登録日:2023/06/24 Sat 22:00:00
更新日:2026/08/25 Tue 21:59:13
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徹底的に管理された圧倒的な大金
この完璧な金を見て誰かがこう考えた
銀行は
最高の賭場になり得る
『ジャンケットバンク』は、田中一行による漫画作品。
2020年7月30日よりヤングジャンプにて連載開始され、2022年3月30日からは少年ジャンプ+でも、本誌の1週遅れで無料公開されている。
単行本は2026年3月時点で21巻が発売中。また2026年10月にはアニメ化が決定している。
概要
作者の過去作『
エンバンメイズ』の流れを汲む、超人的な能力をもつ人間たちによるギャンブルを描いており、ダーツだけを扱っていた同作とは異なり、今作では登場するゲームは原則として1回限りのオリジナルゲームとなっている。
前作も見た目がダーツなだけで、ゲームの本質は別のところにあったわけだが。『概念ドロボウ』から盗まれたものは ……“存在感”
また、今作での物語の主軸はギャンブラーによるギャンブルと銀行員による勢力争いの二重構造となっており、キャラクターの関係性も複雑化している。
さらにゲームで内での演出もより磨きがかかっており、ヤマ場には幻覚めいた心理描写
(幻覚を参加者が共有して見ているような描写もあるが原理は不明)、そして実質的な決着が着いた際に敗者が見せるピカソのキュビズムのような顔芸と、その表現力だけでもお腹いっぱいになるレベルである。
前述のジャンプ+による連載開始によって露出が増えたせいもあってか読者を大きく増やしたようで、様々なタイプの
イケメンが登場する上に全体的に女っ気が少ないこともあって青年誌作品でありながら女性人気も非常に高い。
テーマは『ギャンブル』ではあるが、本作のギャンブルは
「見世物」としての側面をもったデスゲームの趣が強い。
同じヤンジャンに掲載されていたギャンブル漫画として『
嘘喰い』とセットで話題にあがることもあるが、当事者同士の勝負がメインだったあちらとは毛色が異なり、『嘘喰い』でいうところの賭郎側の視点メインで描かれているのが本作である。
タイトルの「ジャンケット」とは、香港やマカオのカジノにおいてハイローラーに対して飛行機やホテルの手配、資金の融通などの世話を行う仲介業者のことで、作中ではそのままんま「小間使い」と訳されている。
あらすじ
日本の大手市銀「カラス銀行」に勤める青年、御手洗 暉。
持って生まれた超常の計算能力によってそつなく仕事をこなしてはいたものの、代わり映えしない日々に倦怠感を覚えるようにもなっていた。
そんなある日、御手洗はその能力を特別業務部特別審査課(通称特四)の宇佐美 銭丸に見いだされ、銀行が秘密裏に運営している賭場へと足を踏み入れる。
そこで邂逅した謎のギャンブラー、真経津 晨。彼との出会いにより、御手洗の人生は大きく変わることとなる。
世界観
経常利益で日本第3位という大手銀行であるが、裏では億単位もの金が動く闇賭博場を運営している。
そこでは賭場の秩序が全てに優先し、敗北のペナルティとして負傷は当たり前、人間の尊厳や場合によっては命そのものまで奪われる無法地帯となっている。
特に借金を背負った債務者への扱いは凄惨の一言。
後述のオークションや倉庫での扱いだけでなく、4リンクや1/2ライフのゲームで執行されるペナルティの実験台として使われ、見るも無惨な姿や明らかな死体に成り果てているパターンが多々ある。
なお、賭場と銘打ってはいるが、収入源はギャンブラーから徴収する寺銭ではない。
その実態は特権階級の富豪たちを楽しませるための見世物であり、彼らの支払う諸費用こそが賭場の原資となっている。
競馬でたとえると、ギャンブラーが馬、銀行員が馬主、VIPが馬券の購入者といったところか。
「アイドル」と「事務所」と「スポンサー」と言ってもいいかもしれない。
宇佐美の説明によると、他の銀行も当然のように賭場を運営しているようである。さすがにその規模になると秘密裏というのは無理があるのでは?
またバリバリの裏稼業な関係から、本作の特別業務部の行員にはやたらと前科持ちが多い。
行員を含めた詳細は個別項目を参照。
ギャンブラーのランク
カラス銀行の賭場では、保有する軍資金=預金残高によってギャンブラーとしてのランクが決められる。
ただしランクの判定基準は預金残高のみなので、敗北後の預金残高次第では最上位ランクのギャンブラーが最下層の5スロットに堕ちてくることもある。
基本は銀行の地下で賭博を行うが、ゲームの仕様次第では銀行横にある系列のホテルの地下、或いは極秘裏に存在する特別会場で賭博が執り行われる。
ギャンブルに付き物のイカサマに関しては、ゲームの事前説明で提示される禁止事項にさえ抵触しなければ不問。曰く、「勝者だけが正義」。
各ランクの具体的内容は下位から順に以下のとおり。
5スロット
謳い文句:無し
昇格条件:無し
賭け金:100万円~5000万円
新規ギャンブラーや一般人クラスのギャンブラーが所属する最低ランク。
巨大な大広間で多くの人間が集まってギャンブルを行うため雰囲気は一般的なカジノのそれ。ただし壁には資金引き落としのためのATMが存在する。
ポーカーや麻雀などの一般的なギャンブルで遊べるのはこのランク。中には銀行が独自に考案したオリジナルギャンブルもある。
敗北しても金が奪われるだけなので銀行賭場の中では最も安全に金を稼げるが、ここで惨敗を喫して借金を負えばもう「特別融資」を受けるしかないので案外危険度が高い。
たまに預金残高が5000万円以下にまで下落した上位ギャンブラーが転落してくる場合もあり、一方的な大粛清が巻き起こることも……。
銀行賭博に絶対に安心な保証などないということだろうか。
この階級だけ特4の行員が班を問わず当番制で賭場全体の統括やギャンブラーの審査を担当する。
ただし銀行から見た価値は底辺であり、特4行員からもここにいるギャンブラーは原則ギャンブラー擬きとしか扱われない。
4リンク
謳い文句:四体満足
昇格条件:口座預金残高5000万円以上
賭け金:上限1億円
『5スロット』で稼いだ合計金額が5000万円を超えるとここに所属することになる。ここから上は専用の「賭博口座」を開設しなければならない。
このランクでは銀行オリジナルのゲームで勝敗を競うことになり、ゲーム中に重大な身体的損傷を負う危険を孕む拷問ギャンブルを強いられる。
謳い文句の「四体満足」も「生きて帰れるんだからどんな後遺症や重傷を負おうと文句はないよね?」という感じの悪意まみれのニュアンスでしかない。
一応ゲームで負ったダメージは銀行が治療してくれるが、その際には100万円の治療費が課せられる。
だが中には1/2ライフクラスに匹敵するような危険度の高いペナルティを課すゲームもあるため、4リンクだからといって油断はできない。
「比較的死亡リスクが低い」ということだが、死亡したギャンブラーがいることも明確に触れられている。
ゲームは専用の個室で行われるが、5スロット同様同じゲームが何度も使い回されるため、長年4リンクに留まるプレイヤーの中にはゲームのルールを事前に把握している者もいる。
銀行の地下で執り行われるギャンブルはここまで。
また4リンク迄は銀行側が対戦相手を選定するのも特徴。
1/2ライフ
謳い文句:半殺し上等
昇格条件:口座預金残高3億円以上
賭け金:不明
別名「中級交戦一種」「ラダー戦」。
カラス銀行が仕切る銀行賭場の中級層で、数億~十数億円の金が簡単に動く超高額賭場。
此処に属するギャンブラー達は「ラダー」と呼ばれる預金残高を参照するランキングシステムで序列を管理される。
「半殺し上等」という謳い文句だが、実態はワンチャン生き残れる可能性があるだけで、ペナルティで普通に死者が出る危険極まりない拷問ギャンブルの宝庫。
その危険度は『4リンク』とは比べ物にすらならず、ルール違反を犯せば容赦なく処刑されるゲームも多い。
ここから上のランクでは、ギャンブラーに対して特4の行員が1名担当として付き、ギャンブラーだけでなく担当の行員同士も「キャリア」を賭けて争うこととなる。
ゲームの規模も大きくなり、舞台は銀行横に建設されているホテルの地下深くにある会場へと移る。
カラス銀行の銀行賭博はここからが本番といえ、ゲームも同じものが使い回されることはなく、内容は機密事項扱いで行員にさえ知らされることはない。
ただし、後述の「抹殺戦」のために下位ランクで再利用することはある模様。
このランクからは「VIP客を対象とした興行」という側面も生まれ、ギャンブラーを罠に嵌めるための悪意ある裏ルールを擁するゲームも多い。
逆にそういった裏を読むギャンブラーを嵌めるための罠のあるゲームもあるため、ただルールの裏を読むだけではドツボに嵌る場合もある。
一応ルール説明の中にそういった裏ルール要素を匂わせる意味深な項目が用意されているため、完全な初見殺しという訳ではない。
また4リンク以下と違い、同じゲームを使い回すことは稀であるためその都度ゲームを作る必要があり、特2の激務の温床にもなっている。
「抹殺戦」のためにこのランクの過去のゲームが4リンクで使用されることもあるようだが、基本的に伏せられている。
シンプルに現金を賭けるゲームはここまで。手札の思考時間は概ね5分以内な模様。
なお1ヘッドの昇格上限変更に伴い、1/2ライフ所属ギャンブラーの人口に大規模な変動があることが示唆されている。
1ヘッド
謳い文句:1人のみ残る
昇格条件:口座残高上位50名→賭博口座への累計入金額上位25名
賭け金:ヘックスメダル1枚(5勝するまでの限定期間)
自身が所持している全ヘックスメダル
『1/2ライフ』所属ギャンブラーの内の上位50名だけが登録される最上位ランク。
特6によると「ワンヘッドこそ賭場の華」と語られており、VIP達の賭け金も『1/2ライフ』より桁違いに高額かつ客層も上客中の上客が揃っている。
銀行近辺で完結していた下位ランクとは異なり、試合は全て最適な場所に設営された特設会場で実施。
ゲームは一度切りの使い捨てであり、内容は極秘扱いで一握りの人間にしか知らされず、会場までは目隠しをした状態でリムジンに載せられ移送される。
このランク最大の特徴は敗者は確実に死ぬこと。
というか、勝利条件が「対戦相手の殺害」のみに固定されているため、プレイヤー達はゲーム終了までに如何にして対戦相手をゲームのギミックでブッ殺すかが求められている。
敗者が死ぬのは確定事項だが、ゲーム中は安全とは一言も言っておらず、
- ゲームのギミックを読み違えばゲーム最中でもプレイヤーが容赦無く絶命する
- ゲーム終了時点で両プレイヤーが生還している場合はお互いに死のペナルティが課せられる場合アリ
- 万が一ゲーム終了後のペナルティで生還を果たした場合銀行が物理的に処刑する
といった基本ルールがあるため、『1/2ライフ』とは比較にすらならないデスゲーム色の濃さも特徴。
ゲームの難易度自体も跳ね上がっており、プレイヤーの1回の思考時間は「1~3分以内」に大幅に短縮されている。
ここまで上がってくる強いギャンブラーを使い潰して、本当に賭場が正常に運営されているのかは謎。
とはいえ、1ヘッドに昇格した後に軍資金を使ってしまえば降格は可能。
また、初戦を勝ち生き残った1ヘッドギャンブラーは、自身を象徴する
二つ名を決める必要がある。
これはギャンブラー自身が考案する以外に、銀行側が選んだものも使えるようで、担当行員が銀行に「通名申請書」を提出することで正式に決定される。
このランクでは現金は賭けず、代わりに勝者にはヘックスメダルが与えられ専用売店で諸々の「特権」を購入可能。
場代はヘックスメダル1枚から。
ワンヘッド初戦だったり特権購入でメダルを持たないプレイヤーの参加料としての1枚は銀行が保証してくれるが、厳しいことに「1度のワンヘッド戦の掛け金は原則メダル1枚」という制約がある。
しかし「参加プレイヤー全員がワンヘッドで5勝以上している場合」に限ってこの上限は廃されるため、メダルを大量に稼ぐには此処で5勝するのが最低ラインとなる。
つまるところ特権を維持するには「最低でも2ヶ月に1度は負けたら死ぬ戦いに勝つ」、上位の特権を求めるとその上で「メダルを温存しながら5回以上勝ち、同条件の強敵と戦って勝つ」ことが要求される。
ワンヘッド自体が「1戦毎に1人確実に死ぬ」システムな上に、その中でも上位のギャンブラーを潰し合わせる、殺意に満ち溢れた仕様となっている。
ここまで来ると「第一種」は買わせる気自体がないとしか思えない
だが宇佐美班と伊藤班の抗争の果てにギャンブラーの大幅な消耗が発生し、レベルの低いギャンブラーたちの昇格に伴うVIP達の賭け金の低下や、ランク内のバランスの悪化などを危惧され銀行主導でテコ入れが実行。
昇格条件が「賭博口座への累計入金額上位25名」に変更され、本当の意味で精鋭しか立ち入れない領域となり、同時に一旦立ち入ってしまえば気軽に意図的な降格もできなくなった。
デギズマン
3年前にとある銀行の賭場で回る金を全て奪い消えていったと言われる謎のギャンブラー。
彼と戦った者は口を揃えて「鏡の中に自分が見えた」と言っていたという。
宇佐美曰く、真経津こそがデギズマンではないかということなのだが……?
