シド(ゼルダの伝説)

登録日:2024/05/10 Mon 08:46
更新日:2024/10/18 Fri 23:48:52
所要時間:約 12 分で読めるんだゾッ



ゾッゾッゾッ!最高だゾッ!


シドとは、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」及びその続編である「ティアーズオブザキングダム」の登場人物である。


CV:大西弘祐


【概要】


ゾーラ族の王子(プリンス)。父親にゾーラ族の王ドレファン、姉にミファー王女*1がいる。
外見は鮮やかな赤と白の体色、頭部のデザインはシュモクザメがモチーフ。
また、体格もマッシブでゾーラ族の中でも(父親ほどではないが)とびきりの大柄。
性格は快活で熱血漢な好青年。ただし、思ったことをストレートに発言してしまうのが玉に瑕。
チャームポイントは笑顔と白く輝く歯。(効果音とともに歯が光る)
そのルックスと性格からゾーラ族の女性からはファンクラブが作られるほどに大変な人気がある。
(女性プレイヤーからも人気が高い)

語尾に「ゾ」とつけるが、一般的なゾーラ族は100歳を過ぎると語尾に「ゾラ」とつける習慣がある。
もしくは厄災未経験か厄災時に子供だったゾーラ族は100歳を過ぎてもゾラをつけない。
これは大厄災において他の種族との意思疎通を少しでも行いやすくするための名残。
彼の語尾はそれらの中間、もしくは王族ならではなのかもしれない。
参考として、父のドレファンは語尾に「ゾヨ」がつく。しかし、ミファーは100歳を超えていないのか特に語尾はつかない。

外見と言動から初見は自信家で脳筋のイメージがあるが、話してみると思慮を持ち、周囲を思いやる爽やかな好人物。
幼い頃によくしてくれた姉のミファーをとても尊敬しており、彼との会話はミファーに関わるものが多い。
そのため姉のミファーに対してシスコンではないかとプレイヤーに疑惑が浮上する。

【ブレスオブザワイルド】


リンクがシドと出会うにはゾーラの里に向かう途中にあるダルブル橋で強いハイリア人を探す彼と初めて会うことになる場合が多い。
(橋で会わずに直接ゾーラの里に向かっても彼はいる。しかも出会った場所や後ろから話しかけたかによっても別々の専用イベントもある)
ダルブル橋で出会った場合は雨の中を徒歩で里まで向かうことになる。
道中の4箇所ではシドが声をかけてくれる。

ゾーラの里で彼とドレファンの話を聞くと神獣ヴァ・ルッタが永らく暴走しており、雨が振り続けているために困っていると相談される。
この雨によって訪問客は激減、そのうえ貯水池が決壊しかねないという緊急性があるものだった。
そのため、ヴァ・ルッタの内部に乗り込んで止めることのできる人物を探しているらしい。
より詳しく聞くと、ヴァ・ルッタの防衛機構を止めるために必要な雷の矢は電撃を苦手とするゾーラ族では、なんとか当てても効果が薄かった。
タフでゾーラ族よりは雷に適性のあるゴロン族に来てもらったが、今度は重すぎて背中に乗せて接近させることも出来なかった。
そこで強いハイリア人を探していたところに出会ったのがリンクだった。

シドはリンクの協力に喜び、父からリンクが100年前の英傑であり姉の想い人であったことを知る。
その後は大厄災で亡くしたミファーのことでハイリア人に非協力的だった老齢の同族、元老院達を説得して回る。
(当時のゾーラ族からみればハイリア人はハイラル王国のためにミファー王女を戦乱に巻込み、あげく護れずに死なせたという認識のため無理もない)
余談だが、ゾーラ族は長命な種族のためドレファン王をはじめとして100年前のリンクに会っている者も多い。
中には100年前にミファーと自分、どっちを選ぶのかとリンクに迫ったコダーというゾーラ族の女性もいる。

準備を整えたリンクはシドの背中に乗りながらヴァ・ルッタの防衛機構停止に赴く。
ヴァ・ルッタの各所から流れ出る滝を力強く登るシドに合わせてリンクは飛び、雷の矢を防衛機構に射掛け、停止させた。
間もなくリンクは内部に乗り込み、ミファーの助言と彼女が残したゾーラの鎧の力を持って水のカースガノンを撃破。
そしてヴァ・ルッタと囚われていたミファーの魂を解放させるのだった。

その後ドレファンとシドはリンクに深く感謝を示し、ゾーラ族一同がリンクの手助けをすると確約してくれる。

とはいえ神獣攻略以降の出番は殆どない。
ゾーラの里にシドは待機しているが、彼自身「自分にできることはないのか」と悩んでいるようだ。
ちなみに里内における彼の行動を観察するとミファー像とヴァ・ルッタが見える位置に移動を繰り返している。
彼にとって姉はとても大事な存在だったことがわかる。

シドの直接的な戦闘シーンはない。
ゾーラの石碑の記述では巨大オクタロックに吸い込まれても内部から槍で突き回して脱出した勇猛さを称えられている。
ついでに父のドレファンは里に侵入したガーディアンを崖から投げ落としたという逸話を持っていたりする。
いくらドレファンが規格外ともいえる大きさとはいえ、とてつもない力である。



【厄災の黙示録】


BotWの100年前の大厄災を追体験できるというコンセプトの本作ではなんとプレイアブルキャラクターとして登場。
時系列を考えればストーリーに関わらないゲスト参戦ではないかと思われていたが………。




【厄災の黙示録における性能と能力】

大柄な体格を活かして二刀流ならぬ二槍流とゾーラ族ならではの水を操作する力で戦う。
同族で同じく槍を使うミファーとは異なり、戦闘に特化したスタイル。
ダッシュ移動が特殊で水で形成された鮫に乗って移動する。
放置中の待機モーションでは例の笑顔を披露してくれる。

