相棒(ドラマ)

登録日:2011/01/11(火) 00:29:05
更新日:2020/03/31 Tue 15:49:37
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窓際の二人が、また勝手に動きだす。
*1


『相棒』とは、テレビ朝日と東映が制作している刑事ドラマである。警視庁の窓際部署「特命係」に属しながらも、超人的な頭脳を持つ主人公・杉下右京が、さまざまな理由で特命係に配属された“相棒”とともに事件を解決する姿を描く。



【概要】

元々は『相棒 警視庁ふたりだけの特命係』のタイトルで、2000年6月から2001年11月にかけて『土曜ワイド劇場』の枠で水谷豊氏・寺脇康文氏主演で3本が製作された2時間ドラマであったが、従来の2時間ドラマの枠にはまらないストーリー展開と重厚な内容から高視聴率を獲得し、2002年から水曜21時の刑事ドラマ枠で毎年放送されるようになった。season2からは『相棒』とタイトルが簡略化され、現在に至る。
同枠の先輩『はぐれ刑事純情派』に代わる新たな水曜9時枠2クールドラマとして定着し、かつて『はみだし刑事情熱系』を放送していた10月~翌年3月枠*2に放送されており、4月~6月担当の『特捜9』、7月~9月担当の『刑事7人』と並ぶテレビ朝日の人気刑事ドラマシリーズである。

長らく寺脇氏演じる亀山薫が相棒を務めたが、本来は警視庁にとって不要な人材を辞めさせるはずの特命係に8年も在籍しているという矛盾が生じており、組織の理論と薫の人生をあいまいにしてはならないという思いから、season7の9話「レベル4・後篇~薫最後の事件」をもって番組を卒業した。
その後は相棒不在期間を経て、最終話「特命」に及川光博氏演じる2代目相棒・神戸尊が初登場し、season10最終話「罪と罰」まで出演。
seson11からは、成宮寛貴氏演じる3代目相棒・甲斐享が登場。当初は2年の約束だったが、水谷氏やスタッフからの申し出もあり1年延長され、season13最終話「ダークナイト」まで出演。
season14からは、反町隆史氏演じる4代目相棒・冠城亘が登場。歴代相棒では初めて警察官ではない人物で、法務省から出向中のキャリア官僚という設定であったものの、ストーリーの展開上、season15からは晴れて警察官となった。薫以外の2人は3シーズンで卒業しており、動向が注目されていたが、season17以降も続投しており、歴代2位の在籍期間を記録。

非常にキャラの立ったキャラクターが描かれ、脚本では政治問題・コメディ・研究・人情などの多彩なストーリーを展開し、順調に視聴率を伸ばす。season9は平均視聴率20.4%という快挙を達成し、第16話「監察対象 杉下右京」は歴代最高の23.7%を記録。
season14以降は、S.13-最終話で明らかになった衝撃の結末が影響してか、これまで平均16~18%を推移していた視聴率が15%に減少してしまったものの、それでも並みのドラマを大きく引き離す数値を維持しており、名実ともに国民的ドラマの地位を確立している。

2019年現在Preシーズンを除いて18シリーズが制作され、劇場版もスピンオフを含めて6作制作。

芸能界にもファンが多く存在し、坂本龍一氏などが有名。アニヲタ的には声優の早見沙織女史が知られており、劇場版IIIの公開時には推薦文を寄せているほど。
また、『名探偵コナン』の作者・青山剛昌氏は『コナン』の巻末の名探偵図鑑に杉下右京を紹介しており、自身もseason9の第10話「聖戦」で出演を果たしている。
和泉聖治監督と交流があるということで、映画監督の三池崇史氏もseason10の第16話「宣誓」で特別出演した。

なお、本項目ではPreシーズンを「PS.1」、各シーズンを「S.1-1」「S.2-1」のように表記する場合がある。


【あらすじ】

警視庁の陸の孤島と呼ばれる窓際部署、特命係。ここは、文字通り特別に命令がなければ仕事がない閑職であり、捜査権も逮捕権も認められておらず、どこの部署にも属していない浮遊部署でもある。
メンバーには、抜群の知識と推理力を持ちながらもそのユニークな人柄と強すぎる正義感が災いして周囲からは変人扱いされ、とある事件でここに追いやられたキャリア警部・杉下右京が係長としてただ1人いるのみだった。
やがて、ここは上層部が不要と判断した人材を送り込み、右京の性格とあいまって自然に辞めさせる役割を持っていき、いつしか右京は特命係ともども「人材の墓場」と呼ばれるようになっていった。

しかし、下記の4人だけは異なり、最低でも3年以上と長期にわたって在籍した。時に右京と対立しながらも、協力して事件を解決していく。






【主な登場人物】

字幕放送では、右京が黄色、相棒が水色、それ以外は白で表記される。

警視庁特命係

警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策5課(組対5課)の片隅に押し込められた、仕事がない警視庁一ヒマな部署。「陸の孤島」・「人材の墓場」とも呼ばれており、失態を犯した人材を送り込んで自然に辞めさせる役割を持つ。亀山薫が左遷されるまでにも6人が配属され、全員1週間もしないうちに辞めていった過去がある。

演 - 水谷豊

このドラマの主人公で、細かいことが気になる特命係の係長。決して特命係長ではない。階級は警部補→警部*3。生年月日は不明だが、S.1(2002年)開始時で45歳。全話に登場。
東京大学法学部を卒業後、キャリアとして警察庁に入庁。3年間のスコットランドヤード研修を経て(S.1-7)経済事件を扱う捜査二課に出向し、大物フィクサーの摘発に関わるなど辣腕をふるう(S.14-4)。
1987年に外務省公邸で籠城事件が発生すると、その頭脳を見込んで、当時公安部参事官だった小野田公顕が結成した非公式部隊「緊急対策特命係」に招集され、作戦参謀として犯人と交渉し、粘り強く人質を解放していった。しかし、アメリカ国務長官来日による配慮から強行突入を主張する小野田と対立し、作戦参謀を解任される。結果、強行突入により隊員と人質にも死者が出る事態となってしまい、右京はその責任を全て押し付けられ、警視庁の片隅に押し込まれてしまう(S.1-11)。

紅茶とチェスをたしなむ紳士な名探偵で、鋭敏な頭脳と豊富な知識を有するが、とんでもない変人で、全く空気を読まず*4、犯罪を決して許さず厳格なまでに法遵守を求める*5など、人格面では問題人物としか言えないのでいろいろな人に嫌われている。
本領は頭脳労働なのに格闘術も習得していて、性格以外は完璧超人。

相手に関係なく常に敬語で話すため、呼び捨てにしたり、「お前」「貴様」と呼んだりすることは基本的にない。ただ、罪の重さを自覚しない悪質な犯人に対しては「開き直るんじゃない!」(S.12-1)、「警察官をなめるんじゃない!」(S.16-5)、「世の中を甘く見るんじゃない!」(S.17-9)など、強い口調になることもある。
怒るとプルプル震える性質があり、なかなか真相を話そうとしない犯人に対して震えながら「○○さん!」と話すように迫ることがある(S.10-18, S.12-3, S.13-3, S.15-12など)。
S.7-10など一部を除き、長らく車の運転は相棒に任せていたが、S.11からは愛車のフィガロが登場し、享や亘を乗せて自ら運転する場面も出てきた。


演 - 寺脇康文

PS.1~S.7-9まで在籍。前の6人と同じように失態を犯して左遷された右京の初代相棒で、通算7人目。階級は巡査長→巡査部長。1966年7月23日生まれで、S.1開始時は36歳。
城東大学卒業後、警視庁に入庁。所轄勤務を経て捜査一課に配属されるが、街で遭遇した指名手配犯を逮捕しようとして逆に人質になる失態を犯し、特命係に左遷される(PS.1)。
まず体が先に動く熱血系体力バカで、頭を使うことが苦手。人情に厚いが右京に巻き込まれてよく不幸な目に遭う。

最初の頃はあからさまに右京を敬遠したり反発したりしていたが、最終的には「右京さんが違法行為をしたとしても、する必要があったんだと信じてついて行く」と言うまでになった*6(S.7-7)。
食べた料理の食材段階で起きたことから来る違和感を察知し、プロのソムリエも大絶賛するほどの優れた舌を持つ。
遭遇した時に伊丹がものすごく独特の口調で言う「特命係の亀山ぁ~!」はお約束のセリフだった*7

NGOのスタッフだった高校時代の友人が殺害されたことを機に、彼が生前活動していた政情不安定な国・サルウィンへ渡航(S.7-2)。そこでの惨状を目の当たりにした薫は、友人の意志を継ぐことを決意し、警視庁を退職。右京たちと別れのあいさつをし、妻の美和子とともにサルウィンへと向かった(S.7-9)。
その後も、瀬戸内や守村やよい(演 - 本仮屋ユイカ)と彼の話題で盛り上がったり(S.9-最終話, S.10-5)、右京に名前を使われたり(S.12-1)、彼の存在が語られたり(S.12-13)、彼を連想させる言葉がもたらされていたり(S.17-7・9)、ヒロコママが亘に「薫ちゃんの代わり?」と聞いていたりするほか(S.18-18)、S.10-5*8, S.16-13, S.17-19にも回想で出演する形で登場している。
コーヒー派で特命係にあるコーヒーメーカーは元々彼のものだが、S.14-18にてついに故障し、同型のものが角田課長によって発注されている。

ちなみに、寺脇氏はかつてたまきや後のDASH隊長・CREW GUYS隊長とともに右京似の刑事のもとで働いていたりした。


演 - 及川光博

S.7-最終話~S.10-最終話まで在籍。上層部からの命でスパイとして配属された右京の2代目相棒で、通算9人目。階級は警視→警部補→警視。1970年2月1日生まれ、初登場時39歳。
中央大学法学部を卒業後、ノンキャリアとして警視庁に入庁。警備部勤務を経て推薦組として警察庁警備局警備企画課に採用され、課長補佐時代には新しい顔認識システムの開発に従事していた。しかし、突如警察庁上層部の命を受け、右京の能力を見極めるために二階級降格による左遷に偽装して特命係に差し向けられた(S.7-最終話)。

インテリ系でおぼっちゃま。頭脳労働で右京に負けては歯ぎしりしている。彼ほどではないものの頭はキレる方であり、的確な発言や推理で役に立つことも多い。
女性の扱いに手馴れているプレイボーイで、女性絡みの知識や女性から証言を引き出す上手さでは右京を上回る(S.8-18, S.9-1・9など)。
演じる人もあって服装は刑事というよりホスト。
歳の割に中途半端に甘さと青さが抜け切っておらず時々熱くなり、右京の正義感に苦言を呈して対立することもあった他(S.7-最終話, S.9-6など)、右京の絶対的正義を曲げさせたこともある(S.10-最終話)。
トリオ・ザ・捜一や陣川からは、名前を音読みにした「ソン」呼ばわりでいじられていることが多かった。
詳細は不明だが大河内とは古くからの付き合いのようで、2人きりで会うこともしばしば(S.8-1・10など)。

