登録日:2023/08/01(火) 19:29:26
更新日:2025/04/26 Sat 16:14:47
所要時間:分からんか!44分で読むのだ!
マティアス・トーレスとは、フライトシューティングゲーム・
ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWNの
DLCで配信された追加ミッション群「SP MISSION」の登場人物。
主人公トリガーが属するオーシア連邦と敵対するエルジア王国の軍人で、エスコンシリーズ恒例の超兵器の一つ・
潜水航空巡洋艦アリコーンの艦長を務める。本項目では、そのアリコーンについても解説する。
概要
エルジア王国海軍大佐で、潜水航空巡洋艦アリコーン艦長。1968年生まれ。
学士号を得た後1991年にエルジア共和国海軍大学校に入学し、1994年にエルジア海軍に入隊して以降、砲術士あるいは艦長として艦種問わず数多くの艦船に乗艦して戦い抜いてきた歴戦の猛者。1997年のユージア大陸紛争では激しい時化の中で30km離れた敵艦に命中弾を当てる(本人曰く2発に1発は当たった)という、砲術士としては非凡という言葉では済まされないまさに化け物というべき才能を誇る。
艦長としても優秀で、2003年に巡洋艦エニュオの艦長を務めていた際には事故で沈没する僚艦から多くの乗員を救助し、さらに翌年
2004年の第一次大陸戦争で無敵艦隊ことエイギル艦隊旗艦・戦艦タナガーの艦長を務めた際に、ノースポイント進撃を控えコンベース港に停泊していたところを、我らが
モビウス1メビウス1と愉快な仲間達に艦隊共々フルボッコにされるも、的確な退艦指示とダメージコントロールで数多くの乗員を生還させて『
コンベースの英雄』という異名を取った。
そして2016年に起こったアリコーンの試験航行中の沈没事故では、
海底に沈んでから偶然発見されるまでの698日間を乗員356名中330名と共に生き残ったという伝説を残した。この出来事から『艦長についていけば生きて帰れる』というどっかの3本線みたいな事を言い出す将兵もいるそうな。
これら多くの功績で勲章も多く授与されており、本編においてもお抱えの工作員を通じてオーシアに偽情報を流布するなどして計画を着々と進めたり、トリガーらロングレンジ部隊との直接対決でも彼らの行動を先読みして追撃を躱そうとしたりするなど、戦術・戦略家としても優れた人物である。
このように軍人としては極めて優秀であり、能力や功績
だけ見ればまさに英雄と讃えられるに相応しい人物と言えるのだが、その実態は『
虐殺による救済』という
危険思想を掲げるガチの狂人であり、
エスコン史上トップクラスの危険人物と言っても差し支えない。
そしてこの思想を実現させる為に自身のシンパ達と共に、
100万人規模の人命を奪い、その恐怖を世界中に知らしめることで戦争終結を促し、これから先の戦争で奪われるであろう1000万人規模の人命を救済する『1000万人救済計画』を実行しようと目論む。要は大を生かす為に小を殺そうというわけである。それにしては『小』の規模がデカすぎるが。
今までのエスコンの敵役にも
ヤバイ奴らはいたが、身を挺して妻と娘だけは守った説があったり、手段は過激ながらその本質は愛国心だったりと、良くも悪くも人間らしさを見せていた。
そういう意味では狂気を全面に出し続けるトーレスはやはり異質と言えよう。
そんなマジキチではあるが、その並外れた指揮能力に裏打ちされたカリスマ性をも持ち合わせており、アリコーンの乗員や艦載機隊のSACS隊は皆彼に忠誠を誓っている。
