相棒(ドラマ)

登録日:2011/01/11 Tue 00:29:05
更新日:2021/04/04 Sun 11:02:40
所要時間:約 35 分で読めます





窓際の二人が、また勝手に動きだす。
*1


『相棒』とは、テレビ朝日と東映が制作している刑事ドラマである。主演は水谷豊氏。

以下、本項目ではPreシーズンを「PS.1」、各シーズンを「S.1-1」「S.2-1」のように表記する。


【概要】

元々は『相棒 警視庁ふたりだけの特命係』のタイトルで、2000年6月から2001年11月にかけて『土曜ワイド劇場』の枠で杉下右京と相棒の亀山薫(演 - 寺脇康文)を主役とした3本が製作された単発ドラマだったが、従来の2時間ドラマの枠にはまらないストーリー展開と重厚な内容から高視聴率を獲得し、2002年から水曜21時の刑事ドラマ枠で毎年放送されるようになった。S.2からは『相棒』と現行のタイトルになる。
同枠の先輩『はぐれ刑事純情派』に代わる新たな水曜9時枠2クールドラマとして定着し、かつて『はみだし刑事情熱系』を放送していた10月~翌年3月枠*2に放送されており、『特捜9』『刑事7人』と並ぶテレビ朝日の水曜21時枠を担う人気刑事ドラマシリーズである。

長らく薫が相棒を務めたが、本来は警視庁にとって不要な人材を辞めさせるはずの特命係に8年も在籍しているという矛盾が生じており、組織の理論と薫の人生をあいまいにしてはならないという思いから、S.7-9をもって番組を卒業した。
その後は相棒不在期間を経て、最終話に2代目相棒・神戸尊(演 - 及川光博)が初登場し、S.10-最終話まで出演。
S.11からは、3代目相棒・甲斐享(演 - 成宮寛貴)が登場。当初は2年の約束だったが、水谷さんやスタッフからの申し出もあって1年延長され、S.13-最終話まで出演。
S.14からは、4代目相棒・冠城亘(演 - 反町隆史)が登場。歴代相棒では初めて警察官ではない人物で、法務省から出向中のキャリア官僚という設定だったものの、ストーリーの展開上、season15からは晴れて警察官となった。薫以外の2人は3シーズンで卒業していたため、歴代2位の在籍期間を記録。

非常にキャラの立ったキャラクターが描かれ、脚本では政治問題・コメディ・研究・人情などの多彩なストーリーを展開し、順調に視聴率を伸ばす。S.9は平均視聴率20.4%という快挙を達成し、第16話「監察対象 杉下右京」は歴代最高の23.7%を記録。
現在も平均15%程度と他のドラマを大きく引き離す数値を維持しており、名実ともに国民的ドラマの地位を確立している。

2020年現在、Preシーズンを除いて19シリーズが制作され、シリーズ20周年を迎えている。劇場版もスピンオフを含めて6作制作されており、それ以外にも舞台・書籍・ゲーム・オーケストラも果たしている。

芸能界にもファンが多く存在し、公式プレゼンターを務める赤ペン瀧川氏をはじめ*3、坂本龍一氏や早見沙織氏など多数存在する。
また、『名探偵コナン』の作者・青山剛昌氏は『コナン』の巻末の名探偵図鑑に杉下右京を紹介しており、自身もS.9-10でカメオ出演している。
和泉聖治監督と交流があるということで、映画監督の三池崇史氏もS.10-16に特別出演した。

長期放送されている宿命か、過去に登場したゲスト出演者が別の役で再登場することが非常に多く*4、同じ役での再出演も一定数ある。
前者は被害者役と犯人役の両方を演じる人から、逆にほとんどの回で被害者役か犯人役の片方に偏っている人まで、役柄は人によって多種多様となっている。
また、月本幸子や青木年男のように、ゲスト出演を経てレギュラー入りする人物もいる。


【あらすじ】

警視庁の陸の孤島と呼ばれる窓際部署、特命係。ここは、文字通り特別に命令がなければ仕事がない閑職であり、捜査権も逮捕権も認められておらず、どこの部署にも属していない浮遊部署でもある。
メンバーには、抜群の知識と推理力を持ちながらもそのユニークな人柄と強すぎる正義感が災いして周囲からは変人扱いされ、ある事件でここに追いやられたキャリア警部・杉下右京が係長としてただ1人いるのみだった。
やがて、ここは上層部が不要と判断した人材を送り込み、右京の性格とあいまって自然に辞めさせる役割を持っていき、いつしか右京は特命係ともども「人材の墓場」と呼ばれるようになっていった。

しかし、捜査一課から左遷された亀山薫、元々は右京と特命係の必要性を判断するスパイの任を受けて警察庁から表向き左遷された神戸尊、右京直々の指名によってスカウトされた甲斐享、法務省からの出向を経て自ら特命係を志願した冠城亘の4人だけは、最低でも3年以上と長期にわたって在籍した。時に右京と対立しながらも、協力して事件を解決していく。


【主な登場人物】

字幕放送では、右京が黄色、相棒が水色、それ以外の人物は白で表記される。
演の項はドラマ版 / 舞台版のキャスト。

警視庁特命係

警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課(組対5課)の片隅に押し込められた、仕事がない庁内一の窓際部署。「陸の孤島」「人材の墓場」とも呼ばれており、失態を犯した人材を送り込んで自然に辞めさせる役割を持つ。亀山薫が左遷されるまでにも6人が配属され、全員1週間も経たないうちに退職していった過去がある。

演 - 水谷豊(小学生時代:新井真悟) / 真飛聖

このドラマの主人公で、細かいことが気になる特命係の係長。階級は警部補→警部。生年月日は不明だが、S.1開始時45歳。全話に登場。
東京大学法学部を卒業後、キャリアとして警察庁に入庁。3年間のスコットランドヤード研修を経て経済事件を扱う捜査二課に出向し、大物フィクサーの摘発に関わるなど辣腕をふるう。
1987年に外務省公邸で人質籠城事件が発生すると、その頭脳を見込んで、当時公安部参事官だった小野田公顕が結成した非公式部隊「緊急対策特命係」に招集され、作戦参謀として犯人と交渉し、粘り強く人質を解放していった。
しかし、アメリカ国務長官来日による配慮から早期解決を主張する小野田と対立して作戦参謀を解任されてしまい、事件は隊員と人質にも死者が出る大惨事で終わった上に、その責任を全て押し付けられる形で警視庁の片隅に押し込まれてしまう(S.1-11)。

紅茶チェスをたしなむ紳士な名探偵で、鋭敏な頭脳と豊富な知識を有するがとんでもない変人であり、全く空気を読まず、犯罪を決して許さず厳格なまでに法遵守を求める*5など、人格面では問題人物としか言えないことから周囲から煙たがられている。
本領は頭脳労働なのに格闘術も習得していて、性格以外は完璧超人。

相手に関係なく常に慇懃無礼な敬語で話すが、罪の重さを自覚しない悪質な犯人に対してはプルプル震えながら強い口調で叱責することもある。
一部の回を除き、長らく車の運転は相棒に任せていたが、S.11からは愛車のフィガロが登場し、享や亘を乗せて自ら運転する場面も出てきた。


演 - 寺脇康文(少年時代:黒須貴之)

PS.1~S.7-9まで在籍。前の6人と同じように失態を犯して左遷された右京の初代相棒で、通算7人目。階級は巡査長→巡査部長。1966年7月23日生まれ。新潟県出身。血液型はB型。
城東大学法学部を卒業後、警視庁に入庁。所轄署勤務を経て捜査一課に配属されるが、遭遇した指名手配犯を逮捕しようとして逆に人質になる失態を犯し、特命係に左遷される(PS.1)。
まず体が先に動く熱血系体力バカで、頭を使うことが苦手。人情に厚いが右京に巻き込まれてよく不幸な目に遭う。

当初は露骨に右京のことを敬遠しており、特命係の一員であることを否定する場面も見られたが、最終的には彼の不確かな推理にも命を預けられるほどに信頼するようになった(S.7-9)。
食べた料理の食材段階で起きたことから来る違和感を察知し、プロのワイン評論家も大絶賛するほどの優れた舌を持つ。
遭遇した時に伊丹憲一がものすごく独特の口調で言う「特命係の亀山ぁ~!」はお約束のセリフだった。