警備部時代に友人が殺害された事件の裁判にて、憎しみから被告が不利になるような虚偽の証言を行ったが、後の捜査で被告が実は無実であったことが判明したため、贖罪の念を抱き始める(S.10-1)。その後、ある所轄署の不祥事を調べていた際、自分と同じように冤罪を生み出した警察官と接したことで、ある決意を固める(S.10-16)。
そして、クローン人間が絡むある事件で右京と対立し、彼の絶対的正義を曲げさせた罪悪感から自ら特命係を去ろうとするも、右京の言葉で思いとどまる。しかし、右京の暴走を止めた手腕を長谷川宗男に評価されたため、警察庁長官官房付に異動となった*9

薫や享とは違い、警察組織自体には所属し続けているので、卒業後も定期的に再登場し、特命係に協力したり厄介事を持ち込んだりするほか(S11-最終話*10, X DAY, 劇場版III, S.15-13~14, 劇場版IV, S.17-10)、後輩の相棒である享・亘とも顔を合わせている(劇場版III・IV)。S.17-19では、幸子が花の里引退を決意した際に初めて回想として登場*11
ミネラルウォーター派で愛飲しているのはゲロルシュタイナー。愛車は黒の2009年式GT-Rだが非常に運転が荒く、右京からも苦言を呈されている(S.7-最終話, S.8-2)。


演 - 成宮寛貴

S.11-1~S.13-最終話まで在籍。所轄の新米刑事だったところを特命係にスカウトされた右京の3代目相棒で、通算10人目。階級は巡査部長。警察庁次長・甲斐峯秋の次男で、愛称はカイト。1983年7月7日生まれ、初登場時29歳。
早慶大学政治経済学部を卒業後、警視庁に入庁。交番勤務を経て署長推薦の選抜試験に合格し、中根署刑事課捜査一係に配属されたが、香港を旅行中に出会った右京と一緒に事件を解決したことで、彼から引き抜かれる形で特命係に配属された(S.11-1)。そのため、唯一右京自身が呼び込んだ相棒でもある。
年上のCA・笛吹悦子と交際中。歴代相棒に比べて若いこともあり、よくも悪くも感情的になりやすく、初期は卑劣な犯人や関係者に対して暴力的な行為におよぶこともあった(S.11-1・4, S.12-1・7など)。
飲み物はコーラ派。歴代相棒では珍しく運転するシーンが少なく、普段は右京や悦子に任せている。
とある事件により、警察を去る(S.13-最終話)。


演 - 反町隆史

S.14-1から登場し、S.15-1より在籍。元法務省という異色の経歴を持つ右京の4代目相棒で、通算11人目。階級は巡査。1975年2月9日生まれ、初登場時40歳。
早慶大学法学部を卒業後、法務省に入省。入国管理局や公安調査庁勤務を経て本省刑事局総務課企画調査室室長を務めていたが、人事交流に際して「現場に興味がある」との理由で、出向先に通例となっている警察庁ではなく警視庁に出向してきており、右京の停職中は特命係の部屋を拠点に暇を持て余していた(S.14-1)。
そのため、当初は法務省からの出向という形で登場しており、シリーズ初となる「警察官ではなかった相棒」。
薫と同じコーヒー派だが、コーヒーミルから豆を挽く本格派である(S.14-2)。ネルドリップやらマキネッタやら。愛車はスカイラインセダンだが、初期は右京の運転する車に乗ることを嫌う場面があった(S.14-1・3)。

真実を知りたいという気持ちの強さと目的のためなら手段を選ばない容赦なさは右京に負けないほどで、右京を「悪い警官」に仕立てて自分は「いい警官」を演じて関係者から証言を引き出すなど、頭はキレて行動力もある。
行動をともにするうちに右京の頭脳に崇敬の念を抱くが、その活躍を見たいという気持ちだけで法務省権限を利用して事件の解決を妨害したことも(S.14-15)。
S.14-最終話にて、その「妨害」が祟って左遷が決定するが、日下部法務事務次官の計らいでまさかの警視庁入庁を果たした。
しかし、S.15-1では特命係配属は叶わず、総務部広報課で美彌子の部下になっていた。実は日下部から彼女の身辺調査を依頼されており、美彌子にそのことを示唆して「離れたほうがお互いのためになる」と半ば強請りな交渉を持ちかけることで特命係に戻ってきた。まるで成長していない…
そのため、享とは逆に自ら特命係を志願した相棒でもある。
散々好き勝手したことで米沢や伊丹には嫌われに嫌われており、特に伊丹には「どうせすぐ出世して追い越されるだろうから、それまでは徹底的にいびり倒すことに決めた」と堂々と宣告されている(S.15-2)。S.15-最終話では右京に怒鳴られた挙句「あなた、何様だ?」と返す大喧嘩をしたが、とりあえずS.16においてその爆弾は落ち着いている。
同最終話では互いに笑顔を向け前に駆け出すエンドだったが果たして…。


トリオ・ザ・捜一

警視庁刑事部捜査一課七係の伊丹憲一三浦信輔芹沢慶二からなる3人組。レギュラーキャラクターであり、ほぼ毎回登場する。
この手のドラマにありがちなかませ犬…かと思いきや、やたらキャラが立っている上に時々お茶目だったりカッコよかったりと意外な一面も見せるので、コアなファンが多い。
捜査一課としてのプライドが高く、捜査権もないのに勝手に捜査に加わってくる特命係を疎ましく思っており、事件現場や取り調べ室に入ってくるたびにあからさまに嫌そうな表情をし、厄介事を押し付けようとすることもある。
もっとも嫌っているわけではなく、その能力は十分認めており、協力することも多い。

しかし、S.12-1で三浦が引退したため、以降は伊丹と芹沢のコンビになっている*12


  • 伊丹憲一(いたみ けんいち)
演 - 川原和久

PS.1から登場。トリオのリーダー格で、階級は巡査部長。
特命係のことを目の敵にしており、出くわすたびに嫌そうな表情をするのがお約束のパターン。
一方、上司からの理不尽な命令には啖呵を切って見せるほか、不正や圧力など筋の通らないことを嫌う熱血漢の一面も見せる。
プライベートはあまり充実しているとはいえないようで、恋愛下手からかトリオでは唯一パートナーがいない。
スピンオフ2作目『相棒シリーズ X DAY』では岩月彬とともに主人公を務める。


  • 三浦信輔(みうら しんすけ)
演 - 大谷亮介

PS.2~S.12-1まで登場。トリオの最年長で、なだめ役。七係の主任を務める。階級は巡査部長→警部補。
疎ましく思ってはいるが、特命係に対しては比較的穏健な態度で接しており、感情的になりやすい伊丹をなだめるなど、トリオのブレーキ役を担う。
S.12-1では警部補への昇任試験に合格し、七係の係長*13に就任するが…。

PS.1では登場しておらず、代わりに特殊犯捜査一係の室谷警部補というそっくりな人物が登場している。


  • 芹沢慶二(せりざわ けいじ)
演 - 山中崇史*14

S.2-4から登場。トリオの最年少で、お調子者。階級は巡査→巡査部長。
伊丹や三浦とは違って特命係に対する反感は少なく、うっかり捜査情報を漏らしては2人に頭を叩かれるのがお約束。
初登場のS.2では準レギュラー的扱いだったことから登場しない回も多く、単に「芹沢刑事」名義だったが、S.3以降は名前が明らかになるとともにレギュラーキャラクターとなった。
長らくトリオの下っ端的存在だったが、特命係に配属された後輩刑事の享に対しては先輩風を吹かすようになり、何かとかわいがっている。三浦が退職してからは伊丹の相棒的役割を担っている。

S.1-1では、よく似た狙撃手が登場している。


○花の里

特命係行きつけの小料理屋。事件の状況を整理したり、解決後は女将とその内容について語り合ったりするのが毎回のパターン。相棒の恋人やレギュラー・準レギュラーが来店することもあるほか、各回ゲストが訪れることもある(S.14-16, S.16-7など)。一般客の姿はあまり見られないが、S.10-12などで来店する場面があり、生活や経営に困窮している様子はないところを見ると、それなりに繁盛しているようだ。
席はカウンターのみで10席程度。S.4までは外観・内装と周辺の風景がシーズンごとに異なっていたが、S.5から固定。初期は代々木に店を構えていたようで、他の従業員がいたり、テレビが置いてあったりと現在と異なっていた。現行の店は赤坂で実際に営業していた店舗を借りている。名前は右京の遠縁の杉下花(演 - 原沙知絵)が由来。
ちなみに、PS.では「新ふくとみ」という別の店だった。渋谷にあった実在の店がモデルとなっており、クレジットにも記載されたが、店主の死去によって花の里に変更された。


  • 宮部たまき(みやべ たまき)
演 - 益戸育江*15

PS.1~S.10-1まで登場。右京の元妻で「花の里」の初代女将。着物の似合う和風美人。生年月日は不明だが、S.1開始時で38歳。
右京と離婚したのは事実だが、信頼関係は変わっていないようで、夫婦以上の絆で結ばれている。
S.10-1にて突然店を畳み、姿を消した*16

その後、益戸氏が2016年10月25日に大麻取締法違反容疑で逮捕されたため、しばらくの間は彼女の出演回の再放送が自粛されたり、劇場版IIの再放送では出演シーンがカットされたりしていたが、現在は解除されている。


  • 月本幸子(つきもと さちこ)
演 - 鈴木杏樹

S.4-19で初登場。この世のツキというツキに見放され、夫を殺したヤクザの愛人にまで落ちぶれた、名前に反してツキのなかった女性。
同話にて、ヤクザを拳銃で撃ち海外逃亡しようとした時にエンストして、あろうことか右京と遭遇してしまい、最終的に逮捕される。服役中にも、脱獄や警察内の陰謀に巻き込まれたりしてしまっており、やっぱりついていない女(S.6-11~12)。
出所後、一度は豪邸の家政婦の職を得たが、つきすぎている境遇を疑り過ぎて右京たちに相談する(S.10-12)。トリオ・ザ・捜一なども巻き込んだ末単なる早とちりだと判明し*17、右京の薦めで「花の里」2代目女将となる。以降レギュラーとして登場するようになり、ゲストからレギュラーになった初めての人物となった。
ついていない女であるため、波瀾万丈の人生を送っていたこともありさまざまな幸不幸を経験したためか、発言に重みがあり、その言葉が幾人かの支えになったり導きになったりする。
武器は拳銃。たまにアイロン(未遂)。

ちなみに初登場後、テレ朝の水谷氏主演SP時代劇でメインヒロインを演じていたりする。また、杏樹さんも幸子と同じく、夫と死別している…のだが、2020年2月に不倫が発覚した