…しかし、彼らもトーレスの狂気にあてられており、巡航ミサイル搭載機への攻撃に対して回避機動を取らずに盾となったり、トリガーとヘッドオンで刺し違えようとしたりして自らの死を厭わないような発言をするなど、ところどころ狂気が垣間見えている。なので、どちらかというと狂信者と言った方が正しいかもしれない。
本編での活躍
SP MISSION1 『解放された者』
舞台は、トリガーとカウントが懲罰部隊こと444飛行隊に所属し
優雅な独房暮らしを満喫していた時代に襲撃したアルティーリョ港。トーレス指揮下のアリコーンは港湾機能を復旧させたここで補給と整備を受けていた。
そんなアリコーンに大量破壊兵器を搭載されているという証拠を掴み、それによる終戦後の和平交渉を有利に進めたいというオーシア上層部の意向により、揚陸艦パフィンを旗艦とする艦隊によるアリコーン鹵獲作戦『
サイトハウンド作戦』が展開される。
上記のトーレスのセリフの後にデデンとドアップで映るアリコーンと、EnchanterⅠの壮大なイントロと共に映されるエスコン7の
ゲームロゴ…この一連の演出は、我々プレイヤーのテンションを否応なしに上げてくれる。
OIA(オーシア中央情報局)のデイビッド・ノース分析官が情報支援に参加し、ハワード・やめてクレメンス准将指揮の下、電子戦機部隊・エンチャンター隊と戦闘機部隊のドレイク隊の援護を受けながら鹵獲艦隊を護衛するストライダー隊と、アリコーンを護衛するエルジアの航空機隊による大空戦が繰り広げられる中、トーレスらは粛々と出港準備を進める。
《接近中の揚陸艦を敵対的な艦艇とみなし 目標とする》
…この時点で「こいつヤバい奴じゃね?」とお思いになった3本線もいるだろうが、こんなモンはまだ彼の狂気の序の口でしかない。
ともあれ、航空機隊と突如戦場に乱入してきたトリガー暗殺を目論むミミック隊、更には鹵獲艦隊を攻撃しようとしたエルジア陸軍の地対艦攻撃部隊もストライダー隊に退けられ、いよいよ鹵獲艦隊が目前に迫る。
敵艦隊を止めることは不可能だと判断した司令部からアリコーンへ自沈命令が下されるが、トーレスはこれを一蹴。それどころか
エルジア軍からの離脱を宣言。出港を開始すると共に、迫りくる鹵獲艦隊をアリコーンの規格外の火力をもって殲滅せしめ、巡航ミサイル(デイビッド・ノース分析官曰く、大量破壊兵器の可能性あり)を搭載した艦載機とその護衛機3機含めた計4機の
ラファールMを発艦させたのち悠々と潜航。
その中で、狂気の計画『1000万人救済計画』開始を告げる演説を打つ。
《我が艦はこの醜怪な戦争をエレガントかつ最終的に終わらせる能力を持っている》
《我々が行うのは戦闘ではない 均衡の回復であり 裁きである》
《この先 我々が奪う命の数に 世界は驚愕するだろう》
SACS隊が戦域から離脱する前に巡航ミサイルを搭載したラファールMを撃墜しなければならないが、上記した通り護衛機が3機とも文字通り盾になるのでミサイル搭載機のみを撃墜する、というのは困難である。大規模な空戦の後で弾薬もあまり残ってないであろう状況+後ろからも敵機が迫ってくるキツイ状況だが、生き残っている電子戦機が付いてきてくれることもあるので彼らの力を借り艦載機に喰らいつこう。
結局、発艦したSACS隊はトリガーに全て撃墜され、素早く撃墜すると話を進める都合で演説が打ち切られたりして計画は初っ端から出鼻を挫かれる結果となる。
これを知ったトーレスは、少なくとも1000万人救済計画とかいうマジキチ計画よりかはエレガントな言い回しで激昂するが…。
真っ白なシーツで完っ璧に整えた俺のベッドの上に!!》
《ハァ…ハァ……ハァ…………フゥー……………フフッ》
《いや 1000万人を救済する計画だったな 副長代理》
ひとしきりキレたところで冷静さを取り戻し、トリガーに次の計画を手伝わせようと語るトーレス。
果たして、彼が語る次の計画とは…?