由来はフランス語で「変装」や「偽り隠すこと」等を意味する「déguisement(デギズマン)」と思われる。
用語
賭けによってギャンブラーの持ち金がゼロやマイナスになった場合に、審査役の特4行員が「該当ギャンブラーを見定め査定した金額」を貸し付けるシステム。
利息はかからないが、
ゲーム中に所持金が不足した段階で強制的に貸付が行われる上、返済期限は貸付から24時間後。
期限内での全額返済が要求され、担保として
基本的人権を差し出す契約となる。
返済できない場合は強制的に債務者として差し押さえられオークション送りとなる。
上記の通り
「キャリア」という形で行員に対しても強制適用されるため、特別業務課の行員となった時点で特別融資の魔の手からは逃れられない。
4リンクに到達したギャンブラー達に与えられる専用の特別口座。専用の口座通帳とキャッシュカードのセットとなる。
引き落とす分には自由だがカラス銀行での銀行賭博に勝つ以外ではいかなる方法でも入金できず、この口座でのみしか賭け金の支払いは行われない。
残高の変動はゲーム終了後に行われる。よって口座残高=プレイヤーの実力を示すスコアを意味し、残高次第でプレイヤーのランクも再配置されていく。
とはいえ中には
- 趣味に使った
- 自分のランクを下げるため多額の引き出しを行った
等の理由から口座残高の低い者もいるため、現在のランク=プレイヤー実力とは限らないのもミソ。5スロットに神が降りてくることも稀によくある
当然ゲームで支払われる賭け金に自分の口座残高が届かない場合は特別融資の対象となる。
ギャンブラー達の観察力・洞察力・注意力を表現する「目」「眼球」の幻影。身も蓋もなく言えばイメージ映像。
優れたギャンブラー程視点を多く所持しており、相手や賭場のありとあらゆる物事を見つめ、観察した上で情報を得られることを意味する。
「目」のデザインはギャンブラー個々人によって異なり、強者程「視点」の数が爆発的に増え、目のデザインが禍々しい怪異同然のシロモノに近づいていく。
また「格下の者は格上の者が見ている光景を認識できない」という理屈から、この相手の視点を表す幻覚を観測できなければ、対等に戦うことは不可能となる。
- 真経津晨:相対する者を移す巨大な鏡と、鏡に映る者に視線を向ける鏡の中の大量の小さな目玉。足元には大量の血溜まり
- 獅子神敬一:自身の周囲の空間に浮かぶ数個の小さな目玉
- 村雨礼二:大小問わず夥しい数の眼球が集まって構築された手術室と、大小無数の目玉が固まって作られた目玉の無影灯
- 叶黎明:自身の左目を模した超巨大な眼球と、超巨大眼球から広がるように空間を埋め尽くす小さな目玉の群れ
- 天堂弓彦:夥しい数の目で出来た天使の輪と翼
- 時雨賢人、山吹千晴:獅子神の目と同等のもの(獅子神より数が少ない)
- 眞鍋瑚太郎:一般的な小学校の教室と、黒板に映し出された教室全体を見渡す単眼
真経津と対戦した者が見るイメージ映像。上記の「視点」と同じようなものだが、こちらは真経津の対戦相手であれば弱者にも見える。
対戦相手が真経津に追い詰められる、あるいは真経津に気に入られるとそれは姿見などの鏡を模して出現し、「その人物の本質を痛烈に皮肉り露悪に描いた、風刺画めいた幻影」が見えるようになる。
常人であれば、その幻影を見た時点で激しく恐慌・憔悴してしまったり、自分の痛いところを突かれて逆上して冷静な判断力を失う。
ただし、一定以上のレベルの相手であれば当然のように自分の悪癖や本質を自覚しているものであり、決め手にならないどころか鏡を割る演出により平気でキャンセルされてしまう。
……とはいえ、実態としては
幻影を見た時点で真経津に追い詰められているに等しく、カウンター演出で鏡を壊したとはいえども実際には負けに片足を突っ込んでいる事が主。
同じ集英社の別のギャンブル漫画で例えるなら
胡乱な銀髪男がカリ梅を美味しそうに食べて「あんた嘘つきだね」と言ってるような状態。要するに対戦相手は
幻影を見た時点で真経津より嵌められており、盛大な敗北フラグが立っている。
銀行間で悪名高いデギズマンの噂についても、「鏡の中に自分を見た」という話がある為、真経津と同様の能力を持つ可能性が高い。
なお、「鏡の中に君を助ける答えはない」とはいうものの、人によっては映し出された自分の本質から在り方を変えたり、成長のきっかけを得ることがある。
村雨と獅子神がわかりやすい例で、獅子神に至ってはとある試合でピンチに至った際に自分の象徴である「卑屈なキツネ」が彼の本質を突くような事を問うていた。
鏡に映ったものを鵜呑みにするのではなく、自分を客観視し己の本質を見つめ直すのであれば、その限りではないのだろう。
ある意味でこの作品の華とも言える要素。
狂人揃いのギャンブラーと、ちらほら狂人のいる銀行。それぞれの濃すぎる連中は多彩な顔芸を披露する。
見ているこちらが寒気を感じるようなおぞましい笑みを浮かべたり、獣のように吠えながら怒り狂ったり、顔をぐしゃぐしゃにして泣き喚いたりとその顔芸は多種多様。
ギャンブル中の顔芸乱舞はこの作品を楽しむ上で欠かせないものである。
また、特殊な顔芸として「ピカソの抽象画や前衛芸術のような顔芸」がある。
これはギャンブルにて自身の負けが確定した事を悟ったり、相手の奇策にハマり取り返しがつかなくなった事に気付いたギャンブラーが浮かべるもので、1ページ見開きを丸々用いて迫力満点に描かれる。
現状ではピカソ顔になる=もう逆転不能で敗北確定と言ってもよく、これが出たら基本的にゲームの決着がつく。
銀行にとって危険度が高いと想定された新規ギャンブラーや、賭場の秩序を乱すような問題行動を取るギャンブラーに対して銀行側が行うある種の制裁措置。
4リンクで執り行われる場合は当該ギャンブラーの格上と想定されるギャンブラーを対戦相手に据え、更に危険度の高いギャンブルを用意した上で、当該ギャンブラーの預金残高より僅かに多い賭金を設定して試合を組む。
本編では預金残高より1万円多い額が指定されており、抹殺戦に敗北すれば対象には特別融資が実行される。
通称「願いの金貨」「誉れ高き真の勝者の証」。
最上位階級「ワンヘッド」所属ギャンブラーの勝者のみに与えられる特殊通貨。デザインはツギハギのある髑髏が描かれたメダル。
ワンヘッドギャンブルでの賭け金に使用されるだけでなく、後述の『特権』を購入するための資金となる。
メダルは入手者と通貨番号によって紐付けられているが、特権購入の際には実物のメダルを持参しなければならず、管理には所有者の自己管理が求められる。
なのでゲーム外での奪い合い上等の盤外戦術が行われていることが仄めかされている。
因みに銀行で買い取って貰うことも可能。価格は1枚5億円で、得られる利益を考えると銀行側も「圧倒的な価格破壊」と皮肉る程法外に安い。
ヘックスメダルで購入できる権利。
メダルを上手く利用すれば様々な己の願望を実現でき、自分の国すら作れるという噂まである。
特権は特別業務部6課によって実現・管理されており、第一種〜第三種までのグレードにわかれている。
ただし当然ながらランクがあがるほど購入に必要なメダルも増え、
第三種:最低2枚。効果中。
第二種:最低10枚。効果大。
第一種:最低50枚。効果極大。
となる。
購入のための特権リストはご丁寧にもカタログギフト風にまとめられているのだが、特権の情報を知ることも特権に含まれるらしく、その時点で購入者が買える特権以外は閲覧することすらできない。
勝負にしか興味のない真経津は、「対戦相手の戦う動機を今知ってしまうのはつまらない(要約)」というイカれた理由でカタログの閲覧を拒否した。
これにより読者側もなかなか特権の中身にたどり着けなくなっている。
特権は原則として
「ランクに関わらず同時に使える特権は1人1つまで」
「期限は使用回数の枯渇あるいは購入後2ヶ月の経過」
とされている。当然、使用者が命を落とした場合も特権は無効。
その分、特権の効力は尋常ではなく、後述の通り、最低ランクの第三種ですらその効力は絶大。
銀行にしてみれば「特権の実現のコストは、ギャンブラー1人の命などでは釣り合わない」とのことで、「特権を買えること それ自体がワンヘッドの特権」と語られている。
ただし万能ではなく、銀行関係者やVIP客の金持ち、ギャンブラー相手にはほとんどの特権は効力を行使できない制約が課せられている。
購入者:眞鍋 瑚太郎
価格:不明
特定の人物がネット上に挙げたあらゆる情報を閲覧できる権限。
閲覧対象はメール、SNS、会話記録などネット上の情報であれば全て対象内。
作中描写を見る限り物理書籍形式で閲覧できる様子。
購入者:三角 誉
価格:ヘックスメダル10枚(20枚綴り)
権利者が指定した日時から遡り最長で2週間、権利者の行動と存在を「なかったこと」にできる特権。つまりは完璧なアリバイを得られる特権。
20枚綴りなので、1回購入すると20回まで自分の行動履歴を漂白することが可能。
指定期間内の権利者の痕跡はカラス銀行が全力で無かった事にし証拠も徹底的に隠滅。
どうしても痕跡を消しきれない場合は権利者をカラス銀行が用意した飛行機で別の安全な場所に運び、偽の行動履歴をカラス銀行が用意する形で強引に痕跡を消し去る。
この高跳び期間中、権利者は銀行賭博への参加は不可能となる。
また、この白紙権に限らず、ほとんどの権利はVIPやギャンブラーなどの銀行関係者には適用されないので
『ゲーム当日の履歴を白紙にして敗北をなかったことにする』というようなセコい使い方は出来ない。
購入者:室積 縁
価格:不明
誰にも干渉されない特権所有者専用の独立通信網を使用できる権限。範囲は東京23区とその周辺の地域限定。
完全違法な危険アプリの配信をも可能にする特権で、この行為で行政や警察から目を付けられる事はない。
室積の場合この通信網を悪用して「ユーザーを洗脳するショーガ」を健全なショーガと差し替える形で無作為にばら撒いている。