NGOのスタッフだった高校時代の友人・兼高が殺害されたことを機に、彼が生前活動していた政情不安定な国・サルウィンへ渡航(S.7-2)。そこでの惨状を目の当たりにした薫は、彼の意志を継ぐことを決意し、警視庁を退職。右京たちに別れを告げ、妻の美和子とともにサルウィンへと向かった(S.7-9)。
その後も、過去の回想シーンや右京たちの会話の中で定期的にその存在が語られている。
コーヒー派で特命係にあるコーヒーメーカーは元々彼のものだが、S.14-18にてついに故障し、同型のものが角田課長によって発注されている。


演 - 及川光博 / 壮一帆

S.7-最終話~S.10-最終話まで在籍。上層部からの特命でスパイとして配属された右京の2代目相棒で、通算9人目。階級は警視→警部補→警視。1970年2月1日生まれ。血液型はO型。
中央大学法学部を卒業後、警視庁に入庁。警備部警備第一課警備情報第4係への配属を経て推薦組として警察庁警備局警備企画課に採用され、課長補佐時代には防犯カメラによる顔認識システムの開発を主導していた。
しかし、小野田ら警察庁上層部からの特命により、右京の必要性を見極めるために二階級降格による左遷の体で特命係に差し向けられたが(S.7-最終話)、その裏には彼も知らない警察庁の陰謀が隠されていた(S.8-最終話)。

薫とは正反対なインテリ系のおぼっちゃまで頭の回転が速く、的確な発言や推理をすることも多い。女性の扱いにも手馴れたプレイボーイでもある。
歳の割に中途半端に甘さと青さが抜け切っておらず、時々熱くなって右京の正義感に異を唱えることもあった。
トリオ・ザ・捜一や陣川からは、名前を音読みにした「ソン」と呼ばれていじられていた。大河内春樹とは古くからの付き合いらしく、2人で会うこともしばしば。
ゲロルシュタイナーを好み、GT-Rを愛車とするが非常に運転が荒く、右京からも苦言を呈されている。

警備部時代には友人だった女性が殺害され、裁判で偽証を行ったが、被告が実は冤罪だったため、贖罪の念を抱くようになる(S.10-1)。
そして、クローン人間が絡む事件で右京を屈服させた手腕を長谷川宗男に評価され、警察庁長官官房付に異動となった(S.10-最終話)。
薫とは違って右京との交流は途絶えておらず、その後も定期的に再登場して彼を手助けしているほか、劇場版III・IVでは後輩の相棒である享や亘とも共演を果たしている。


演 - 成宮寛貴(小学生時代:橋爪龍、中学生時代:上田晟人)

S.11-1~S.13-最終話まで在籍。所轄の新米刑事だったところを特命係にスカウトされた右京の3代目相棒で、通算10人目。階級は巡査部長。警察庁次長・甲斐峯秋の次男で、愛称はカイト。1983年7月7日生まれ。血液型はAB型。
早慶大学政治経済学部を卒業後、警視庁に入庁。交番勤務を経て署長推薦の選抜試験に合格し、中根署刑事課捜査一係に配属されたが、香港を旅行中に出会った右京と一緒に事件を解決したことで、彼から引き抜かれる形で特命係に配属された(S.11-1)。
年上のCA・笛吹悦子と交際中。

歴代相棒に比べて若いこともあり、薫のように感情的になりやすく、S.12までは犯人や関係者に対して暴力的な行為におよぶこともあった。頭脳面では尊に準ずる能力を持ち、的確な発言や推理をすることも多い。
一方で、親子仲は非常に冷え切っており、父からは秀才な長男とは違って「息子としても警察官としても出来が悪い」と酷評され、一日でも早く辞めてほしいと思われている。享の方も一切の力を借りずにやってきたため、「親のコネ」や「七光り」という言葉には過敏に反応し、互いにいがみ合う関係である。
とはいえ、父の侮辱に関しては怒りを見せることもあり(S.12-1)、心から嫌っているわけでもない模様。

飲み物はコーラ派。歴代相棒では珍しく運転するシーンが少なく、普段は右京や悦子に任せている。
S.13では悦子から父との和解を条件に結婚すると告げられ、さらに彼女の妊娠も判明したが、最終話では…。


演 - 反町隆史

S.14-1から登場し、S.15-1より在籍。元法務省という異色の経歴を持つ右京の4代目相棒で、通算11人目。階級は巡査。1975年2月9日生まれ。血液型はAB型。
早慶大学法学部を卒業後、法務省に入省。刑事局総務課企画調査室長を務めていた時、人事交流に際して「現場に興味がある」との理由で、警察庁ではなく警視庁に警務部付として出向してきており、特命係の部屋に住み着いて暇を持て余していた(S.14-1)。
そのため、シリーズ初となる「警察官ではなかった相棒」。
薫と同じコーヒー派だが、コーヒーミルから豆を挽く本格派である。愛車はスカイラインセダンだが、初期は右京の運転する車中で気分を悪くする場面があった。

飄々で掴みどころのない性格や、右京に匹敵するほどの真実究明の強さと目的のためなら手段を選ばない大胆さを持ち、異色の経歴も含めてこれまでの相棒とは一線を画す人物である。
実際に、彼に事件を解決してほしいという理由で、法務省権限を駆使して事件の早期解決を妨害したことすらあるS.14-15)。
しかし、その行き過ぎた「妨害」が祟ってついに左遷の危機に陥るが、日下部彌彦法務事務次官の計らいで正式に警視庁入庁を果たした(S.14-最終話)。
だが、捜査妨害による報復人事で特命係配属は叶わず、総務部広報課で社美彌子の部下になっていた。実は日下部から彼女の身辺調査を依頼されており、美彌子にそのことを示唆して「離れたほうがお互いのためになる」と半ば強請りな交渉を持ちかけることで特命係に戻ってきた(S.15-1)。


トリオ・ザ・捜一

伊丹憲一三浦信輔→出雲麗音*6芹沢慶二からなる、警視庁刑事部捜査第一課7係の刑事3人組。レギュラーキャラクターであり、ほぼ毎回登場する。
この手のドラマにありがちなかませ犬かと思いきや、やたらキャラが立っている上に時に意外な一面も見せるため、コアなファンが多い。
麗音を除く3人は捜査権もないのに勝手に捜査に加わってくる特命係を疎ましく思っており、事件現場や取調室に入ってくるたびに露骨に嫌そうな表情をし、厄介事を押し付けることもある。
もっとも、能力は認めているので何かと協力することも多い。

初期は伊丹と三浦のコンビで、芹沢の登場後も3人で行動することは少なく、三浦と芹沢が交代しながら登場していたが、やがてトリオとして定着していった。
しかし、S.12-1で三浦が引退したことで伊丹と芹沢のコンビになっているが、S.13-4では三浦の後任として人事交流で警察庁刑事局に出向していた若き女性警部補の浅木真彩(演 - 原田夏希)が一時的に配属され、1年ぶりにトリオが復活した。
そして、S.19-1では銃撃事件を受けて交通機動隊から異動してきた出雲麗音が加わり、久々の3人体制となった。
ちなみに、「トリオ・ザ・捜一」の名称は公式が命名した愛称ではあるが、作中で言及された場面はない。

理由は不明だが、S.3では伊丹と三浦は警部補、芹沢は巡査部長の階級になっている。

  • 伊丹憲一(いたみ けんいち)
演 - 川原和久 / 真野すがた

PS.1から登場。トリオのリーダー格で階級は巡査部長。
特命係のことを目の敵にしており、出くわすたびに嫌そうな表情をするのがお約束のパターン。しかし典型的なツンデレでもある。
一方、上司からの理不尽な命令には啖呵を切って見せるほか、不正や圧力など筋の通らないことを嫌う熱血漢の一面も見せる。
プライベートはあまり充実しているとはいえないようで、恋愛下手からかトリオでは唯一パートナーがいない。フルーツサンドが好物で、芹沢によれば腹を下すという理由で牛乳は苦手らしい(S.19-16)。
スピンオフ2作目『相棒シリーズ X DAY』ではサイバー捜査官・岩月彬(演 - 田中圭)とともに主人公を務める。


  • 三浦信輔(みうら しんすけ)
演 - 大谷亮介 / 眉月凰

PS.2~S.12-1まで登場。トリオの最年長でなだめ役。7係の主任を務める。階級は巡査部長→警部補。トリオ唯一の既婚者。
疎ましく思ってはいるが、特命係に対しては比較的穏健な態度で接しており、感情的になりやすい伊丹をなだめるなど、トリオのブレーキ役を担う。
S.12-1では警部補への昇任試験に合格し、7係の係長に就任するが、甲斐次長誘拐事件の捜査中に太ももを刺される重傷を負ってしまう。命に別状はなかったものの、一生杖が手放せないほどの後遺症が残り、内勤の慰留も固辞して退職することになった。
S.14-10で久々に登場。全国を放浪する旅人のような生活を送っており、花の里で右京と再会し、杯を交わしつつ本多篤人の情報を提供している。

