マグロ

登録日:2025/03/07 Fri 16:31:19
更新日:2025/04/20 Sun 17:13:47
所要時間:約 3 分で読めます




我は更なる高みに昇華した。
名は、瞬間レイトウ本マグロ。
絶対零度の冷気を纏う者なり。


マグロとは海に生息する魚であり我々からすれば刺し身やお寿司でお馴染みの赤身魚である。
学名は「Thunnus(トゥンヌス)」であり、無駄にカッコいい。略してツナ
スズキ目サバ科マグロ族マグロ属に属する魚の総称であり、大半のマグロが人間に食されている。
単にマグロ、本マグロと呼ばれるのは「クロマグロ」という種類のマグロ。
他にはミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガ(ビンチョウ)マグロといった名前もお馴染みだろう。
日本近海含む世界各地のの熱帯・温帯海域に広く分布している。
小さい種でも60cmもあり、大きい個体では4mにも達する非常に大型の魚である。


【生態】

大型の回遊魚であり、マグロは鰓蓋(えらぶた)を意識して開ける事ができないので、
泳ぐ勢いを活用して口と鰓に海水中の酸素を取り込み呼吸している。
じゃあ泳がなかったらどうなるのかって?
そりゃ勿論「止まると死ぬ」泳ぎ出したら止まらねえ。止まれねえのさ
泳ぎを止めると海水が体内に取り込まれずそのまま窒息死してしまう。
そのため寝ているときでも泳ぐのを止めない。そんな元気一杯な生態をしている。
これ以外にも、体の割に浮袋が小さく、浮力を調節する能力が低いのも理由の一つ。
遊泳速度は非常に速く時速80km/hにも達する。これは自転車に乗った人間やサラブレッドよりも速い。


【養殖】

食用としての大きな需要がありながらも広い距離を泳ぐ生態、大型魚ゆえ成体までに時間がかかり、皮膚が弱く傷が致命傷になるなど
障壁は分厚く蓄養ならまだしも完全養殖は中々実現されなかった。

しかし2002年に近畿大学水産研究所が世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した。

【食用】

刺し身、お寿司を始めとして醤油漬けやツナ缶に加工など様々な形で食用化されている。
また普通の胴体肉だけでなく、眼・頭の肉・尻尾・えら周辺等の「カマ」・漁の時に船で取り除く必要があるが内蔵等、多種多様な部類を味わう事が出来る。
実際にこのアニヲタwikiでも魚としての項目よりも先に「ネギトロ」や「トロ」の項目が立っていることがマグロの持つ美味しさの証左だろう。

その昔江戸時代以前は冷凍技術が未発達だったために鮮度が落ちると美味しくないマグロは不人気だったが、
その後冷凍保存技術の発達によって鮮度を保ったまま輸送ができるようになり、今日のマグロを取り巻く環境が構築された。

◇赤身

寿司ネタの定番。
トロなどと比較して脂が少ない箇所を赤身という。最も取れる量が多い。
しかし決してトロに劣ってなどいない。
スッキリとした味わい、柔らかすぎない食感、高たんぱくで栄養も豊富。
この赤身に醤油を垂らし白米と共に口に突っ込む。それだけで多幸感溢れるだろう。

トロ

脂の多さによって大トロ、中トロと呼び分けられている。大トロの方が量が少なく希少価値が高い。
赤身とはまた違った高級感溢れる味わい。
醤油をたっぷりつけて口に運ぶと舌の上でマグロという名の幸福がトロけていく。

なお昔は腐りやすいということもあり「猫踏まず」という名でもっぱら捨てられていた。勿体ない。

詳細はトロの項目にて。


【スラング】

生態の項にも書いたとおり、マグロは止まることのできない元気一杯な生き物である。
そんな生態から「落ち着きのない人」を指してマグロと揶揄されることも。

一方で、水揚げされて並べられて競りにかけられたマグロの姿にちなんで、「自分の人生に対する当事者意識」あるいは「生きる気力」のどちらかが欠けてしまい、「完全に受身で能動的な動作を一切見せない人間」をマグロと称することもある。
さらに、そこから転じて「性行為に際して、寝たきりで自分から能動的に動かない男女」を指してマグロと表現することもある。昔は女性に限った話であったが、今では「騎乗位」という男性受身体位の知名度上昇や、男性は女性に一切手出ししてはいけないヘルス型風俗店の増加などから、男性もマグロ扱いされることが増えた。

また、鉄道事故による轢死体が『マグロ』と呼ばれることもある。
これは、頭や尾を切られて市場に横たえられた姿や、遺体の切断面からの連想と言われている。
ただ、当然ながらご遺体や遺族に対して非常に礼を失した表現であるのは間違いないため、軽々に使用しないように。