○相棒の恋人

  • 亀山美和子(かめやま みわこ)
演 - 鈴木砂羽

PS.1~S.7-9まで登場。旧姓「奥寺」。薫の恋人で元帝都新聞社会部の記者。退職後のS.5以降はフリージャーナリストに転身。薫のことを「薫ちゃん」と呼ぶ。「~したまえ」が口癖。1970年11月12日生まれ、S.1開始時32歳。
S.3-3で別れたがS.4-最終話で結婚。インド転勤後は美和子スペシャルの製造やラブラブTシャツを作ったりとキャラ崩壊。
S.7-9にて、退職した薫と共にサルウィンへ旅立った。

ちなみに砂羽さんは、かつて寺脇氏が刑事役で出ていた霊能バトルドラマで怪しい女を、別の刑事ドラマでは極悪非道な女弁護士を演じていた。


  • 笛吹悦子(うすい えつこ)
演 - 真飛聖

S.11-1~S.13-最終話まで登場。日本国際航空のCAで、享の年上の恋人。渋谷での合コンで享に家まで送ってもらったことから交際をスタートし(S.11-10)、現在は半同棲しており、料理やマッサージをしてもらったりと関係は良好。特命係の捜査に協力することもある(S.11-4・最終話)。ボールルームダンスが得意(S.12-4)。
右京に対しては、享からの話を通して風変わりな人であると認識しているものの関係は悪くなく、日本ではなかなか手に入らない茶葉を送ったこともある(S.12-15)。
一方で甲斐親子の確執には苦慮しており、和解を結婚の条件にするなど、なんとか2人の仲を取り持とうと苦心している(S.13-1)。
第15話~第16話では享との子どもを身ごもったことが判明したが、同時に白血病の発症も発覚し、入院を余儀なくされる。最終話まで退院することなく卒業してしまったため、その後の動向は不明であるが、幸い治療は順調に進んでおり、うまく行けば妊娠も可能であることが語られた。
S.17-19では、幸子が花の里引退を決意した際に享とともに回想で登場した。

真飛さんは元宝塚歌劇団のトップスターで、舞台版で右京を演じたことがある。


○レギュラーキャラクター

○刑事部

演 - 片桐竜次

PS.1から登場。警視庁刑事部長で、階級は警視長*18。名前が明かされたのはS.5からで、それまでは「内村警視長」表記だが、実はS.2-16で一瞬映っている。
毎回勝手に捜査をする特命係に対し、「お前たちは首を突っ込むな!」などと一喝するが、大抵無視されるのがお約束。悪人面。所詮小物で自身の出世や保身以外に興味がなく、上の方針によって態度がコロコロ変わることも多い(S.9-最終話など)。たまにミスを犯したトリオ・ザ・捜一を説教することもある。初登場時は部下に対しても敬語で話していた。
劇場版IIでは、田丸警視総監や長谷川副総監ら幹部たちとの定例会議中、乗り込んできた元警視庁刑事の八重樫哲也による籠城事件に巻き込まれ、人質の一人となる。警視庁幹部人事刷新案では、広島県警本部長に勧められている。
特命係を心底疎んでいたが、最近は活用法を見いだした模様で、私用で動かしたり(S.10-14)重大事件において万が一の際の責任を右京や中園に押しつけつつも右京の提案を聞き入れたりすることもある(S.10-10, S.17-最終話など)。こちらも時々萌キャラとなる。

30年前はマッドポリスとして夜明さん(おみやさん)と暴れ回っていた。


演 - 小野了

PS.1から登場。刑事部参事官で、階級は警視正。生え際が気になる内村の腰巾着。S.16-最終話やS.18-4ではその髪の毛で自虐ギャグを飛ばすほどになっており、伊丹たちが失態を犯すたびに1本1本抜けていくらしい(S.18-17)。内村ともども名前が出たのはS.5からで、それまでは「中園警視正」表記。
内村と同じように特命係を疎んでおり、彼とセットで登場しては、2人を説教するのがお決まりのパターン。しかしながら彼ほど嫌ってはおらず、たまに右京や特命係を評価しているような発言をしたり(S.11-9など)、捜査に参加させたりすることもあるほか(S.13-10)、消息を絶っていた右京が生きていたことを知った際には「残念です!」と漏らす内村の傍らで満面の笑みで喜んでいた(S.18-1)。
最近では横暴な内村の言動を腹に据え兼ねて反発することも多く、彼に差し出したようかんを露骨に拒否された際は「耐えろ照生…!」と必死に耐えていたり「あの男に考えなどない」と吐き捨てたりするなど(S.13-4)、心底内村に同意しているというわけではない様子。内村の失脚後は自分が刑事部長の椅子に座るという野望を持っており(S.15-11)、実際に彼が殺人容疑で拘束された際には自ら部長室の椅子に座り、亘から「中園刑事部長」とおだてられてニヤついた(S.17-16)。
また、警察官としての使命感もそれなりにあるようで、S.15-11では保身しか考えていない内村の背中に対して「警察官の初心に帰れ。あんたの出世より犯人逮捕のほうが優先だ」とつぶやき、S.18-7では特殊詐欺グループを壊滅させる際に「どんな手を使っても」と命じた。
逆に「見てはいけないもの」を見てしまった際に真っ先に内村に相談したり(S.16-最終話)、「中園刑事部長」の一件ではすぐさま「ああ~っバカなことを言うな!」と返していたりと、本心では慕っている気持ちもあるようだが…。

初期は不祥事の記者会見を押しつけられることが多く、会見での涙について内村からは「大根役者」、小野田からは「アカデミー賞もの」という両極端な評価を受けた(S.6-最終話)。
家族構成は娘と霊感の強い妻。本人は大切に思っているようだが、当の2人からは軽んじられている(S.15-11)。

『相棒シナリオ傑作選』によると、脚本担当の輿水氏は当初、彼を捜査一課長のつもりで描いていたという。


○特命係の協力者

演 - 六角精児

PS.2~S.14-最終話まで登場。刑事部鑑識課員で、階級は巡査部長。所轄署の鑑識係にいたところを本庁に引き抜かれた経緯がある(S.13-11)。
まさかのスピンオフ映画が作られた鑑識。嫁に逃げられ、未だに探している。その嫁が美人なのが非常に苛立たしい。
右京とは落語仲間。鉄道・ゲーム・ギター・昆虫・漫画喫茶と、右京に負けず劣らず多趣味で存在感が強い人物。
回を増すごとに登場頻度や特命係との交流が増え、最近は右京第3の相棒と呼んでも差し支えないくらいになっている。
特命係には基本的に協力的だが、自身の都合に構わず働かせたり(S.10-9)呼びつけた挙句水臭い態度をとったりする(S.12-最終話)右京の態度に反発することもある。
長年右京たちを支えていたが、S.14-最終回で突如警察学校の教官*19への異動が決まり、鑑識を去った。前触れもなく突然卒業同然になってしまったが、その理由はS.15-13~14で明かされた。
劇場版IVでは教官として登場するが、関わりたくない態度を露骨に出すようになり、右京に対する当たりもキツくなっていたが、そんなことを気にする右京ではないので効果は薄い。
諦めたのか、S.16-5で久しぶりに登場した際は割と協力的であった。

PS.1ではよく似た同名の監察医が登場していたが、彼との関係やいかに…。


演 - 山西惇

PS.2から登場。特命係の隣にある、組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課(通称「組対5課」)*20長。階級は警視。愛称は「暇課長」*21
毎回「ヒマか?」と言いながらコーヒーを淹れに部屋に入ってきて、会話に首を突っ込んでくるのがお約束。忙しいはずなのだがこの人が1番暇に見える。
特命係の能力を高く評価する数少ない人物で、捜査への協力も割と快く応じてくれる一方、組対5課などの摘発の際には協力させているため、お互いに持ちつ持たれつやっている。
気さくな性格でひょうひょうとしているが、ノンキャリアでありながら警視にまで出世しただけあってなかなかの切れ者で、暴力団や麻薬の捜査については一流の腕を持っており、「角田課長がよろしく言っていた」の一言だけでたいていのヤクザが顔を引きつらせているあたり、その道ではかなりのプロであることがわかる。
そして組織犯罪対策部は仕事柄作中でも有数の戦力部隊で、たまに暴力団と格闘しているほか、普段の温厚な印象から一転、怒鳴りつけたり暴行を加えたりすることがある。その戦闘力は圧倒的で、部下ともども出撃したら大体のヤクザ半グレは確保されている。

ゲームの世界では浅倉の中の人も演じていた棒術使いだったかもしれない。


  • 大木長次郎(おおき ちょうじゅうろう)
  • 小松真琴(こまつ まこと)
演 - 志水正義(大木)、久保田龍吉(小松)

PS.1から登場。角田の部下で、ほぼ毎回特命係を窓から覗いている組対五課の2人組。階級は巡査部長。たまに会話をすることもあるが、セリフがなければ役名は表示されないことも多い。名前が明かされたのはS.6からで、それ以前は「大木刑事」「小松刑事」、PS.では単に「刑事」表記。
薫や伊丹とは同期の間柄。ヤクザ絡みの事件やガサ入れが必要な時は、特命係に捜査協力することもある。
もちろん本人たちも優秀な刑事であり、昔彼らの世話になったヤクザは大体ビビって接している。
ちなみに大きい方が小松、小さい方が大木であり、特命係に来たばかりの享が間違えたことがある(S.11-2)。

なお、大木役の志水氏は2018年9月27日に逝去。そのため、S.17-4からは別の人物が小松とともに行動しており、大木の役割を担っている。
また、S.18では小松の姿も確認されていない。


○鑑識課

  • 益子桑栄(ましこ そうえい)
演 - 田中隆三

S.15-1より登場。米沢と入れ替わるように登場した新たな鑑識で、階級は巡査部長。
薫や伊丹、大木・小松とは同期の間柄で、特に伊丹とは仲よくしており、彼の個人的な依頼で鑑識を動員することもある。
現場検証中は刑事すら立ち入らせようとしないなど、米沢とは違うベクトルで職人気質な人物。
どちらかと言えば捜一サイドのキャラであるため、当初は特命係に対して邪険に接していたが、シーズンが進むにつれて態度は軟化してきている。伊丹と同じく圧力というものが嫌いのようで、上から捜査を打ち切られた際には「今回だけは好きなだけ見ていいからな」と、特命係に自由に証拠品を見せていた(S.18-19)。
一方、いかつい言動とは裏腹にが大好きというギャップがあるほか、釣りが趣味のようで、亘が手に入れたレア物写真集や釣りの穴場といった買収に負け、特命係に協力することもある(S.15-15, S.16-4・15)。
愛猫は「メイ」と言い、いなくなったメイ探しを特命係に依頼し、見つけてくれた少女にお礼をするために2人と一緒に向かったところ、事件に巻き込まれたりもしている(S.18-3)。ちなみにお礼はかりんとうだった。
長らく米沢が務めていた「特命係の協力者」としての役割はサイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官である青木が引き継いでおり、「鑑識」という役割だけを残したようなキャラ。