PS.1では特殊犯捜査一係の室谷警部補というよく似た人物が登場している。
また、かつて大谷氏と事実婚の関係にあった高畑淳子氏もS.3-17に出演している。


  • 芹沢慶二(せりざわ けいじ)
演 - 山中崇史*7 / 夕霧らい

S.2-4から登場。トリオの最年少(現在は中堅)でお調子者。階級は巡査→巡査部長。交際中の彼女がいる。
伊丹や三浦とは違って特命係に対する反感は少なく、うっかり捜査情報を漏らしては2人に頭を叩かれるのがお約束だった。
初登場のS.2では準レギュラー的扱いだったことから登場しない回も多く、クレジットも単に「芹沢刑事」名義だったが、S.3以降は名前が明らかになるとともにレギュラーキャラクターとなった。
長らくトリオの下っ端的存在だったが、特命係に配属された後輩刑事の享に対しては先輩風を吹かして何かとかわいがっていた。しかし、その後にやってきた亘や麗音に対しては一転して上から目線で接し、特に後者に対しては先輩として徹底的にいびっており、特命係に捜査情報を漏らす役割も彼女に受け継がれている。

S.1-1ではよく似た狙撃手が登場しているほか、弟の山中聡氏もS.2-18やS.16-17に出演している。
また、同姓同名の俳優である山中崇氏ともS.17-7で共演している。


  • 出雲麗音(いずも れおん)
演 - 篠原ゆき子

S.19-1から登場。初のレギュラー女性刑事で階級は巡査部長。
元々は交通機動隊の白バイ乗りだったが、パトロール中に何者かに銃撃されて重傷を負い、一命は取り止めたものの後遺症が残って復帰を断念。美彌子からの依頼を受けた衣笠の鶴の一声で捜査一課7係に転属するという異例の人事になった(S.19-1)。
しかし、内村や伊丹からは「捜査一課は男の職場だ」と否定的であり、周囲の男たちからも「白バイ上がり」と快く思われていないが、本人は性別格差などどこ吹く風のように受け流しており、初期の亘のように時に大胆な行為に出ることもある。
伊丹や芹沢とは違って特命係とは友好的な関係になっており、初期は彼らの姿を見ると喜んでいた場面もあったほか、2人に内緒で協力するというこれまでの芹沢の役割を担っている。
裏設定として、家に帰ったらバイク雑誌を眺めながら一人晩酌するのが日課で、捜査一課配属直後の髪型がオールバックだったのは「なめられないように(したつもり)」という理由で、好きな音楽はエレファントカシマシであるという。


○特命係行きつけの小料理屋

事件の状況を整理したり、解決後は女将とその内容について語り合ったりするのが本作のお約束となっている。

○花の里

レギュラーや準レギュラーをはじめ、各回ゲストが訪れることもある。一般客の姿はあまり見られないが、一部回で訪れる場面がある。
席はカウンターのみで10席程度。S.4までは外観・内装と周辺の風景がシーズンごとに異なっていた。初期は代々木に店を構えていたようで、他の従業員やテレビの存在が確認できた。名前は右京の遠縁の杉下花(演 - 原沙知絵)が由来。
PS.では「新ふくとみ」という別の店だった。渋谷にあった実在の店がモデルとなっており、クレジットにも記載されたが、店主の死去によって「花の里」に変更された。

  • 宮部たまき(みやべ たまき)
演 - 益戸育江*8 / 桜一花

PS.1~S.10-1まで登場。右京の元妻で「花の里」の初代女将。着物の似合う和風美人。生年月日は不明だが、S.1開始時38歳。
右京と離婚したのは事実だが、信頼関係は変わっていないようで、夫婦以上の絆で結ばれている。
S.10-1にて突然店を畳み、世界放浪の旅に出た。

その後、益戸氏が2016年10月25日に大麻取締法違反容疑で逮捕されたため、当面の間は彼女の出演回の再放送が自粛され、劇場版IIの再放送では出演シーンがカットされていたこともあった。


  • 月本幸子(つきもと さちこ)
演 - 鈴木杏樹

S.4-19で初登場。この世のツキというツキに見放され、夫を殺したヤクザの愛人にまで落ちぶれた、名前に反してツキのなかった女性。
同話にて、ヤクザを拳銃で撃ち海外逃亡しようとした時にエンストして、あろうことか右京と遭遇してしまい、最終的に逮捕される。服役中にも、脱獄や警察内の陰謀に巻き込まれたりしてしまっており、やっぱりついていない女(S.6-11~12)。
出所後、一度は豪邸の家政婦の職を得たが、つきすぎている境遇を疑り過ぎて右京たちに相談する。トリオ・ザ・捜一なども巻き込んだ末単なる早とちりだと判明し、右京の薦めで「花の里」2代目女将となり、レギュラー入りを果たした(S.10-12)。
これまで波瀾万丈の人生を送っていたこともあってさまざまな幸不幸を経験したためか、発言に重みがあり、その言葉が幾人かの支えや導きになることもある。
しかし、S.17-19では…。


○こてまり

花の里とは違って「警察官立ち寄り所」の札を掲げており、カウンターに加えて座敷席もある。

  • 小出茉梨(こいで まり)
演 - 森口瑤子(高校生時代:早川りこ)

S.18-最終話から登場。「花の里」に代わる特命係の新たな行きつけの店となった小料理屋「こてまり」の女将。第八西高校出身。
元々は「小手鞠」という、内閣官房長官や各界著名人からひいきにされていた赤坂の芸者だったが、引退して「こてまり」を開業。古くからの付き合いである甲斐さんの紹介で特命係と知り合い、彼らの新たな行きつけの店となった。客足はさっぱりだが、店は趣味でやっているとのこと。
右京とは対照的に細かいことは気にしない主義だが、自身の深い話題を話したがらない点では似ている。


○相棒の恋人

  • 奥寺美和子(おくでら みわこ)
演 - 鈴木砂羽

PS.1~S.7-9まで登場。薫の恋人で当初は帝都新聞社会部の記者だったが、S.5以降はフリージャーナリストに転身。「~したまえ」が口癖。1970年11月12日生まれ。
自身の浮気によりS.3-3で破局したものの、S.4-最終話でめでたくゴールイン。S.5以降は「亀山美和子」名義となり、インド転勤後は美和子スペシャルの製造やラブラブTシャツを作ったりとキャラ崩壊。
S.7-9にて、退職した薫と共にサルウィンへ旅立った。


  • 笛吹悦子(うすい えつこ)
演 - 真飛聖

S.11-1~S.13-最終話まで登場。日本国際航空のCAで享の年上の恋人。渋谷での合コンで享に家まで送ってもらったことから交際をスタートし、現在は半同棲中。特命係の捜査に協力することもある。ボールルームダンスが得意。
一方で甲斐親子の確執には苦慮しており、和解を結婚の条件にするなど、なんとか2人の仲を取り持とうと苦心している。
S.13-14~15では享との子どもを授かったことが判明したが、同時に白血病の発症も発覚し、入院を余儀なくされる。幸い治療は順調に進んでおり、うまく行けば出産も可能であることが語られた。

真飛さんは元宝塚歌劇団のトップスターで、舞台版で右京を演じていた。


○レギュラーキャラクター

○刑事部

演 - 片桐竜次 / 星原美沙緒

PS.1から登場。警視庁刑事部長で階級は警視長。名前が明かされたのはS.5からで、それまでは「内村警視長」表記だが、実はS.2-16で一瞬映っている。血液型はB型。
毎回勝手に捜査をする特命係に対し、「お前たちは首を突っ込むな!」などと一喝するが、大抵無視されるのがお約束。悪人面。所詮小物で自身の出世や保身以外に興味がなく、上の方針によって態度がコロコロ変わることも多い。たまにミスを犯したトリオ・ザ・捜一を説教することもある。初登場時は部下に対しても敬語で話していた。
特命係を心底疎んでいたが、最近は活用法を見いだした模様で、私用で動かしたり、重大事件において万が一の際の責任を右京や中園に押しつけつつも右京の提案を聞き入れたりすることもある。こちらも時々萌キャラとなる。
S.16-最終話では裏社会との癒着が言及されており、S.19-10では昵懇の間柄である「扶桑武蔵桜」が絡む事件で重傷を負い、一度は死亡宣告されるも奇跡的に蘇生した。
しかし、「出世のために蔑ろにしてきた正義を取り戻したい」と宣言し、扶桑武蔵桜も容赦なく摘発したり、特命係と固く握手を交わして寛容になったりするなど、臨死体験を機に文字通り生まれ変わったようだ


