オレンジジュース【再作成】

登録日:2011/12/18 Sun 23:49:20
更新日:2025/09/04 Thu 09:58:20NEW!
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オレンジジュースとは、オレンジの果汁を用いた飲料である。17世紀のパリで誕生し*1、20世紀のアメリカ合衆国で普及した。

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■概要

現在"オレンジジュース"と表記が出来るものは、JASがオレンジと定める添加物だけを使っているもののみ。
また、果汁100%でなければオレンジの断面の写真をパッケージに使ってはいけない。

100%の中でも、濃縮還元(+香料)、凍結解凍、生しぼりなど、さまざまなタイプの商品がある。
新鮮なしぼりたてが最も贅沢なのは言うまでもない。

Qooなどの果汁100%以外の扱いは「清涼飲料水」。
温州みかんを使用しているポンジュースは正確には「みかんジュース」として扱われる。
また、みかん果汁とオレンジ果汁を併用したものは「オレンジミックスジュース」となる。

ブラッドオレンジを用いたものはピンクグレープフルーツ以上に赤い色をしている。
この赤みはアントシアニン(ブドウ、イチゴリンゴ紫キャベツ、赤シソなどにも含まれているありふれた色素)によるもの。
味のほうはオレンジ色のオレンジジュース以上にオレンジしている。豊かな香りとシャープな酸味が特徴。

オレンジそのものより保存が効くのが利点であり、ビタミン類など栄養も豊富。
壊血病の予防にもなる。……のだが、大航海時代の製法では熱を加えていたためビタミンCなどのビタミン類が壊れ機能しなかった模様。

カクテルに使われたり、肉料理の下味・隠し味にもしばしば使われる。
また、アルコールの飲めない子供や下戸の人でも気軽に飲めるのも魅力である。
先述のように栄養価も高い。

もしこの世からオレンジジュースが無くなったら、自販機ドリンクバーは随分と寂しくなる筈だ。
子供から大人まで愛されるオレンジジュースはもはやフルーツジュースの王様と言っても良いだろう。

コーラなどに比べて子供っぽい(かわいらしい)イメージを誘い、かつオレンジ色が視覚的に分かりやすいためにギャップ萌え的な部分を演出するためにもたびたび使われる。
冒頭のセリフは幽遊白書の戸愚呂(弟)という人気の悪役のもの(酒を勧められた際にやんわりと断るシーン)だし、ポケモンアニメでもシンジ(シビアな性格で人気を博したサトシのライバル)がバカンス中に飲むなど、
アニヲタが好きそうなジャンルでは独特の使われ方をする小道具でもある。他にも悪役や無法者が飲む作品は多いかもしれない。

下戸やハンドルキーパーでも、なんとなく恥ずかしくて、本当は飲みたいのに烏龍茶を頼んでしまうそこのあなた。
健康のためにも良いのだから、大人だろうと堂々と胸を張ってオレンジジュースを注文しよう。
特定個人がオレンジジュースを飲んではいけない法律など無いのだから。

■高騰

そんな日本国民に愛されるオレンジジュースだが、2021年頃からオレンジ果汁の主な輸入元であるブラジルで天候不順や病気の蔓延で生産量が減少。オレンジ果汁の価格が高騰している。
オレンジ果汁を使ったジュースは軒並み値上げ、オレンジとみかんの混合ジュースであるポンジュースはみかんの割合を増やす、マクドナルドでは2024年からオレンジジュースをSサイズのみにするなどの影響が出ている。
現在では果汁100%のオレンジジュースはもはやちょっとした高級品になってしまっている。

■主なオレンジジュース

様々なブランドが存在する。

◆Qoo

キャラクターも可愛いQooオレンジは、今や日本のオレンジジュース代表と言える。

◆なっちゃん

田中レナちゃんにハァハァした方もいる筈。
優しい味わい。

◆バヤリース

一昔前は様々なフレーバーが出ていたが、今はオレンジ以外あまり見かけない。
かつて自販機でバヤリースのトマトジュースを見かけた人も多いのではないだろうか?

◆ミニッツメイド

果汁の含有量が高く、鮮烈なオレンジ風味。

◆Dole

アメリカのドール・フード・カンパニーが出しているジュース。
成分に砂糖を一切含ませていないことが売り。

◆Tropicana

1991年のオレンジの輸入自由化のタイミングで日本で展開が開始された。
「果実を丸ごと味わっている」ような味をフレーズにしている。

◆ファンタ

無果汁なので、正確にはオレンジフレーバードリンクである。
グレープと並んでオレンジは定番であるが、ドリンクバーでは何故かグレープが優先されていることが多い。

◆IJOOZ/FEEDMEORANGE

前者はシンガポール発、後者はイギリス発のオレンジ生搾り自販機のブランド及び会社名。
1杯400円前後でオレンジを数個使った生搾りジュースを1分以内に提供してくれる自販機を展開している。

■余談

オレンジ果汁の産出量の世界一位はブラジルで、二位はアメリカ。

今でこそ自販機やドリンクバーの常連と位置づけられる手軽な飲み物となっているが、かつての日本では高級品であった
これは、オレンジの関税を高くして日本のみかん農家を守る意味合いもあったとされる。
(そんな時代に手軽に飲んでもらいたいと開発されたのが、かのポンジュースだったりする)

愛媛県には蛇口からみかんジュースが出てくるという嘘みたいな本当の観光名所がいくつか存在する。
柑橘好きなら是非行って感動してほしい。


追記・修正はオレンジジュースを飲みながらお願いします。

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最終更新:2025年09月04日 09:58

*1 正確にはエードと呼ばれる、砂糖や蜂蜜で甘みをつけ水で割った物。