SP MISSION2 『アンカーヘッド強襲』
来たるファーバンティ決戦に備え、エルジア軍が南部の港湾都市横浜アンカーヘッドに復帰させたモスボール艦を含めた海軍残存戦力を集結させており、更にそこにアリコーンが合流するという情報を得たオーシア軍は、アンカーヘッドを奇襲することでこれを壊滅させると同時に港湾機能を停止させ、アリコーンの合流を阻止する『ドミノ作戦』を展開する。
ビュッフェスタイルのパーティが繰り広げられ、盛大にタダ飯を食い散らかしていくストライダー隊の空爆により北部アンカー港と南部ダキアーク港の被害が広がっていく中、アンカーヘッドから遥か離れたタイラー島の近海から、誘導砲弾発射訓練と称し600mmレールキャノンによるアンカーヘッド空域への砲撃を行う。
《想像せよ サブマリナー諸君!1発で1000万人が救済される!》
そしてトリガーらが飛ぶ空域に、シンファクシ級がかつてその猛威を振るった散弾
ミサイルのような広域榴弾を撃ち込み炸裂させ、フーシェン機を損傷させ撤退に追い込む。
次々と砲撃が加えられる中、トーレスは1000万人救済計画による100万人の死とそれによってもたさられるであろう1000万人の救済を想像し、哄笑と共に死と救済を叫ぶ。
この砲撃のカラクリは、砲撃前に予め射出したマーカードローンに終末誘導を行わせ、そのUAV目掛けて砲弾を発射することで正確な砲撃を実現するというもの。
この後も制限時間いっぱい、更には後に控えるミミック隊との戦闘においてもトーレスのバカ笑いと共に容赦なく砲撃が飛んでくるが、UAVを撃墜すれば終末誘導は機能しなくなり、砲弾も着弾前に自爆して戦闘エリアに飛来しない。また、UAV自体のポイントが800ptと高めなので安全確保という面以外でも狙う価値は十分にある。是非チャレンジしてみよう。
アンカーヘッドにおける戦闘の趨勢がほぼ決した頃、アリコーンの元乗員にして現在はトーレスの為の諜報員を務めるコードネーム・クォークマンから、アリコーンに積み込む荷物二つの準備が完了したと報告を受ける。
そう、トーレスが前ミッションで語った『次の計画』とは、自分達の離反を知らないオーシア軍に『アリコーンがアンカーヘッドでエルジア軍と合流する』という偽情報を工作員を通じて流し、アンカーヘッドに駐留するエルジア軍をトリガーらに排除させ、妨害を受ける事無く荷物の受取をスムーズに行うというものだった。
計画が予定通り進む中、クォークマンからは更にエルジア軍の間でトリガーが『空に3本線は凶事なり』と噂になっているとも伝えられる。
《殺される者の気持ちになってみろ 『なぜ自分が殺されるのか?』》
《奪いたかった 虐げたかった 焼きたかった 刻みたかった》
《罰だった 因果だった 復讐だった!何かあるべきだ!》
軍の間で災厄扱いされつつあるトリガーを欲が足りないと評し、誰かを殺すのであれば、それに足る動機或いは自らに殺しを決意させる衝動が必要なのだと語るトーレス。
では、トーレスが3本線にはなくて自分にはあると語る『欲』とは何か?それは、程なくして明らかになる。
再び戦域に乱入してきたミミック隊を排除したストライダー隊が撤退したタイミングを見計らい、混乱が続くアンカーヘッドへと入港しわずか10分で補給を済ませ出港。再び姿を消した。
作戦後、デイビッドの調査により、この計画を遂行するにあたってクレメンス准将の情報元として彼に情報を提供していた『ズール』ことエドガー・サクソンはアリコーンの元乗員で、彼を含め下船した計30名の一部、または全員がトーレスの工作員として活動していた事が判明する。