○サイバーセキュリティ対策本部

『X DAY』などに登場した岩月彬(演 - 田中圭)らが所属する生活安全部のサイバー犯罪対策課とは別の部署なので注意。設立には衣笠副総監も関わっている。

  • 青木年男(あおき としお)
演 - 浅利陽介

S.14-15にゲストとして初登場し、S.15-1よりレギュラーに昇格*22。サイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官で、階級は巡査部長。通算12人目の相棒でもある。
元々は区役所に勤務する公務員。自宅の向かいで起きた女子大生殺人事件の唯一の目撃者で、その光景をビデオで撮影していたが、異常なほどの警察嫌いで、「警察に協力しなければならない義務はない」と、捜査協力を一切拒否。亘の暴走による捜査妨害にも屈せず、頑なに証言を拒否続けた(S.14-15)。
最終的に右京にハメられて面通しをさせられ、証拠も提出させられることになったが、以来そのことを根に持っており、特命係への復讐を目論んでいる。
そのために働いていた区役所を辞め、父親の旧友である衣笠副総監のコネで警視庁に入庁し、新設されたサイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官になった(S.15-1)。

以来、特命係とは友好的に接しており、たびたび捜査に協力しているが、裏では右京と亘の写真の目に画びょうを刺す場面もあり(S.15-1・最終話)、並々ならぬ憎しみを抱いている。また、美彌子のパソコンに勝手に侵入して罪を亘になすりつけたり(S.15-最終話)、同じく特命係を嫌う衣笠や日下部と接触して情報を渡したりするなど(S.15-11, S.16-1・8・12など)、2人を追い込むべく裏で暗躍している。
意外にもチェスの腕が高く、右京相手にダブルチェックを仕掛けられるほどの実力を持つ。
日頃から嫌味な言動が多く、ハッキングや後述の事件のように犯罪すらいとわないというモラルの低さが目立ち、閣下のように受けた仇は一生忘れない陰湿さも持つ。

また、男女の交際そのものに意義や価値を見出せず無駄だとも考えており(S.15-4)、本人も友だちが少ないと公言している。そのため、同期でもある亘が数少ない友人で、2人で飲みに行くことも多いが(S.15-1・最終話など)、ドタキャンされることもあったり、捜査に協力する代わりにフグの白子をおごってもらうという約束も反故にされたりと(S.17-14)、損な役回りも多い。
実際、警察の不祥事をたびたび記事にする風間楓子のことは目障りと思っていたらしく、S.16-最終話では彼女に対して傷害事件を起こしたが、特命係によって暴かれる。ひたすら「過失傷害」を主張し続けた末、彼の真意を察した衣笠の配慮で特命係に飛ばされることになり、内村のツテでそれなりの「ケジメ」もつけられた。

その後は「T.AOKI」という名札のほか、特命係の部屋の一角を仕切りで区切り、「サイバーセキュリティ対策本部分室」と称して個人スペース化して中に籠っており、現場に出向くことはなく極力関わらない姿勢を取っていた。伊丹から「特命係の青木年男~!」と呼ばれた際には、初期の薫のようにそう呼ばれるのを嫌う一面もあった(S.17-6)。
とはいえ右京に叱られて以降は(S.17-3)、彼とチェスをしたり、持ち前のPC知識で色々と調べたり、特命係で一時期飼われていた亀がいなくなったときは寂しかったりと、完全に空気というわけではなかった。
しかし、S.17-10にて犯罪の疑惑が浮上した大物政治家とコネがある衣笠に危機を知らせたことが効いたのか、彼の根回しで晴れてサイバーセキュリティ対策本部に復帰することとなった。

父親も警察官で、衣笠とは「幼なじみ」「竹馬の友」の間柄。高い立場にいる衣笠に対して「いまだうだつの上がらない警察官」であるという(S.15-1)。その父親とはあまり関係がよくないようで、そのことから来る確執が彼の警察嫌いを形成していったと示唆されているが…。

なお、浅利氏はS.6-10「寝台特急カシオペア殺人事件!」にも出演しており、S.15-10に登場した四方田警視総監のそっくりさんの息子という設定だった。


○準レギュラー

○警視庁

演 - 神保悟志

S.2-1より登場。警視庁警務部首席監察官で、階級は警視→警視正。警察庁キャリアとして警視庁に出向中。
部下の死亡事件(後述)解決後、特命係を高く評価。以降も秘密裏ながら協力することも多く、比較的友好な関係を築いているものの、監察官としての立場から対立することも多い。
彼の特徴を一言で言えばガチホモである。
…ある意味ヒロインかもしれない。
いつもかじっている錠剤から「ピルイーター」の異名を持つ*23
なぜかそれを隠そうとしているが、右京と薫には自分から白状し、亘からは自力で見抜かれている。


演 - 原田龍二

S.3-6, S.6-2, 劇場版I, S.7-18, S.9-5・17, S.9-9, 劇場版II, S.10-17, S.11-13, X DAY, S.12-11, S.13-17, S.14-12, S.15-16(写真), S.16-11, S.18-16に登場。捜査一課の経理担当で、階級は警部補。通算8人目の相棒。美奈子(演 - エスケイプ水崎綾女)という妹がいる。
経理担当だが刑事になる夢が捨て切れず、部屋中を指名手配犯のポスターで埋め尽くしており、思い込みから2度も誤認逮捕を起こしてしまい、特命係に左遷される(S.3-6)。
同話のラストにて欠員が出たことからすぐに復帰するものの、その後もたびたび登場しては特命係に厄介事を持ち込んでおり、S.6以降ほとんどのシーズンに1回は、彼が登場する回が設けられるのが定番となっている。

真面目かつ実直で人柄もいいが、直情径行で思い込みが激しく、人の話を全く聞かない性格。事件に首を突っ込んではひと騒動巻き起こすトラブルメーカーであり、美和子曰く「顔はイケてるけど、残念なタイプ」。
日商簿記一級の資格を持っており経理としては優秀だが、前述の性格から誤認逮捕を繰り返したこともあり、お世辞にも刑事に向いているとは言い難い。

また美人に弱く、毎回のように事件で関わった女性にホレるのだが、だいたい決まって犯人あるいは相手がいることでフラれ、花の里で酔いつぶれるのがお約束。酒癖も悪く、酔うと「(お)杉さん」「亀ちゃん」「たまさん」「さっちゃん」「かぶちゃん」という呼称になってしまう。
しかしS.14-12は違った。この時はまさに我が世の春到来であったが…。

右京に対しては尊敬の念を抱いており、「敬愛する刑事」と公言している。薫やトリオ・ザ・捜一は階級が上であるため丁寧な態度で接するが、特に後者については経理の仕事を放りだして現場に出向く彼のことをあまり快く思っていない模様。
尊以降の相棒に対しては特命係の先輩という立場から上から目線で接し、同じ階級の彼に対しては初対面から先輩風を吹かせ、たびたび「ソン君」と呼ぶ。享に対しては、「父親のコネで相棒になったんだろ」と露骨に敵意を向け(S.11-13)、誤解が解けてからも冷ややかな態度で接していた(S.12-11)。
一方、亘に対してはコーヒー通や法務省からの出向ということで「先輩」と呼んで慕っており(S.14-12)、彼が警察官になってからも変わっていない(S.16-11)。

S.14-12の事件の後、スコットランドヤードへ研修に行っており(S.15-16)、ある事件では右京からの依頼で犯人の情報を提供して事件解決に陰ながら貢献していた(S.16-8 )。
S.16-11で久しぶりに登場。根は相変わらずだがひと回り成長した姿を見せており、ロンドンで知り合った女性に関する相談を持ちかけた。事件解決後は捜査二課に配属され、念願の刑事になった。
原田氏の不祥事により水谷さんの怒りを買って降板…という噂がまことしやかに語られていたが、実際にはそんなことはなかったようで、S.18-16で2年ぶりの復活を果たした。「捜査二課のエース」を自称しているが、有給を取ってまで殺人事件の捜査をしているあたり、本当は一課への配属を希望している節がある。
そして入れ替わるようにに杏樹さんの不貞が報じられた。


  • 社美彌子(やしろ みやこ)
演 - 仲間由紀恵

S.13-1より登場。ロシア人スパイ・ヤロポロクの亡命から始まった連続殺人事件で特命係と面識を持ったキャリアウーマンで、階級は警視→警視正。1974年5月3日生まれ、初登場時40歳。血液型はO型。
東京大学法学部出身で将棋部に所属しており(S.15-最終話)、右京と同じ恩師に学んでいた(S.13-15~16)。卒業後はキャリアとして警察庁に入庁し、警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策2課・警察庁長官官房国際課を経て、警視昇進とともに内閣官房情報調査室に出向し総務部門主幹を務めていたが、上記の事件で上司が逮捕されたため、警視正昇進とともに警視庁総務部広報課長に就任した(S.13-1)。
S.15-1では広報課に配属された亘の上司となったが、彼から自身の身辺調査を行っていることを明かされると、亘を特命係に異動させるよう峯秋に依頼した。
特命係の能力は認めており、協力し合うこともあるが(劇場版IV)、決して馴れ合うことはなく一定の距離を置いて接しており、彼らを「売る」こともいとわず(S.18-2)、うまく口車に乗せて巧みに利用することもある(S.18-最終話)。峯秋とも親交があり、秘密裏な調査を請け負ったり相談事をしたりしている。
また、毒物について妙に詳しく、「昔別れた男を殺そうと思って勉強した」「女に似合うのは毒殺でしょう?」と語るなど(S.13-15)、冗談とも本気ともつかないミステリアスな部分も垣間見える。
スパイの協力者を「国賊」と言い切って断罪する一方、ヤロポロクとは男女の関係になっており、その間に設けたと思われる娘・マリアがいる。そのため、彼との関係について追及・脅迫されたりするなど、かなり凄まじい目にあっている(S.15-最終話, S.16-10)。
そして、300回記念前後編では…。
S.17では、仲間さんの産休明けで10話より復帰。ラストでは花の里で特命係・幸子とともに乾杯するというオイシイ場面ももらった。

なお世界が違うと浅倉似の教頭と享似の生徒がいる学校の教師や、浅倉似の刑事がいる世界のマジシャン や、浅倉似の上司がいるママさん婦警幽霊だったりした。


  • 衣笠藤治(きぬがさ とうじ)
演 - 大杉漣→杉本哲太

S.15-1から登場した新たな警視庁副総監。階級は警視監。権力に固執する典型的官僚ではあるが、サイバーセキュリティ対策本部の設立にも関わるなど、警察組織の改革にも意欲的に取り組む野心家の一面も見せる。1959年10月2日生まれ、初登場時56歳。
法務省をクビになって警視庁に配属された亘に対し、一度は捜査妨害による報復として非捜査部門の総務部に追いやったものの、美彌子からの依頼を受けた峯秋の頼みで特命係へ異動させた(S.15-1)。

