カクテル

登録日:2011/10/03 Mon 09:40:41
更新日:2025/04/17 Thu 18:51:38
所要時間:約 7 分で読めます







当記事は飲酒を勧める物ではありません!!
また、20歳未満の飲酒は法律で禁じられています。





【概要】

カクテル(Cocktail)とは、「ベース(基酒)」となる酒に、別の酒またはジュース等を混ぜて作るアルコール飲料のこと。
「混酒」とも。

1%未満程度の低アルコールカクテルやアルコールを全く含まないモクテル(ノンアルコールカクテル)も存在する。

カクテルと言えば、バーテンダーがシャカシャカクルクルとパフォーマンスしながら作る大人~なイメージかもしれないが、実はそんなことはない。
酒になにか混ぜればなんでもカクテルになるのだ。
なので、チューハイとか風邪の時に飲んだ卵酒もカクテル。
極論「ウイスキー水割り」すらもウイスキーと水のカクテルと言える。

あなたが適当なものを適当に混ぜたものも、「これはオリジナルカクテルだ!」と主張すればオリジナルカクテルで通ると言って良い。
とはいえ、飲み会とかで酔った勢いでつくったものを他人に飲ませるのは、お互いの信頼関係を壊すかもしれません、何事も程々に。

カクテルの種類は数百~数千と言われている、というかバリエーションを考えたら無限大。
有名なカクテルですらベースを別の酒に変えれば別のカクテルに、混ぜる酒やジュースを変えればまた別のカクテルに……と変化して行くため、有名でない店で供され人々に知れ渡っていないもの、個人が家で適当に自作したものまで含めればカクテルの総数と種類は無限に増えていくため、最早全てのカクテルを完全に網羅する事など不可能だろう。

ここまで読んでる未成年はモクテルで我慢すること。
「模擬(mock)」「カクテル(cocktail)」の合成語である通り、イギリス発祥の酒に弱い、もしくは様々な意味で酒を飲む事ができない人向けのアルコールが入っていない、ないし度数1%未満のカクテルである。
ファミレスでは今日も若者たちがドリンクバーでオリジナルモクテル(たまにアルコールカクテル)の製作に励んでいる。
有名なカクテルのアルコールを抜いたか別のものに置き換えたモクテルも色々あるので、酒が飲めない人も気分を味わってみるのも良い。

中にはアイドルデュオの名前になったり(ピンク・レディー)、シロップの名前になったり(ブルー・ハワイ)、技名になったり(キール・ロワイヤル)、キャラクター名になったり(黒の組織ほか)したカクテルもあり、逆に実在のものから名前を取った物もある(インクレディブル・ハルク、トロイの木馬等)。


【名前の由来について】

カクテル(Cocktail)という単語の語源にはいくつか説がある。
  • メキシコのバーテンダーがオンドリの尻尾に似た形の木の枝を使って酒を混ぜていたところ、それはなんだ?という質問に対して、木の枝の形を答えた「Tail of Cock」がCockTailになったという説
  • アメリカのバーで雄鳥の尻尾を混ぜたた酒の瓶に差していたことが由来という説
  • フランス人がコクチェと呼んでいたラムベースのたまご酒から、混ぜ物の酒をコクテールと呼ぶようになったという説


【製法】

  • ビルド
一番簡単で身近な製法。
グラスに直接材料と氷を入れて混ぜるだけ。
氷は入れないことも。

  • ステア
ミキシンググラスに材料と氷を入れて混ぜ、ストレーナーで氷を濾しながらグラスに注ぐ。
カクテルの王様・マティーニもこの製法。

  • シェーク
シェーカーに材料と氷を入れ、シャカシャカ振って混ぜ合わせ、グラスに注ぐ。
氷と混ざり合って冷たく、空気を含んだ滑らかな口当たりになる。
ただしカッコつけて長いこと振ると水っぽくなる。