【創作作品におけるマグロ】

大きな魚&長距離航海での漁&冷凍保存という点から、登場人物の過酷な環境としてマグロ漁船労働が描かれる場面がしばしば。

…のだが、魚としてはゲームやアニメでなぜか武器にされることが多い

武器にされたマグロ

凍らせたカジキマグロの長い顎を持ち手にしてしまった大剣。
記事冒頭の文章の元ネタでもある。
シリーズ共通で非常に高い氷属性を持っているのが特徴。
魚だけにネタ武器としては実用的な性能を持っており、神をも恐れさせる最強の古龍を叩きのめすことも可能。
なお、有名な話だがカジキマグロはマグロではない(バショウカジキ目)。なので最新の『WILDS』では「ダイオウカジキ」から創る「レイトウカジキ」に改名された。

本格スマホRPGを謳う作品になぜか登場してしまった巨大なクロマグロらしき何か。なおAlbacore(アルバコア)とは英語でビンナガマグロを意味する。
空中を泳いだり突進で岩山に穴を空ける驚異の戦闘力を持つ。
一応普通の魚ではなく超常存在である星晶獣の一種。まあ食べることも可能なのだが
しかし、後のイベントでこれによく似た本物の魚であるゴッド・アルバコアが登場した。
当然ながら(?)武器にもなっており、サービス間もない頃には希少な闇属性武器として騎空士に愛用された時期もあったとか。
さらに召喚石としても実装されてる他、後のイベントでマグロに跨る主人公のスキンが実装されたので、やろうと思えば全身マグロ編成も可能である。

  • スペース・ツナ/フリーズ・ツナ(ファンタシースターオンライン2)
海洋生物の模型を作っていたらなぜか大剣になり、その模型の成れの果てをなぜかカッチカチに冷凍し性能を強化したソード系武器。
こちらはナマモノではなく模型となっており、上記の二つよりは理性的かもしれない。ただスペース・ツナは振るとブルンブルン揺れる
番外編のesでは擬人化されて登場しているが、エスキモーのような衣装をまとった少女となっており残念ながらマグロ要素は薄い。
因みに、『ファンタシースターポータブル2』ではVOCALOIDとのコラボアイテムとしてソード系武器「ルカのマグロ」が実装されている。
ここから着想を得たのだろうか?

元々は巨大化した剣で敵をまるごと叩き斬る能力だが稀にマグロで斬る。...これ斬るというより殴る感じでは?

  • アンダーカバーコップス
アイレムのベルトスクロールアクション。走り回るひよこやネズミを食べて回復し、オブジェの石柱を引っこ抜いて武器にするゲームで、
マグロは投げる武器として登場する。投げられた後は爆発してしまう(困惑)

マグロを武器にできる最古のゲームと思われる作品。
叩きつけたり投げたりするのは勿論、壊れた際に出てくる破片を食べるで回復も可能。

  • 龍が如くシリーズ
どつき用の「冷凍マグロ」、砲撃用のカジキ砲などがある。ネタ要素が強いが、武器として優秀だったりする。

武器以外での創作のマグロ


ゴジラ相手にX星人が投入した怪獣。
瞬殺された際に飛び出た一言が……

やっぱマグロ食ってるようなのはダメだな

ということなので、マグロを主食として与えられていたことが窺える。

作中行われた打ち上げにて、マグロを丸々一尾釣ってきて捌きマグロ丼として振る舞うというエピソードがある。
捌けることについては「昔ちょっとな」で流しており、ただならぬ経歴を感じさせる。
ストレイジの面々にとっては大変良い思い出となったようで、最終決戦前には「マグロ丼で打ち上げする」ことを目標の一つとしていた。

見た目はマグロだが忍殺世界ではさらに「AAAARGH!」と吼えたり爆弾を括り付けて湾岸テロの手段に利用されたりと突飛な設定が付加されている。
これはそもそも、自然環境のほとんどが重汚染化状態にある忍殺世界において、登場(&流通)するマグロの大半が遺伝子改造の施されたバイオマグロなせいでもある。
マグロのスシはネオサイタマ料理の中でも最もポピュラー。オーガニック・マグロはかなり高級で闇組織の間で大トロ粉末が違法取引されるほど。
そのほかにもマグロ型の飛行船「マグロ・ツェッペリン」が存在する。

知性マグロはマグロの肉体に豊富に含まれているDHAの恩恵を得、かつ海底での作業にも耐えうる肉体を得るため、オムラ・インダストリの一部の研究者達がマグロに自らの脳髄を移植する実験を繰り返した結果生まれたマグロの身体と人間並みの知能を持つ冒涜的存在。
第3部に登場した個体はオイランドロイドの少女ユンコ・スズキを追い続け自らの目的を果たすため修理・補給にかこつけユンコを実際モーター理念の権化というべき見るも無惨なゴツい姿に改造しようとした。
だが知性マグロの魔の手がAIにまで及ばんという段階で、自分を取り戻したユンコに抵抗され違法電波を用いて彼女を強制的に操ろうとするもこれが仇となり、意識を失ったユンコの自我に変わって表に出た家庭用AIによって、生きたまま捌かれサシミにされて食われるという壮絶すぎる最期を迎えた。インガオホー!