結果、トリガーらはまんまと敵の手伝いをするハメになり、クレメンス准将は1000万人救済計画の片棒を知らず知らずのうちに担がされたのだった。更にオーシア軍の回線を使いミミック隊と通信したことで彼がトリガー暗殺計画実行を担っていた事も判明し、ドミノ作戦におけるトリガーの活躍を見て『トリガーはオーシアに必要である』という結論に至り暗殺を撤回したこと准将の上司にあたるシェパード中将に、『裏切り者』として作戦の全責任を負わされ拘束されることとなった。つまりはトカゲの尻尾切りである。ついでに常々彼への不満を募らせていた上、仲間が殺されようとしていたことで堪忍袋の緒が切れてたフーシェンから思いっきりぶん殴られた。ザマァ
その際にクレメンス准将を拘束しようとしたMPをわざわざ制止してまでぶん殴った事からすると本当にただただぶん殴りたかっただけな程堪忍袋の緒が切れていたと思われる
トーレスが10分で搬入した「100万人が2回分」と語る荷物…それは核出力1キロトンの中性子弾頭を収めた戦術核砲弾2発。
この核砲弾と最大射程3000kmに及ぶレールキャノンを使いユージア大陸東海岸のオーシア軍基地…ではなく、オーシア首都オーレッドを狙い撃つ。これこそが1000万人救済計画の最終目標であった。
これが実現すれば核戦争待ったなしという状況になるが、既にオーシア軍にもエルジア軍経由でアリコーンの離反は伝わっており、エルジア軍も『アリコーンの行動とそれに伴う結果に一切の責任を持たない』と表明する。
即ちトーレス一派はもはや軍人からテロリストへと成り下がっており、そしてそれは、『テロリストによる核の使用』という国家同士の核抑止論が成立せず、核の引き金が軽くなっているという最悪の状況に陥っているということでもあった。
イェーガー「分析官 問題だ 俺たちの敵は一体何者だ?」
デイビッド《正解は「テロリスト」か「非正規軍」です
《「絶対に止めなくてはいけない敵」》
SP MISSION3 『1000万人救済計画』
オーレッドへ核砲撃を行い、計画を成就させようとするトーレス。
アリコーン撃沈作戦が展開される9月14日、大陸戦争終戦記念日を間近に控えたオーレッドでは反戦デモと戦勝デモが同時に行われており、両デモの参加者でごった返していた。終戦記念日は9月19日だが、その5日前となる14日時点で既に100万人規模の参加者が確認されており、記念日当日はもっと増えるという。
その記念日までにアリコーンのレールキャノンの最大射程3000km以内にオーレッドを収めなければならない訳だが、エルジア軍を避け、オーシアとオーシア同盟国の音響監視システムなどをすり抜けた上で無事にオーレッドを射程に収めたとしても、デイビッドがミニ・ニュークと呼ぶ戦術核砲弾の破壊力では100万人に死をもたらすことは出来ない。それに、よしんば発射まで漕ぎ着けても例によって終末誘導が必要な上、アンカーヘッドとは違い目標は敵国の領土であるためマーカードローンを飛ばす事も出来ない。
GPSも使えない状態でどう終末誘導するのかと考えられたが、その答えはデモ隊の頭上に浮くアドドローン。アリコーンの工作員が仕掛けたと思われるこれが、マーカードローンの役割を果たすわけである。ただしオーシア側はこのトーレスの策略をブリーフィング時点では把握していない。
さて、オーレッドへの核砲撃を防ぐべく、ロングレンジ隊は哨戒機4機で編成されたスペクター隊と、垂直発射型アスロックを装備した艦隊4隻と共にアリコーン撃沈へと赴く。
デイビッドの手で既にアリコーンの予想進路は割り出されており、アリコーンを捕捉出来る唯一のチャンスとなるPX80443という味気ない名前の海域で作戦を展開する事となる。