  • ブレンド
ブレンダー(ミキサー)に材料とクラッシュアイスを入れて混ぜる。
フローズンカクテル(シャーベット状のカクテル)を作るときのみ使われる。

  • フロート/プースカフェ
比重が異なる材料をグラスに静かに注ぎ、混ぜずに層になった状態で提供する。
プースカフェはカクテルの名称でもあるが、スタイルの名称としても用いられる。


【レシピ】

表示される材料の分量はあくまでも標準です。適宜自分の好みに合わせてください。
カクテルレシピで使われる液量の単位は以下の通り。
単位 読み
1drop ドロップ 約1/5ml(ビターズボトルを逆さにした時に滴り落ちる量一滴分)
1Dash ダッシュ 約1ml(ビターズボトルを一振りした時に出る量)
1tsp. ティースプーン 約5ml(バースプーン一杯分)
1oz. オンス 約30ml*1

○マティーニ (Martini)

ジンベースの著名なカクテル。
通称カクテルの王様
ドライ・ジン 45ml
ドライ・ベルモット 15ml
オリーブ 1個
ジン55ベルモット5の「ドライマティーニ」や、グラスと氷をベルモットで濡らしてそこにジンを注ぐ「ベルモット・リンス」なんてものも。
「どう?今夜……久しぶりにマティーニでも作らない?」
仮面ライダー555』の登場人物・北崎の定番ドリンク(ただし、オリーブ抜きで)とされているが、基本的には注文するだけして影山冴子に奢っていた。
また、ジンをウォッカに替えると『007シリーズ』の主人公・ジェームズ・ボンドが「ステアではなくシェイク」で頼むウォッカ・マティーニとなる。

○ヴェスパー・マティーニ (Vesper Martini)

上記の(ウォッカ・)マティーニのバリエーションの一つで、単に「ヴェスパー」とも。
ジェームズ・ボンドシリーズ第1作となる小説『カジノ・ロワイヤル』に登場し、ダニエル・クレイグが6代目ボンドに就任した映画版『007/カジノ・ロワイヤル』で知名度を大きく上げた。
名前の由来は同作に登場するボンドガール、ヴェスパー・リンドから取られている。
ドライ・ジン(ゴードンジン) 90ml
ウォッカ(ロシアorポーランド産) 30ml
キナ・リレorリレ・ブラン 15ml
レモンピール 1枚
上記の材料を氷とシェイクし、最後にらせん状にカットしたレモンピールをトッピングする。
現在はキナ・リレが生産中止となっている(&それに使われているキニーネが日本では劇薬に指定されている)ため、代替品としてアペリティフワインの一種「リレ・ブラン」が使われているが、
そのリレ・ブランの出荷数が限られている関係でベルモットを代わりに使う場合もある(もちろん、味わいはリレ・ブランを使った時と大きく変わる)。
ボンド曰く「一度味を知ると他のものは飲めない」とのことだが、ジンとウォッカを使っている関係でアルコール度数がおよそ30%台と高めになっている事には注意。
また、リレ・ブランとドライ・ジンの量を逆にした、アルコール度数が低めの「リバース ヴェスパー」というアレンジレシピも存在する。

○マンハッタン (Manhattan)

ウィスキーベースの著名なカクテル。
通称カクテルの女王
ライ・ウィスキー 40ml
スイート・ベルモット 20ml
アンゴスチュラ・ビターズ 数滴
マラスキーノ・チェリー 1個
女王なだけあってマティーニより甘口で飲みやすい。
マリリン・モンローの『お熱いのがお好き』にも登場する。

○アイリッシュ・コーヒー (Irish Coffee)

アイリッシュ・ウイスキーをベースとするカクテル。
ロックス、タラモアデューなど。
コーヒー、砂糖、生クリームの入った甘めのホットドリンク。
当時、まだ暖房設備の整っていなかった長距離飛行機の燃料補給を待つ為につくられた。
こち亀』では新葛飾署に禁酒令が出された事を受けて署員が代用としてしばらくコーヒーを飲む中、これの存在を知った両津が密かに呑みたい署員向けに、署内に出したコーヒー屋台で「アイ」の隠語で裏メニューとして供し始めるというエピソードがある。
アイリッシュ・ウイスキー 30ml
ホット・コーヒー 適量
角砂糖(或いはブラウンシュガー) 2、3個
ホイップクリーム お好み

