ゼブブ(ウルトラ怪獣)

登録日:2024/08/29 Thu 11:18:16
更新日:2025/05/31 Sat 22:31:37
所要時間:約 6 分で読めます




ウルトラマンを差し出せ…!
人類が助かる道は…ウルトラマンを生贄に差し出す…!


破滅魔人 ゼブブとは、『ウルトラマンガイア』48話「死神の逆襲」に登場する怪獣。この怪獣の前身である死神、使役していた47話「XIG壊滅!?」に登場する超巨大(ちょうきょだい)単極子(モノポール)生物(せいぶつ) モキアンもこの項目で紹介する。


破滅魔人 ゼブブ


身長:66m
体重:6万6千t

死神の正体である、根源的破滅招来体の刺客にして、ブリッツブロッツに続く破滅魔人*1
キリスト教における蝿の王・ベルゼブブを彷彿とさせる姿をしており、背中には羽根も持つ。
アグルが接近してきたところで右手の剣を出して脚を刺す、劣勢と判断するとガイアに砂かけを行って目眩しをした上でキックを放つなど姑息な戦い方も見せた。

他にも電磁波のバリアを貼る能力も持ち、その効果はガイアのパンチやキックはもちろん、クァンタムストリーム・新型XIGファイター3機の連携攻撃すら防ぎ切ってしまう。
しかし目を覆うことは出来ず、目を潰されるとバリアを貼ることは出来なくなる弱点を抱えている。


死神


「人類は進化しすぎた!」

身長:計測不能
体重:計測不能
演:堀内正美

根源的破滅招来体の使者であり、破滅招来体を主と呼んでいる。
アナウンサーに化けて藤宮を挑発、更に吉井玲子を密かに拉致した上で藤宮もモキアンの体内に誘導することに成功し、藤宮に心理戦を挑んだ。
モキアンを使役する理由は人類を滅亡させて誕生したての地球に戻すことであり、XIGを壊滅させる目的を果たした後は地上のビル群を破壊した上で駆けつけたアグルのアグルスラッシュを喰らい、真の姿であるゼブブへと変貌した。


超巨大(ちょうきょだい)単極子(モノポール)生物(せいぶつ) モキアン


身長:333m
体重:3万t

死神が使役する超巨大な怪獣で、地球を破滅させることがその目的。
球体状の体と単眼が特徴で、その体はN極しか持たない単極子(モノポール)であり、このモノポールの力で地球上のプレートを操作して破壊しようとした。
全身から放つ電磁波により通信設備を機能停止に追い込む・エリアルベースの攻撃を受けても反撃で光弾を放ち半壊にまで追い込む・伸縮自在の触手で敵を捕らえた上で放電して攻撃するなど多彩な技を持つ。

ちなみに「単極子(モノポール)」というのは宇宙にビッグバンが発生した時に存在していたとされる磁石のN極・S極を片方しか持たない理論上の物質であり、劇中でも我夢が説明している。


劇中での活躍


通信衛星にトラブルが発生した上にエリアルベース上空に何かが目撃され、偵察に向かうことに。
我夢を案じる藤宮も連絡を取ろうと試みるが玲子が人質に取られた映像を見せられたため、彼女の自宅に向かう。部屋の一室に向かうと謎の空間に転移され、そこで拉致されていた玲子の姿を目撃するが、挑発を繰り返していた死神が待ち構えており、そこはモキアンの体内だと言う。

モキアンが地上に降り立つまでは90分だが、地上に影響が出るまでには30分しかなく、XIGの総力をかけてモキアンを食い止める指示が出され、チームファルコン・ライトニング・クロウが出撃、エリアルベースも攻撃を仕掛けるがモキアンの反撃で半壊*2に追い込まれ、堤チーフの指示により迎撃に出ていた3チームはエリアルベースに緊急離脱。
この状況を打破すべく石室コマンダーは全員をエリアルベースから退館させてリパルサーリフトで怪獣を引きつけてエリアルベースごとモキアンを撃破する作戦を立てる。
唯一退艦しなかった我夢だが、ファイターEXで待機することになり、死神と対峙していた藤宮はアグルに変身してモキアンの体内から脱出している。
我夢はPALを用いてエリアルベースを操縦、モキアンを安全高度に引き付けることに成功するも、フライホイールに亀裂が入ってリパルサーリフトの磁気レベルが低下し、モキアンを引き寄せるほどの磁力を発生させることができなくなってしまう。
それを知った石室は自爆を覚悟で艦の進行をモキアンに定めるよう艦の制御を受け持ったPALに指示。
これを見かねた我夢はガイアに変身、クァンタムストリームを放ってモキアンの外周を破壊し、続けてフォトンクラッシャーを放とうとするがモキアンの放つ光弾で妨害され、触手に捕えられてしまう。
ガイアを救うべく石室はPALに残っている火力で攻撃する指示を出すも、反撃を喰らいエリアルベースはほぼ全機能を失うがモキアンに対し特攻、モキアン共々大爆発を起こすも、ガイアが寸前で救出したことにより石室は一命を取り留め、エリアルベースが墜落したことによりXIGは拠点をジオベースに移し替えることになった。