登場人物
カラス銀行
(CV:安田陸矢/TVアニメ)
銀行サイドの主人公。
カラス銀行に勤めて2年、普通の窓口のお兄さんとして働いていたが、数字を扱う能力を見込まれ特4へと異動する。
単純に計算力が高い(9桁の数字の平方根を即座に答えられる)だけでなく、大量の数字が羅列された帳票等を瞬間的に読み取り、その中の計算ミスなどを即座に指摘することもできるなど、数字そのものを把握する能力が高い。
「自分の身が可愛いならどんな数字でも彼(御手洗)には見せないことね」「御手洗くんは必ず自分に必要な数字を見つける」とはしいなの言。
真経津に出会ってからは言動の不安定さが加速し、「楽しみ抜いた果てに負ける真経津さんの顔を見てみたい」と狂気を孕んだ笑顔で言い放つなど、本質的にはわりと狂人寄り。
後にしいなとの賭けにより得たキャリアで担当ギャンブラー指名権を手に入れ、正式に真経津の担当行員となる。
真経津を信仰といってもいいレベルで妄信しているかと思えば隣で戦うと決意したり、他人に負けて死ぬところは見たくないと思ったり、ギャンブル中に成長したかと思えば次戦では絶望顔を見せるなど感情の上下が激しく、読者からはこいつが一番わからないと思われている節がある。
読者からの愛称は「電卓」。
伊藤班に嵌められる形で一度は倉庫にまで落ち地獄を見るも、『ザ・ショートホープ』での激闘を経て無事生還。
……ただし、一度は伊藤吉兆に買われるという形で。
その後ある奇策を以て自ら再度倉庫行きとなり、彼を助けるタイミングを見計らっていた宇佐美に身柄を買われる形で帰還している。
その若さと情熱に身を任せた不安定な無軌道ぶりは顧客の金持ちから良くも悪くも大注目を集め、「自分達に大言壮語を吐いた御手洗が勝つ(負ける)姿が見たい」というファンとアンチが大量に発生。
「いくら大金を払っても買い戻せない『若さ』の象徴」となり、銀行員の道化とみなされるまでに至っていた。
そんな御手洗は英雄の小間使いを発動させる材料として使い倒され、大量のキャリアが行内にばらまかれることとなる。
一方でサッカーにおけるボールに例えられる程に彼の秘めたる狂気と無軌道さは更に深まっている。
最早「真経津さんの為」という行動理念があればなんでも出来るといってもよく、時には銀行にとってのタブーすらも破る。
宇佐美主任から脅しを兼ねた説教を受けても毅然と反論し、それどころか宇佐美を責めるような返しすら出来る程の胆力を手にしている。
彼の成長(というか暴走)のきっかけは、最近彼についた「メンターのような存在」のお陰らしいが⋯?
以上のことから読者からはしばしば命がけのゲームを日常的に行ってるギャンブラー達を差し置いて作中一の狂人と言われている。
ギャンブラー
本物のギャンブラーとは恐るべき存在です
彼らは周囲を巻き込みながら破滅へと向かう災害だ
隙を見せれば必ず銀行に害をなします
故に我々は人ではなく数字を信じ
情ではなく法に従い秩序を築かねばなりません
カラス銀行の賭場で命懸けで金を稼ぐ者達。本作における一流のギャンブラー達は、銀行の利益を生む金の卵であると同時に、銀行に害を及ぼしうる危険因子として警戒されている。要は危険な爆弾扱い。
下位ランカーは概ね弱者を食い物にして悦に浸る小物ばかりであるが、強豪になると超人的な洞察力・観察力・先読み能力に加えて、過去作のダーツプレイヤー達の如くイカれた趣味嗜好思想を持つ危険人物の宝庫。
嬉々として殺人や暴力沙汰などの犯罪行為に手を染める現役の犯罪者がゴロゴロいる。
そのため彼らを担当する行員にはギャンブラーに精神を揺るがされることのない強い精神力と洞察力も求められる。
主要ギャンブラー
(CV:
内山昂輝/ヤンジャン公式PV、斉藤壮馬/TVアニメ)
最高の遊び相手が見つかった時に 僕の人生は終わるんだ
ギャンブラーサイドの主人公。宇佐美班所属。
見た目は爽やかなイケメンであり、初対面の相手からはお金持ちのおぼっちゃんと侮られたりもする容姿。
御手洗の特4勤務初日に現れ、それを縁としてともにランクを登っていくこととなる。
飄々として掴みどころのない言動を取る子供っぽい性格で、何事にも飽きっぽい。
しかしギャンブルに対しては異様な情熱と感心を向け、「遊び」と称して命懸けのギャンブルに臨み、ペナルティも含めて楽しむという異常性を持つ。
勝利のためなら対戦相手を殺害する事も厭わないが、一方で対戦相手はあくまでも彼にとって「遊び相手」であるため、結局がついたあとは対戦相手がペナルティから生き残れるようにアドバイスしたり、命を奪うことになった相手に対してその事を惜しむといった面も見せる。
自宅はタワーマンションの高層階の一室だが、飽きっぽい性格のためか部屋の中は様々な玩具で散らかり放題となっている。
他者を惹きつける不思議な魅力があるようで、自らが戦い破ったギャンブラーたちと交友を持つこと多数。
自身を中心とした奇妙な友人関係を築いており、ファンからは「マフツファミリー」「マフツフレンズ」などと呼ばれている。
相手の思考に対する超人的な読みと、カードにしろダイスにしろ手先レベルのイカサマであれば自由自在という驚異的なテクニックを有する。
しかし彼の相手となるギャンブラーのほとんどは
そうしたスキルを標準装備しているため、勝負において決め手にできる機会は少ない。
むしろ
「超人的な読みをもつ相手にすら自分の本当の狙いを読ませない能力」が異常に高く、序盤はあえて劣勢となることでペナルティを受け、ゲームの本質を見抜いて最終的な勝利を得るというアプローチをとることが多い。
が、その序盤の展開でもわりと洒落では済まないレベルのダメージを負うことが定番であるために、読者からはむしろ
それに耐えるだけのタフさが武器なのではとも思われている。
ネタにされてこそいるが
勝利のためには自分の体などどうでもいいと割り切っているということであり、これはこれで異質。
命に関しても大事にしているようで「遊ぶために必須」とまで言い切っており、あくまで「遊びのため」でしかなく「死にたくない」という言葉を発したことはない。
勝負のスタート時にルールを把握しようとしている時には人差し指でこめかみのあたりを叩く仕草をし、決着のときには
「鏡の中に君を助ける答えはない」の決め台詞を飛ばす。
そこに至るまでの勝負の佳境では、対戦相手は上述した「自分の本質が映った鏡」の幻覚を見ることになる。
またそのタフネスから、読者からは
「タフツさん」などと愛称で呼ばれることも。
名前の由来は三種の神器のひとつ、
真経津鏡(まふつのかがみ)であると考えられる。
なお、ワンヘッドとなってからの二つ名は自分で考えたもの。
見ての通りカラス銀行の上層部からすれば最優先警戒対象の呼称であり、御手洗も初めて聞かされた際は一瞬だけ表情が固まったものの、その直後に満面の笑みで受け入れた。
これを名乗るということは、いよいよ彼が銀行にとっての死神めいた存在になったと言える。
表の顔は投資家。一見チンピラ風な垂れ目でガタイのいいイケメン。宇佐美班所属。
ギャンブルで負かして借金を負わせた相手を買い取り、自身を敬わせながら自宅に住ませる傲慢な男。
適当な理由をつけて他人の揚げ足取りをしたり皮肉を吐くなどして人の上に立ちたがる行為を「弱者のやること」と見下しており、「強者なら踏める位置まで相手の頭を持ってこないといけない」という独特の考え方を持つ。
買い取った奴隷に土下座を強いて王冠を掲げさせ、「オレに買ってもらえて幸せだろ?」と問う趣味の悪い一面もある。
だが、後に登場した村雨や黎明の奴隷の扱いや、「倉庫」の実態が明かされるにつれ「獅子神に買われた奴隷は本気で幸せだったんじゃないか」とも言われるようになった。
ガタイの良さを示すように趣味は筋トレ。肉体を鍛えることに対してはかなりストイックな一面を持つ。
料理も得意であり、おそらく自身の健康管理も兼ねて自炊している。
4リンクに君臨する王として振る舞っていたが、イカサマありきの実力では真経津に歯が立たず、自らの本質である臆病さ・狡猾さを暴かれ敗北する。
しかし負けた直後も「お前から何か盗まないと気が済まない」と敗因を聞き出し、掌に負った傷を敢えて治療せずに己の戒めにするという気骨のあるところも見せていた。
鏡の幻影は「虎の威を借る狐」。誰よりも自分が上だと虚勢を張らねば自己を保てない、卑屈で小物な彼を皮肉った幻影。
勝負の後に真経津と交友を持ち、良き友人となる。
真経津を通して村雨とも知り合い、ギャンブラーとして成長。傷だらけになりながらも1/2ライフまで昇格する。
心境の変化もあって、買い取った人間たちも全員自宅から解放。しかしそのうち2人は志願して残ったため、雑用係として雇っている。
幕間の日常回では面倒見の良さやキレのいいツッコミを見せることも多く、ファンからは「獅子神さん」の愛称で呼ばれたいへん人気が高い。
変人だらけのギャンブラー連中にあって数少ない良識・常識を持つキャラであり、「奇矯な天才連中に引っ張られて成長していく苦労しっぱなしの凡人」というおいしい立ち位置をも確立している。
1/2ライフの初戦で村雨とタッグを組み、彼の「処方箋」に従う形で自らの命を危険に晒す。
死の直前まで追いつめられるも、自らの弱さを認めて向き合う覚悟を決めたことで覚醒。トップクラスのギャンブラーが持つ「視点」を手に入れ、その「読み」の領域へと足を踏み入れた。
以降も彼はギャンブルの中で命の危機へと陥ることが多々あるのだが、追い詰められれば追い詰められるほど頭が冴えていくというまるで主人公みたいな強みを活かし、傷だらけになりながらも相手に食らいついていく。
なお、成長を経たことで鏡の幻影が「虎の威を借る狐」から「無数の目に覗かれる鏡に写った自分」に変化している。