特命係に対しては当初は特に関心を示していなかったが、愛娘の里奈が唯一の目撃者となった事件にて、結果的に右京と亘のせいで犯人に命を狙われたこと受け、青木から渡された特命係の行動記録を読みつつ「特命係は警視庁の…負の遺産だ」と発言し、以降廃止に向けて暗躍するようになる(S.15-11)。
しかし、S.18では従来のように廃止に向けた動きはほとんどなく、第2話では事件を未然に防いだ特命係に対し感謝状と金一封を内密に進呈するなど、どちらかというと内村のようにうまく利用しようとしている側面の方が強い。

また、特命係だけでなく政敵の峯秋をも葬り去ろうと画策しており、彼に対し特命係の指揮統括役への就任を打診したり(S.16-1)、特命係が違法捜査で立件されそうになった際には内村と中園に特命係に捜査に参加するよう命じていたことにして立件を見送らせたりするなど(S.16-2)、策謀を巡らせている。
一方で実力を認めている節もあり(S.15-最終話)、2人であんみつを食べながら出来の悪い子について語るなど(S.17-1)全くの不仲というわけでもなく、S.17-最終話のように国益が絡んだ事件では隠ぺいのために協力している場面も見られる。

典型的な仕事人間ゆえか、家族仲はあまり良好とは言えず、自宅に脅迫状が送りつけられた事件も起こっており、そのために妻の祥子は長期療養を余儀なくされ、里奈には母の旧姓を名乗らせている(S.15-11)。

青木の父とは「親友」の間柄で、彼が警視庁に配属された背景には衣笠のコネがあるという噂がある。青木が風間楓子を突き落した事件では、週刊フォトス嫌いの自身を慮っての行動であると解釈し、処分を特命係への左遷にとどめた(S.16-最終話)。彼への評価は低いもの、単なる「親友の息子」にとどまらないほどの愛情もある。
そしてS.17-10では、ある疑惑が持ち上がった政治家と距離を置くよう進言して火の粉がかからないよう防いだ青木の行動を評価し、彼を元の部署へ戻すよう根回しを行っていたことが判明した。

大杉氏は2018年2月21日に逝去。後任には杉本哲太氏が起用された。大杉氏は撮影に参加してしたものの全て撮り終えてなかったため、改めて杉本氏で撮影し直すことになったという。
なお、大杉氏はS.2-6、杉本氏はS.5-11にも出演している。


○警察庁

演 - 岸部一徳

S.1-1~劇場版IIまで登場。警察庁長官官房室長で、階級は警視監。長い役職だが警察庁No.3の幹部である。通称「官房長*25。特命係最大の味方であり、最大の敵でもある。1947年6月4日生まれ、初登場時55歳。
特命係設立の元凶でもあり、1987年の公安部参事官時代には外務省公邸籠城事件を解決するため、非公式に「緊急対策特命係」を結成。作戦参謀に当時捜査二課のエースとして活躍していた右京を招集し、SATから選抜した精鋭5名で解決にあたった。右京の活躍で人質が解放されていくが、上層部からアメリカ国務長官来日の知らせがもたらされると、小野田は対面を重視して強行突入を命じるが、それを拒否する右京と対立し、作戦参謀を解任。強行突入の結果、犯人全員だけでなく隊員と人質にも死者が出る大参事を招いてしまい、上層部の判断で右京は特命係に押し込められてしまう。

特命係に対しては基本的に協力的だが、右京とは違い大局的な目で犯罪を見逃すことも許容しており、特に警察上層部や政府が絡んだ事件では、体裁や国益を守る立場からしばしば対立している。
右京とは上記の事件から因縁の関係といってもいいが、今ではともに食事に行くなど不思議な縁で結ばれている。右京に何度も突っ込まれていながら回転寿司の皿をレーンに戻すなど常識を弁えない部分もあるが、たぶんいつもいい所で食べているせいであろう。
暴走しかける右京を止められるのも小野田のみ。S.6-最終話で彼が発言した「杉下の正義は時に暴走するよ」という言葉は右京の性格をよく表した言葉であり、ときおり右京の正義が暴走する事態も発生している(S.7-7・最終話, S.9-6, S.17-4など)。
だが、「自分を殺していいのは3人。1人は石嶺、1人はもう1人の隊員、1人は右京」と語るなど、本心では罪悪感も抱いている(S.1-11)。

右京の相棒も高く評価しており、薫については「特命係は杉下が動かしているとばかり思っていました。でも、実は君の旦那さまだったんだね」と美和子に語っている(S.5-15)。尊に対しては、特命係に来てから組織としての体裁より純粋な正義を優先するようになったことについて、「杉下の下について、随分青くなっちゃったね」と発言した(劇場版II)。

青年時代は「はぐれ刑事顔の悪魔」に誘惑されたりした人気バンドのリーダーで、バンド解散後コナンテーマ曲作者らとともに右京似の人が出演したドラマのBGMを制作したり、バンド時代の仲間(益子のリアル義兄)が右京似の警官と遭遇していた
最後に、名前が似ているのでよく混同されるが、「内閣官房長官」とは異なる役職であるため、「小野田官房長」は誤り。


  • 甲斐峯秋(かい みねあき)
演 - 石坂浩二

S.11-1から登場。警察庁次長で、階級は警視監。享の父親でもある。外務省に出向してオーストリア大使館やエルドビア大使館に赴任した経験があり(S.11-1, 劇場版III, S.12-1)、県警本部長などのポストを歴任後2012年夏に帰任し、次長に就任した。
小野田に代わる警察庁の幹部ポジションということから役割もよく似ており、右京の能力を高く評価し協力することもあるが、自身や組織の利益のためなら非合法的な手段も辞さないため(S.11-4・11・最終話など)、特命係を妨害することも多い。

右京のことは高く評価しており、S.11-6で初来店して以降、ともに花の里で飲むほど友好的。一方で、その正義感を危険視する節もあり、「劇薬」と称したこともある(S.13-最終話)。
また、男社会の警察で要職に就く美彌子も高く買っており、秘密裏の依頼や相談事をはじめ、彼女が広報課に配属された際には「困ったことがあったらいつでも相談してくれたまえ」と気にかけていたり(S.13-1)、ヤロポロクとの関係について上層部から追及された際には自ら証人として出廷し、それ以上の追及をかわすために「乱暴されて産んだ」と証言したりするなど(S.15-最終話)、何かと手助けしている。

しかし、享との仲はすこぶる悪い。「東大法学部以外大学とは認めない」というエリート意識*26から、早慶大学卒の彼を当然認めておらず、「息子としても警察官としても出来が悪い」と酷評し、初期は何かにつけて警察を辞めさせたがっていたほか、享が刑事課に引き上げられたり特命係に指名されたりした時もどうも納得がいかない節を見せており、息子に対する評価を素直に受け入れられずにいる。
しかし、彼が警察に就職するまでの経緯を右京から聞いた際には笑顔を見せており(S.12-5)、衣笠との会食の際には享を思い浮かべつつ「出来の悪い子ほどかわいい」とつぶやくなど(S.17-1)、本心ではそれなりに愛情はあるようだ。
S.11では至るところで黒い部分を見せていたが、S.12では実は警察官としての強い信念を持つ漢であったことが明らかになりつつある(S.12-1・8)。

S.14からは、享が起こした事件によって警察庁長官官房付の閑職へと追いやられたものの、その発言力は健在で、停職中の右京を簡単に復職させたり(S.14-1)減給処分にとどめたりするなど(S.14-最終話)、全く権力は衰えていない*27
立場上表に出すことはないが特命係のことは気に入っており、前述の右京の復職や亘の特命係への異動(S.15-1)など、裏でいろいろと手を貸してくれることもある。
しかしながら、「僕はこのままで終わらないよ」と発言するなど(S.15-最終話)、内心では再起をはらんでいる様子も見せている。上記の一件で美彌子をかばったのも組織のためではなく自分自身のためではないかと示唆されており、S.16-1では、衣笠から特命係の「指揮統括役」への就任を打診され、続く第2話では熟慮の末に就任を決定し特命係の名目上の上司となったが、それさえも利用しようと策謀を巡らせている節がある。


○法務省

  • 日下部彌彦(くさかべ やひこ)
演 - 榎木孝明

S.14-1から登場した法務事務次官。検事の資格は持たないが、前任者の急逝を受けて次へのつなぎとして急きょ例外的に起用された経緯がある。そのため検事総長までの出世コースから外れており、これ以上の出世は見込めないが、その分どんな圧力にも屈することなく思い通りの行動をとっている*28
法務省時代の亘の上司であり理解者。非常に親しい仲であり、彼の要請にも臨機応変に対応する度量を見せるほか、脅すような言葉の裏で発破をかけたり、特命係で生きがいを見つけた亘の背中を押したりもした(トドメ的な意味も含めて)。
逆に日下部も、法曹関係やその他あらゆる方面に顔が広く、かつ自由度の高い亘をよく使う。S.15-1では美彌子に対して探りを入れようとしており、亘に対して身辺調査を依頼していた。
キャリア官僚ということからか峯秋とも関わりがあり、亘を警視庁に再就職させるために彼と密約を結んでいる(S.14-最終話)。
右京にはかねてより着目していたが、S.15-8にてお気に入りだった女性検事の不正を右京が暴き辞職に追い込んだことで激怒、「私は君を許さない」と敵対宣言までしてしまい、以降特命係を敵視するようになる。
とはいえ、その女性が再就職先で活躍していることもあってか、亘からの取引を無下にしなかったりと完全に敵対しているわけではなさそうだ。
S.17-10を最後に登場しておらず、後任の事務次官へのつなぎが果たされたと思われる。