○スクリュードライバー (screw driver)

ウォッカをベースとするカクテルの一つ。
ウォッカは基本的に無味とされる為、アルコール度数の変更が容易なカクテルとして知られる。
そのため店で飲むと店舗によって強さがかなり異なる。
また、レディーキラーの異名で呼ばれることもある。
要するにオレンジの風味のお陰でアルコール度数が高い割に口当たりが良いため、女性ほど飲み過ぎて酔いやすいという意味。
名前の由来は油田の作業員が即席で作るに当たり、手近なネジ回し(スクリュードライバー)でステアしたためとされる。
ウォッカ 45ml
オレンジジュース 適量

○ロングアイランドアイスティー(Long Island Iced Tea)

アイスティーという名前だが、見た目と味をそれっぽく再現したというだけで、紅茶は一切使われていない
レディーキラーその2。
甘めのレモンティーのような味でアルコールを感じにくいが、レシピを見ても分かる通り強い酒が目白押しであり、アルコール度数は25度以上と非常に高い。
くれぐれも飲み過ぎないように*2
ラム 15ml
ジン 15ml
テキーラ 15ml
ウォッカ 15ml
ホワイトキュラソー 15ml
ガムシロップ 2tsp
レモンジュース 30ml
コーラ 40ml
レモンスライス 1枚

○アラスカ(Alaska)

ジンベースのカクテルの一つ。
使用するシャルトリューズの種類により味が変わる。黄色のジョーヌでは甘く、緑色のヴェールではすっきりした味わいになる。
アルコールの強さでも有名で、その度数は40度以上にもなる。
ドライジン 45ml
シャルトリューズ 15ml

○オールド・ファッションド(Old fashioned)

アメリカで生まれたとされる由緒あるカクテル。
ロックグラスは正しくは「オールド・ファッションドグラス」と呼ばれることがその歴史を何よりも物語っており、角砂糖にアンゴスチュラ・ビターズを振りかけて染み込ませるという手順もレトロ感を演出する。
ライ・ウイスキーまたはバーボン・ウイスキー 45ml
アンゴスチュラ・ビターズ 15ml
角砂糖 1個
レモンスライス、マラスキーノチェリー、ゼスト 1つずつ、三つ組で飾る

○カシス・オレンジ (Cassis and Orange)

リキュールベースのカクテル。
すっきりとした甘味が特徴。
「女子が好きな酒」「床に零すと尋常じゃなくベタベタするヤツ」の代名詞。
クレーム・ド・カシス 30ml - 45ml
オレンジジュース 適量

○カルーア・ミルク (Kahlua and Milk)

カルーア(コーヒー・リキュール)を牛乳で割ったカクテルのこと。
こちらも「女子が好きな酒」の代表例。
アルコール独特のクセが苦手な人でも、カルーア自体がかなり甘い上に牛乳によって口当たりがコーヒー牛乳のようにまろやかになっているため飲みやすい。
しかし、牛乳の分量によってはビール等よりもアルコールが強くなるため注意。
カルーアの代わりにティフィンという紅茶リキュールも使える。
当然ながら牛乳の量を増やせばアルコール度数は低くなり、そして甘くなくなるので、好みの分量を見つけると良い。
カルーア 30ml
牛乳 90ml

○モンキーズ・ランチ (Monkey's Lunch)

上記のカルーア・ミルクの材料にクレーム・ド・バナーヌ(バナナ・リキュール)を加えてシェイクしたカクテル。
バナナ・リキュールが加わる事で、カルーア・ミルク以上に甘みが強く出た味わいとなる(人によっては「チョコバナナっぽい味」という声も)。
仮面ライダー555』の登場人物・琢磨逸郎の定番ドリンクとしてその名を知った方もいるのではなかろうか。
カルーア 30ml
牛乳 30ml
クレーム・ド・バナーヌ 30ml

○マルガリータ (Margarita)

テキーラをベースとするカクテル。
名前の由来は諸説あるがいずれにしろ作者の恋人から。
テキーラ 30ml
ホワイト・キュラソー 15ml
ライムジュース 15ml
適量
最初にグラスをスノー・スタイル(グラスの縁をレモン汁で濡らし、縁全体に塩を付着させる)にしておくこと。

○X.Y.Z.