それに合わせて彼は強いギャンブラーを見ると「その人物の本質を示すような目をモチーフとした幻影」を見るようになっており、村雨には「壁や地面を埋め尽くす無数の目」、叶には「巨大な目」、天堂には「目で出来た天使の輪と翼」を垣間見ている。
新たに得たこの異能が、彼にとって吉と出るか凶と出るかはまだ分からない。
成長した結果、かえって周囲と自分の格の差を思い知ることになったが、「まあいいさ、オレは一歩ずつだ」と地道にステップアップしていく決意をしている。
彼の幻影が「虎の威を借る狐」なのは、自分をそう飾らないと満足できなかったからという理由がある。
幼少期はギャンブル狂いの母親からのネグレクト+極貧生活に苦しんでおり、その反動で「満たされてないと幸せになれない」と思い込んでいた。
違法ギャンブルとそれで得た金を種銭にした投資を繰り返し、召使いを従える富豪となった現在もそのトラウマは解消されていない。
「俺はずっと自分を幸せに出来ねぇ俺自身に怒っている」という独白からも、屈折した思いがうかがえる。
私が行うのは賭けではなく診断 そしてその診断が下ってしまえば──
手術台からは逃げられない
表の顔は医師。宇佐美班所属。
丸眼鏡をかけた痩躯の青年で、神経質そうな表情が特徴。
金を貸した相手の返済が滞るとそのカタとして身柄を押さえ、自宅の手術室で
開腹手術を施し中身を見ようとする異常者。
手術をする相手は銀行の債務者オークションからも調達しているらしく、「汚い腹の中を観察できる」という理由から安値の債務者を買うのを好む。
なお手術中の債務者を丁重に扱う気はなく、
ブチ切れて手術台を蹴り飛ばし開腹済の債務者を地面に叩き落としたこともある。
曰く
「私は手術そのものが好きなんだ。喋る糞袋の本性を暴けるから」とのことで、医者としての
モラルが備わっているとはちょっと言い難い。
とにもかくにもぶっ飛んだキャラだが、開腹して病気が見つかれば治療自体はちゃんと施すため、オークションの買い手としては獅子神に次いで比較的マシな方。
プライドの高さも図抜けており、他人が自分の事を知った風な口で正しさを説いてくる行為を嫌い、「ただ知っている。自分が正しいと」と豪語するなど、自分の思想が間違っているとは微塵も思っていない。
鏡の幻影は「手術台に横たわり心臓を摘出されるぬいぐるみ」。
後におまけイラストで、開業医ではなく普通に病院に外科医として勤務している姿がイラストで描かれている。
相対する人間の極微妙な発汗や表情、声色、筋肉の強張りの変化から内心を正確に見抜く「診断」を得意とし、ギャンブルにおいての読みの正確さは最上位クラス。
さらには「無意識的な動きを意識して動く」ことで、誤った感情を読み取らせ相手の読みを外すことさえも自在にできる。
だが「自分はギャンブラーではなく医者」という信条から、勝負においては論理を重んじて感情を忌み、必要以上のリスクを徹底して回避する戦略を選ぶ。
読みの精度、論理的な推測力、相手の読みを外させる能力など、とにかく純然たる器用さだけで凄まじく強者である事が初戦から明かされており、作中キャラにも同じように思われている傾向にある。
一方で欠点も明確にされており、「診断」は1対1でないと精度が大きく落ちる、リスクを避けたがるあまり謎を解き明かすよりもリスクを回避する事を優先してしまう等によって追い詰められるケースが散見される。
何よりも明確な弱点として描写されているのはフィジカル。ちょっとジャンプしただけで足首を挫くなど、明らかに身体能力が低い事が明かされている。タフツさんの真逆
初登場時は4リンクだったが、実は1ヘッドまで昇格したところで、そこでの勝負というリスクを回避するために口座の金を使って4リンクまで降りてきていたことが発覚するなど、序盤の敵でありながらその格がまったく落ちていないキャラ。
一方で真経津のパーティーの招待(嘘)メールに応じてバッチリめかしこんでやってきたり、獅子神をからかって遊んだりとギャグシーンも多い。
村雨が狂ったきっかけはなんと「家族愛」。
村雨には一希という兄がおり、弟とは真逆の道で成功していた。
学生時代はかなりのやんちゃもしたが、常にその周りには人が集まり、今は小さいながらも企業の経営者として奮闘している。
時雨には「優秀な自分より不出来な兄の方が人気者なのが理解できない」などと煽られていたが、実際はまったくの逆で、「実に素晴らしい人間」とまで称賛している。
賢くはなくとも懸命に働き、小さいながらも会社を持ち、家族サービスも疎かにしない兄を心から敬愛していた。
……しかし、そんな兄弟を悲劇が襲う。
兄が過労で倒れ、村雨の働く病院に搬送。
肉親である村雨は執刀に関われなかったものの、カルテを通して苦しみが一杯に詰まったボロボロの体内を目の当たりにした。
あまりにも無情な現実は、村雨に「こんな真面目で勤勉な人間であっても、ここまで身を削って頑張らないと幸せになれないのか?」
「だとすれば、そんな世の中は狂っている」との激しい怒りを抱かせる。
そして村雨は人の腹を開き、世の中が狂っていないかどうかを日々確かめるようになった。
しかし一希の方は過労でボロボロなのに軽口を叩き、自分の妻と娘を「コスト」呼ばわりする弟を嗜めつつ
「お前は賢いようで大馬鹿だな」「俺は幸せだよ。お前にもいつかわかる」と心からの笑顔で答えているため、余計に混乱してしまっていた。
行為自体はともかく、村雨の言い分自体は一本芯が通ったものであり、読者サイドにも多くの反響を巻き起こした。
そして暗黒お姉さまも増えた
転機が訪れたのは牙頭&漆原戦にて。
今まで情報しか目にしなかった彼は、一切手の内も心も読ませない親友コンビ相手に劣勢となる。
そんな最中、弓彦が利敵行為じみたムーブをし始めた挙げ句村雨を試すような発言をし、彼が何らかの考えのもとに自分を追い詰めているのではないかと思い至る。
過去を回想し自分がなぜ医者となったのか、なぜ世の中に怒りを抱いているのかを見つめ直した彼は、一つの答えを出す。
目にするべきはカルテの情報だけではない、患者の心も治療に必要な要素の一つであると。
ちなみにこの時、患者の名前などいちいち覚えていないと回想しつつ一人一人の名前とお礼の言葉、そして兄や患者たちの笑顔を思い返しているというなかなかあざとい部分を見せている。
それ以降もどうすれば他者を理解できるのか、他人の心は何なのかと悩んでいるようで、再びワンヘッドに昇格した際にそれを確かめられないかと心持ちを改めている。
彼の見た幻影が「胸を開かれ心臓を摘出されるぬいぐるみ」なのは、彼は人の体内を開いて心や正しさを知ろうとしている一方で、自身は自分の心や正しさをから目を背けていた事を示唆していると思わしい。
何見てんだよ お前さっきまでオレのこと いるかどうかも知らなかったくせに
表の顔はチャンネル登録者数30万人超のストリーマー。伊藤班所属。
パッと見はクソガキ的な容姿であるが、28歳であり身長も190cmという長身だったりする。
紫色のド派手な髪と、左目に付けたスマイルマーク付きの赤いコンタクトレンズがトレードマークの片目隠れ男子。
そのビジュアルから女性人気も高く、配信で同接5000人を達成したり、街に出ると観測者から声をかけられたりすることもある。
「見ること」「見られること」に異常な執着を見せ、「オレが観測してやってるから世界は今日も存在している」という認識で世界を見ているエゴイスト。
また、自分を「見ていない」人間や自身が見る価値が無いと判断した人間に対しては興味を示さず酷薄に扱う。
私生活でも買い上げた債務者と思わしき何人もの人間を個別どこかの部屋に監禁し、監視カメラでその様子を観測している。
被害者は叶に見られていない間は飲食できないらしく、飢えに苦しむ者だけでなく発狂した者や自殺者までいるが、そういった阿鼻叫喚の惨状には一切興味関心を示さない冷酷な一面を持つ。
加えて、第4の壁を越えて読者を認識しているような素振りを見せたりした。
鏡の幻影は「望遠鏡で夜空を見る自分と、それを見下す巨大な真経津」。観測者であると調子に乗っている彼が、実際にはより強い者に観測されているという皮肉の幻影。
命を賭けたギャンブルの場ですらその思想は揺るがず、お互いに相手のことを「見る」ことを楽しみとしている。
その観測による読みの能力は真経津を上回るレベルで、その目を欺くことも困難。
いつの間にか真経津と仲良くなり、獅子神、村雨と共に真経津フレンズ入り。
自らが配信するストリームに登場させるなど和気あいあいとやっているようである。
また、自身と同じような「観測者」の素質を得た獅子神も評価している模様。
……が、評価しているとはいえ獅子神を認めているのかと言えば、それはNO。
「友人としては好きだが、対戦相手としてはつまらないし見る価値も無い」と言い切る程で、実力面では大きく見下している。
解任戦の2戦目にてまさかの伊藤班側のギャンブラーとして登場後、相手となった獅子神を「退屈な相手」と称して圧倒的実力差にて痛めつける。
一方で「友人」としては見ているためか、ゲーム中もきつい言葉ながらも獅子神に対して「何がダメなのか」を淡々とダメ出ししており(特に獅子神が己の思惑が外れたのに妥協していた際はキレ気味に煽り返している)、対戦前もわざと嘘をついて自分が対戦相手なことを匂わせていた(が、獅子神はそれに気づかなかった)。
しかし、獅子神の喉元に喰らいつくが如き執念と成長を目の当たりにして見方を改め、「対等な相手」としての誠意を持った姿勢に変更。
最終的には実力差と仕込んでいたブラフで叶が勝ったものの、獅子神への印象はより良い物に変化したようだ。
ただし、勝負が終わった後で他のフレンズと一緒に獅子神をしこたまイジるのは忘れない。
迷いがあるときこそが人生をより善くするチャンスだ
悩み惑うことは悪とされがちだが、蓋をして誤魔化す事こそが堕落への第一歩
自分の心を見つめ続けろ。悪魔は目をそらした隙に巣を作る
表の顔は神父。伊藤班所属。