演 - 小野了

PS.1から登場。警視庁刑事部参事官で階級は警視正。生え際が気になる内村の腰巾着。内村ともども名前が出たのはS.5からで、それまでは「中園警視正」表記。血液型はA型。
内村と同じように特命係を疎んでおり、彼とセットで登場しては、2人を説教するのがお決まりのパターン。しかし彼ほど嫌ってはおらず、たまに右京を評価しているような発言をしたり、捜査に参加させたりすることもあるほか、消息を絶っていた右京が生きていたことを知った際には満面の笑みで喜んでいた。
近年では横暴な内村の言動を腹に据え兼ねて反発することも多く、彼の失脚後は自分が刑事部長の椅子に座るという野望を持っていたり、彼が転生して衣笠に楯突くようになったことで板挟みになった際は思わず「なんで生き返ったりなんかしたんだ」と吐露するなど、心底彼に同意しているというわけではない様子も見せる。
家族構成は娘と霊感の強い妻。本人は大切に思っているようだが、当の2人からは軽んじられている様子。


○刑事部鑑識課

演 - 六角精児 / 華形ひかる

PS.2~S.14-最終話までレギュラー登場。警視庁刑事部鑑識課で階級は巡査部長。血液型はB型。所轄署の鑑識係にいたところを本庁に引き抜かれた経緯がある。
まさかのスピンオフ映画が作られた鑑識。嫁に逃げられ、未だに探している。その嫁が美人なのが非常に苛立たしい。
右京とは落語仲間。鉄道・ゲーム・ギター・昆虫・漫画喫茶と、右京に負けず劣らず多趣味で存在感が強い人物。
回を増すごとに登場頻度や特命係との交流が増え、右京のもう1人の相棒と呼んでも差し支えないくらいになっているが、自身の都合に構わず働かせたり、早朝に呼びつけた挙句水臭い態度をとったりする右京の態度に反発することもある。
長年特命係を支えていたが、S.14-最終話で突如警察学校教官への異動辞令が下され、右京と亘に別れを告げた。前触れもなく突然卒業となってしまったため、その理由は後付けという形でS.15-13で補完されている*9
劇場版IVでは教官として登場するが、上からの命令や早く現場に復帰したい思いから、特命係と関わりたくない態度を露骨に出すようになっていたが、そんなことを気にする右京ではないので効果は薄く、結局は渋々ながら力を貸している。
諦めたのか、S.16-5で久しぶりに登場した際は割と協力的であった。

PS.1では同名の監察医が登場していた。


  • 益子桑栄(ましこ そうえい)
演 - 田中隆三

S.15-1より登場。米沢の後任として登場した新たな鑑識で階級は巡査部長。
現場検証中は刑事すら立ち入らせようとしないなど、米沢とは違うベクトルで職人気質な人物。
同期の伊丹と親しく、彼の個人的な依頼で鑑識を動員することもある。米沢とは違って当初は特命係に対して邪険に接していたが、シーズンが進むにつれて態度は徐々に軟化してきている。伊丹と同じく圧力が嫌い。
一方、いかつい言動とは裏腹に好きというギャップがあるほか、釣りが趣味のようで亘が手に入れたレア物写真集や釣りの穴場といった買収に負け、特命係に協力することもある。


○組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課

通称「組対5課」。特命係の隣に位置しており*10、S.4までは生活安全部の薬物対策課だったが、現実の警視庁の組織改革に合わせ、S.5から現行の名称になっている。

演 - 山西惇(中学生時代:吉田晴登) / 未涼亜希

PS.2から登場。特命係の隣にある、生活安全部薬物対策課→組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課の課長。階級は警視。
毎回「ヒマか?」と言いながらコーヒーを淹れに特命係の部屋に入ってきて、会話に首を突っ込んでくるのがお約束。忙しいはずだがこの人の方がよっぽど暇に見える。
米沢と並んで特命係の能力を高く評価する数少ない人物で、捜査への協力も割と快く応じてくれる一方、組対5課などの摘発の際には協力させているため、お互いに持ちつ持たれつやっている。
気さくな性格で飄々としているが、叩き上げで警視に出世しただけあってなかなかの切れ者で、暴力団や薬物・拳銃の捜査については一流の腕を持っており、「角田課長がよろしく言っていた」の一言だけでたいていのヤクザが顔を引きつらせているあたり、その道ではかなりのプロであることがわかる。
そして、組織犯罪対策部は仕事柄作中でも有数の戦力部隊で、たまに暴力団と格闘しているほか、普段の温厚な印象から一転、怒鳴りつけたり暴行を加えたりすることがある。その戦闘力は圧倒的で、部下ともども出撃したら大体のヤクザ半グレは確保されている。


  • 大木長次郎(おおき ちょうじゅうろう)
  • 小松真琴(こまつ まこと)
演 - 志水正義(大木)、久保田龍吉(小松)

PS.1~S.17まで登場。角田の部下で、ほぼ毎回特命係を窓から覗いている薬物対策課→組対5課の2人組。階級は巡査部長。会話をすることもあるが、セリフがなければ役名は表示されないことも多い。名前が明かされたのはS.6からで、それ以前は「大木刑事」「小松刑事」、PS.では単に「刑事」表記。
薫や伊丹とは同期の間柄。ヤクザ絡みの事件やガサ入れが必要な時は、特命係に捜査協力することもある。
もちろん本人たちも優秀な刑事であり、昔彼らの世話になったヤクザは大体ビビって接している。
ちなみに、名前に反して大きい方が小松、小さい方が大木であり、特命係に来たばかりの享が間違えたことがある。

なお、大木役の志水氏は2018年9月27日に逝去。撮影順の関係で第1話~第3話と第8話に出演しており、病気の影響からか痩せているようにも見える。第1話の最後には写真とともに追悼テロップが表示された。彼のその後の行方については不明。
また、S.18以降は小松の姿も確認されておらず、彼のその後の動向についても不明。ただし、2人とも公式サイトの相関図には引き続き掲載されている。


○サイバーセキュリティ対策本部

『X DAY』などに登場した、岩月彬らが所属する生活安全部のサイバー犯罪対策課とは別の部署なので注意。設立には衣笠藤治副総監も関わっている。

  • 青木年男(あおき としお)
演 - 浅利陽介

S.14-15で初登場し、S.15からはレギュラーとして登場。サイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官で階級は巡査部長。1987年11月1日生まれ。血液型はAB型。文教館大学経済学部卒で情報処理安全確保支援士(登録情報セキュリティスペシャリスト)の資格を持つ。
元々は区役所勤めの公務員。自宅の向かいで起きた女子大生殺人事件の唯一の目撃者で、その光景をビデオで撮影していたにもかかわらず、「警察に協力しなければならない義務はない」と捜査協力を一切拒否するほどの異常な警察嫌い*11
最終的に右京の策に陥って面通しさせられ、ビデオも提出するはめになったが(S.14-15)、この一件で屈辱を味わわされた右京と亘に復讐すべく、父親と竹馬の友である衣笠副総監のコネで警視庁に入庁し、新設されたサイバーセキュリティ対策本部第5課の特別捜査官になった(S.15-1)。
以来、特命係とは友好的に接しており、米沢に代わる新たな協力者となっているが、初期は2人への恨みを晴らすために裏で暗躍する場面も見られた。
今でも嫌味を言ったり変な噂を流したりと嫌がらせすることも。

かなりの偏屈で日頃から嫌味な言動が多く、その性格から本人も友だちが少ないと公言しており、同期でもある亘が数少ない友人である。
…が、実際には年齢や身長差もあってか、同期とはいえ階級上は格下の彼からは常にため口で、頭や顔を撫でられたり右京ともどもいいように利用されたりと、扱いは若干雑だが。
総じて人間嫌いのように見えるが、意外と女性や動物に対しては真摯な一面を見せることがある。
とはいえ、警察の不祥事をたびたび記事にする楓子のことは目障りと思っていたらしく、ついには彼女をエスカレーターから突き落とす事件を起こしたが、特命係によって暴かれる。ひたすら過失傷害を主張し続けた末、彼の真意を察した衣笠の配慮で特命係に左遷されることになり、内村のツテでケジメもつけられた(S.16-最終話)。
その後は部屋の一角を仕切りで区切って引きこもり、2人とは極力関わらない姿勢を取っており、伊丹から「特命係の青木年男~!」と呼ばれた際には、初期の薫のように特命係の一員であることを否定する場面もあった。
しかし、衣笠の危機を救った功績が評価され、ようやく古巣に復帰したが(S.17-10)、その後も特命係との関わりは続いている。

