オクタコス(ゼルダの伝説)

登録日:2023/07/22 Sat 19:02:02
更新日:2025/02/18 Tue 23:31:01
所要時間:約 4 分で読めます




オクタコスとは、『ゼルダの伝説』に登場する敵キャラクター。
登場作品は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』。


【概要】

ティアーズオブキングダムのハイラルの地にて、天変地異を起こした魔物の1体。
ゾーラの里の遥か上空にあるハイラルの大水源(水の神殿)に潜み、そこから膨大な量のヘドロを天空から垂れ流し続けてラネール地方の水質を汚染。
更にはヘドロの塊を雨のように降らせることでラネール地方の陸地すら蝕んでゾーラ族を苦しめていた。

外見はオクタ系モンスターを発展させた小さなタコのような姿で、細い2本の腕と2本の脚、巨大なタコの頭を持つ。
身の丈もリンクと同程度と本作のボス格の魔物としてはかなり小柄。だが他のボスに匹敵する恐るべき能力を備えている。


【能力】

サイズは魔物の中では中程度。ヘドロを体内で生成できる能力を持ち、それを口から吐き出すことで攻撃手段に転じることができる。

ヘドロ

見るからに不快で不衛生な茶色い汚泥。
このヘドロが水に溶け込めば水質が汚染されてしまうし、陸地ではその粘性によって足元を掬うトラップとなる。
人間にとっては瘴気に比べれば有毒ではないようだが、「水は空気と同じ」と言わしめるゾーラ族にとっては瘴気と同レベルの脅威であり、ゾーラ族がヘドロを浴びたりヘドロまみれの水で泳いだりすると重篤な状態に陥ってしまう。

逆にオクタコスにとって、ヘドロの中は当然ながらホームグラウンド。
吐き出したヘドロの中を素早く泳いだり、サメの形の鎧として身にまとうことで絶大な防御力と機動力を得ることができる。

ただし、このヘドロには浄化手段が存在している。
陸地を汚すヘドロは圧縮された水の塊をぶつけることで掃除可能。リンクであれば、ゾナウギアの放水柱をはじめ、水の実やチュチュゼリーといった水の塊に近いものを使えば消し去ることは容易い。
ヘドロで汚染された水質も、ゾーラ族の水を操作する力の応用で浄化することで対処可能であることが分かっている。

ついでに、オクタコス自身もヘドロを使うことで水を得た魚の如く泳ぎ機敏に動き回れるものの、反面ヘドロから追い出されてしまうと陸に打ち上げられた魚や翅をもがれた虫の如く、ノロノロとしか動けなくなってしまう。

能力キャパシティ

……正直、これだけでは、まだそこらの瘴気を吐き出す魔物と大差ないのでは、と思えてしまうところだが、厄介なのは彼奴の能力キャパシティ

オクタコスのヘドロ生成力は無尽蔵、あるいは無限といっても良く、たった1匹で水が豊富なラネール地方を大規模に汚染するほどに深刻な被害を生み出すことができる、まさしく災害レベルの特級危険魔物なのである。
ゾーラ族なら水質の浄化ができると述べたが、オクタコスの生成力の凄まじさから、並大抵のゾーラ族1人では食い止められない

オクタコスが生み出した大量のヘドロにより、水と共に生きるゾーラ族はこの処理に追われ、トップであるドレファンやシドも身動きがとれない状況に陥っていた。
作中ではシドを筆頭としたゾーラ族の尽力でヘドロの被害はラネール地方のみに抑えられていたものの、
もしゾーラ族が疲弊しきってしまえば、ハイラル全域の水場がヘドロに侵されてしまっていたであろうことは想像に難くない。
周知の通り、水はあらゆる生命が生きるために欠かせないものであり、
それに被害をもたらすオクタコスの質の悪さは他の3地方を侵略したボス達にもひけをとらないといえるだろう。

また、作中ではあまり話題になっていないが、後述するヘドロライクのような異形の変異種を発生させる可能性も示唆されているため、この力が水を通じてハイラル全土に蔓延すればハイラルは汚泥まみれの地獄絵図と化していた可能性すらある。