教会に居を構えて人の罪を神に対して悔い改めさせているが、裏では懺悔にやってきた人間の悪事の情報を近しい人間へと流して責めさせることで、本当の意味で罪を悔いさせ自殺へと追いやることを楽しみとしている異常者。
自室には自殺した人々の写真が大量に貼り付けられている。
そもそも懺悔室で懺悔に来た人間のことは露骨に侮蔑しており、彼らの身勝手な懺悔を聞き続けて「神様がどうこう以前に!!! 人が許すわけねぇだろォがバアァァァァアカ!!!」と本音を自室で露わにしていた。
なお自殺教唆しても死なないような相手には自らの手で自殺に見せかけて殺す。
善人を尊び善人として振る舞っているが、実は自らを神と信じて疑っておらず、自分の規範に則った言動をしているに過ぎない。要は一人称が「神」なだけの男。「自己愛が肥大しすぎて妄想に囚われたマヌケ」と村雨は評している。
そもそも神父の癖に神を脳内妄想扱いしているため、実際は神父の皮を被った無神論者である。
鏡の幻影は「脳を模した入れ物内にある花畑で呑気に眠る自分自身」。まさに「脳味噌お花畑」と言わんばかりの皮肉で、村雨の評もむべなるかな。
ギャンブルでは超人的な動体視力でカードの動きを読んで悉く相手の手を見抜く戦術を得意とする。そこに自身の尊大かつエキセントリックな挙動を組み合わせる事で、そこだけに注目させて相手に悟らせない様にしている。
真経津の策でたった一瞬の気の緩みから、ゲームのルールに仕掛けられていた盲点を突かれ行動不能となり敗北。
肺に大きなダメージを負ったはずだが、右目を失いながらも無事に生還。
結果として5スロットに陥落したが、そこで大量の返済不能者を生み出すなど暴れまくってあっさりと4リンクまで復帰している。後に1/2ライフに復帰しており、「強敵と相対し生存した適者は、敗れる前よりもはるかな強者として君臨する」という宇佐美の判断によって宇佐美班が彼の担当権を獲得している。
また、真経津フレンズ入りして黎明と接触。自分を世界の中心だと思っている者と自分を神だと思っている者とで衝突……するかと思わせて意気投合。天堂が罪人を見つけ黎明が監禁するというタッグが爆誕してしまった。
その後、ちょくちょく不審者や軽犯罪者を見つけては彼がボコして拘束を行い、そのまま連れて帰り叶と監禁・拷問メニューを考えるというこの世の終わりみてぇな打ち合わせをやっている姿が見られる。
「野生の咎人」というパワーワードも生まれた。
彼の言う「神」とは一人称にも使う「天堂自身」以外にも「個人個人の頭の中にいる神」、つまりは「意思」を指すこともある。
このため「神の声に従え」と説いている場合「神である私に従え」もしくは「自分の中の神に従え(己を信じろ)」の二つの解釈ができてしまうため、非常に紛らわしい。
また、彼は身勝手だったり救いようがないクズに対しては容赦しないが、反省や更生の意思を持つ者相手であれば神父としての慈悲を見せる。
色々アレでも彼はちゃんと聖職者であるという事を、とある試合にて示す事となる。
5スロット所属
真経津がカラス銀行の賭場で最初に戦った相手(要はかませ犬)。
他のギャンブラーを見下す尊大な態度を取り、負かした相手である神林に札束を見せつけながら目を抉ることを唆すなど嗜虐的な性格の外道。
5スロットで39連勝、総資産4700万円を得ており、そのフロアでのトッププレイヤーとなっていたが、真経津との勝負でイカサマと性格を完全に読まれ、敗北。
真経津からも指摘されていたが、39連勝もしている割には総資産があまりにも少ないため本性は小心者でしかない。
一方でそうした卑屈な自分の本性から目を背けており、それが最大の敗因となった。
敗北後はイカサマも封じられた挙句他の5スロットの客に金をむしり取られたようで、オークション送りとなり宇佐美からは三流ギャンブラー呼ばわりされた。
鏡の幻影は「卑屈な顔でリスクの少ない方を選ぼうとする自分自身」。
4リンク所属
獅子神、お前はこれまでの人生で何を学んできた
人間はランクに応じて役割が決まっているんだぞ
小説『サイド・ベット・ストーリーズ』に登場。
表の顔は地元大手企業の社長。獅子神の中学時代の同級生で、生徒会長を務めていたが、獅子神に給食費泥棒の汚名を着せるなど本性は陰湿で狡猾。
「人間には明確なランクがある」「人の価値は俺が決める」と称して憚らない傲岸不遜な男で、格下の人間が身の程を知らずに自分と同じように幸せになろうとする様を嫌っている。
ギャンブルの動機も、会社の運営資金稼ぎに加え、分不相応な人間にランクの違いを示してやるためというのが大きい。
その実力や観察眼は確かであり、賭場では無敗を維持している。
1/2ライフ所属
褒めて 媚びて おだて 激励し 手柄を譲り 認め 讃えて 少しだけ怯えて見せる
そうやって完成したのが、このバカみたいな自尊心の塊
長い時間をかけて染め上げた、オレの作品だ
表向きは画家。伊藤班所属。
黒髪と切れ長の目が特徴のインドア系。
土屋田の指示を従順に聞く操り人形……と思わせておいて、本性は
「バカが現実に気付いた時の顔」に美しさを見出し、言葉と身振りで人の感情や思想を弄び歪めることに愉悦を見出す異常者。
土屋田にもそうすることで「弱い人間だったはずがいつの間にか自尊心の塊」という、一種の芸術作品として育てていた。
また自殺した人間の姿をモデルにして間近で絵を描いて悦に浸る辺り、
好みの絵を描くために人を自殺に追い込んでいるかのような描写も見受けられる。
ギャンブルでも、
相手の感情を絵の具の色として感じる特異な感覚により、正確な読みを発揮する。
鏡の幻影は「人々の絶望の顔でモンタージュされた自分」。その無表情の裏には数多の死が重なっている事を示す、まさしく本質を「描いた」皮肉の幻影。
真経津とのゲームで敗北し、死亡。
死が確定した際には取り乱していたが、時間が経過すると落ち着き、己の無能さとそのせいで雛形を死なせたことを詫びる土屋田に悪態をつきながらも、最後の最後で互いに「行員とギャンブラー」として言葉を交わしている。
10巻までの対戦相手としては唯一の死亡者となり、その後の真経津フレンズの輪に入ることができなかったため、読者からも非常に惜しまれている。
後に土屋田の持つ精神的な強みが明らかとなったことで、その人格を歪めた彼の異常性が再評価されることとなった。
- 時雨 賢人、山吹 千晴
片伯部班所属のギャンブラー。2人とも本職は
警視庁捜査2課の刑事。
もうやだこの国
七三分け風の髪型に眼鏡をかけた中年男性の時雨と、トサカ頭の気が強く荒っぽい若者の山吹のコンビ。
汚い相棒
山吹は承認欲求や自己顕示欲が高い直情的な性格。
「正義は同意で決まる」「悪人には何をしてもいい」を信条に、犯罪者を見下したうえで正義と権力を盾に「悪」を合法的に叩き潰す快感に浸る危険人物。
時雨のほうも
「賢い悪人が全てを失ったときのマヌケ面は格別」と語り、自分の意志で「悪」が全てを失い落ちぶれていく様を楽しむ悪趣味な性格。
拘束した犯罪者の心を言葉責めで苛み、イラつけば私的な暴力を嬉々として振るってゴミのように扱う残忍な面を持ち、「犯罪者に人権はない」を地で行くような振る舞いを取る。
2人とも捜査2課で鍛えた観察眼を駆使した読み合いを武器としており、1/2ライフ所属ギャンブラー相応の実力持ち。更に警察の立ち位置を利用して対戦相手のプライベート情報を調べ上げて心理戦に用いる。
だがそれ以上に自分達が不利になると賭博の最中警察権力を利用した脅迫で無理矢理勝ちを譲らせる盤外戦術を得意とする卑劣な面を持つ。
それ故か「悪名高い人達」と渋谷が語ったように、賭場でも悪い意味で有名なギャンブラーであった。
彼らの末路はなんとも呆気なかった。自分たちこそが秩序側の存在であるという驕りがあったのだ。
ギャンブルでの敗北、もしくは自分たちへの死がちらつき始めた頃に山吹は「賭場を出たら覚悟しておけ、俺たちは警察だからお前らみたいな違法賭博をやってる犯罪者を逮捕するのは簡単だ(意訳)」と村雨達を脅してしまう。
が、それこそが村雨の狙い。何故ならカラス銀行の賭場が違法な存在なのはその界隈に浸かっている人間も、運営する銀行員たちも知った上でやっており、観客として命がけのデスゲームギャンブルを観に来た日本中のVIP達も知っている。
つまり、その発言はカラス銀行への脅しであり、観客たちへの脅しにもなる。残念ながらこの場の秩序は彼らではなく、少し指示と金を出すだけで何だって出来てしまう、倫理のないイカれた金持ち共。そんな存在に彼は喧嘩を売ったのだ。
宇佐美より「危害の予告があったので、ギャンブル後にしかるべき対処を行う」と宣告を受け、時雨は恐慌しながら身の潔白を示すために致死量クラスの電撃を自ら被り、逃げだそうとした山吹は対処にやってきた0課の面々による鎮圧を受けることに。
実のところギャンブラーでありながら警察権力の行使をちらつかせる2人は銀行や彼らが所属する片伯部班にとっても目障りな厄介者であり、今回のゲームは彼らが敗北することを見越しての粛清という意味合いも込められていた。
そのまま揃って死亡したと思われていたが、山吹のみが再登場。自身を破った村雨&獅子神コンビに対し、真経津という存在の異常さの忠告をしに来る。
どうやら銀行に「謎多き真経津の情報を調べる事」を条件に生かされた様で、銀行側のスパイとして渋々調査を行っているようだ。
その一方で山吹の胸元には割れた時雨の眼鏡が下げられていたので、彼については電撃もしくは粛清により死亡したものと思われる。
獅子神が覚醒した後の「視点」の数(ハーフライフトップクラスの叶や天堂が比較相手なこともあるが)や、そもそも覚醒したての獅子神に翻弄されるなどハーフライフとしては格下というのが読者からの評価。
「VIP相手に平気で遅刻してくる」「権力を匂わせた挙句に身分を明かす」など詰めが甘すぎる部分もあり、実力よりは「盤外戦術」でのしあがったとも見られている。
テメエの納得を!!! ハシタ金で売ってんじゃねぇえええ!!