S.19では従来の敬称呼びから一転、「何様のつもりだ冠城亘」「黙ってろ冠城亘」など「~冠城亘」という形で彼の方から亘にため口を叩くようになったほか、右京の恋愛事情に野暮な詮索を入れた上に噂として流して彼をガチ切れさせるなど相変わらずこすい暗躍を続けている。
どうも自分の優秀な実力を発揮できる状況になると俄然やる気になるらしく、それが嫌いな特命係の依頼であってもノリノリで調べ上げるドラえもん有能サイバーポリスマンと成り果てており、自ら「杉下さんの知恵袋」を自負する場面も。
相変わらず皮肉で嫌味なキャラながらも、有能で便利かつ独特な個性を見せるその存在は視聴者にもすっかり信頼されており、近年では終盤自ら犯人に推理を披露することも増えたことから、彼が出る=事件解決間近な印籠のような役割になりつつある。
無論相変わらず好みは分かれるはずだが、嫌味を叩いた後ぞんざいに扱われたり、必死になって証拠品を捜索し見つけた時はすごく嬉しそうにしてたり、ゴミをきちんと持ち帰ったりと、コミカルな面でドラマに馴染んでいると言えるだろう。

浅利氏はS.6-10にも出演している。


○準レギュラー

○警視庁

演 - 神保悟志

S.2-1より登場。警視庁警務部人事第一課主任監察官で、S.8以降は首席監察官である監察担当理事官。階級は警視→警視正。警察庁キャリアとして警視庁に出向中。
当初は特命係から厳しい印象を持たれていたが、内心では彼らに期待していた節もあり、腹心の部下が遺体で発見された事件を機に、比較的良好な関係を築くようになった。
しかし、職務に対しては忠実であるため、監察官としての立場から対立することも多い。
いつもかじっている錠剤から「ピルイーター」の異名を持つ*12
なぜかそれを隠そうとしているが、右京と薫には自分から白状し、亘からは自力で見抜かれている。


演 - 原田龍二

S.3-6で初登場。捜査一課一係の経理担当で階級は警部補。通算8人目の相棒。美奈子(演 - 水崎綾女)という妹がいる。大阪府寝屋川市出身。
経理担当だが刑事になる夢が捨て切れず、2度も誤認逮捕を起こして特命係に左遷される(S.3-6)。欠員が生じたことですぐに復帰するものの、S.6で再登場して以降はたびたび特命係に厄介事を持ち込んでおり、S.8・S.15・S.17を除く全シーズンに最低1回は必ず登場している。

真面目かつ実直で人柄もいいが、直情径行で思い込みが激しく、人の話を全く聞かない性格。美人に弱く、毎回のように事件で関わった女性に惚れるが、毎回のように撃沈して「花の里」で酔いつぶれるのがお約束。酒癖も悪く、酔うと「(お)杉さん」などの馴れ馴れしい呼称になってしまう。
しかし、S.14-12は違った。この時はまさに我が世の春到来だったが…。

右京に対しては尊敬の念を抱いており、「敬愛する刑事」と公言している。以降にやってきた尊や享に対しては特命係の先輩という立場で接していたが、亘に対しては一転、コーヒー通や法務省からの出向ということで「先輩」と呼んで慕っており、彼が巡査として警視庁に入庁してからも変わっていない。
また、青木には刑事の先輩という立場で接している。

S.14-12の事件の後はスコットランドヤードへ研修に行き、S.16-11で帰国。ロンドンで知り合った女性に関する相談を持ちかけ、事件解決後は捜査二課への配属が決まり、念願の刑事になった。
S.17には登場しなかったが、S.18-16で久しぶりに登場。「捜査二課のエース」を自称しているようだが、有給を取ってまで殺人事件の捜査をしていることから、あくまで一課への配属が夢である様子。

原田氏の弟である本宮泰風氏も劇場版II, S.11-11, S.17-10に出演している。


  • 社美彌子(やしろ みやこ)
演 - 仲間由紀恵

S.13-1より登場。ロシア人スパイ、ヤロポロク・アレンスキーの亡命に絡む連続殺人事件で特命係と関わったキャリアウーマンで階級は警視→警視正。1974年5月3日生まれ。血液型はO型。
東京大学法学部出身で将棋部に所属しており、右京と同じ恩師に学んでいた。卒業後はキャリアとして警察庁に入庁し、組対2課や長官官房国際課への配属を経て、内閣官房情報調査室に出向していたが、上記の事件を受け、警視庁総務部広報課長に就任した(S.13-1)。
S.14では出番がなかったが、S.15から再び登場。広報課に配属された亘の上司となったが、彼から自身の身辺調査を行っていることを明かされると、亘を特命係に異動させるよう甲斐さんに依頼した(S.15-1)。
世間からは「美人広報課長」として知名度も高い。

特命係の能力は認めており、全幅の信頼を置いているが角田や青木のように決して馴れ合うことはなく、うまく口車に乗せて巧みに利用することさえある。
甲斐さんからの信頼も厚く、秘密裏な調査を請け負ったり相談事をしたりしている。
スパイの協力者を「国賊」と言い切って断罪する一方、ヤロポロクとは男女の関係になっており、その間に設けたと思われる娘・マリアがいる。そのため、彼との関係について追及や脅迫を受けたりするなど、不幸な出来事には事欠かない。
S.17では仲間さんの産休明けで第10話より復帰し、S.19-1では女性の立場向上を狙うべく、「警視庁ガールズボム(KGB)」のメンバーでもある麗音の捜査一課配属を衣笠に働きかけた。

仲間さんの夫の田中哲司氏もS.8-14に出演している。


  • 衣笠藤治(きぬがさ とうじ)
演 - 大杉漣→杉本哲太

S.15-1から登場。警視庁副総監で階級は警視監。権力に固執する典型的官僚ではあるが、サイバーセキュリティ対策本部の設立にも関わるなど、警察組織の改革にも意欲的に取り組む野心家の一面も見せる。1959年10月2日生まれ。血液型はB型。
明慶大学法学部を卒業後、キャリアとして警察庁に入庁。神奈川県警本部長や長官官房総括審議官などを歴任。
法務省をクビになって警視庁に入庁した亘に対し、一度は捜査妨害による報復として非捜査部門の総務部に追いやったものの、美彌子からの依頼を受けた甲斐さんの頼みで特命係へ異動させた(S.15-1)。

愛娘の里奈が唯一の目撃者となった事件以降(S.15-11)、初期は特命係だけでなく政敵の甲斐さんをも明確に敵視し、両者まとめて葬り去ろうと画策していた場面も見られた。
しかし、特命係が事件を未然に防いだ際は内々に感謝状と金一封を贈呈しており、甲斐さんとあんみつを食べながら「出来の悪い子」について語るなど、本心から嫌っているわけではない。

青木の父とは「親友」の間柄で、彼が警視庁に配属されたのは衣笠のコネによるものである。青木が楓子を突き落した事件では、動機が週刊フォトス嫌いの自身を慮っての行動であると解釈し、甲斐さんに頭を下げてまで処分を特命係への左遷にとどめた(S.16-最終話)。
そして、自らの危機を救った彼の行動を評価し、幹部への根回しで古巣へと復帰させた(S.17-10)。

大杉氏は2018年2月21日に逝去。後任には杉本哲太氏が起用された。大杉氏は撮影に参加してしたものの全て撮り終えてなかったため、改めて杉本氏で撮影し直すことになったという。S.16-18の最後には2018年2月21日には追悼テロップが表記された。
なお、大杉氏はS.2-6、杉本氏はS.5-11にも出演している。


○警察庁

演 - 岸部一徳 / 夏美よう

S.1-1~劇場版IIまで登場。警察庁長官官房室長で階級は警視監。通称「官房長」。1947年6月4日生まれ。
東京大学法学部を卒業後、キャリアとして警察庁に入庁。1987年の公安部参事官時代には外務省公邸籠城事件を解決するため、非公式に「緊急対策特命係」を結成。作戦参謀に当時捜査二課のエースだった右京を招集し、SATから精鋭5名を選抜した。
しかし、アメリカ国務長官来日の知らせを受けたことで強行突入の構えを見せ、拒否する右京を解任。結果、事件は多くの死者を出す大参事で終わってしまい、上層部の判断で右京は特命係に押し込められてしまう(S.1-11)。対照的に、彼自身はその後も出世コースを歩み、「チヨダ」の管理官や公安部長などを歴任して現在に至るが、内閣官房長官の怒りを買って一時期長官官房教養課長に降格されたこともある(S.3-2~3)。

