などからバイケンとの関連性を匂わせる。
バイケンと違う点としてはブロッカーに加えて王道のシノビらしくニンジャ・ストライクを所持しており、シノビの登場時に相手のクリーチャーの行動を封じられる。
地味に注目点は種族構成であり、シノビ・ドラゴンという単独種族に加えて何故かオリジンを伏せ持っているが、シノビとオリジンの関係性を含めて背景ストーリー的には謎が多いクリーチャーである。

バイケンの海幻 VR 水文明 (4)
タマシード:ポセイディア・ドラゴン/シノビ/レクスターズ
シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
自分のターンの終わりに、カードを1枚引いてもよい。そうしたら、自分の手札を1枚捨てる。
相手のクリーチャーが自分を攻撃する時、このタマシードを破壊してもよい。そうしたら、水のコスト6以下のクリーチャーを1体自分の手札から出し、このターン、そのクリーチャーに「ブロッカー」を与える。このターンの終わりに、そのクリーチャーを手札に戻す。

タマシードになったバイケンの姿。王来MAX出身のタマシードのためにシンカライズを持ち、ターン終了時の手札交換能力持ち。
バイケンのバウンスは持っていないが、相手の自分への攻撃時にこのカードを犠牲にすることで手札からターン終了時に手札に戻る条件を付けられた水のクリーチャーの踏み倒しとブロッカー付与効果を持つ。
ブロッカーに関する能力を持っているのは、どちらかと言えばキリバイやバジリスク寄りな再現と言える。

シノビらしく防御性能や奇襲性は高く、ターン終了時にバウンスする仕様もcip持ちと組み合わせればコンボにも使えるだろう。
防御札としての側面が強いのでシンカライズとは噛み合わせが良くはないが、単純にドラゴンなのでシンカライズによる進化元として使える範囲も広い。

デュエル・マスターズ プレイス

デュエプレではニンジャストライク・シノビの存在が現時点まで抹消されており、当然シノビであるバイケンも登場することはない。
その代わりに有名なシノビのカードは代替品的なゲームオリジナルカードが存在し、バイケンの代わりとなる以下のゲームオリジナルカードが登場した。

蒼神龍バイケン SR 水文明 (6)
クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン 6000
W・ブレイカー
相手のターン中にこのクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、かわりにバトルゾーンに出す。その後、相手のクリーチャー1体を手札に戻してもよい。
相手のターン中、自分の他のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札が5枚以下なら、カードを1枚引く。

種族構成は当然シノビが削除され、ポセイディア・ドラゴンのみとなった。
マッドネス効果は強制マッドネスという微妙な仕様の変更で再現、任意のバウンスはそのまま再現された。
ドロー効果は自軍の他のクリーチャーを対象にするという効果の範囲が広がった代わりに、デュエプレの手札所持枚数制限の仕様もあってか5枚以下の場合のみ使える。
《血風戦攻リドロ》や《アクア・アンカー》と色が合う水文明の大型マッドネス持ちであり、マッドネスデッキでは優先的に投入したい。
ちなみに何故か他のマッドネスクリーチャーに比べてパワーのわりにコストが低め*2

元々が戦国編シノビとしては珍しくニンジャ・ストライクを持っていなかったこともあってか、割とTCG版の仕様を再現できている部類。
元ネタの再現度で言えば似たようなポジションである《威牙の幻ハンゾウ》のデュエプレ版である《腐毒の幻ハンゾウ》を上回るだろう。

名前やイラストもシノビ要素が削除されたバイケンというノリであり、あまり大きな雰囲気の変化は起きていない。
背景ストーリー的にはシノビとして生きる前のバイケンの姿か、或いはシノビが種族として成立しなかったデュエプレ世界線のバイケンと思われる。
また、こちらでは元ネタのイラストにいた《威牙忍ジンナイ》が存在していないため、シノビのバイケンという存在はあくまでもジンナイがいてこそだったのではないかという説も…。

【余談】

  • シノビの代表的立場とされているが、イラストをよく見ると《威牙忍ジンナイ》が頭に乗っかっていることからむしろバイケンは他者に従わされているようにも見える。
    バイケンの名前に入る「蒼頭」は「雑兵・僕」という意味を持つこと、ジンナイ側のイラストでは「威牙忍法・次元陣」という技の対象になっているのがバイケンらしいこと、上述したデュエプレ版のバイケンのイラストなどから実はシノビの総大将はジンナイではないかという説がある。

  • 名前の元ネタは宍戸梅軒と考えられる。





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最終更新:2024年10月26日 17:38

*1 画像出典:pixiv イラストレーターDaisuke Izuka氏 『斬隠蒼頭龍バイケン』 2009年9月3日掲載より https://www.pixiv.net/artworks/5970400 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids

*2 他のマッドネスクリーチャーは軽量のものを除くとコスト7・パワー5000かコスト8・パワー6000が殆ど、