【戦闘】

ヘドロを垂れ流す元凶を探るべく、水の浄化を一時取りやめたシドと共に滝を登り水の神殿に向かうリンク。
神殿内で水栓を開けてヘドロの塊を浄化していくと、ヘドロを生み出していたオクタコスが出現、戦闘になる。

オクタコスは常にサメ型の泥を纏っており、フィールド内を高速で動き回る。
泥を纏っている間は攻撃が一切通用しないため、水系の攻撃で泥を剥がすことで攻略していくことになる。


攻撃

  • 泥津波
自身を中心に全方位に泥の波を発生させる技。
水系の攻撃でかき消せる。
低重力である神殿ではタイミングよくジャンプで避けることもできる。


  • 泥ビーム
サメの口から一直線に細い泥の光線を吐き出し、そのまま横に薙ぎ払ってくる。
これは相殺できないので、タイミングよくジャンプで避けよう。

  • 泥撒き散らし
体力が半分になると使用。
周囲に泥をまき散らしこちらの移動を制限させてくる。その様はまるで同会社のインクゲームである。あっちはイカだけど
サメ型のヘドロを剥ぎ取られても、オクタコス自身はヘドロ溜まりに接触した途端高速でヘドロの中を泳ぎまくって撹乱してくるため非常に煩わしい。
今までのヘドロと同様水系の攻撃で消せるので、早めにオクタコスの移動を補助するヘドロ溜まりを消してしまおう。


攻略法

上記の通り水系の攻撃で泥を剥がせばオクタコス本体が出現し、よたよたと逃げ惑うようになる。
このため水系の攻撃手段を潤沢に用意しておく必要がある。
逃げ惑うところに攻撃を加えればずっこけてしばらくの間ダウンするので、文字通りタコ殴りにしてやろう。

  • シドの水バリア
水の神殿戦では特に有効な手段。
シドが水のバリアを張ってくれるのでその状態で攻撃すれば水の衝撃波を打ち出すことができ、一発でヘドロを剥がせる。
クールタイムはあるものの弾数制限はないので積極的に使っていける。

  • 弓矢
矢に水の実やチュチュゼリーをスクラビルドし、当てる事でもヘドロを剥がせる。
シドとは異なり1発とはいかず弾数制限はあるものの、クールタイム無しで繰り出せる。
また、後半になるとヘドロを剥がした後軽快に跳ねながら逃げまどうので、キースの目玉をスクラビルドして放てば当てやすくダウンを狙える。

特に初戦の水の神殿は低重力状態で戦うことになり、普通にジャンプするだけで弓矢での集中モードが使えるため、
矢と素材さえあれば、かなり簡単にオクタコスと戦うことが出来る。

  • オパール
水の力を宿す宝石であるオパールをスクラビルドした武器を振ることで水の弾丸を発射することができ、ヘドロを洗い流すことが出来る。
ベースには魔法の杖系の武器を用いると3way化するので利便性アップ。

  • 放水柱
バッテリーが続く限り水を放出し続けるゾナウギア。
勿論この水もヘドロ除去に使うことができる。
普通に使ってもいいが大きなタイヤと追跡台車と合体させるイタズラにしか使えなさそうなメカがこの場面に関してはオートで動き回ってヘドロを洗ってくれる便利サポーターとなる。


【討伐後】

オクタコスを撃破するとヘドロが一斉に完全消滅し、水質も元どおりに。
水の秘石も解放され、シドが水の賢者として覚醒しリンクと盟約を交わし、以降は水バリアがいつでも使えるようになる。

ちなみに倒さなかった場合、ガノンドロフとの最終決戦にて対決することになる。


【地底のオクタコス】

水の神殿攻略後は地底の特定の場所数か所に出現するようになる。
特に攻略法は変わらないが、高空・低重力エリアにあった水の神殿とは異なりジャンプの高度が高くならないので泥津波はほぼ水で打ち消すしかなくなる。
撃破すると最初のみゾナウエネルギー100個分が入った宝箱が解禁される…のだが、
オクタコス自身からは他の地底ボスとは違い固有のスクラビルド専用素材を落とさず、オクタ系の素材(風船、足、目玉)が大量にドロップするのみ。
オクタ系素材は使いどころに乏しいため*1、地底の4大ボスの中ではゾナウ結晶を入手後は空気になりがち。
強敵は相応に強力な素材を持っている法則の本作、「シケてやがんな!面倒なわりに倒してもほぼ得がない」という点では一番ヘイトの高いボス敵……かもしれない。