特命係に対しては基本的に協力的で、自ら後ろ盾となって処分の先延ばしや復活に寄与する一方、右京とは違って大局的な目で犯罪を見逃すことも許容しており、特に警察組織や政府が絡んだ事件では、体裁や国益を守る立場からしばしば対立している。特命係最大の味方で、最大の敵。
右京とは上記の事件から因縁の関係といってもいいが、今では一緒に食事に行くなど不思議な縁で結ばれている。
S.6-最終話で彼が発言した「杉下の正義は時に暴走するよ」という言葉は右京の性格をよく表した言葉であり、実際にその言葉通りの事態になることもしばしば。
だが、自らを殺していい人間に右京を含めるなど、本心では罪悪感も抱いている(S.1-11)。

劇場版IIではかねてから予定していた警察庁の警察省への格上げを実現すべく、金子文雄警察庁長官とともに警視庁籠城事件を利用し、反対する幹部たちを警視庁から追い出そうとするが…。


  • 甲斐峯秋(かい みねあき)
演 - 石坂浩二

S.11-1から登場。警察庁次長で階級は警視監。享の父親でもある。血液型はA型。オーストリア大使館やエルドビア大使館に赴任した経験があり、県警本部長などのポストを歴任後2012年夏に帰任し、次長に就任した。
警察庁幹部というこれまでの小野田に代わる人物であり、右京の能力を高く評価し協力することもあるが、次長時代は自身や組織の利益のためなら非合法的な手段も辞さない場面も多々見られた。
しかし、警察官僚として強い信念を持つ漢という一面も明かされている。

大学の後輩でもある右京や美彌子のことは高く評価しており、さまざまな面で協力を惜しまない。東京大学卒ではないが元法務省キャリアである亘のことも買っており、彼の特命係配属に貢献している(S.15-1)。
他方で、次男である享との仲は険悪そのもので、「東京大学、それも法学部以外認めない」というエリート意識から、早慶大学卒の彼を当然に認めておらず、「息子としても警察官としても出来が悪い」と酷評し、初期は何かにつけて警察を辞めさせたがっている場面も見られた。
しかし、彼が警視庁に入庁するまでの経緯を右京から聞いた際には笑顔を見せており、衣笠との会食の際には享を思い浮かべるなど、本心ではそれなりに愛情を抱いている。

S.14からは、享が起こした事件によって警察庁長官官房付の閑職へと降格になったものの、その発言力は健在で、停職中の右京を簡単に復職させたり、減給処分にとどめたりするなど全く権力は衰えていない。
しかし、内心では復権を目論んでいるようで、衣笠から打診された特命係の「指揮統括役」への就任を熟慮の末に決定し、特命係の上司となったが、それさえも利用しようと策謀を巡らせている節がある。


○法務省

  • 日下部彌彦(くさかべ やひこ)
演 - 榎木孝明

S.14-1~S.17-10まで登場。法務事務次官。検事の資格は持たないが、前任者の急逝を受けて次へのつなぎとして例外的に起用された経緯があり、そのためにこれ以上の出世は見込めないが、その分どんな圧力にも屈することなく思い通りの行動をとっている。
法務省時代の亘の上司であり理解者。非常に親しい仲であり、彼の要請にも臨機応変に対応する度量を見せるほか、脅すような言葉の裏で発破をかけたり、特命係で生きがいを見つけた亘の背中を押したりもした(トドメ的な意味も含めて)。
逆に日下部も、法曹関係やその他あらゆる方面に顔が広く、かつ自由度の高い亘をよく使う。彼が警視庁に転籍してからも引き続き信頼しており、ヤロポロクとの関係が噂されている美彌子に対して探りを入れるため、亘に身辺調査を依頼したこともある(S.15-1)。
右京にはかねてより着目していたが、お気に入りだった女性検事の不正を彼が暴き辞職に追い込んだことで激怒、「私は君を許さない」と敵対宣言してしまった(S.15-8)。
S.17-10を最後に登場しておらず、その後の行方は不明だが、公式サイトの相関図には引き続き掲載されている。


○政治家

  • 瀬戸内米蔵(せとうち よねぞう)
演 - 津川雅彦

S.2-最終話~S.16-13まで登場。江戸っ子口調で話す衆議院議員にして僧侶でもある。初登場時は法務大臣で、その出自から一度も死刑を執行しなかったことが語られている*13
NGOの活動を支援していた際、支援物資が満足に子どもたちに届いていなかったことを知り、強い正義感が災いして横領に手を染めてしまい、薫の友人が殺害された事件を機に特命係に逮捕された(S.7-1~2)。
その後、懲役10年の刑が下されたもの、本多篤人が釈放された際には特命係を呼んでそのことを伝えたり(S.9-最終話)、闇社会の大物が絡む立てこもり事件が発生した際は自ら人質になったりするなど(S.12-最終話)、服役中も特命係とたびたび関わってきた。
さらに4年後、仮出所を果たして実家を再興しようとするも、雛子による得度や白骨死体の出現など、またもや事件に巻き込まれることになった(S.16-13~14)。

特命係を高く評価する数少ない人物の1人で、捜査への協力も惜しまない。一方で、その経験から右京の慧眼には恐れも抱いている。
交友関係は広く、雛子とは外務大臣の父と盟友だったことから親交があり、「雛ちゃん」と呼ぶこともある。小野田とも古くからの友人で、閣下の保釈や彼による「証人保護プログラム」にも関わっていた。
上記の通り、各相棒の期間中に1回は登場しており、全相棒と面識がある。

S.4-1では、実の兄で閣下役の長門裕之氏と兄弟で共演を果たした。
津川氏は2018年8月4日に逝去。S.17以降の行方は不明だが、「特命係に協力的な政治家」という彼の枠は新たに登場した国家公安委員長の鑓鞍兵衛(演 - 柄本明)が担っている。


  • 片山雛子(かたやま ひなこ)
演 - 木村佳乃(高校生時代:安田愛里)

S.3-1で初登場。元外務大臣を父に持つ女性衆議院議員で、総理補佐官や内閣官房副長官などを歴任した。初登場時28歳(自称)。
「身の回りで事件が起きるたびにそれを逆手に取り、まるで糧にするかのように大きくなっていく人間」と右京に評されるように、トラブルの都度、自分の手を汚さずに不利な事件を隠ぺいし、それらを逆用してのし上がる強かさと狡猾さを持つ女傑。その影響力は広く、警察とも太いパイプがある。
表向きは父親の汚職すら公表したことで清廉な政治家となっており、国民からの人気は非常に高い。

S.9-最終話では、「赤いカナリア」との取引による本多篤人釈放の責任を法務大臣と公安調査庁に押し付け、官房副長官時代のS.14-10では官房長官と組んで新会派を設立、総裁選への出馬を宣言する。
しかし、官房長官が船上パーティ中に本多らが起こしたテロで殺害され、新会派は頓挫。引責辞職して表舞台から姿を消した。
S.16-13で再登場し、出所した瀬戸内の元を訪れて尼になったが、未だに政界復帰への野心は失っておらず、出家も世間からの注目を集めるパフォーマンスに過ぎない。
S.17には登場しなかったが、S.18-1~2で登場。政界復帰への足がかりとすべく、武器輸出を推進する「防衛技術振興協会」の顧問に就任している。
瀬戸内と同じく、歴代相棒全員と面識がある。

木村氏の夫である東山紀之氏は2015年以降、主に夏シーズン(7~9月)の水曜21時枠である『刑事7人』で主演を務めており、同作が最終話に近づくと本作の予告が始まることが多い。


○記者

  • 風間楓子(かざま ふうこ)
演 - 芦名星(幼少期:古川凛)

S.15-最終話~S.19-2まで登場。ゴシップ誌「週刊フォトス」を発行している葉林社の記者。
美彌子の隠し子疑惑を記事にしたことから特命係と出会い、以降もスペシャルを中心に登場しており、たびたび関わっている。その性質上、警察の不祥事も容赦なく記事にするため、衣笠をはじめとする警視庁上層部からは快く思われていない。
しかし、彼女個人としては特命係や雛子と良好な関係を築いており、捜査に協力したり、「花の里」や「こてまり」で一緒に飲んだり、仮出所した瀬戸内や北海道で行われた防衛技術振興協会のシンポジウムをスクープしたりしている。