一方そのデイビッドは、トリガーたちが戦場でアリコーンと戦う裏で、万が一に備え終末誘導のカラクリを見抜いてオーレッドへ降り注がんとする核の災禍を防ぐべく、デモで賑わう市街地を奔走するのである。
ロングレンジ隊によるアリコーン撃沈作戦『フィッシャーマン作戦』の内容は以下の通り。
- 第1段階:スペクター隊がソノブイを投下、『ソノブイ・バリアー』を形成する。
- 第2段階:ソノブイ・バリアーから得た情報を分析し、アリコーンが潜航しているであろう海域を大まかに絞り出す。
- 第3段階:トリガーの乗機に特殊なMAD(磁気探知機)を搭載させ、それを用いてアリコーンを捜索し、発見次第艦隊によるアスロック一斉射で撃沈。
9月14日17:43。オーレッドから5000km離れたスプリング海PX80443海域に到達し、アリコーン捜索を開始するオーシア軍。一方でオーシア軍が自分達を追ってくるであろう事を予測していたトーレスは、UAVとSACS隊を事前に発艦させこれを迎撃させる。
このパートではソノブイを投下するスペクター隊を護衛する事になるのだが、哨戒機は四方に散開している上にUAVとSACSの攻撃が激しく普通にプレイしていては1~2機の損失はまず免れない。高難易度であれば尚更である。スペクター隊によると「1機でも生きていれば敵艦の位置を割り出せる」とのことだが、カウントが言うように中には人間が搭乗しており、替えが利く無人機とはワケが違うのだ。
腕に覚えのある3本線は是非とも哨戒機を全機生還させ、その計算を狂わしてやろう。マジで難しいけどな!
ソノブイ・バリアーが完成し、トリガーによるMADを用いた捜索で艦の位置を割り出されるものの、予め展開していたジャミングブイを使い直ぐ様行方を晦ます。
《死体の雨……いや、デブリの雨が止んだら伝えろ》というなんとも悪趣味な台詞があるが、要するに『撃墜された機体の残骸の着水が止まったら戦闘が停止したという合図で、敵はこちらを探し始めるだろうから伝えろ』ということであり、それ即ちロングレンジ隊のアリコーン捜索手段は悉くトーレスにお見通しだったということになる。有能な狂人ってマジ怖い。
更に、ジャミングブイが破壊された際の大爆発による残響ノイズにてソノブイの位置特定を無効化し、その隙に最大速力で海域からの離脱を試みるも、離脱直前にすんでのところでトリガーに発見される。今度こそ逃げ場を失ったアリコーンはアスロック一斉射を受けるも撃沈は免れ浮上。艦隊を一蹴したところで、遂にロングレンジ隊vsトーレスの直接対決が始まる。
前半戦
いよいよ始まったアリコーンとの直接対決。第1ラウンドは、アリコーンの船体各所にある全4基のバラストタンクを破壊するのが目的となる。
一定時間でアリコーンは再び潜航するが、先の攻撃でアリコーンはバラストタンクにダメージを負っているため長時間の潜航は不可能。なので『浮上→潜航→また浮上→また潜航→以下ループ』のプロセスを繰り返すが、当然ながら潜航中のアリコーンには攻撃出来ないので、その間は潜航直前に射出したUAVと浮上中に発艦させた艦載機と戦う。そして浮上した時にアリコーンに攻撃を加えていくのだが…問題はここから。ブリーフィングやムービーなどで描写されたその戦闘力を遺憾なく発揮してくる。
まず目を引くのがその火力。CIWSによるイージス艦を超える高密度の近接防御、多数のVLSとSAMによる雨あられと降り注ぐ対空ミサイル、そして当たれば一撃死の主砲レールガン…と、潜水艦としては異常すぎるその火力でプレイヤーを苦しめてくる。