初期の武器は「祭事の槍」。BotWでレプリカとして登場したあの槍である。
これを含めて装備できる槍は3(+1)種類あるが、実用するのはこれ一択になるだろう。

厄災の黙示録オリジナルの槍として「勇ましき救援者の槍」が追加されている。
外観はシドのデザインモチーフでもあるシュモクザメを想起させるモノとなっている。

固有アクションは「気合を入れる」つまり目押しによる追加攻撃。
強攻撃中に表示される◯に合わせて発動させることで強力な追加攻撃が発生する。
またユニーク強化後は発動中、スーパーアーマーが付与される。
一部コンボの気合時の追加攻撃とマグネキャッチがウィークポイントゲージ強制発動効果を持つ。
弱みとしては、ビタロックの発動時間が短いこと、回避性能が低い点が挙げられる。
大柄なために若干ながら肩越しからの見通しが悪く、被弾もしやすい。
(シドよりもっと大柄なキャラクターもいるが)
しかし固有アクションを含めて総じて直感的に扱いやすい部類のキャラクター。


【ティアーズ オブ ザ キングダム】

ゾーラの里の主要人物としてTotKでも登場。装飾品もBotWの頃よりも豪華なものを身につけている。*2

また、シドの婚約者ヨナが登場。シドより少しだけ年上の女性で別の里の出身*3
シドとは幼い頃からの仲でミファーとも知己だったという人物。
ドレファン王の後継ぎという彼の立場上、婚約者がいるのは当然といえば当然だがシド推しのプレイヤーにはヨナの登場が衝撃的だったために一部界隈で話題になった。
幸い、ヨナはシドにふさわしい優しくもしっかりとした人格者である。姉属性持ちなのでシスコンなシドと相性も良い
蛇足だが、ヨナの御側付きとしてイムとヒフミというゾーラ族の女性が側にいる。

本作でもリンクをハイラルで一番の剣士と認めており、以前と変わらずに接してくれる。
里の住民からはリンクがシドの親友としっかり認識されている。

だが、ゾーラの里周辺は謎のヘドロが空から降り続けており、シドを含めた住民たちはヘドロと水の汚染に悩まされている。
綺麗だった河川も美しい滝も殆どが茶色く汚れ切り、流麗で綺羅びやかな里全体さえもヘドロで薄汚れた見るも無残な状態。
降ってきたヘドロとそれが水に混じった汚れ水はゾーラ族にとって毒に等しい。*4
里に流れ込む水はかろうじて綺麗だが、それは雷獣山の水源付近でシドが水を操作して汚れを分離させることで水を浄化し続けていたため。
里内では動ける住民が水の実などでヘドロを掃除しつつ、汚染で倒れた者を癒しの力を持つヨナたちが中心になって治療する事で死者が出るのを防いでいる状態だった*5

天変地異の影響でゾーラの里に繋がる街道の各所が崩落とヘドロで寸断されたこと*6で支援が滞り、命綱である水の実の在庫も切れかけているという壊滅手前の状況下に陥っていた。
それでもシドは水源の浄化から離れることが出来ず、元凶と思われる天空にある遺跡を苦々しく見上げていた。

ミファー公園でヘドロライクとの戦闘後、シドもリンクと共に解決に赴くべきだとヨナが進めるが、シドは里から離れることに迷っていた。
どうにもBotWの時とは違う、迷いを見せるほどに弱気な部分が彼から見え隠れしているが………。


BotWで里の中心にあったミファーの像は、本作ではゾーラ装備一式を見に付けたリンクを背負うシドの像*7になっている。
里にあったミファーの像はかつての雷獣山の山頂へ移設され、そこに新しく設立されたミファー公園(名付けはシド)の、ゾーラの里を一望できる山頂でシンボルとなっている。*8
里の近辺に配置されている石碑も内容がシドによって上書きされ、シドの想いが中心に綴られている。


【余談】


名前の由来は家族を含めて音階からきていると思われる。
※ドレ(ファン王)、ミファ(ー)、ソラ(ゾーラ?)、シド
彼のBGM「シドのテーマ」は、ミファーのテーマと同様にシとドのキーの繰り返しが特徴的な構成になっている。

シドの体色は元々灰色だったが、ゾーラの里での視認性の悪さやミファーと姉弟に見えないという理由で開発終盤でミファーと同じ赤に変更となった。*11


オレにはもう できることはないのか…?

どうか… どうか追記・修正してほしいゾ…

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最終更新:2024年10月18日 23:48

*1 母親には言及されておらず、ミファーが母親代わりになっていたと思われる

*2 復興が進んだことで戦闘の機会が減り、装飾などに凝る余裕が生まれたのではないかと思われる

*3 体色、とりわけ頭部の造形が里の住人とは大きく異なる。王の側近であるムズリに近い容姿であることから同じ里の出身と思われる

*4 ヘドロと汚れ水がエラに詰まり窒息してしまうらしい

*5 王であるドレファンはヘドロの調査に向かっており、人員の采配などの指揮はシドが行っていた

*6 BotWに比べるとダルブル橋からの道がとても悪くなっている

*7 BotWでのヴァ・ルッタとの戦いを再現したもの

*8 ゾーラ族の建築様式と合わさりとても美しい公園だが、老ゾーラたちにとってはちょっと遠いようだ

*9 幼いシドはヨナをもう一人の姉としてみていた

*10 イムとヒフミ

*11 マスターワークス及び海外のインタビュー動画を参照。マスターワークスに掲載された決定稿も前者のカラーで載っている