伊藤班所属のギャンブラーであり、チーム制の解任戦の先鋒として繰り出したコンビの片割れ。
表の顔はレストランチェーン「ジョイキッチン」の
代表取締役。
だが、その見た目は染めた髪をオールバックにしシルバーアクセをジャラジャラと首に巻いた
とてもではないがカタギに見えない人物。
事実、彼のレストランには「美人だが理不尽なクレームに対しては猛烈な毒舌を返す派手なピアスを複数付けた目つきの鋭いウェイトレス」「腕にびっしりと刺青を刻んだ大柄なコック」と、
レストランチェーン店というよりもマフィアのフロント企業ではないかと思わせるなんとも怖そうな大人達が勤めている。
社長である牙頭自身もその見た目やアクの濃い店員達に負けない苛烈かつ豪快な男で、
「自分の欲に誠実でいろ」「金ごときの言いなりになるな」というスタンスを持つ。
自分の店で身勝手な事をわめくクレーマーに対してはアツアツの
ステーキ鉄板に顔面を押し付け気が済むまで謝罪させたり、その後に300万円をクレーマーに渡しながら黙って退店するならお互いに水に流そうと取引をしつつ、
「あとからゴチャゴチャ抜かしたら金は倍にして返させる」としっかり釘を刺してから
思いっきり店舗二階より投げ飛ばしたりしている。
一方でクレーマーの仲間が1人無傷で帰されているが、彼は1人だけクレームを言わずにいたため見逃されたのだと思われる。
不公平や筋の通らないことを許さない義侠心を持ちつつも、
(彼の基準で)筋の通らない奴には容赦のない暴力を振るう姿はまさしくヤクザ者。
舌戦でも自分が如何に「欲深さを活かしてここまでのし上がったか」を説くタイプで、文字通り己の欲に誠実なエゴイスト。
当然ギャンブルのスタイルもその傍若無人さがそのまま形になったようなもので、後述する漆原に防御を任せ自らはひたすらに切り込んで相手を削る役目を担う。
伊藤班所属のギャンブラーであり、チーム制の解任戦の先鋒として繰り出したコンビのもう片方。
表の顔は弁護士。それもどんな凶悪犯であっても無罪から軽い罪にまでもっていく事が出来る凄腕。
見た目は気だるげな雰囲気の長髪の男。登場時も飲酒運転で人をひき殺した男を証拠不十分でほぼ無罪にしている。
だが、そんな彼はありとあらゆる事柄を「運」によるものとして考えており、それ故に「人生はくじ引き」「自分も他人も等しく価値はない」というニヒリズムに近い価値観を持つ。
なので、反省の色の無いひき逃げ男を自分の車に乗せて帰る際に、たまたまロックが外れて半ドアだったドアが開き、高速道路にひき逃げ男が投げ出されるという事が起きても、
そいつが高速で走り抜けた大型トラックにひき逃げをされて下半身がほぼぺしゃんこになっても気にも留めず、
虫の息の男を冷たく見下しながら「人生はくじ引きで お前はハズレを引いた」と吐き捨て、迫る死への恐怖を淡々と煽りながら見捨てている。
彼からすれば自分を含めて誰にも価値が無いので、目の前で苦しむ人間すらも「運がなかったから」と冷徹に無視する事ができる恐ろしい人物。
その上で自分自身を「当たりくじ」と自認し、この世のあらゆる人間の善悪を無価値と冷笑した上で「自分が味方に付いた方が善人」と断言する弁護士としての倫理観ゼロの強烈なエゴイズムも抱えており、本性は概ね弓彦や眞鍋の同類に等しい。
舌戦、ギャンブル共に戦闘スタイルは防御一辺倒。ニヒリズムに満ちた言葉で相手を緊張させつつ、ガンガン攻め込む牙頭を後ろから守る役割を担当。
なお、どうやらこの2人は幼馴染か友人同士なようで、牙頭は漆原を「漆原先生」と冗談めかして呼称し、逆に漆原は牙頭を「ガッちゃん」というあだ名で呼んでいる。
揃って強烈なエゴイストでありながらも、彼らはやる事をきっちりと役割分担したうえで戦いに関係ない事は一切思考せず余計な策も練らず、ただ淡々と攻め込んで来るため、村雨が得意とする相手の言動やプレイスタイルから弱点を見抜くという戦術がほぼ通用しない。
また、それぞれが痛めつけた連中が「悪質なクレーマー」と「反省していない犯罪者」というクズの類だったので、読者からは「やってることはともかく他のギャンブラーより比較的マトモじゃないか」という少々感覚が麻痺した意見がちらほら見られたりもした。
察しの通り、彼らは昔からの親友同士だった。
かつての牙頭は天才肌故に他人から孤立していた一匹狼で、漆原は志望校に受かるために猛勉強を続ける努力家だった。
孤高の天才と努力家の秀才、似ていながらも根本が違う彼らは意気投合し、漆原は高倍率の志望校にライバル視していた模試の一位の「上杉」に勝った上で受かる事で、牙頭は夢を叶えて成功することで世間を「見返してやろう」と笑いあった。
だが、漆原は上杉が飲酒運転の暴走車に追突され死亡して一生勝つことが出来なくなり、さらには法曹界で「クソを無罪にする」という正義も何もない現実から、牙頭は出世街道を進む中で見た人間の醜さから、次第に歪み始めていった。
孤高の天才は我欲のみを信じるエゴイストに、努力家の秀才は全てに価値を見いだせないニヒリストへと。
それでも彼らは自分が歪む中で「せめて親友には歪んでほしくない」とお互いを想いあっており、昔からの絆は変わることがなかった。
だからこそ、互いの死が迫る中で「この世でたった一人の親友を死なせるものか」と共に自らが死ぬ選択を選び、相方を生かそうとした程。
口ではエゴイズムを剥き出しにしているはずなのに戦法は相棒を無視するどころか相棒を庇うためのものばかりだったため、天堂は2人の本質と迷いに早々に気づいていた。
その絆の強さを確認し、色々と満足した神の僭称者は慈悲と救済を見せるのであった。
世間では優秀な弁護士とレストランチェーン店の社長と恵まれた立場の2人が銀行賭博に参加していたのは心のどこかで死に場所を求めていたため。
どんな形であれそうした闇から救われた2人がもうここに来ることはない(=伊藤は手駒を2人失った)と宇佐美は語っている。
1ヘッド所属
本作最上位層のギャンブラー達。
伊藤によるとこのランクのギャンブラー達はただ存在するだけで周囲の人間の精神に悪影響を与え、精神を病ませるため、扱いを誤れば扱う行員の精神が壊れて班そのものが崩壊する危険を孕んでいる。
- 『瞼無し』眞鍋 瑚太郎
大人は自分達を棚に上げて子供に強要する 他の誰よりも聡明で活発な可愛い存在であることを
バカが集まり 隣にいるバカより少しでもバカに見えないようバカな見栄を張る
そんな地獄から
僕は生徒達を救わなきゃならない
購入特権:第3種閲覧権
劇中初めて登場した1ヘッドギャンブラー。伊藤班所属。
ウサちゃんの形をした留金が印象的なサスペンダーに、
アホ毛付きの真ん中分けのような独特の長い前髪が特徴。
全体的にファンシーな装いながら、年齢はこれまでに登場した名あり現役ギャンブラーの中では最高齢の
35歳。
登場時点で既に1ヘッドのギャンブル戦を3回勝ち抜いている。
二つ名の由来は
「誰かを救いたいのなら目を閉じて祈る暇はない」という愚直な思想から。
初登場時でとある駅構内の大人達を言葉だけで次々と発狂させ暴動を誘発。
死者8名、重軽症合わせて負傷者46名の大惨事を引き起こす衝撃的なデビューを飾ったが職業は小学校の教師。もう終わりだよこの国
表向きの仕事という訳ではなく、むしろ本人はその職責を全うするために必要な事としてギャンブルをやっている。
小学生や高校生のような未成年には、たとえ不良相手でも厳しくも優しい教師の鑑と言わんばかりの態度を貫くが、慈愛に満ちた言動と振る舞いはあくまで未成年限定。
「人生は無限に続く抜き打ちテスト」「よりよい教育のため」という名目でこれまで数千人もの大人の人生を覗き見て監視。
人生を覗き見た大人に対して自分勝手な基準の減点方式で採点を下し、自分の眼鏡に適わない大人を「落第者」「悪や堕落に染まった存在」と蔑み、恫喝・恐喝・暴力を平気で振るって大人を虐げる極めて酷薄かつ傍若無人な暴君と化す極端な二面性を持つ。
もっとも本人に言わせると「大人が憎い(嫌い)」なのではなく「尊敬できる大人がいない」だけで、ギャンブルを続ける理由も「立派な大人を探すため」。迷子ってレベルじゃねーぞ
その「立派な大人」探しのため、第3種閲覧権で他人のプライバシーを勝手に暴いて人生を読み解いた上で、「立派な大人」かどうかを試験のように勝手に審査。
更には「立派な大人」かどうか見極める「追試」と称した観察で落第と勝手に判断した大人の精神を追い込み発狂させていく危険人物。
そのことに何の感慨も抱かないどころか発狂した大人の醜さに憤る始末で、おまけに自分で「追試」を作っておいて自分のことはただ唯一の追試合格者として認識していたため、概ね読者からは弓彦の同類扱いされた。
そんな彼に、公式の二つ名とは別に作中でつけられたあだ名は『教育災害』。
本人は「誰が災害だ」と大いに不満そうだが、短い時間言葉を交わしただけの真経津からも「なるほど、確かに災害だ」と納得された。
鏡の幻影は「無数の赤点答案と、それを睨む二重丸や花丸で出来た大量の目」。正しい大人を求めて目を血走らせ、自分の正義に沿っていない者を次々と否定する彼を皮肉った幻影。
紛うことなき狂人であるが、読み合いの精度は1ヘッドギャンブラーらしく極めて高い。
ギャンブルを「教育」と称しており、手加減した状態で真経津を圧倒する読みの強さを持ち、ラウンド中の真経津の出す手を完璧に読み切って自分の描いたシナリオ通りに試合展開を動かせる域に達している。
眞鍋相手に関しては、流石の真経津もギャンブルでの正攻法で勝つことは諦めていた。
その為、試合そのものは引き分け。1ヘッド特有の両者を殺すペナルティを相手だけに被せ、それによって生き延びる。
彼との決着時には「ボクは絶対に読み勝てない」と言い切っており、だからこそルールの裏を突いた戦法で「逃げ切る」事を選んだ。
子供の純粋さと世界の美しさを疑わない眞鍋に対し、真経津は常に世界を疑い続けている。だからこそルールの裏と隙を見つけ出し、番外戦術での生存を勝ち取れた。
最初こそは他のギャンブラーと同じように怒り狂いながら喚いていたが、真経津の「苦しみながらつまらない今を浪費し続ける」「そんな世界なら、壊して出ていったほうが幸せだ。」という言葉を聞き目が覚める。
自分の死が間近に迫る状態で自分の今までの『教育』の誤りと、大人が人生の中で何かを間違える事は決して悪いことではない事を悟り、憑き物が落ちたかのような笑顔で真経津にある事を問いかける。
それに対しての答えを聞き、最期に素晴らしい『大人の生徒』に出会えた彼は満足しながら炎の中へ消えていった。
死んだのでもう登場することは無いと思われていたが、まさかまさかの「御手洗だけに見えるイマジナリーフレンド」として再登場。
御手洗は「他者からいい影響も悪い影響も大きく受ける」故に眞鍋の教えを吸収しやすく、無意識に彼の影響も受けていたようだ。
新たな「生徒」となった御手洗は彼の指導や助言を受けつつ、より大胆な行動を起こせるようになっている。
実は生前の段階で初対面の御手洗に対して「うん、君はよく頑張っている」と笑顔で好意的な反応をしており、大人でありながらも自分の教えを吸収し得る「良い生徒」になる素質を見いだしていたような描写がされていた。
作中で何度も言及されている「ギャンブラーの影響」をモロに受けており、わずかな時間で根付かせるというワンヘッドの異常さを再認識させた。
なお1ヘッドで敗北した彼は表向きは事故死として処理された様子。
そして前述の大人に対する暴力性は同僚相手にも容赦なく振りまかれていたらしく、彼の死に立ち直れない教え子達に反して同僚達は心底怯えきった顔付きで「やっと彼から開放された」とその死に安堵される有様であった。
しかし、三角戦後に御手洗は三角の敗因から「いくら憧れのあなたたちの真似をしても届かない」という現実を受け入れ、真鍋の幻影と決別。
その「成長」に満足したのか、どこか嬉しそうに背を向けて去っていった。
世界は平和にならない
なぜならオレがすべての友達とわかり合えても 友達同士が互いにわかり合うことができないからだ
どんなに条件を変え世界を構築しても 全員がわかり合える瞬間は一度もなかった
だから探さなきゃならないんだ 皆の気持ちを一つに繋ぐ完璧な理解者を