ラムをベースとする著名なカクテル。
正式名称は「X.Y.Z.カクテル」だが、こう呼ばれることは少ない。
その名称の意味は「これ以上はない・究極」「もう後がない」「(今夜は)これで終わり」「レシピは秘密」など複数の説が囁かれるが真相は不明。
シティーハンターで依頼人が冴羽リョウに依頼をする際のワードと同名であることから、バーで冴羽に依頼するための舞台装置として同作品に登場したことがある。
ラム 30ml
ホワイト・キュラソー 15ml
レモンジュース 15ml
ベースのラムをブランデーにすると「サイドカー」、ジンにすると「ホワイトレディー」、ウォッカにすると「バラライカ」になる。
ウイスキーにすると...これは「ウイスキー・サイドカー」と呼ばれる。

○シンデレラ (Cinderella)

ノンアルコールカクテルの一つ。
サンドリヨン、もしくはサンドリオンという別名もある(どちらも綴りはCendrillon )。
どちらにせよ英語表記かフランス語表記かの違いであり、意味は同じである。
オレンジジュース 60ml
レモンジュース 60ml
パイナップルジュース 60ml
どっかの魔術結社のボスも飲んでた。

○グラスホッパー (Grasshopper)

日本語訳するとバッタ
色合いをみると確かにバッタだが、デザート感覚でいただける程甘く爽やかなカクテル。
なおミントリキュールをブランデーないしジンに変えると「アレクサンダー」というカクテルになり*3、グラスホッパーの派生元とされる。
カカオリキュール 20ml
ミントリキュール 20ml
生クリーム 20ml
シェイカーできめ細かい泡ができるようにシェイクして完成。
なおこちらの作り方はリメイクされたもので、かつては同じ材料を、「カカオリキュール」→「ミントリキュール」→「生クリーム」の順でリキュールグラス(ショットグラスと同等の代物)に色分けし注いだプース・カフェ形式が広く知られていた。

○ボイラーメーカー(Boiler Maker)

名前の由来は「ボイラー作業員が手っ取り早く酔う為に発明した」「ボイラーよろしく一瞬で身体が温まるうおォン俺はまるで人間蒸汽缶だ」など諸説あり。
どちらにせよ一気に酔っぱらうためのカクテルである。
ビールベースのカクテルなのだが、ビールが入ったグラスにバーボンを注いだショットをショットごと沈める(ショットから注ぐ、ではない!という豪快というか雑というか、実に米国面漂う代物。
ビール 適量
バーボン 30ml
ビールをテキーラに変えると「サブマリノ」に、レッドブルにイェーガーマイスターのショットを沈めると「イェーガーボム」になる。

また、アメリカには「サケボム(酒ボム)」というものもある(英語の性質上、発音は「サケボム」というより「サキボム」に近い)。
グラスの上に箸を乗せ、更にその上に日本酒を注いだショットorお猪口を乗せ、「Ichi, Ni, San, SAKE BOMB!!」の掛け声で机を強く叩き、酒が落下したビールを一気飲みするというものである。
これは呑み方というより、大人数で飲み干す速さを競って遊ぶ宴会芸に近いか。
これをタイトルに冠した「サケボム」という映画もある。
この手の飲み方は韓国にもあるが、こちらも爆弾酒と呼ぶ(戦後日本の闇市で流行った粗悪な密造酒「バクダン」とは無関係)。

○ディーゼル(Diesel)