息つく暇もなく次々にビル群が破壊される中、出現した死神は人類が助かるにはウルトラマンを生贄に差し出せ、と項目冒頭の台詞で要求。
我夢が向かおうとして罠だと判断した石室に止められる一方、この状況を黙って見ていなかった藤宮はアグルに変身、死神にアグルスラッシュを放つと死神は真の姿・破滅魔人 ゼブブとなった。
現れたゼブブに対しアグルは連続キックで攻撃するが不意打ちで放たれた右手の剣で大腿部を貫かれて形勢はゼブブに傾き、反撃できずに一方的に攻撃されもがくアグルの姿をジオベースで見た我夢が咄嗟に藤宮、と叫んだことでアグルの正体が藤宮でそれを知る我夢こそがガイアの正体だと露呈してしまう。
ゼブブの容赦ない攻撃が続く中、絶体絶命の危機にガイアが駆けつけてアグルにガイアヒーリングでエネルギーを与えつつアグルの変身を解除することで藤宮を救う。
ガイアはゼブブと互角の格闘戦を繰り広げ、アグルに大ダメージを与えた右手の剣を叩き折るも、不利を悟ったゼブブは砂かけからキックを放って怯ませた上で背後から襲いかかる卑劣な攻撃を見せる。

全機攻撃体勢!ウルトラマンガイアを…いや、高山我夢を援護しろ!

ゼブブの攻撃に苦戦するガイアを救うべく、梶尾リーダー・稲城リーダー・米田リーダーは新型のXIGファイターで出撃し、ゼブブを攻撃。
立ち上がったガイアは3機のファイターと共にクァンタムストリームを放つも、電磁波のバリアに阻まれてしまう。
バリアを前に思うように攻撃が出来ず、敵の反撃を喰らったガイアはライフゲージが点滅を開始。
だが米田リーダーの分析で目だけバリアを貼ることが出来ないと判明、なんとか左目を潰すことに成功するがゼブブが苦し紛れに米田機を叩いたため、ファイターは墜落してしまう。
この隙にガイアはスプリーム・ヴァージョンへとヴァージョンアップ、グロッキーのゼブブに対して左目付近を狙う形でフォトンストリームを放ち、なんとか撃破した。
激戦を制した我夢は梶尾と稲城に、意識を失っていた藤宮は玲子に救われ、米田も重傷を負いながら一命は取り留めていた。


余談


  • 死神を演じられた堀内正美氏は昭和・平成・令和シリーズ問わず、シリーズの常連。今回は顔出しの着ぐるみで顔に非常に手の込んだ特殊メイクを施している。
    氏は劇場版含めてゲストとしての出演が多いが、『ウルトラマンネクサス』ではレギュラーの松永管理官を演じられている。

  • ばっちしVから発売されたウルトラマンワールド「ウルトラ戦士VSバルタン星人」では、バルタン星人に似た宇宙人の1体としてゼブブが紹介された*3
    ナレーターからは背中の羽根がパワードと戦ったバルタン星人に近い、と評されている。


  • 乱橋チーフが用意した新型ファイターはリーダー機SSの発展形ST1機と、その僚機として運用されるSGの発展形GT2機である。
    このうちSTは米田が搭乗ゼブブの攻撃によって大破した為、以降最終回までリーダー機のXIGファイターは登場せず、再びその姿を見る事になるのは本編後のOVA作品「ガイアよ再び」まで待つ事となる。


Wiki篭りを差し出せ…!
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最終更新:2025年05月31日 22:31

*1 ブリッツブロッツとの関連は不明。

*2 迎撃システムの大半が大破し稼働不能、XIGファイター離発着ゲートも崩壊し、ファイターEXとピースキャリー以外発艦不能。さらに艦内のシステムもモキアンからの攻撃が原因で設備不良が多発し艦内システムも停止した為、酸素レベルが急激に低下。浮遊するのがやっとな絶望的状況

*3 ゼブブの他にはセミ人間、テンペラー星人、フリップ星人、ギランボが紹介されている。