フタマタクワガタ

登録日:2024/02/16 Fri 23:57:00
更新日:2025/05/25 Sun 15:11:15
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フタマタクワガタとは、昆虫綱コウチュウ目クワガタムシ科フタマタクワガタ属(ヘクサトゥリウス属)に分類されるクワガタムシの総称である。

概要

主に東南アジアに生息するクワガタムシのグループ。
オスの大アゴの先端が二股に分かれていることから名付けられたとされる。ただしシカクワガタ属やミヤマクワガタ属にも先端が二股になっている種類がおり、フタマタクワガタ属に特有の特徴というわけではない。

ノコギリクワガタ属やシカクワガタ属とは近い仲間とされている。

全体的に大型種が多く、種類によっては体長が110mmを超える個体も存在する。

オオヒラタクワガタに匹敵するほど気性が荒く、好戦的な性格をしている個体が多い。しかしヒラタクワガタほどメンタルが強いわけではなく、想定外の攻撃を喰らうと一気に戦意を喪失したり、戦いが長引くと自ら撤退する個体も少なくない。パニックになることも少なくない*1
また、交尾の際にメスを殺してしまうこともあるので、飼育される方はご注意ください。ちなみにオスの大アゴを紐で縛っておくと事故を防げると言われている。


主な種類

マンディブラリスフタマタクワガタ

インドネシアやマレーシアに生息する、世界最大のフタマタクワガタ。
体長は大きいものでは110mmを超え、クワガタムシ全体で見てもギラファノコギリクワガタやパラワンオオヒラタクワガタと並び世界最大級と言われている。
戦闘能力もトップクラスで高いが、重心が高いため「カブトムシアクティオンゾウカブトなどの重心が低い相手」に対して弱いという弱点も存在する。
全身が真っ黒い個体が多いが、稀に赤色になる個体も生まれる。
ちなみに「マンディブ」は大アゴ、「ラリス」は水牛を意味する。


パリーフタマタクワガタ

オスの羽に赤い斑紋があることから「セアカフタマタクワガタ」とも呼ばれるが、後述の「甲虫王者ムシキング」くらいでしかこの名称は使われない。
曲がった大あごでがっちりと相手を上から拘束し投げ落とす戦法を得意としており、ハマれば凶悪。だが、オオクワガタ属(ドルクス属)などのパワーに優れた相手の場合、挟んだはいいがパワー負けしてあべこべに持ち上げられてしまうという事もしばしばある。
大きな個体は体長90mmを越え、マンディブラリスほどではないがこいつも大型種の一つである。
マンディブラリスとの間に雑種を作ることもある。


フォルスターフタマタクワガタ

全身がワインレッド色になる美しいフタマタクワガタ。
体長は大きいもので80mmを超える。
フタマタクワガタの例に漏れず攻撃的な性格をしている。しかし後述のゲームでは何故か「フタマタクワガタの中ではおとなしい」と書かれていた。


リノケロスフタマタクワガタ

マンディブラリスに次いで2番目に大きくなるフタマタクワガタ。体長は大きいものだと100mmに達する。
「リノケロス」とはサイを意味しており、大アゴの間にサイの角のような突起があるのが特徴である。


ブケットフタマタクワガタ

インドネシアのジャワ島に生息する小型〜中型のフタマタクワガタ。オスの体長は大型個体で85mm程度。
パリーフタマタクワガタを真っ黒にしたような見た目をしている。大アゴの先端が蟹の鋏のように見えることから、「カニガタフタマタクワガタ」と呼ばれることも。
ちなみにムシキングには登場しない。


甲虫王者ムシキングでのフタマタクワガタ

セアカフタマタクワガタ

初期の2003年春から参戦している。強さ160で必殺技はチョキ。
性格は2003年秋第1弾までは無し(実質バランスタイプ)、2003年秋第2弾からはアタックタイプとなった。
肩書きは「アジアの凶器」。