○政治家

  • 瀬戸内米蔵(せとうち よねぞう)
演 - 津川雅彦

S.2-最終話, S.3-1~3・最終話, S.4-1, 劇場版I, S.7-1~2, S.9-最終話, S.12-最終話, S.16-13~14に登場。江戸っ子口調で話す衆議院議員で、僧侶でもある。初登場時は法務大臣で、その出自から一度も死刑を執行しなかったことが語られている*29
NGOの活動を支援していた際、支援物資が満足に子どもたちに届いていなかったことを知り、強い正義感が災いして犯罪に手を染めてしまい、薫の友人が殺害された事件を機に真実を特命係に暴かれ、逮捕された(S.7-1~2)。
その後、懲役10年の刑が下されて拘置所に収監される。しかし、本多篤人が釈放された際には特命係を呼んでそのことを伝えたり(S.9-最終話)、闇社会の大物である父と自分を告発した末弟を探して殺すために長男が看守の家族を人質とした事件が発生した際は、自ら出向いて代わりに人質になったりするなど(S.12-最終話)、収監中も特命係とたびたび関わってきた。
さらに4年後、仮出所を果たして実家を再興しようとするも、雛子による得度や白骨死体の出現など、またもや事件に巻き込まれることとなり、特命係とまた再会した(S.16-13~14)。
特命係を高く評価する数少ない人物の1人で、捜査への協力も惜しまない。一方で、その経験から右京の慧眼には恐れも抱いている。
交友関係は広く、雛子とは外務大臣の父と盟友だったことから親交があり、「雛ちゃん」と呼ぶこともある。小野田とも古くからの友人で、閣下の保釈(S.4-1)や小野田による「証人保護プログラム」にも関わっていた(S.12-最終話)。
ちなみに、出所して早々にスマートフォンを手にするや否やすぐに使いこなしており、新しい物でもすぐに即応するタイプのようである。
なお、各相棒の期間中に1回は登場しており、レギュラー以外では珍しく全相棒と面識がある人物である。

S.4-1では、津川氏の実の兄で閣下を演じる長門裕之氏と兄弟で共演を果たした。
なお、津川氏は2018年8月4日に逝去。


  • 片山雛子(かたやま ひなこ)
演 - 木村佳乃

S.3-1~3, S.6-16, 劇場版I, S.9-最終話, S.10-最終話, X DAY, S.13-18, S.14-10, S.16-13~14, S.18-1~2に登場。元外務大臣を父に持つ女性衆議院議員で、内閣官房副長官や総理補佐官などを歴任した。初登場時28歳(自称)。
「身の回りで事件が起きるたびにそれを逆手に取り、まるで糧にするかのように大きくなっていく人間」と右京に評されるように(S.6-16, S.9-最終話, S.13-18)、トラブルの都度、自分の手を汚さずに不利な事件を回避・隠ぺいし、それらを逆用してのし上がる強かさと狡猾さを持つ女傑。その影響力は広く、政府が「赤いカナリア」からの脅迫を受けた際には小野田と組んで「チーム」を結成し、彼の死後はその交渉と根回しを引き継いだほか(S.9-最終話)、元副総監の長谷川宗男とともにクローン人間が誕生した事実を隠ぺいするために暗躍するなど(S.10-最終話)警察組織とも繋がりがある。
上記のようにさまざまな裏取引に関わっているが、いずれも自身が関与していたことは伏せつつ不利な事柄は巧みに回避しており、父親の汚職すら公表したことで表向きは清廉な政治家となっているため、国民からの人気は非常に高い。

S.9-最終話にて、「赤いカナリア」との取引による本多篤人の釈放の責任を法務大臣と公安調査庁に押し付けて更なる権力を手にし、S.14-10では時の内閣官房長官と組んで新会派を設立、総裁選への出馬を宣言する。
父親の念願だった内閣総理大臣の座に大きく近づくが、官房長官が船上パーティ中に本多とその仲間が起こしたテロに巻き込まれて殺害されてしまい、新会派は頓挫。総裁選にも出馬せず、責任を取る形で議員を辞職して表舞台から姿を消した。
その後、S.16-13で再登場。出所した瀬戸内の元を訪れて尼になったが、いまだに政界復帰への野心は失っておらず、出家も世間からの注目を集めるパフォーマンスに過ぎない。
S.17には登場しなかったが、S.18-1~2で久しぶりに登場。政界復帰への足がかりとすべく、武器輸出を推進する「防衛技術振興協会」の顧問に就任しており、シンポジウムを行うために赴いた北海道で特命係と再会する。そこでも事件に巻き込まれるが右京たちの活躍で無事解決し、シンポジウムは成功した模様。「テロリストとは交渉しない」信念は健在である。
なお、SNSは「尼僧妙春(片山雛子)」名義となっており、アイコンも尼である。
瀬戸内と同じく、レギュラー以外では数少ない歴代相棒全員と面識がある人物である。

リアルの夫は相棒の合間を埋める刑事ドラマの一つで主演をしている。


○記者

  • 風間楓子(かざま ふうこ)
演 - 芦名星

S.15-最終話, S.16-1・13~14・最終話, S.17-1~2・10・最終話, S.18-1~2・4・最終話に登場。伊丹や美彌子を振り回したゴシップ誌「週刊フォトス」を発行している葉林社の記者。
S.15-最終話にて、美彌子の隠し子疑惑を記事にしたことから特命係と出会い、以降もスペシャルを中心に登場しており、たびたび関わっている。捜査に協力することもあるが、警察の不祥事も容赦なく記事にするため、結果的に妨害することも多い(S.17-2など)。
かなり強かな女記者で、自分が怪我をした際、その人間を盗撮するなど抜け目がない*30
しかし、なぜか特命係や片山雛子からは信頼されている。
S.16-最終話では、ヤクザの娘であったことが判明。しかし本人はその立場を嫌っており、過保護過ぎる母親や組員の干渉を本気で嫌っていた。
だが、チャカを隠すためにてんやわんやしていた組を懐かしいと言ったりするなどズレた部分もある*31
警察をバッシングする記事を好んで書くのもそんな奴らと共に育った結果で、衣笠の心中を察した青木に突き落されたこともある(S.16-最終話)。結局蛙の子は蛙、いくら美人才色兼備なジャーナリストを気取ったところで、反社会的勢力で育った娘で警察の敵であることは明確である。

ある世界魔化魍を育てていたかもしれない。


○主なゲスト

  • 浅倉禄郎(あさくら ろくろう)
演 - 生瀬勝久

PS.2, S.1-5, S.2-1~2・最終話, S.3-18に登場。東京地検刑事部の敏腕検事として活躍する一方、狂気に満ちた連続殺人鬼「平成の切り裂きジャック」でもあった。薫や美和子とは大学の同級生で親友。
母親が売春の常習者だったことでいじめに遭ったことがトラウマとなり、幼少時に事故に見せかけて殺害。
さらには自身が婚約した女性が偶然にも裏で娼婦をしていたこと知り、完全に壊れてしまった彼は売春をしていた女性を次々と殺害するようになっていった。
もはや自分自身でもコントロール不能な「不貞の女」に対する殺意で犯行を続けていたが、最後は特命係によって逮捕された(PS.2)。
その後も薫との友情は奇妙な関係で続き、彼の依頼で犯罪を起こした少年を諭したり、逆に特命係に事件捜査を依頼したりした。
S.2-1~2で死刑判決を受けるが、逃亡して自殺を図る。最終話にて記憶喪失で発見され、再収監されたが、獄中で刑務官により殺害されてしまった。死後、ある事件の容疑者として浮かび上がるものの、特命係の尽力により無実が証明された(S.3-18)。

初期シーズンを代表するキャラであり、彼がいなくなった後には穴を埋めるように瀬戸内米蔵・片山雛子らが準レギュラーとして新たに参加するが、彼の存在感は衰えず、S.3-18では亡霊として再登場もし、S.4では所業の観点から名前が上がっている。
演じた生瀬氏の演技はまさに鬼気迫るもの。その狂気を脅威の眼力で見事に表現した。
彼に匹敵する強い個性をもった犯罪者は長い歴史の中でも、閣下や「ウィムパティオル」村木、「プピャオ!」和合、「シリアルキラー」北一幸ら数人に限られるほか、S.16~S.18ではキャラクターや結末がよく似た南井十が登場した。
どうでもいいが生瀬氏はあの『TRICK』の矢部謙三である。役者の本気の演技ってすごい…。


  • ヒロコ
演 - 深沢敦

S.1-3・6, S.2-20, S.3-17, S.5-18, S.6-13, 劇場版I, S.18-18に登場。初登場時は焼肉屋の店主だったが、S.1-6以降はゲイバー「薔薇と髭と…」を経営している。ある事件の目撃者として特命係と出会って以降(S.1-6)、たびたび相談を持ちかける仲となっている(S.2-20など)。S.6-13では「花の里」に訪れたことでたまきや美和子とも知り合い、東京ビッグシティマラソンに参加した2人の応援にも駆けつけている(劇場版I)。特命係のことは「右京さん」「薫ちゃん」と名前で呼ぶ。
それから12年後、S.18-18で再登場。久しぶりに右京に連絡をとって劇場版I以来の再会を果たし、お気に入りの客が巻き込まれた事件の捜査を依頼した。また、薫の後輩の相棒である亘とも対面を果たしたが、尊や享を通り越していたことから、「薫ちゃんの代わりに入った相棒ね?」と右京に訪ねている*32。右京や薫とは違い、彼についてはあまり信用しておらず、名前を呼ぶ場面もなかった。


  • 日野
演 - 寺島進

S.5-11, S.13-10に登場。警視庁警備部の狙撃手で、階級は警部補。下の名前は不明。
白髪交じりのオールバックにサングラスという、いかにもダンディな出で立ちの男。
現在に至るまで登場回数はたった2回(S.5-11「バベルの塔」とS.13-10「ストレイシープ」。どちらも元日スペシャルである)と非常に少なく、ぶっちゃけ「狙撃する展開が必要になった時に出てくるだけのチョイ役」なのだが、その2回の登場でしたことが
  • 数100m以上離れている観覧車から、犯人が持っている拳銃だけを正確に撃ち弾き飛ばして自殺を阻止する(S.5-11)
  • 木に登り、不安定な姿勢から右京に至近距離で突き付けられていた拳銃だけを正確に撃ち弾き飛ばす(S.13-10)
と、「警視庁一のスナイパー」の異名を持つだけあってどちらもゴルゴか!とツッコみたくなる超人的な活躍で特命係の窮地を救っており、妙に強い印象を残している。


  • 鑓鞍兵衛(やりくら ひょうえ)
演 - 柄本明

S.17-1~2, S.18-2に登場。国家公安委員長。
驚異的な聴力を持ち、高齢者にはまず聞こえない16キロヘルツの高音が聞こえるらしく、耳年齢は20代に相当するという。ひょうひょうとした性格で、本心がどこにあるのかつかみづらい節がある。独特な笑い声が特徴。
委員の1人が容疑者となった学校法人理事長殺害事件では事態を静観していたが、警察組織の中でも独特な行動をとる特命係に興味を抱くようになり、「(甲斐さんとこの)若い衆」と呼ぶこともある(S.17-1~2)。
陸上自衛隊の元レンジャー隊員が容疑者となった事件では峯秋を通じて特命係に協力し、上司にも容赦なく頼みごとをする2人を「身の程知らず」と評しつつも、冗談か本気か、もしクビになるようなことがあれば面倒を見ると約束した(S.18-2)。

S.17放送前に言及された「特命係に興味を抱く新キャラ」とは彼のことであるようだが、同シーズンでは初回の「ボディ」以外全く出番がなかった。
なお、次男の時生氏もS.8-16に出演している。