ビールとコーラのカクテル。
アメリカやドイツではレストランで一般的に供されるカクテルらしい。
そのレシピは、
ビール 適量
コーラ 適量
という実にいい加減なもので、基本は1:1の様ではある。
極論、コーラの方が好きならコーラ200ml、ビール1Dashなんて微妙にビールの風味がするかもしれないコーラにしてしまっても良い事になる。
ビールの(ついでにコーラの)種類も適当だが、ビールにスタウトを使うものは「トロイの木馬(Trojan Horse)」と呼ばれる。
これは、黒ビールであるスタウトとコーラがほぼ同じ色であるため、「コーラにビールが混ざっていても分からない」様をトロイの木馬に準えたもの。
よってこれはどちらかと言えば「コーラベースのビールを混ぜたカクテル」と言えよう。

○レッドアイ(Red eye)

ビールとトマトジュースを1:1で混ぜるカクテル。
ビールの風味が抑えられるため、ビールが苦手な人でも飲みやすいとされる。
アサヒビールとカゴメが共同開発したり、キッコーマンのホームページにレシピが乗っていたりする。
それぞれ1:1で混ぜるだけなのでレシピも何もないのだが。
ビール 1/2
トマトジュース 1/2
なお、ビールとジュースを1:1で混ぜるカクテルはいくつもあり、ビールとコーラならブラックアイ(Black eye)、ジンジャーエールならシャンディガフ(Shandy Gaff)、レモネードならパナシェ (Panaché)になる。

○スティンガー(Stinger)

20世紀初頭にアメリカの「コロニー」というレストランで生まれたとされる。
意味は「毒針」。
他には「毒舌家」といった意味もあるが名前に反して割り材のお陰でどちらかと言えば甘口。
因みに、アメリカ陸軍の対空ミサイルFIM-92の通称は「スティンガー」であるが、その前世代型にあたるFIM-43の通称は「レッドアイ」。
これらに由来しているのだろうか?
コニャック 50ml
クリーム・デ・メント 20ml
主材料をグラッパに変えると「イタリアン・スティンガー」、ウォッカにすると「ウォッカ・スティンガー」または「ホワイト・スパイダー」に、割り材をグリーン・ペパーミントに変更すると「エメラルド」なる。

○モスコミュール(Moscow Mule)

「モスコーミュール」とも。
意味は「モスクワのラバ」。
「ラバに蹴飛ばされた様に効く」という事らしい。
起源には諸説あり、ジンジャービア(ジンジャーエールの元となる清涼飲料)の在庫処理のために開発したものとする説、スミノフがウォッカの宣伝の為に開発したとする説が有名。
正式にはグラスではなく銅製のマグで供される。
ウォッカ 45ml
ライム・ジュース 10ml
ジンジャーエール(ジンジャービア) 適量(大量に使う傾向がある)

○モヒート(西:mojito)

ラムベースのカクテル。
英語読みで「モジート」とも。
由来は諸説あり、スペイン語で「濡らす」という意味の「mojar(モハール)」説、「魔法をかける」といった意味のブードゥー教の用語「Mojo(モホ)」説などがある。
まずグラスにライム果汁ないしライムジュースを注ぎ、ミントの葉とライムの実を皮ごとグラスに投入、更に砂糖を加えて軽くすり潰し、更に大量の細かく砕いた氷とラムを投入、最後に上にもミントを飾って出来上がり。
ライムとミントが多用されているだけあってかなり爽やかでミント味が強い。
どちらかと言えば夏場向きだろう。
その作り方もあってか、かき混ぜずに飲むと底の方に濃い味が沈殿している事もある。
ラム 40ml
ライムorライムジュース 1/2個or20~30ml
砂糖 1~2tsp.
ミント 適量
炭酸水 適量(使用しないレシピもある)

○ダイキリ(西:Daiquiri)

キューバの鉱山で働くアメリカ人鉱山技師が考案したとされるカクテル。
年間を通して暑いキューバの気候にマッチした、甘酸っぱく爽やかなカクテル。
ラム 45ml
ライムジュース 15ml
砂糖 1tsp
ダイキリや下記のピニャ・コラーダは特にフローズンスタイルで飲まれることが多く、フローズンスタイルで作ったダイキリ(フローズンダイキリ)はアメリカ文学を代表する文豪、アーネスト・ヘミングウェイがこよなく愛したカクテルとして知られる。