その誰かと友達になって オレは世界を天国にする
購入特権:第2種白紙権
劇中2人目の1ヘッドギャンブラー。30歳。伊藤班所属。
かなり着崩した鮮やかな緑色のジャージ姿に、グリーンアイと毛先が黒くなった金髪が特徴のイケメン。
無職の連続殺人鬼で、見定めたターゲットを徹底的に監視し、ターゲットに契約を持ちかける或いは監禁するなどして強制的に共同生活を行い、言動・思考・技術に至るまで完璧に模倣し尽くした後殺害する行為を繰り返しては、特権を利用してアリバイ工作を銀行に丸投げしている超危険人物。
伊藤によればターゲットを選ぶ基準は不明。犯行は完全なる無計画で、描写を鵜呑みにするならば賭場で殺したギャンブラーも含めれば計74人もの人間を殺害している。
一人称は「オレ」。
多重人格よろしく今まで自分が殺してきた職業も性別も年齢もバラバラな人間の人格を脳内で再現して抱えており、彼らを仲間のように扱って脳内で語り合っている。
そもそも彼の中では賭場以外で人を殺した経験は無いと主張。ただ仲良くなろうとして仲良くなった相手が何故か勝手に自殺していくだけと思っている。
このため殺人鬼扱いは不服らしく、「人を殺したら取り込めるなんて完全にイカれた奴の発想」とドン引き。
土屋田に殺人鬼呼ばわりされた際は「殺人鬼って言うなよ」と突っ込んでいるが試合前のコールで名付けられた「全方位ドッペルゲンガー」という名前には好印象で、「ちゃんと配慮がある」と喜んでいた。
その本性は読み取った人間の感情の欠片から人間の人格を組み立てられる超人的な脳の演算能力の持ち主。
反面、共感性を完全に欠落してあらゆる物事を理屈でしか理解できないという欠点を抱えており、それを理解した上で
「わかり合うことは何よりも尊いこと」「皆で幸せに暮らすためにわかり合いたい」という思想を掲げる狂人。
そして期待と信頼を妄想と断じて、「他人と仲良く完璧にわかり合う」手段として人の観察と模倣を選択。
言動・習慣・性質の模倣から逆算して相手の思考と感情を模倣することで己の脳内に対象のコピー人格を形成して、
脳内に蓄積した74人分のコピー人格同士の人生及び日常生活を脳内世界でシミュレーションし続ける行為に明け暮れている。
人を殺していないという主張もあくまで
「己の脳内で皆仲良く生きているから」という独りよがりな理屈によるもの。実際に手を下してこそいないが、「模倣された末に相手は自殺する」という事実を認識した上で追い込み何の感情もなく「(あっさり死ぬのは)ハズレだった」などと吐き捨てている。
なお模倣行為に関しては
「どうせ一つになれるんだからどうでもいい」と
犠牲者への配慮・拒否権はない。
おまけに勝負の邪魔になるならば嬉々として脳内人格を抹消してはその責任を他人に押し付けてくる強烈なエゴイズムも抱えている。
そうして模倣の標的にされた犠牲者は異常な三角の模倣で精神を病んで、最終的になけなしの自分の尊厳を三角から守るため悉く自殺していく。
これが賭場以外では人を殺したことがないという根拠(と彼は思っている)。
宇佐美曰く「理解しようと努めるほどに人の命を消し去る怪物」。叶黎明曰く「完全に災害」。天堂曰く 「74人の魂を喰った純粋な邪悪」。
ただし土屋田だけは 「30にもなってイマジナリーフレンドに囲まれてるイカレ野郎」とボロカスに酷評している。
鏡の幻影は「黒い人型が手を繋いで出来た線で模られた、継ぎ接ぎだらけの歪な自身の人型を描いた額縁」。彼が歪んだ多重人格者であることをわかりやすく示した皮肉の幻影。
伊藤にすら「群を抜いた異常者」と酷評され伊藤班全員から蛇蝎の如く忌み嫌われているが、1ヘッド級ギャンブラー5人に勝利し第2種白紙権を2度購入している伊藤班最強のギャンブラー。
土屋田を一目見ただけで「ジャックポット・ジニー」戦で彼が負った挫折の感情や経験を事細かに全て看破した超人的な観察力を持つ。
プレイスタイルは、真経津から「君だけ団体戦」と評されたように脳内に構築したコピー人格達とワイワイガヤガヤ相談しながらという奇妙なもの。
1ヘッドギャンブラーながら、ポーカーをやる中学生のような超ヘタクソなプレイを一切の違和感を与える事なく実行できる特異な技能を持つが、その本領はド素人の一般人の視点から1ヘッドギャンブラーの超人的な視点まで取り揃えた74通りの超多面的な視野。
おまけに脳内人格を削れば削るほど脳の演算能力に余裕が生まれ思考力が上がっていくおまけつき。
これらに加えて相手の思考・人格を「理解」し、トレースすることで数多の対戦相手を倒してきた、人読みに異常特化したギャンブラーである。
- 『管理者』室積 縁
歩いてくる幸せを疑いもしない人間に 理想を抱く権利はない
購入特権:第2種通信権
辻永班所属。辻永から
「我々の守護神」と異名される辻永班の切り札。37歳。
表向きの職業はIT企業「handshake brain社」の代表。
作中で流行している相互対話型のAI性格診断アプリ
「ショーガ」を作って社会に流通させているが真意は不明。
方針としては使用ユーザーをAIが徹底的に観察・分析し、彼等にとって最も耳障りの良い甘い会話で誑かしていく事でショーガにどっぷり依存し尽くした生活を送らせる事にある。
これだけならばプライバシーの侵害や洗脳等ではあるが、
自我や主体性を消されているも同然であると同時、現実に関する認知的不協和を排除する事で負の感情や悪性を諸共漂白し、ストレス等から解放する事で、追い詰められた人間が無敵の人として凶行に走る前に抑制・管理するある種の手法ともなり得る。
まだこの段階ならば。
彼、というよりショーガの最大の問題とは最後は
「救い」と称して
ある一定のラインに達したユーザーのショーガを初期化・停止することで依存状態のユーザーの精神を追い込む所業をやらかしている事である。
上記の無敵の人等の対策としてはショーガを初期化・停止させられた人間が錯乱し凶行に陥る可能性が多大なためこの時点で論外である。
躊躇いなく1000人単位でユーザーを錯乱させる所業を繰り返してきたためか、ショーガ自体に
「人を壊すアプリ」「喋っているとイカれるアプリ」といった都市伝説が囁かれる程度には犠牲者が数多いる様子。
ショーガを「天使」と呼ぶなどショーガには深い思い入れがある一方で、ショーガの甘言に踊らされた人間の事は露骨に侮蔑している。
また、基本的には冷静沈着…どころか機械的で人間性に乏しい無表情の人物だが、対戦相手の村雨に握手を拒否された瞬間にいきなり「人を知りたいなら握手だけでも医者の見地より色々知れるんだから握手しろ(意訳)」と怒り狂って叫び、かと思えば村雨に理由を説明されると即時落ち着いて冷静な口調に戻るという不安定な挙動も見せる。
この振る舞いはショーガに依存した人間の末期症状に酷似しているが…?
購入特権:???
1ヘッドに昇格した直後の村雨が、銀行内で偶然すれ違った人物。
村雨がひと目見た瞬間に「口座の金を使い切る(=1ヘッドからの撤退)」を決心するほどの実力者。
11巻時点では詳細不明だが、村雨から彼の話を聞いた真経津は険しい表情を見せている。
さらに勝負後に入院した真経津の病室に足を運んだ様子もあり、何らかの因縁がある様子。
読者の間では「この男こそが本物の装うものではないか」という予想もある
銀行顧客
無堂商会会長であり、賭場の顧客の1人。74歳。
顧客の中でも別格の「A級VIP」であり、接待担当の周防も最優先で気を遣う存在。
「ノリのいい気さくなおじいちゃん」といった雰囲気もあるが、面白半分に人を惨殺できる権力と感性の持ち主。
だが単なる悪趣味な富豪なだけではなく、「嫌というほど辛くつまらない現実を見たあとで、現実に逃げぬ者だけが夢の世界で暮らせるのだ」と大言壮語を掲げる夢想家の存在を肯定するような哲学を持つ。
御手洗の無軌道な情熱を気に入っている顧客の1人で、彼を「私のスタープレイヤー」とも呼んでいる。
ただし、あくまで「娯楽の対象」としてであり、直接対面した御手洗は「僕を人と思ってない」と感じている。
御手洗の無茶な「お願い」に対して、平然と「叶えてあげるけど、代わりに周防要を解体して毎日君に送り届ける」と無茶苦茶な条件を突きつけたり、「興醒めな真似をすれば殺す」と宣言している。
誰が言ったか強火オタク
単行本によると趣味は「飼育 (哺乳類)」。
単行本のおまけでは周防に突然「ガンダム(※原文ママ)に乗りたい」と突然要求する面がある一方、
「無理難題を押し付けて部下を困らせるような暇人では決してない」という面もあるため周防は正解に行き着いた。
ちなみにそのコマではこの年齢でスカイダイビングに挑戦するなどバイタリティ溢れる面白いコマも掲載されている。
その他
御手洗が普通の行員をしていた時代から面識のある客でパン屋を経営している、金歯が目立つ男性。娘のミカが大学に受かったことで家計のやりくりに苦労している。
が、金を必要としたためにカラス銀行の賭場へと行った結果、関谷に負け、半裸で(おそらく衣服をカタにして借金をしている)誰彼構わず金歯を売ろうとするなど醜態を見せていた。
真経津によって結果的に助けられてからは、ギャンブルから足を洗って真面目にパン屋を経営しているようである。
パン屋としての腕前はなかなかのもので、真経津も贔屓にしている。
- 京極 学、辺見 充
クラブ「オーバーキル」でイカサマギャンブルを開催して素人の大学生から金を巻き上げている大学生二人組。
京極は一話目で出てきたギャンブラー・関谷を師匠と尊敬している。この時点で既に小物感がすごい
ミツルは頭の足りないバカではあるものの、警戒心といった部分ではマナブより優れている。
マナブが真経津たちを終始甘く見ている一方で本当は恐ろしい相手であることも遊ばれているだけなことにも真っ先に気づいていた。
「イカサマなど頭は回るが警戒心が足りないバカ」と「警戒心はあるものの普段は頭は回らないバカ」といえばいいか。
素人相手のギャンブルでこの世の春を謳歌していたが、神林の娘のミカをカモったことが運の尽き。
神林のパンを愛する真経津が村雨(と獅子神)を誘ってオーバーキルを訪れ、その後の運命が決まってしまった。因果応報ではあるもの、文字通りのオーバーキルであることから、読者からは大きく同情された。
京極がルール説明時に使った「どうだ ルールが全然ピンと来ねえだろ!!!」のワードは、以降のルール説明回での読者コメントの定番となっている。
結果として2億円近い負けとなったが、村雨のおかげで金銭的な負担は少なく済んだようである。病気も見つかったし、破滅どころかむしろ好転したといってもいいかもしれない。
その後はパンの神林のバイトとしてまさかの再登場。京極曰く「手術で悪性のアレを見つけてもらった」そうで、SNSを巧みに活用し店の売り上げに大きく貢献していた。
ミツルの方も持ち前のデザインセンスをパン作りに活かしており、幼少期の挫折から徐々に立ち直りつつある。
カモってきた奴らをバイトとして受け入れる神林親子の謎の寛大さ
結果として、「重大な病気を早期発見・治療でき、非合法のイカサマギャンブラーから更生して真っ当に自分たちの才能を活かせる場を得た」という
不運どころかたいへんな幸運を掴んでおり、まさしく真経津によって人生を救われたといえる。
師匠となぜ差がついたのか
チャンネル登録者127万8457人を誇る、グループUTuber。
紅白のセンター分けが特徴的なリーダーの「うじゃめ」、カッコつけたがりな頭脳派イケメンの「りょうたん」、ダークヒーローを自称する出っ歯で天パの「チェダー」、不思議な妖精と呼ばれる太っちょの「ワッホイ」、チームのブレーンであるメガネの青年「チーくん」の5人で構成されている。
大規模パーティーゲームやデジタルゲームでの動画・配信コンテンツを主力としており、自らを「デカいゲームをショーとして見せるエンターテイナー」と称するなど、プロ意識は高い。
過激な言動と企画がウリな一方で、イジメに近いイジりや下品な掛け合いにより、アンチも多いとの事。要するに典型的なイメージのYouTuberと似たようなもの
裏では犯罪に手を染めているという噂もある。というか実際に反社と繋がりがある。