また、「マグロ・サンダーボルト」という本編屈指の狂気回がある。
ある手違いによって「指定された以上の速度で走り続けないと爆発するクソ装置」がラリっていた担当者の手によって*1ニンジャスレイヤーに装着されてしまい、
ニンジャスレイヤーは地獄のマラソンを続けつつ生還の為に手を尽くす…というエピソード。
「泳ぎ続けなければ死ぬ」マグロと「走り続けなければ死ぬ」状況に放り込まれたニンジャスレイヤーを掛けた、ワザマエなネーミングである。

この他、作中世界でのスラングとしてミンチのように破壊された惨殺死体を「ネギトロめいた~」と表現したり、無数の死体が転がっているような死屍累々の光景をマグロなどの海産物の死体が並んでいる漁港に見立てて「ツキジめいた~」と表現することもある。サツバツ!

ネオサイタマが孤立している原因として、磁気嵐と共に殺人マグロなる存在も語られている。
サメ映画よろしく陸上でも被害が出ていることも示唆されているが、
鮫が蒲鉾の原料となるように、殺人マグロもマグロ粉末の原料となっているという見解をザ・ヴァーティゴ=サンは示している。
ショッギョ・ムッジョ!

解凍品は閉鎖空間の主食。
未解凍品は3人がかりで抱えてバラストに。(一枚絵付き)

  • マンモス怪人(仮面ライダーBLACK)
暗黒結社ゴルゴム最強だという怪人。
ゴルゴム怪人のパワーアップに使うタウリンエキスの材料とすべく、マグロを全国から盗みまくる。
何故貝類や頭足類よりもタウリン含有量で大きく劣るマグロを選んだのかとか、マグロくらい黒松教授辺りのコネで調達出来ないのかとか、そのツッコミどころの多い作戦はよくネタにされる。
なお、ネット上では「市場からマグロが消えたのを見た南光太郎がその場で即ゴルゴムの仕業と断定した」とよくネタにされるが、実際は「前半で冷気を吐くマンモス怪人と交戦」→「噂のマグロ泥棒を撃退しようとして返り討ちにあった寿司屋から『冷気を吐く化け物に襲われた』と聞かされる」→「『ゴルゴムの仕業だ!』」なので、そこまでの決めつけではなかったりする。近年ではむしろゴルゴム最強の怪人と交戦して病院送りで済んだ寿司屋のタフネスの方がネタにされることも

様々な海産物になり、ビームを発射し、漁礁を攻略するゲームのユニットのひとつ。マグロのみの特徴として通常移動に体当たり判定が発生する。敵にぶつかるだけで攻撃ができ、早い航行速度と合わせて轢き逃げを繰り返すだけでも強い。しかし、後退不可という特性から操作難易度は高い。また、自動で攻撃判定が発生するため、意図せぬ攻撃になることもある。特に仲間に設定した魚は左右に展開するため、近くを通った魚群にぶつかり喧嘩を売ってしまうことがある。

元々両津勘吉が超神田寿司に在籍していることもあってマグロネタは多いのだが、
この巻ではなぜかマグロネタが特に多発し前の巻から合わせて3本目になると作中で中川圭一からも突っ込まれた。
このとき商標登録したマッチョな養殖マグロ「まあグロい まっ(グロ)黒なマグロ まー()ろーじゃないか」は
単行本収録にあたって「マグピーギザかわゆす」というマッチョ関係ない名前に謎の変更が為されている。

作中設定では美味しい食糧であると同時に、お金代わりに用いられる通貨としての側面を持つ。そしてゲーム的にも課金アイテムとなっている。
本作が制作された韓国ではツナ缶が非常食の定番である事から課金アイテムとして採用されたらしい。
第2章のサイドストーリーでは、マグロとアルミニウムを確保し過去の映像を参考にマグロを加工してツナ缶を自作する一幕が描かれるのだが、その結末は…

  • 紅マグロ(アタゴオル)
人間と二足歩行の猫が共存するアタゴオル世界における、猫の好物。人間にとっても食用可能な魚だが、猫にとっては何か強く惹かれるものがあるらしい。
ヒデヨシの大好物であり、魚屋から万引きしたり、紅マグロに釣られて危険に飛び込んだりする。
また、腐った紅マグロの内臓に葉巻を一年以上漬け込んで作る、クサヤの葉巻という危険な嗜好品がある。作中で吸ってるのはヒデヨシだけで、慣れない者は煙を嗅いだだけで気絶し、物によっては命にかかわる激臭を発する。

追記修正はマグロを食べながらお願いします。

マグロ、ご期待ください。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • マグロ
  • ツナ
  • ツナマヨ
  • 寿司
  • アニヲタ水族館
  • アニメ
  • 刺身
  • ご期待ください
  • 大間のマグロ
  • ご馳走
  • お魚さん
  • ウルトラソード
  • クイックマン
  • トロ
  • 赤身
  • マンモス怪人
  • マグロが消えた日
  • ご期待ください
  • 渡哲也
  • アニヲタ動物図鑑
最終更新:2025年04月20日 17:13

*1 本来は金髪外国人賞金首ラッキー・ジェイクに装着するはずであったが、敵ニンジャとの連戦で消耗しており昏睡状態だったニンジャスレイヤーと取り違えてしまった