【ストーリー】

ここでは、各シーズンごとの話の流れ・見所を紹介しつつ、いろいろな意味で話題となった伝説的なストーリーを紹介する。
ネタバレ要素も含むので気にするヒトはここでバック。

サブタイトルは各回のキーワードや内容を端的に表す単語・短い文章で表されるようになっているが、PS.やS.1-1など、初期は長々としたタイトルもあった。
S.1が2002年、S.2が2003年とシーズンと西暦下2ケタに差異が生じていること、S.2以降は半年間の放送となったことから、「各シーズンに1か2を足した数字」を「西暦の下2ケタに入れる」という法則が当てはまる。

各シーズンに1回は、普段より1時間早い20時00分から始まる回がある。少数ではあるが、逆に30分遅い21時30分から放送される回もあった。

劇中の季節はおおむね現実の放送日に準拠している。よって、第1話は9月~10月、元日スペシャルが年末年始、最終話は3月となっている。そのため、映画やスピンオフを除き、放送がない4月~8月は描かれない。
なお、各シーズンのナンバリングは、公式にはすべて英語読みである。

Pre season

土曜ワイドショー時代の『相棒』で、全ての始まりともいえる最初のシーズン。いずれも脚本は輿水泰弘氏。タイトルはそれぞれ『相棒 警視庁ふたりだけの特命係』『相棒 警視庁ふたりだけの特命係2』『相棒 警視庁ふたりだけの特命係3』。
陳腐なテロップにお茶の間フリーズしかねない下ネタなど、今日では考えられない作風ではあるが、「各回冒頭の空撮」や「相棒の友人が犯人」など、この頃からお決まりの様式美は確立していた。
再編集版がそれぞれ2001年7月・2002年・7月・2003年7月に放送された。
また、第1話・第3話は新撮カットが追加された後述の特別編も製作された。

  • 第1話「刑事が警官を殺した? 赤いドレスの女に誘惑され…死体に残る4-3の謎とは?」
2000年6月3日放送。記念すべき第1話。米沢と三浦はまだ登場しておらず、代わりにそっくりな人物が出演している。
薫が捜査一課をクビになって特命係に左遷される。全ての原点といえる最初の回。

  • 第2話「恐怖の切り裂き連続殺人! サイズの合わないスカートをはいた女の死体…」
2001年1月27日放送。角田課長・米沢・三浦、そして浅倉禄郎が初登場。
視聴率は22.0%と歴代4位の記録を持つ。

  • 第3話「大学病院助教授、墜落殺人事件! 日付の違う乗車券の謎と、死体が語る美人外科医の秘密」
2001年11月10日放送。右京が病院に搬送されるという展開からスタート。爆発事故に巻き込まれた…と思いきや、実際には盲腸であったが。

特別編

劇場版公開に合わせて、PS.1とPS.3に新カットを追加した特別編が放送された。いずれも輿水脚本で、PS.のブルーレイBOXに収録されている。

  • 劇場版公開記念スペシャル「名コンビ誕生篇」
2008年5月3日放送。車の中で張り込みをする右京と薫。この日は2人が出会って1周年の記念日らしく、1年前の出会いを回想していく…。
PS.1の再放送が主な内容。新規カットがS.7-8へとつながっていく流れとなっている。

  • 映画大ヒット御礼スペシャル「相棒3~いま明かされる7年目の真実!」
2008年6月14日放送。PS.3の事件をインタビュー形式で振り返る。
美人外科医の真の動機が判明する。


本編





































劇場版

本編

  • 相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン
2008年5月1日公開。戸田山脚本。テレビ朝日開局50周年記念映画作品で、記念すべき劇場版第1作。キャッチコピーは「必ず、追いつめてみせます。」。
右京と薫が「東京ビッグシティマラソン」に迫る脅威に挑む。
時系列はS.6とS.7の間の2008年ごろ。


2010年12月23日公開。輿水・戸田山脚本。シリーズ10周年を記念して製作された第2作目。キャッチコピーは「あなたの正義を問う。」「この事件、特命係にとって致命傷。」「相棒が国家に挑む」。
警視庁籠城事件から始まり、ラストはシリーズを揺るがす衝撃の結末…。右京と尊が国家に挑む。
初のシーズン中での公開。時系列はS.8とS.9の間の2010年7月で、公開前日に放送されたS.9-9「予兆」は本作のプロローグとなっており、第16話以降は本作の結末にも触れられている。


2014年4月26日公開。輿水脚本。テレビ朝日開局55周年記念作品となった第3作目。キャッチコピーは「相棒史上、最高密度のミステリー。」「全ての「謎」を終わらせる。」「その島に触れてはならない「秘密」が眠る。」。
シリーズ初の沖縄ロケとなっており、右京と享が絶海の孤島へ乗り込む。前相棒・尊も登場し、新旧相棒がまさかの共演。
また、唯一劇場版とノベライズの犯人が同じである。
時系列はS.11からS.12の間の2013年夏で、S.12-1に退職した三浦も登場する。

公開前の2014年3月29日から4月19日には、dビデオにて「相棒 -劇場版III- 序章」が配信された。過去にトリオ・ザ・捜一が解決した事件を、右京と享がその調書を読みながら進行する。そのため、特命係からの視点とトリオ・ザ・捜一からの視点が交互に描かれていく。
特命係の視点では劇場版IIIの後、トリオ・ザ・捜一の視点ではS.10とS.11の間の2012年6月の話である。


  • 相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断
2017年2月11日公開。太田脚本。第4作目。キャッチコピーは「その未来(さき)には、なにがある?」「追いつめるのは、真実の愛。」「あなたは、生きるべきです。」「命をかけても、守りたいものがある。」。
右京と亘が国際犯罪組織「バーズ」とそのリーダー・レイブンの謎に迫るのだが…。引き続き尊も登場し、亘とも共演を果たした。
時系列はS.15-2~3の間である、2016年9月という設定。劇場版II以来となるシーズン中での公開で、公開前に放送されたS.15-13~14「声なき者~籠城・突入」では、本作につながるストーリーとなるS.14中の事件が回想という形で描かれている。
緻密に練られたトリックに、犯罪者ながらもどこか愛嬌もある敵組織と意外過ぎるそのボス、右京に反抗的な米沢や、盛大にやらかしたが責任を感じ捨て身の攻防を繰り広げる伊丹など、見どころが多い。
また本作としては珍しく、序盤から3人の子供の死体が登場したり、非常にきつい差別描写があったり、戦争の爪あとがリアルに表現されたり白戸家の長男が殺されたりと、ショッキングで鬱々しい描写も多い。
犯人の動機は劇場版IIと似ているようで、根本、そして何より手段が違った。ネタバレになるので詳しくは言えないが、IIが自己中心的だとすれば、こちらは自己犠牲だろうか。


スピンオフ

  • 相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿
2009年3月28日公開。飯田脚本。初のスピンオフ作品で、鑑識・米沢守が主人公。キャッチコピーは「私も「相棒」を見つけました。」「私が今、亡き妻にしてやれることは、<真相>を暴くことだけです。」「これは私の事件(ヤマ)なんです。」。
劇場版Iの裏で起こった事件を米沢たちが追う。右京と薫も登場する。
なお、本作で初登場した米沢の相棒・相原誠はS.10-16「アンテナ」に、彼の後輩・早乙女美穂はS.13-11「米沢守、最後の挨拶」にもゲスト出演している。
ハセベバクシンオー氏の『鑑識・米沢の事件簿~幻の女房~』が原作となっていて、彼の父である長谷部泰春氏が監督を務めており、遺作となった。


  • 相棒シリーズ X DAY
2013年3月13日公開。櫻井脚本。スピンオフ2作目で、「トリオ・ザ・捜一」のリーダー格・伊丹憲一と、本作で初登場するサイバー犯罪対策課の専門捜査官・岩月彬によるダブル主演。キャッチコピーは「今度の「相棒」は、何に挑むのか?」「俺たちは、何と戦っているんだ?」「その時、全てが終わる。」。
時間軸はS.10とS.11の間の2012年6月ごろ*50。特命係の右京と尊も登場し、右京は休暇中でロンドンからの登場となり*51、尊はすでに特命係を卒業しているため、警察庁長官官房付として登場。また、角田や米沢といったおなじみのキャラクターや、総理補佐官の雛子、さらには劇場版IIで登場した金子長官も登場するほか、S.10からレギュラー入りした幸子は本作が劇場版初登場となり、以降の作品でも登場する。
公開前に放送されたS.11-17「ビリー」では、本作に先駆けて岩月と同僚の小田切亜紀がゲスト出演。公開前ではあるが時間軸上では半年ぶりの再会という設定であり、特命係とも一緒に事件を追う。また、岩月は公開後の週に放送された最終話「酒壺の蛇」にも出演。


その他

  • 裏相棒
トリオ・ザ・捜一と米沢で送るコメディタッチな話。『裏相棒』から『裏相棒3』まであり、『2』からは角田も加わる。三浦は「2」まで出演。順に戸田山・櫻井武晴・櫻井智也脚本。

  • 舞台
宝塚歌劇団により、2009年12月から2010年1月に公演。
なお、右京役の真飛聖さんは、S.11-1~S.13-最終話で甲斐享の恋人・笛吹悦子役で出演した。


【再放送】

再放送も精力的に行われており、平日においてテレビ朝日のドラマを再放送する『ゴゴワイド』の15:53~16:50の枠に決まって放送されている*52。『ゴゴワイド』は13:59~14:57の枠、14:57~15:53の枠、15:53~16:50の枠からなる3部構成が基本で、1時間を3本立てというのはもちろん、第1部と第2部にわたって2時間ドラマを放送することも多いが、いずれの場合でも本作は第3部で放送されるのがお決まりとなっている。
少数ではあるが、第3部以外で放送されることもまれにある。

たまに2週連続の回やスペシャル回(初回・元日・最終回)を放送することもあるが、前者については第2部と第3部を使って1日のうちに放送することもあれば1話ずつ放送して翌日にまたがることもあり、後者の場合は時間の都合上か、一部シーンがカットされている。
さまざまなドラマが再放送される『ゴゴワイド』であるが、本作のみ実質固定で毎日のように放送されていることから、人気の高さがうかがえる。
ただし、『特捜9』や『刑事7人』の放送が始まる4月や6月~7月頃には、これらの作品の前シーズンの再放送が行われることが多く、その間は本作の放送は基本的に行われない。

他の1クールドラマは、2週目以降は放送の曜日に先週の回を再放送するもあるが、本作にはそのような傾向は見られず、最新シーズンの放送中は水曜日のみ再放送は行われない。
ただ、初回を含めた2週連続の回が放送される際や、最新話が以前に放送された回の続編的内容である場合には、復習の意味合いも込めて本来放送の予定がない水・土・日曜日にも放送され、前の回を復習することもある。特にS.18終盤は顕著だった。、
また、回によって放送される頻度も異なる。

