シカクワガタ

登録日:2024/03/23 Sat 14:35:41
更新日:2024/08/25 Sun 09:57:26
所要時間:約 3 分で読めます




シカクワガタとは、昆虫綱コウチュウ目クワガタムシ科シカクワガタ属(ラエトゥルス属)に分類されるクワガタムシの一種である。

概要

主に台湾に生息する小型のクワガタムシ。他のラエトゥルス属の甲虫と区別するために「タイワンシカクワガタ」と呼ばれることも多い。
体長は大きめの個体でも6~7cm程度である。

オスの大アゴの根元付近が強く湾曲しており、先端は二股に分かれている。その大アゴが鹿の角のように見えることが名前の由来である。

中国や東南アジアに生息する亜種は羽に色や模様が付くものも多く、それほど大きくないクワガタムシでありながら人気はまあまあ高い。

ノコギリクワガタ属やフタマタクワガタ属とは近い仲間とされており、性質も似ている点が多い。

小柄ながら凶暴な性格をしているが、本質的には臆病者であり、ケンカが長引くと自分から撤退してしまうことも少なくない。メンタルはお世辞にも強いとは言えず、敵を前にしてパニックを起こしてしまうことも多い。
しかし、それでも気性が荒いことに変わりはなく、メスを殺害してしまう事故を避けるためにも、交尾の際には注意を要する。

その他のシカクワガタ

ラエトゥルス属にはシカクワガタ以外にもいくつか種類が存在する。
ここでは主なラエトゥルス属の甲虫と、ラエトゥルス属に近い属の甲虫を紹介する。

スペキオシスシカクワガタ

別名「スペキオススシカクワガタ」。タイ王国に生息するシカクワガタの亜種で、亜種の中では最も大型化する。
羽や背中にオレンジ色の模様が付くのが特徴で、人気が高い。
後述のゲームの影響でむしろタイワンシカクワガタより有名かもしれない。

ディディエールシカクワガタ

マレー半島に生息する、ラエトゥルス属の最大種。体長は大型個体だと8cmを超える。
オスの大アゴは左右の方向には強く湾曲しないためシカクワガタに比べて華奢に見えるが、その代わり上下方向に湾曲しており長く伸びるのが特徴。
オスは羽の両端に濃いオレンジ色の模様が付く。一方でメスの色合いは地味である。
シカクワガタと同様に凶暴な性格をしている。

アマミシカクワガタ

鹿児島県の奄美大島などに生息する、日本国で唯一のラエトゥルス属の甲虫。
小型種で、大アゴも他のラエトゥルス属ほど発達しないのが特徴。

ラエトゥルス属以外のシカクワガタ

ウエストウッドオオシカクワガタ

別名「ウエストウッディ」。
主にインドなどの南アジアに生息する、大型のクワガタムシ。体長は特に大きな個体だと9cmを超える。
全身真っ黒で光沢のあるボディと、強く湾曲した巨大な大アゴが特徴。
その見た目からクワガタムシの王様と称されることも多く、ヘラクレスオオカブトの血統書付き個体と同様に数十万円で取引されることもあるほど。
ラエトゥス属(オオシカクワガタ)に属する唯一のクワガタムシで、単にオオシカクワガタと呼ばれることも多い。

甲虫王者ムシキングでのシカクワガタ

スペキオシスシカクワガタ

初期の2003年春から参戦している。階級は最低ランクの強さ100。
性格は2003年秋第1弾までは無し(実質バランスタイプ)、2003年秋第2弾からはディフェンスタイプとなった。
必殺わざはチョキ。超必殺わざは5周年記念カードまではノコギリクワガタと同じ「(スーパー)ランニングカッター」。アダー完結編からは超必殺からが「(スーパー)ロデオ」に変更されている。
肩書きは「シカヅノをもつクワガタ」。

なおカードの説明文では「おとなしい」と書かれていたが、実際には結構凶暴なクワガタムシである。

新甲虫王者ムシキングではコクワガタと同様にバランスタイプに変更された。超必殺技はアダー完結編と同じ「ロデオ」。

ちなみに種としての「シカクワガタ」は登場しなかった。これは当時は別種扱いだった為で、学名の欄には種小名の記載はない。
また、他の亜種も登場しない。

ディディエールシカクワガタ

2005ファーストから登場。階級は強さ160。
必殺技はチョキ。超必殺わざは「ローリングクレイドル」。
肩書きは「美しきシカヅノ」。

性格はディフェンスタイプとなっているが、カードの説明文では「性格はおとなしい」「あまりケンカはしない」などの記述は無い*1。むしろ「大アゴをうまく使って戦う」という記述があるが、これは必殺技、強さが同じムシとの性格が被るのを避けたためと思われる。*2

旧作最終章となるアダー完結編第5弾では「世界最大のシカクワガタ」としてラインナップされた。

新甲虫王者ムシキングではアタックタイプに変更された。

ウエストウッドオオシカクワガタ

新甲虫王者ムシキングに「オオシカクワガタ」名義で登場。第1弾の2015ファーストからの登場にして本作初の完全新規甲虫である。レアリティはSR。性格はディフェンスタイプ。
必殺技はチョキ。超必殺技は「オオシカスクリュー」。
肩書きは「高層の支配者」。

激闘1弾からは「ウエストウッドオオシカクワガタ」に名義が変更された。
また、覚醒システムによってSSRへ昇格させることも可能。肩書きは「ヒマラヤの覇王」、超必殺技は「アヴァランチスクリュー」。


追記、修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2024年08月25日 09:57

*1 ちなみに同じく凶暴な性格をしていながらゲーム内ではディフェンスタイプに設定されているクワガタムシとしてはフォルスターフタマタクワガタやスジブトヒラタクワガタ、ティティウスヒラタクワガタ、グランディスオオクワガタなどがある。一応、フォルスターフタマタクワガタは「フタマタクワガタの中ではおとなしい方」、グランディスオオクワガタは「体格の割には用心深い性格をしている」と記載されている。

*2 ちなみに強さと必殺技が同じ甲虫として、セアカフタマタクワガタ(アタックタイプ)、ラコダールツヤクワガタ(バランスタイプ)、アルケスツヤクワガタ(スーパーアタックタイプ)がいる。いずれもディディエールと同様に気性が荒いクワガタムシで、忠実にすると「強さ160・チョキが必殺わざ・ディフェンス」にちょうどいい虫がいない為である。