○ピニャ・コラーダ(西:Piña Colada)

ラムベースのカクテル。
「ピニャ・カラーダ」とも。
意味はスペイン語で「濾したパイナップル」。
アニヲタ的には『アイドルマスター シンデレラガールズ』の綾瀬穂乃香が好きなブサイクな奴……もといぴにゃこら太の名前の由来として有名かもしれない。
言わずもがな、レシピからしても風味はトロピカルで甘口。
日本ではリゾートホテルのラウンジや行楽地のプール施設でしばしば提供される。
ラム 30ml
パイナップルジュース 80ml
ココナッツミルク 45ml
ラムを抜くと「ヴァージン・ピニャ・コラーダ(ヴァージン・コラーダ)」というモクテルになる。

○キューバ・リブレ(Cuba libre)

ラムベースのカクテル。
「ラム・コーク」とも。
日本では「キューバ・リブレ」が多いがこれは英語読みとスペイン語読みが中途半端に混ざった読み方で、英語に統一すれば「キューバ・リバー」、スペイン語なら「クバ(クーバ)・リブレ」となる。
キューバ独立戦争時のスローガン「ビバ、クバ・リブレ(キューバの自由、万歳)」が名前の由来と言われており、キューバの独立を支援していた米軍通信部隊のラッセル大尉が開発し、彼が「Cuba Libre!」の音頭で乾杯していたのが起源という説がある。
モンスターエナジーには日本限定フレーバーとして、これに因む「モンスター キューバ・リブレ」が存在する。
ラム 45ml
ライムジュース 10ml
コーラ 適量

○ファジー・ネーブル(Fuzzy Navel)

ピーチリキュールベースのカクテル。
「曖昧なネーブルオレンジ」といった意味の名前の通り、ピーチなのかオレンジなのかはっきりしない不思議な味わい。
酒の風味が強くないので酒が苦手な人でも飲みやすい。
また、それぞれの材料を混ぜるだけなのでカシスオレンジやシャンディガフと同様居酒屋で手軽に飲めるカクテルの側面も。
ピーチリキュール 30ml
オレンジジュース 適量

○ブラッディ・マリー(Bloody Mary)

「ブラッディ・メアリー」とも。
「血塗れのマリー」の名の通り、血のように赤くドロッとしたカクテル。
迎え酒としても人気があるそう。
名前の由来もプロテスタントを300人以上処刑した事で同名の異名が付けられた16世紀のイングランド女王メアリー1世であるとされるが、名前の由来には他の説もある。
ウォッカ 45ml
トマトジュース 適量
レモンジュース 少量
お好みで塩・黒胡椒・タバスコ・ソース等を加えてピリ辛にするのも定番。
単純なカクテルなのでベースや割り材の違いによって多彩に名前が変化し、ウォッカを抜けばノンアルコールの「ヴァージン・メアリー」に、ウォッカがビールなら上記レッドアイに、ジンなら「ブラッディ・サム」または「レッド・スナッパー」に、アクアビットなら「デニッシュ・マリー」に、日本酒なら「ブラッディ・ゲイシャ」に、テキーラにしてレモンを飾れば「ストロー・ハット」に、トマトジュースの方をクラマト(ハマグリのエキス入りトマトジュース)にすれば「ブラッディー・シーザー」に……と非常に多種多様。

○ミモザ(mimosa)

シャンパンベースのカクテル。
シャンパンに限らず白のスパークリングワインであれば大体ミモザと呼ばれる。
花のミモザと同じく黄色い色になるのが特徴的。
シャンパングラスに双方を注いで混ぜるだけなので簡単に作ることができる。
シャンパン(他のスパークリング白ワインでも可) 1/2
オレンジジュース 1/2
製法以外全く同一のレシピのカクテルにバックス・フィズ (bucks fizz)というものもある。
シャンパングラスに注ぐのがミモザなのに対し、氷入りのタンブラーグラスに注いだものがバックス・フィズである。

○モロトフ・カクテル(Molotov Cocktail)