S.16-最終話では、関西の広域指定暴力団・銀龍組の傘下である「風間燦王会」の娘だったことが判明。しかし本人はその立場を嫌っており、過保護過ぎる母親や組員の干渉を本気で嫌っていた。
だが、「拳銃を隠すためにてんやわんやしていたことが懐かしい」と特命係に語るなど、多少の愛着はあったようだ。
警察を非難する記事を好んで書くのもそんな奴らと共に育った結果で、衣笠の心中を察した青木に突き落されたこともあるが、その際に居合わせた6人を盗撮するなど、かなり抜け目がない強かな女記者でもある(S.16-最終話)。
結局蛙の子は蛙、いくら美人才色兼備なジャーナリストを気取ったところで、反社会的勢力で育った娘で警察の敵であることは明確である。

芦名氏は2020年9月14日に逝去。S.19-1の最後にはこれまでの出演シーンとともに追悼テロップが表示された。
テレビ朝日によれば代役を立てる方針はなく、水谷さんやスタッフも「芦名さんの代わりなんていない」という思いでいるという。


○その他

  • 浅倉禄郎(あさくら ろくろう)
演 - 生瀬勝久(幼年期:下城正義、少年時代:関口龍之輔)

PS.2で初登場。東京地検刑事部の敏腕検事として活躍する一方、狂気に満ちた連続殺人鬼「平成の切り裂きジャック」でもあった。薫や美和子とは大学の同級生で親友。
母親が売春の常習者だったことでいじめに遭ったことがトラウマとなり、幼少時に事故に見せかけて殺害。
さらには自身が婚約した女性が偶然にも裏で娼婦をしていたこと知り、完全に壊れてしまった彼は売春をしていた女性を次々と殺害するようになっていった。
もはや自分自身でもコントロール不能な「不貞の女」に対する殺意で犯行を続けていたが、最後は特命係によって逮捕された(PS.2)。
逮捕後も薫との友情は奇妙な関係で続き、彼の依頼で犯罪を起こした少年を諭したり、逆に特命係に事件捜査を依頼したりした。
その後死刑判決を受けるが、逃亡して自殺を図る。S.2-最終話にて記憶喪失の状態で発見され、再収監されたが、記憶が戻らないまま獄中で刑務官に殺害されてしまった。死後、ある事件の容疑者として浮かび上がるものの、特命係の尽力により無実が証明された(S.3-18)。

初期シーズンを代表するキャラクターで、死亡後も彼の存在感は衰えず、S.3-18では亡霊という形で復活し、S.4-4では所業の観点から名前が上がっている。
演じた生瀬氏の演技はまさに鬼気迫るもの。その狂気を脅威の眼力で見事に表現した。
彼に匹敵する強い個性をもった犯罪者は本作の長い歴史の中でも数人に限られるほか、後のS.16~S.18では人物像や結末が酷似した南井十が登場した。


  • 日野
演 - 寺島進

S.5-11, S.13-10に登場。警視庁警備部の狙撃手で階級は警部補。下の名前は不明。
白髪交じりのオールバックにサングラスという、いかにもダンディな出で立ちの男。
現在に至るまで、登場回数は上述した2回(どちらも元日スペシャル)と非常に少なく、ぶっちゃけ「狙撃する展開が必要になった時に出てくるだけのチョイ役」に過ぎないが、その2回の登場でしたことが
  • 軽く数100mは離れている観覧車から、犯人が拳銃を持っている右腕だけを正確に撃ち、負傷させて自殺を阻止する(S.5-11)
  • 木の上という不安定な姿勢にもかかわらず、右京の後頭部に突き付けられていた犯人の拳銃だけを正確に撃ち弾き飛ばす(S.13-10)
と、「警視庁一のスナイパー」の異名を持つだけあってどちらも「ゴルゴか!」と言いたくなる超人的な活躍で特命係の窮地を救っており、視聴者に対して妙に強い印象を残している。


【ストーリー】

ここでは、各シーズンごとの特徴や見所を述べつつ、各回のストーリーを紹介する。
ネタバレ要素も含むので気にする人はここでバック。

S.18までは全シーズン共通で、最終話は2時間前後のスペシャルな上に普段より1時間早い20時00分から始まる回があり、さらにS.15までは初回も2時間前後のスペシャルだった。
また、S.7までは逆に30分遅い21時30分から放送される回もあった。









































その他

  • 裏相棒
トリオ・ザ・捜一を中心としたコメディ仕立てのショートドラマ。『裏相棒』『裏相棒2』『裏相棒3』の3種類があり、『2』からは三浦と米沢に代わって角田課長が、『3』からは内村と中園も加わる。時間は3分。


  • 杉下右京はここにいる
  • 冠城亘はここにいる
2020年12月25日から動画配信プラットフォーム「テラサ」限定で配信されているオリジナルドラマ。『裏相棒』と同じくコメディ仕立てであり、特命係の2人がそれぞれ自分のウワサ話を盗み聞きする展開になっている。


劇場版

本編

  • 相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン
2008年5月1日公開。戸田山脚本。テレビ朝日開局50周年記念映画作品で、記念すべき劇場版第1作。キャッチコピーは「必ず、追いつめてみせます。」。ゲスト出演者は本仮屋ユイカ氏や柏原崇氏、西田敏行氏など。その他、岸谷五朗氏がモブキャラとして友情出演、有森裕子氏が本人役で特別出演している。
右京と薫が「東京ビッグシティマラソン」に迫る脅威に挑む。
時系列は2008年で、S.6~S.7の間に位置する。
今回登場した守村やよいは後のS.10-5にも登場している。


2010年12月23日公開。輿水・戸田山脚本。シリーズ10周年を記念して製作された第2作目。キャッチコピーは「あなたの正義を問う。」。ゲスト出演者は品川徹氏や宇津井健氏、國村隼氏や石倉三郎氏、小西真奈美氏や小澤征悦氏、葛山信吾氏や本宮泰風氏、小木茂光氏など。
田丸警視総監ら12人の幹部が人質になった警視庁籠城事件から始まり、ラストはシリーズを揺るがす衝撃の結末…。右京と尊が国家に挑む。
初のシーズン中での公開。時系列は2010年7月で、S.8~S.9の間に位置する。そのため、公開前日に放送されたS.9-9は本作のプロローグとなっており、さらに第16話と最終話では本作の結末にも触れられている。
今回登場した田丸寿三郎・金子文郎・長谷川宗男は後のシーズンにも登場している。


2014年4月26日公開。輿水脚本。テレビ朝日開局55周年記念作品となった第3作目。キャッチコピーは「相棒史上、最高密度のミステリー。」。ゲスト出演者は伊原剛志氏や釈由美子氏、瀬川亮氏や風間トオル氏、宅麻伸氏や吉田鋼太郎氏など。
シリーズ初の沖縄ロケとなっており、右京と享が謎に包まれた孤島「鳳凰島」へ乗り込む。前相棒・尊も登場し、新旧相棒がまさかの共演。
時系列は2013年夏で、S.11~S.12の間に位置しており、S.12-1で退職する前の三浦も登場する。
また、劇場版では唯一ノベライズでも犯人が同じである。

公開前の2014年3月29日~4月19日には、dビデオにて「相棒 -劇場版III- 序章」が配信された。過去にトリオ・ザ・捜一が解決した事件を、右京と享がその調書を読みながら進行する。そのため、特命係からの視点とトリオ・ザ・捜一からの視点が交互に描かれていく。
特命係の視点では劇場版IIIの後、トリオ・ザ・捜一の視点ではS.10~S.11の間である2012年6月の話である。