非対称型対戦ゲームで自分達を煽り倒した叶 黎明に対して敵対心を向けており、チャンネル登録者30万人程度と(うじゃめの認識では)格下である彼がうじゃめの事を「誰ソレ 死ね」と言い切ったために、チャンネルBANを賭けた5対5でのゲーム対決を行うと宣言する。
ちなみに呼び出された黎明チームの5人とは、お察しの通りマフツフレンズである。負けイベ
なおこの際、「黎明がオークションで奴隷を購入し、特0に引き渡しをしている様子」の動画を撮影しており、「逃げたらバラす」と脅しをかけている。
上述した反社の一人に尾行させ、こっそりと盗撮していた……ようだが、撮影者は一緒に映っていた黒光にバレて即始末されている。
Ez Mode側は「1体1の5本勝負を行い、最終的な勝利数が多い方の勝ち」というルールで対決すると指定。
大規模なセットを用いたパーティーゲームを行うものの、いきなりルールの穴を突いた奇襲で黎明チームに1敗を喫する。
あまりの暴挙に反社を使ってさらなる脅しをかけ、立場を弁えさせようとする……が、カラス銀行にケンカを売りたくない反社達は早々に引き下がってしまい、逆にうじゃめ達の方が脅される側となる。
容赦なくその場で全員始末しようとした黒光だったが、真経津の提案によって「1勝でも出来たらお咎め無しにしてやる」と条件を付けてもらえる。
その後、イカサマOKで1人ずつマフツフレンズ達に挑んでいく事になるが……結果はお察しの通り。
りょうたんは開幕早々、神の右ストレートを顔面に貰って撃沈。
ワッホイは村雨の『読み』に完璧に負け、策略にハマって敗北。
チェダーはある発言が獅子神の逆鱗に触れてしまい、久しぶりに「本気の格下狩り」を喰らってボロ負け。
チーくんはメンバー内で最強だった故に「読み合い重視のゲーム」を選んだ結果、真経津から対戦相手認定されて初手から幻影を見せられる始末。
最終的にEz Mode総出で黎明との勝負を行うも、一流ギャンブラーの異常な強さにあっさりと読み切られ、完全敗北を喫する。
敗北したために処分が確定し、黎明に「オレが二度と見なくて済むようにしといて」と指示された黒光は5人を生き埋めにしようとしたが、特2の朔が「もう十分ビビらせただろ」と全員を回収し、まとめて特2所属として『ゲーム』開発をさせられる事になった。
表向きは活動休止とされたらしく、あまりにも急な報告だったために、作中のネット上では様々な考察が飛び交っている様子。
あと黒光が生き埋めにする様子を「マサミンのお仕置きチャンネル」として公開したところ、3分12秒でアカウントを永久BANされた
余談だが、うじゃめが黎明に脅された際に脳内で語った「なんでセクシーコスカレンダーとか出さねぇんだろ 商才ないのかなっ!?」という一文が読者の大ウケしており、ジャンプ+での公開時期もあって「クリスマスプレゼントに黎明君のセクシーコスカレンダーください」というコメントが殺到した。そして出してくれなかったので商才がない事が証明されてしまった
またXでは「セクシーコスカレンダー」が本作に登場したワードとして2度目のトレンド入りを果たすなど、とんでもない反響を見せた。
ちなみに、Ez Modeのメンバーそのものは昔からの親友同士で、ワッホイやチーくんは学生時代にうじゃめに誘われたお陰で辛い状況から抜け出せた過去がある。
事実、うじゃめのリーダーとして素質自体は高く、他人の長所を見抜き、それを売り込む技術には非常に長けている事が明かされている。だからセクシーコスカレンダーを売ろうとした
黎明なんかに喧嘩を売らなければ、ちゃんとした成功者として今後も生きていけたはずだろう。南無。
余談
- ヤングジャンプ公式でボイス入りのPVが2本作られており、YouTubeで公開されている。
うち1本では、獅子神戦で使われたギミックである「気分屋ルーシー」(作中では笑い声のみで言葉を喋るわけではない)がギャンブルを解説するという体なのだが、ルーシーを演じる悠木碧によるハイテンションな声は必聴である。いつもの悠木碧だとかは言ってはならない。
- 前述の通り、2022年にジャンプ+で公開されるようになってから爆発的に(女性)読者が増えた結果、2023年のバレンタインには段ボール箱で4箱分のチョコレートが作者の元に届いた。
送り主の数では1位獅子神、2位村雨、3位真経津・黎明が同数だったが、チョコの数では黎明が圧倒的なトップだったとのこと。
また、真経津宛に送られたチョコの中に、『10個限定、価格14500円の、カジノをテーマにしたチョコ』が含まれており、話題となった。
- 作者公式Twitter(現:X)にて、何故か梅野(だけ)の誕生日である6月には、アシスタントが描いたファンアートが公開されることが定例となっている(ちなみに2021年の獅子神の誕生月である8月にも、彼のファンアート4枚が公開されている)。
鏡の中に自分を助ける答えを見つけられたら、追記・修正してください。
- 眞鍋先生は賭ケグルイの世界ならギャンブルをやりながら子供達に接することができて幸せになれた -- 名無しさん (2025-02-10 12:05:17)
- 7巻まで読んだんだけど、オーバーキルでダイスどのタイミングでどうやってすり替えたんのかわからん。飲み物に混入させてたのかナッツの中にいれてたのか、何らかのやり方で手渡ししたのか -- 名無しさん (2025-03-06 19:57:31)
- ↑村雨先生がグラスを受け取った直後に「上出来だ」と言っているあたり、少なくとも村雨先生の分は飲み物に入れてると思う。獅子神さんがナッツを用意したのは、すり替えのサブプランか、邪魔なイカサマダイスの置き場(ダイスを替えたのを明かすシーンで、ダイスが少しだけ見える)にするためかな。 -- 名無しさん (2025-03-06 20:19:46)
- ↑まあそうですよね。最終戦始まる直前にまだ両者飲み残しがあって、そっから飲んでるコマが全くなかったのと、飲み物に入れてたらダイス濡れてね、そしたらさすがにすり替えバレるんじゃね、と思ったので。まあ彼らの手の速さだったらその辺は何とでもできるんだろうけども -- 名無しさん (2025-03-06 20:47:32)
- 本編で麻痺しがちなんだけど本来1/2ライフは刑事達レベルが標準なんだろうなとは思う -- 名無しさん (2025-03-16 10:28:58)
- どの話見てもポエム語りながらカード出してんな -- 名無しさん (2025-04-05 20:27:59)
- この漫画における犯罪歴ってどこまでの悪事を働いたら「あり」扱いになるんだろうか。災い扱いされてるギャンブラーと行員では基準が違うのか? -- 名無しさん (2025-05-24 17:40:35)
- 三角、賭場以外で殺しはやってないってホントかよ… -- 名無しさん (2025-05-24 17:50:51)
- まだ序盤しか読んでないけど上の方の勝負になると負けた側に付いてた行員も相応のリスクを背負う感じなのにマフツさんの破滅を間近で見たいって御手洗君も頭のネジ飛んでるなあ -- 名無しさん (2025-08-08 23:22:57)
- 18巻まで読んだけど、宇佐美・伊藤班のワンヘッドって死人合わせて3人しかいないけど、残り47人はどこに所属してるんだ?時々話に出て来るパパのところに40人くらい所属してるんかな -- 名無しさん (2025-08-24 11:30:21)
- イージーモード… -- 名無しさん (2025-09-05 12:45:28)
- じっくり読んでいくと御手洗君がデギズマンにしか見えない。本人の独白でしか過去は表示されずそれすらも断片的。獅子神や村雨だって過去や家庭環境が描かれ、マフツだって現住居や日常が描かれている。マフツが自分(凡人)の真似をしているのを見て喜んでいるのもマフツ信仰というより「マフツが自分を凡人として見ている」事に喜んでいるのではないのか。 -- 名無しさん (2025-10-16 08:54:29)
- ↑その可能性を否定するわけじゃないけど、その二人以外は断片的な掘り下げしかされてなくないか?叶はいつから何で配信始めたとか、神はなんで神を僭称し始めたのかもまだ明示されてないでしょ。あと御手洗ってそれなりに休載イラストやおまけ漫画出てきてるし -- 名無しさん (2025-11-03 19:17:02)
- 新しいワンヘッドシステムで村雨昇格したけど、あの方式だとマフツワンヘッド落ちしそうなんだけどどうなんだろ。変更時点で在席してるか一勝してるワンヘッドは降格しないとかか? -- 名無しさん (2026-03-08 07:17:20)
- そのうちとは思ってたけどアニメ化だー ピカソ顔がどういう演出になるのか楽しみ -- 名無しさん (2026-03-12 22:18:36)
- アニメ化以外はなんでもできる漫画という触れ込みだったのが、これじゃあもうただの何でもできる漫画じゃないか -- 名無しさん (2026-03-12 22:23:08)
- 第1種アニメ化権 価格…ヘックスメダル100枚 -- 名無しさん (2026-03-14 01:20:34)
- 項目が長くなってきたのでカラス銀行と行員関連を分割しようかと思うのですがどうでしょうか -- 名無しさん (2026-03-20 12:05:41)
- 特に異論はありませんが、ギャンブラーの分割はまた別の機会ってことでいいです? -- 名無しさん (2026-03-22 14:33:03)
- ギャンブラーの分割はまとめるのでも個々人で個別化するのもアリかなとは思いますがとりあえずは銀行関係は正直一纏めでいいんじゃないかなとは思ってます -- 名無しさん (2026-03-22 22:55:37)
- 銀行関連の項目を分割しました -- 名無しさん (2026-03-27 20:50:41)
- この世界、ここまで違法行為が平然と横行する闇賭博場と1ヘッド特権を思うと「犯罪率そのものは低いが、実態は公的には犯罪として罪に問えない裏賭博場絡みの犯罪が横行し1ヘッド特権のためにほぼ全ての人々の個人情報が環視可能な体制が確保されており、ついには公的な動向を完全に捏造することすら可能な『実は密かにとんでもない環視社会と化しているディストピア。世界の闇を楽しむ側に認められる莫大な富と権力を築き上げる実績を成し遂げるか、世界の闇の運営者の走狗の素質を見出だされる並々ならぬ才覚を有するか、世界の闇に自ら足を踏み入れ殺し合いを繰り広げる覚悟と人格破綻者の類としか思えないような精神性と知性の持ち主でないとその真実を知ることすらできない』」なんてことになってないだろうか……? -- 名無しさん (2026-04-01 22:05:48)
- コメント欄で妄想書き連ねるのはほどほどにしとけ -- 名無しさん (2026-04-05 21:47:44)
- 三角って、犠牲者に直接手を下してたって明言されてたっけ?本人が言うように、監禁、ストーキングで自殺に追いやってるんだと思ってた -- 名無しさん (2026-06-18 10:17:37)
- 関谷さんは倉庫行きにならなかったらマフツフレンズに入れたのだろうか… -- 名無しさん (2026-07-19 22:07:33)
- 少年漫画ってキャラの年齢が若くなりがちだけどこの漫画ギャンブル好きの男の年齢としてなんかリアルだよね -- 名無しさん (2026-07-24 00:12:25)
- コメントのログ化を提案します。 -- 名無しさん (2026-07-26 17:35:17)
- コメントをログ化しました。 -- (名無しさん) 2026-08-02 23:37:20
- 御手洗とEzModeの記述が銀行項目と重複しているため、1週間以内に反対が無ければそれらの記述を銀行の方に移動させます。 -- (名無しさん) 2026-08-19 02:09:11
- 飽きっぽいマフツが神林さんのパン屋に定期的に足運ぶの、冷静に考えたら凄い事だよな。 -- (名無しさん) 2026-08-25 15:23:08
最終更新:2026年08月25日 21:59