超必殺わざは「ローリングクラッチホールド」。ちなみに2005夏限定までのミヤマクワガタもこれを超必殺技として使用する*2
なおカード化はされなかった*3が、DSソフト『スーパーコレクション』で改造コードを使用すれば究極必殺技「スーパーローリングクラッチホールド」を使用することも可能*4
アダー完結編で没データなしで究極必殺わざが使えるようになった。

2004セカンドプラスまで排出され、2005ファーストで一旦マシンからの排出を停止。その後、約2年半後の5周年コレクションカード第1弾で復活した。

  • ローリングクラッチホールド
超必殺わざ。
飛び上がって相手の背をアゴで挟んだ直後、体を入れ替え、下から締め上げたあと放り投げる。

  • スーパーローリングクラッチホールド
究極必殺わざ。
相手に飛びついて挟んだ直後、何度も回転しながら締め付け、着地すると同時に渾身の力で締め上げる。


マンディブラリスフタマタクワガタ

2004ファースト拡張パックから参戦。
強さ200、必殺技はチョキ。
性格は強さと必殺技が同じギラファノコギリクワガタとの差別化を図る*5ためにバランスタイプとなっているが、実際にはギラファ以上に凶暴な性格をしている*6
肩書きは「偉大なる大アゴ」。

2005セカンドおよび3億枚突破記念デザインではアダーコレクションが排出されていた。強さ160以上で初のアダーコレクションである。

  • クロスダイブ
3億枚突破記念までの超必殺わざ。アダーコレクションはこちらが超必殺わざの個体だけ*7
横から挟んで持ち上げ、二回首を振って放り投げたあと、回転しながら掴んで引きずり抑え込む。
ブルマイスターツヤクワガタも超必殺わざとして使用する。

  • マンディブクラッシュ
5周年記念カードからの超必殺わざ。ただし、超必殺わざ変更後のカードだけ出るのはアダー完結編まで待つ事になった。
正面から挟んで持ち上げたあと、そのままの体位で何度も力任せに挟み付ける。


フォルスターフタマタクワガタ

フォレストグリーンから参戦。
強さ140、必殺技はチョキ。性格はディフェンスタイプ*8
肩書きは「ワインレッドファンタジスタ」。

タッグマッチではセアカフタマタクワガタとの相性が◎になる唯一のムシであった。

  • ターンアンドターン
超必殺わざ。
回転しながら相手の攻撃をかわし、そのまま背後に回り込んで締め落とす。


リノケロスフタマタクワガタ

新甲虫王者ムシキングに登場。
大型種であるにもかかわらず、階級は旧作でいう強さ140相当でありかなり控えめに設定されている。
必殺技はチョキ。性格はアタックタイプ。超必殺技は「ワイルドラッシュ」。
肩書きは「サイの名を持つクワガタ」。


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最終更新:2025年05月25日 15:11

*1 これに対しオオヒラタクワガタは強い闘争心を持ちながら冷静に戦うことができるという強みがある。

*2 2007ファースト以降のミヤマクワガタは「(スーパー)シンザンキョウ」を超必殺技としている。

*3 メーカーの過失によるものと思われる。

*4 旧ミヤマクワガタも同様。

*5 2003秋第1弾までのカードであれば性格なしのため事実上被るが、「アダーコレクション」「超必殺わざ変更後」のカードの有無で差別化される。

*6 ちなみにアタックタイプとなっているギラファノコギリクワガタは、実際にはおとなしい性格をしていると書かれた図鑑も多い。

*7 これは超必殺わざ変更前にアダーコレクションは廃止されたため。ただしマンディブクラッシュの個体もカード化はされていないもののデータ上はアダーコレクションは存在するらしく、DSソフト『スーパーコレクション』で改造コードを使用すればそちらも使用可能である。

*8 ちなみに同じく凶暴な性格をしていながらゲーム内ではディフェンスタイプに設定されているクワガタムシとしてはディディエールシカクワガタやスジブトヒラタクワガタ、ティティウスヒラタクワガタ、グランディスオオクワガタなどがある。