ガソリンor灯油 適量
火の付いた布 一切れ
スペイン発祥のカクテルのフィンランドに於ける名称。瓶に火のついた布を詰め、瓶ごと標的に投げ付ける。
要は火炎瓶のこと未成年は勿論成人でも作るのは違法飲用には適さない。

神風(カミカゼ)

当該項目参照。

日本発祥のカクテル

○レゲエパンチ

1990年前後、仙台のバーで生まれたカクテル。
略して「レゲパン」。「ピーチウーロン」とも呼ばれる。
常連客の女性の為に開発され、その人物がレゲエが好きだった事からこのように命名されたとされる。
ピーチリキュール 30ml
烏龍茶 適量
レモン 一切れ
バブル期に若者の口コミで全国に広まったという側面を持つことから、地域ごとに呼び方が異なることも特徴。
北海道では「姑娘(クーニャン)」、鹿児島県では「ペシェウーロン」等々、それぞれ大幅に異なる呼び名である。

○雪国(ゆきぐに)

ウォッカをベースとするカクテル。
チェリーブロッサム*4などと共に、日本人が創作し世界に広まった和製カクテルのひとつ。
名称の由来は長らく川端康成の小説『雪国』とされていたが、実際は考案者が創作していた川柳だという。
甘みと酸味のバランスを保っており、すっきりとした味わい。
ウォッカ 40ml
ホワイト・キュラソー 10ml
ライム・ジュース 10ml
ミント・チェリー 1個
グラニュー糖 少々

○豊登89(とよのぼりえいてぃーんないん)

どぶろくをコーヒー牛乳で割り、その上にマヨネーズを絞って飾る、というカクテル。
元ネタはにわのまこと氏のザ・モモタロウから。
恐れ多くも、実際に試してみたところ、 うまいが、マヨネーズの味に吹き出してしまった。
マヨネーズさえなければ…
ちなみにマヨネーズはどぶろくとコーヒー牛乳で割ったものの上にちゃんと浮く。
モモタロウが自ら作って吹き出すわけだ、マヨネーズさえなければカルアミルクのように呑みやすいカクテルである。

○アースクェイク

飲むとあまりに強烈で地震に遭ったように頭が揺れるらしい。
ウィスキー 1/3
ドライ・ジン 1/3
アブサン 1/3
ちなみに別物になるがテキーラ、を使った同名のフローズンカクテルもある。

○メラゾーマ

…ここまで来たら腹くくれよ。
スピリタス 1ショット
タバスコorデスソース 1dsh
辛いとか辛くないとかを置き去りにした異次元が見える。

○大三元

元ネタは中島徹氏の漫画玄人のひとりごと』内で南のダンナが無茶ぶりをして作らせたカクテル。
レシピは、ジン(白)+ライムジュース(發)+トマトジュース(中)
味は飲めたものではないらしい。
……が、早稲田大学近くの喫茶兼雀荘のある店で、レシピこそ不明ながら実際に大三元という名のカクテルが存在する。
綺麗に3層に分かれたカクテルで、飲む際はシェイク(洗牌)して提供されているそうだ。





追記・編集はオリジナルカクテルをつくりつつお願いします

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最終更新:2025年04月17日 18:51

*1 液量オンスは米オンスと英オンスで微妙に異なるが、30mlにより近いのは米オンス。米オンスは29.5735mlに対して英オンスは28.4131ml。ちなみに、ややこしい事にアメリカとイギリスでもそれぞれ米オンス・英オンスのミリリットル換算の定義は異なっている。

*2 作り手がイメージする紅茶の味によって分量が変わることは多々あり、現在一般に飲まれているアイスティーの味はこのレシピでは再現できないと語る者もいる。しかしいずれの場合でも相応の強さであることはほとんど間違いないだろう。

*3 日本ではブランデーベース、アメリカではジンベースがそれぞれ主流

*4 日本人バーテンダーが大正時代に創作したカクテル。時代の流れと共にメニューは大きく変遷し、数えきれないほどのバリエーションがある。