【関連キャラクター】

ゾーラ族の王子。
ヘドロ流出事件に際し、自ら水源を浄化しており、その場から動けないでいた。
婚約者のヨナからはそこは自分達に任せてリンクと共に原因の調査に行って欲しいと打診されていたが、姉の件によって失う事を恐れていた彼は踏み切れないでいた。
だが彼女からの再三の説得でようやく決心し、リンクと共に旅立つ。

その後水の神殿に乗り込みリンクと共にオクタコスを撃破。水の秘石が解放され先代の水の賢者と邂逅。その役目を受け継ぐとともに、里では父ドレファンから正式に王位を受け継ぐのだった。

  • ドレファン
シドの父にしてゾーラの王。
彼もまたヘドロに侵され、とある洞穴にて密かに静養していた。
そこにリンクがやってきて事情を聞き、助けになればと謎解きに必要な自身のウロコの一部を託す。
異変解決後は元気になり、シドに王位を託すのだった。

  • ヘドロライク
ミファー公園で戦いになる魔物。「ゾーラの里のシド」チャレンジにおける中ボス枠。
ハイラル図鑑ではライクライクの変異種」と書かれており、オクタコスがヘドロを生み出したことで偶発的に生まれた模様。
この個体でしか確認できないが小さい足が存在する

身体をヘドロで覆っているため、本来ライクライク種が嫌う明るい場所でも動けるのが特徴。
体内に大量のヘドロを蓄えており、吐きだしたヘドロで獲物の動きを鈍らせて捕食する生態を持つ。

戦闘では広範囲にヘドロ撒き散らしてこちらの行動阻害と攻撃を行い、こちらが接近すると飲み込もうとする。
纏っているヘドロを水属性で洗い流した上で通常種のライクライク同様に口内から露出する弱点(通常種と違って青紫色)を狙うことで倒せる。
なお、ヘドロライクは再戦が出来ないのでウツシエに拘る人は注意。


ゾーラの里にオクタコスを送り込んだ元凶。

四地方を侵略するために送り込まれたオクタコスの同僚達。
オクタコスはこの中で一番小柄。


【余談】

  • 写真・人形
他の魔物同様ウツシエに撮ればハイラル図鑑に登録可能。取り忘れた場合も地底にてシャッターチャンスがある。
人形にする際には他のボスが都合上サイズダウンされてるのに対し、オクタコスは元々小さいので程等身大で作成される。

ヘドロをはがしてオクタコスが逃げ回る際、どこか軽快なBGMへと一転する。

  • 他のゲームタイトルとの関連
大規模に汚染するという侵略行為については、ゼルダの伝説シリーズでは前例が少ない。
同社の他タイトルでいえば『スーパーマリオサンシャイン』などが前例に挙がるだろう。ボスパックンなどはオクタコスの先輩と言えるかもしれない。
また、「サメで攻撃するタコ」繋がりで『Splatoon3』に登場するすりみ連合フウカを連想した人もいる模様。そう言われると、インクをまき散らして足場を奪ってくるという攻撃手段もなんとなく似ている。
ただ、マスターワークス(公式資料集)で「弊社某ゲームのイカ形態に似た移動」や、「オクタコスはイカではなく、タコですが」などと書かれているため、実際のところは意識はしていたと思われる。

  • デザインコンセプト
「ティアーズオブザキングダム」のボスはスタッフ曰く、デカくて怖くて強そうなボルドゴーマ、アンデッド+虫で気持ち悪さを押し出したクィンギブドなど、「何かしらのインパクトを感じてほしい」デザインを心がけているとのこと。
但しオクタコスに限り、怖い・不気味なボスだけではバリエーションが無いだろうということで、コミカルなデザインという方向性になったようだ。


追記・修正は水でヘドロを洗い流してからお願いします。

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最終更新:2025年02月18日 23:31

*1 足はリザルフォスの尻尾のようなムチ効果があるわけではなく、風船もゾナウギアがあるティアキンでは影が薄い。目玉には追尾効果があるため利便性は高いが、キースの群れを狩った方が遥かに楽。