  • 相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断
2017年2月11日公開。太田脚本。第4作目。キャッチコピーは「あなたは、生きるべきです。」。ゲスト出演者は鹿賀丈史氏や北村一輝氏、山口まゆ氏や菅原大吉氏、篠井英介氏や益岡徹氏など。
右京と亘が国際犯罪組織「バーズ」によるテロに挑みつつ、リーダー・レイブンの目的と正体に迫るが…。引き続き尊も登場し、亘とも共演を果たした。ロケ地は福岡県北九州市で、3000人ものエキストラが参加している。
時系列はS.15-2~3の間の2016年9月で、唯一本編中の時期である。劇場版II以来となるシーズン中での公開で、公開前に放送されたS.15-13~14では、本作につながるストーリーとなるS.14中の事件が回想という形で描かれている。
緻密に練られたトリックに、犯罪者ながらもどこか愛嬌もある敵組織と意外過ぎるそのボス、右京に反抗的な米沢や、盛大にやらかしたが責任を感じ捨て身の攻防を繰り広げる伊丹など、見どころが満載。
また、本作としては珍しくショッキングで鬱々しい描写も多い。
犯人の動機は劇場版IIやS.14-最終話と似ているようで、根本、そして何より手段が違った。あれらが自己中心的だとすれば、こちらは自己犠牲だろうか。
今回登場した折口洋介は後のS.16-10にも登場している。


スピンオフ

  • 相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿
2009年3月28日公開。飯田脚本。初のスピンオフ作品で、鑑識・米沢守が主人公。キャッチコピーは「私が今、亡き妻にしてやれることは、<真相>を暴くことだけです。」。ゲスト出演者は萩原聖人氏や紺野まひる氏、市川染五郎氏や片桐はいり氏、奥田恵梨華氏や伊武雅刀氏など。
劇場版の裏で起こった事件を米沢と所轄の刑事・相原誠が追う。右京と薫をはじめとするおなじみのメンバーも登場する。
ハセベバクシンオー氏の『鑑識・米沢の事件簿~幻の女房~』が原作となっていて、彼の父である長谷部泰春氏が監督を務めており、遺作となった。
今回登場した相原誠はS.10-15、早乙女美穂はS.13-11にも登場している。


  • 相棒シリーズ X DAY
2013年3月13日公開。櫻井脚本。スピンオフ2作目で、「トリオ・ザ・捜一」のリーダー格・伊丹憲一と、本作で初登場するサイバー犯罪対策課の専門捜査官・岩月彬によるダブル主演。キャッチコピーは「俺たちは、何と戦っているんだ?」。ゲスト出演者は国仲涼子氏や別所哲也氏、深水元基氏や戸次重幸氏、田口トモロヲ氏や矢島健一氏など。
時間軸は劇場版IIIの序章と同時期の、2012年6月(S.10~S.11間)。ロンドンに旅行中の右京や*22特命係を卒業したばかりの尊をはじめ、角田や米沢といったおなじみの面々や、本作が劇場版初登場となった幸子など多くのキャラクターが登場。
公開前に放送されたS.11-17では、本作に先駆けて岩月が登場。公開前ではあるが時間軸上では半年ぶりに伊丹と再会としており、特命係も交えて殺人事件を追う。また、公開後の週に放送された最終話にもゲスト出演している。


【脚本】

本作は最近のドラマにしては珍しく、毎回異なった脚本家が脚本を担当しており、人によって味付けがかなり異なるという特徴を持つ。
主な脚本家は以下の通り。他にも多くのゲスト脚本家が参加している。

  • 輿水泰弘(こしみず やすひろ)
企画の段階から担当しており、いわゆるシリーズ構成に当たる生みの親。
主に初回や最終話を中心に、本作ならではのストーリーを描く。

  • 櫻井武晴(さくらい たけはる)
S.1-3~S.12-3まで。彼も本作らしい話を書く人で、鬱々しい回をはじめ、時効問題をはじめとする社会派や組織の陰謀を描いたサスペンスに定評がある。
特にS.9-8は、全国の労働者を絶望の底に落とした本作屈指の鬱々回である。
また、『米沢守の事件簿』やS.12-7では「飯田武」名義でも担当している。

  • 砂本量(すなもと はかる)
S.1-6~S.4-5まで。スッキリしない、でもよくできた後味の話が多い。
S.2の通称「砂本3部作」は古参ファンの間では高い評価を得ていた作品だったが、残念ながら2005年12月21日に逝去。

  • 古沢良太(こさわ りょうた)
S.4-2~S.12-18まで。『ゴンゾウ 伝説の刑事』『リーガル・ハイ』『コンフィデンスマンJP』などでも知られる。
櫻井氏と同様にサスペンスを好むほか、時系列を前後させてつくる巧みな伏線も得意とする。

  • 戸田山雅司(とだやま まさし)
S.4-12~S.12-16まで。『裏相棒』やIIまでの劇場版も担当しており、前者のようなキャラ萌え描写に定評がある。

  • 徳永富彦(とくなが とみひこ)
S.7-3から加入。本作と同じ時間帯に放送されている『9係』→『特捜9』や『刑事7人』も担当している。

  • 太田愛(おおた あい)
S.8-2から加入。アニメ・特撮界隈ではおなじみの人で、人情話を多く手掛けており、S.9-13やS.10-10などは特に評価が高い。
作風としては事件トリックよりも人物の心情に重点を置き、さらに自ら罪を犯す覚悟で、特命係に過去の事件を捜査させて真に裁かれるべき存在を明らかにさせたり、自身の思惑通りの結末を迎えさせたりすることも多いが、それでも決して後味の悪さを感じさせないオチも特徴。
また、神戸尊萌えという一面もあり、劇場版IIIと『X DAY』を除き、特命係卒業後の彼が再登場した回は全て彼女の作品である。

  • 金井寛(かない ひろし)
S.11-8より加入。S.17ではこれまで輿水氏(一部櫻井氏・戸田山氏)がメインだった最終話を担当。

  • 真野勝成(まの かつなり)
S.12-13~S.17-9まで。S.12-13で彗星のごとくデビューすると、抜けたかつてのメイン脚本家の穴を埋めるかのごとく活躍。
平成のシャーロック・ホームズ、日野警部補、本多親子など昔ながらのファンがニヤリとする過去ネタをよく使う。
かなりのハロプロオタクらしく、ゲストキャラの名前は「譜久村聖太郎」「嗣永重道」など、ファンにとっては聞き覚えのあるものが多い。

  • 神森万里江(かみもり まりえ)
S.17-3より加入。S.18では元日スペシャルを担当。

  • 根本ノンジ(ねもと のんじ)
S.17-5より加入。以前は『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』などといった日本テレビ系で放送されていたドラマの脚本を担当しており、現在では『監察医朝顔』などで知られる。

なお、監督も脚本に負けず劣らず入れ替わりが激しい。なお、輿水氏と並んで生みの親の1人である和泉聖治監督はS.14-最終話をもって卒業しており、以降はS.2から参加している橋本一監督がメインとなっている。


追記・修正は特命係に左遷された人がお願いします。


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最終更新:2021年04月04日 11:02

*1 シーズン15のキャッチコピー。

*2 最初は同作の半分の枠を分け持っていた。

*3 「瀧川英次」名義で俳優としても活動しており、S.13-最終話にゲスト出演している。

*4 最多出演者は前沢保美氏で、唯一同じ役柄である遠山ちず役を含めてこれまでに計8回出演している。

*5 ただし、事件の真相を明らかにして犯人に罪を償わせるために必要とあらば、自ら違法行為に及ぶことも辞さない。

*6 三浦とは違ってクレジットは伊丹・芹沢と別々になっているが、ここでは便宜上トリオの一員として記す。

*7 S.5-5までは「山中たかシ」名義。

*8 劇場版までは旧芸名の「高樹沙耶」名義。

*9 六角氏は後年、番組を降板した理由について「撮影に7か月間も拘束されて他の仕事が入れられなかったから」と述べている。

*10 正確には組対5課の部屋の中に特命係が設けられていると言った方が正しい。

*11 背景には警察官である父親との確執がある模様。

*12 なお、錠剤の正体は実はラムネ菓子。

*13 省内では彼の方針に疑問を感じていた者も多いようで、当時の亘もその1人だった様子(S.16-13)。

*14 同姓同名の声優とは別人の女優の方。S.6-6やS.19-18に出演している前田亜季氏の姉である。

*15 ネット上に違法アップロードされた当時の録画映像は存在するが、普通に著作権法違反の代物なので非推奨。他に見る手段が存在しないので仕方ないと言えば仕方ないかもしれないが…。

*16 監督も兼任しており、脚本家と監督が同じという唯一の回。

*17 砂本氏の病状が悪化したため、後に須藤氏が引き継いだ。

*18 櫻井武晴氏の別名義であり、『米沢守の事件簿』も担当している。

*19 同姓同名の声優とは別人の脚本家の方。

*20 「右京の同級生」~「神隠しの山」の間とされる。

*21 今回は芹沢役の兄・崇史氏と兄弟で共演を果たしている。

*22 尊と別れて休暇中の身であり、帰路に香港を訪れてS.11-1につながる流れである。