他にも、バレンタインの2月14日にS.11-14「バレンタイン計画」を放送するといった粋なチョイスもある。
また、毎年1月3日の13:00~17 :30には、「新春相棒祭り」と称してスペシャルの再放送が2本行われており、前半は2時間程度の初回・最終回、後半は2時間30分の元日スペシャルを放送することが多い。

これとは別に、BS朝日では月に1~2回、主に月か金曜日に主にスペシャルや2週連続の回の再放送が行われている。
地上波で放送される場合は一部シーンがカットされているが、こちらはカットされていない。

なお、『ゴゴワイド』は2020年3月30日より時間改編が行われ、10分前倒しされて13:49~16:40となった。このため、本作の担当時間帯である第3部は15:43~16:40になる。


【脚本】

本作は最近のドラマにしては珍しく、毎回異なった脚本家が脚本を担当しており、人によって味付けがかなり異なるという特徴を持つ。
レギュラー脚本家の傾向は以下の通り。他にも多くのゲスト脚本家が参加している。

  • 輿水泰弘(こしみず やすひろ)
企画の段階から担当しており、いわゆるシリーズ構成に当たる生みの親。
『相棒』らしい『相棒』を書いており、近年では初回や最終回を担当することが多い。

  • 櫻井武晴(さくらい たけはる)
S.1-3「秘密の元アイドル妻」からS.12-3「原因菌」まで。この人も『相棒』らしい『相棒』を書くヒトで、S.9-6「暴発」やS.10-4「ライフライン」など、鬱々しい回が多い。
時効問題を描いたS.3-11「ありふれた殺人」など社会派のテーマを好むが、S.2-3「殺人晩餐会」のようなサスペンスにも定評がある。
特にS.9-8「ボーダーライン」は、放送後全国の労働者を絶望の底に落とした。
また、『米沢守の事件簿』やS.12-7「目撃証言」では「飯田武」名義で担当している。
劇場版アニメ『名探偵コナン 絶海の探偵』の脚本も彼が担当しており、以降の劇場版コナンの一部作品も脚本を担当している。

  • 砂本量(すなもと はかる)
S.1-6「死んだ詐欺師と女美術館長の指紋」からS.4-5「悪魔の囁き」まで。スッキリしない、でもよくできた後味の話が多かった。
S.2の通称「砂本3部作」はいまだにファンの間からは極めて評価が高い。
残念ながら、2005年に逝去。

  • 古沢良太(こさわ りょうた)
S.4-2「殺人講義」からS.12-18「待ちぼうけ」まで。『リーガル・ハイ』でもおなじみ。
S.4-8「監禁」のようにサスペンス色が濃い作品を好むほか、S.8-18「右京、風邪をひく」やS.11-18「BIRTHDAY」のように時系列を前後させてつくる巧みな伏線も得意とする。

  • 戸田山雅司(とだやま まさし)
S.4-12「緑の殺意」からS.12-16「聞きすぎた男」まで。『裏相棒』や劇場版I・IIも担当している。
特徴としては『裏相棒』のようにキャラ萌え描写に定評がある。

  • 徳永富彦(とくなが とみひこ)
S.7-3「沈黙のカナリア」から加入。

  • 太田愛(おおた あい)
S.8-2「さよなら、バードランド」から加入。アニメ・特撮ではおなじみの人で、人情話を多く手掛けており、事件トリックよりも人物の心情に重点を置くのが特徴。
本作らしくない人情話から古参のファンからは賛否両論だったが、元日スペシャルのS.10-10「ピエロ」とS.11-11「アリス」では一転、好評を博した。
また、神戸尊萌えという一面もあり、(劇場版IIIと『X DAY』を除き)特命係卒業後の彼が再登場したS.15-13~14「声なき者~籠城・突入」や劇場版IV、S.17-10「ディーバ」は全て彼女の作品であるため、「尊登場の裏に太田あり」とも言われるほど。
自ら罪を犯す覚悟で、特命係に過去の事件の真相を明らかにさせたり自身の思惑通りの結末を迎えさせたりすることが多く、決して後味の悪さを感じさせないオチも特徴。

  • 金井寛(かない ひろし)
S.11-8「棋風」から加入。S.17ではこれまで輿水氏(一部櫻井氏・戸田山氏)がメインだった最終話を担当。

  • 真野勝成(まの かつなり)
S.12-13「右京さんの友達」で彗星のごとくデビューすると、抜けたかつてのメイン脚本家の穴を埋めるかのごとく活躍。
平成のシャーロック・ホームズ、日野警部補、本多親子など昔ながらのファンがニヤリとする過去ネタをよく使う。
かなりのハロプロオタクらしく、人名にはモーニング娘から取ってきたと思われる名前が多い。

  • 神森万里江(かみもり まりえ)
S.17-3「辞書の神様」より加入。S.18では元日スペシャルを担当。

  • 根本ノンジ(ねもと のんじ)
S.17-5「計算違いな男」より加入。

なお、監督も脚本に負けず劣らず入れ替わりが激しい。なお、輿水氏と並んで生みの親の1人である和泉聖治監督はS.14-最終話「ラストケース」をもって卒業しており、以降はS.2から参加している橋本一監督がメインとなっている。


追記・修正は特命係に左遷された人がお願いします。


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*1 シーズン15のキャッチコピー。

*2 最初は同作の半分の枠を分け持っていた。

*3 キャリア警察官は無試験で自動的に昇進するようになっており、30歳前後で警視に昇進するため、45歳で警部というのはまずありえない。

*4 読めないのではなく、読んだ上であえて読まない行動に出る。

*5 ただし、事件の真相を暴いて犯罪者にしかるべき罰を受けさせるために必要とあらば、自ら違法行為に及ぶことも辞さない。

*6 当の右京からは、その信頼は「(警察官の不祥事を身内だからと警察ぐるみで隠蔽するのと同じ)諸刃の剣」と評されてしまったが。

*7 以降の相棒たちも、「特命係の○○~!」と呼ばれることがある。

*8 ノンクレジット。

*9 なお、S.8-最終話で1度警察庁復帰の辞令を無視していたことを突き付けられ、次逆らえばクビと宣告された。

*10 名前のみ。

*11 S.12-最終話では劇場版IIの回想で一瞬登場したが、ノンクレジットである。

*12 それ以前にも、三浦は大谷氏の都合で登場しない回があった。

*13 現実の警視庁捜査一課係長は警部であり、警部補は主任を務める。道府県警本部や所轄では警部補が係長、巡査部長が主任を務める。

*14 S.5-5までは「山中たかシ」名義。

*15 劇場版Iまでは旧芸名の「高樹沙耶」名義。

*16 益戸氏が女優業を引退したためと見られる。

*17 伊丹曰く「俺が捜査一課に入って今日ほどくだらない1日はねえ!」。

*18 現実の警視庁刑事部長の階級は警視監である。

*19 現実の警察学校教官は警部か警部補であり、巡査部長は助教に任命される。

*20 S.4までは生活安全部薬物対策課。

*21 S.13-7では伊丹が「暇課長」と呼ぶ場面がある。

*22 ゲストがレギュラーに昇格するのは幸子以来2人目。

*23 なお、錠剤の正体は実はラムネ菓子。

*24 S.1の公式サイトでは「きみあき」表記。S.12-最終話では、いとこの雁屋耕大が「本当の読み方は『きみあき』」と発言している。

*25 オフィシャルガイドブックによると「官房室長」が正式な肩書きで「官房長」はその略称であり、実際に小野田の警察葬時の看板には「官房室長」と明記されている。なお、「警察庁長官官房室」なる部署は架空のもので、現実では「警察庁長官官房」に相当する。

*26 享曰く「東大至上主義者」(S.13-15)。

*27 あくまで一時的な「緊急避難的措置」であり、ほとぼりが冷めれば元の役職に戻れるとのこと(S.14-1)。

*28 事務次官は基本的に官僚トップの役職であるが、法務省は仕事柄密接な関係にある検察庁に飲み込まれる人事体系となっており、他の省とは違って出世コースの通過点に過ぎず、事務次官を経て次長検事や検事総長に就任するのが慣例となっているため、彼のように検事ではない者が就任するのは皆無である(ただし、事務次官在任中は一時的に検事ではなくなる)。

*29 法務省内では彼の方針に疑問を感じていた者も多いようで、当時の亘もその1人であった様子(S.16-13)。

*30 もっとも、伊丹・芹沢コンビが彼女の事務所を訪れた際に周りの記者が2人の写真を無断で撮影していたあたり、彼女以外のフォトス編集部も同じ穴の狢かもしれない。

*31 しかも特命係の2人と話している途中で。

*32 右京は「正確には、代わりの代わりの代わり、ですがね」と答え、当の亘からは「別に代わりで入ったつもりありませんけどね」とコメントされた。

*33 正確には警察庁長官官房首席監察官だと思われる。

*34 砂本氏の病状悪化により、須藤氏が引き継いだ。

*35 ロケ地は東関東自動車道の酒々井PA。

*36 報道では代表作の欄に著名な『3年B組金八先生』と並んで、1話だけ出演した『相棒』が表示されたこともあったため、「いつ出てたっけ?」「1話だけなのに代表作とは?」といったコメントも相次いだ。

*37 伊丹曰く「特命ネットワーク」。

*38 なお、2014年8月3日には『テレ朝人気番組集結 1日丸ごと夏祭りデー』の『相棒夏祭り』において、14時50分から17時30分に再放送された。

*39 櫻井武晴氏の別名義であり、『米沢守の事件簿』も担当している。

*40 現実では、警察本部に副本部長職が設置されているのは警視庁(副総監)と大阪府警のみで、それ以外では警務部長が本部長に次ぐNo.2の立場となっている。

*41 同姓同名の声優とは別人。

*42 劇中の日時より、2月23日前後であると推測されるため、「右京の同級生」~「神隠しの山」の間とされる。

*43 劇場版では『X DAY』とIIIに登場しており、S.11-1・最終話でも名前だけ出ている。

*44 欠番回を足しても1話届かないため、劇場版IIIの序章もカウントされている可能性があるが詳細は不明。

*45 もっとも、2019年12月現在今回がラストの出演であるが。

*46 そのため、配信や再放送では彼女の取り調べシーンがカットされている。

*47 これに加えて、第1話と第2話のみ「Special」表記時に効果音がある。

*48 比較対象は「赤いカナリア」本多篤人、「顔のない男」SAT小隊長か。

*49 放送後、「若菜姫」がトレンド入りした。

*50 劇場版IIIの序章も同時期だが、どちらが早いのかは不明。

*51 この後に香港を訪れ、S.11-1「聖域」につながっていく。

*52 かつては『相棒セレクション』という独自の枠で放送されており、新聞のラテ欄では今でも「相棒セレクション」表記である。番組表においてはシーズンを問わずS.12やS.14以降のように「相棒○」と表記され、その後に話数が「#△」と続く。