そしてアリコーンが攻撃している間にも次々と射出・発艦していくUAVや艦載機・ラファールMは、アリコーンの攻撃中だろうと当然お構いなしにこちらを狙ってくるので、これら全てを越えアリコーンへ攻撃を加えることは困難を極める。
更に更に、
アーセナルバードのAPSによく似た電磁バリアを展開する複数のバリアドローン、
艦体上部に装備されたECMを展開するジャミング装置などの防御装備も備えており、攻守に亘り隙がない。
おまえのような潜水艦がいるか
特にバリアドローンはアリコーンを囲うように展開するので、一度バリア展開を許せばアリコーンへの攻撃が一気に難しくなってしまう。しかもアーセナルバード同様バリアに触れたらダメージを負う為、攻撃可能距離まで接近することすらままならなくなってしまう。
ただし、展開前のバリアドローンはミサイル1発分、ジャミング装置もミサイル2発分といずれも耐久力に乏しい為、迅速に破壊してしまおう。
オススメの特殊兵装は遠距離から攻撃出来る対地ミサイル系の特殊兵装で、長大な射程距離を活かし遠くから攻撃するのが安全かつ効果的。特にLACMは威力・攻撃範囲ともに高く、アリコーンの兵装を纏めて剥がすことも容易なのでこれが最適解か。
爆弾系の兵装ならば、FAEBやSFFSが火力・範囲ともに優秀。兵装の性質上ある程度接近しなければならない為多少の被弾は覚悟しなければならないが、攻撃範囲が非常に広いのでバラストタンクとより多くの対空兵装を一網打尽に出来るので時短にもなる。実際にここに上げた兵装を使った結果、1~2分でアリコーンが溶けたという報告が上がっている。
このパートでもスペクターは撃墜される可能性があるので、速攻撃破は彼らを生き残らせるという意味でも有効である。
もっとも、対地兵装だと序盤のスペクター護衛がキツくなってしまうのが難点だが…
アリコーンと死を厭わぬSACS隊の苛烈極まる猛攻を掻い潜ったトリガーらによりバラストタンクを全て破壊され、潜航が不可能となり、文字通りまな板の上の鯉となったアリコーン。後はトリガーにトドメを刺されるのを待つのみと思われたが…。
なんと、この窮状に抗うどころかまさかの降伏宣言。困惑するロングレンジ隊をよそに、「武装解除を受ける準備を進めている」などあくまで降伏する意思を表明し続ける。
現実における国際法がそうであるように、降伏した敵を攻撃することは出来ない。ロングキャスターから全機に攻撃禁止命令が下されるが、アルティーリョ港における演説やトーレスの最終目標などで彼の人間性の一部を認識していた事もあってか、ロングレンジ隊の面々は不信感を露にしておりフーシェンに至っては《沈めちまおう!》という言い出す始末。
特にカウントは彼女以上にトーレスに不信感を抱いていたのか、《詐欺師の声だぜ 俺にはわかる》と評したり、イェーガーに「法を無視したら軍人じゃなくなる!」と宥められた際には《なら軍人なんか辞めてやるぜ!》と噛みついた。
ちなみにトリガーは攻撃しても怒られるだけでミッション失敗にはならない。流石にアリコーンは沈められないが生き残ったSACSやUAVは撃墜でき、ポイントも入る。
そこにデイビッドが割り込み、終末誘導を妨害したので着弾地点はズレると伝えられる。終末誘導の謎を解いたデイビッドは、現地のオーシア空軍を動かし、彼らの電子戦機でオーレッド全域にジャミングをかけあらゆる無線通信手段を使えなくすることでアドドローンを無効化し、終末誘導を封じたのだ。
まさに八方塞がり、
チェスや将棋でいう『
詰み(チェック・メイト)』にはまったトーレスだが、何故かおもむろに昔話をしだす。
《時化の中 30キロ先の敵艦を狙って撃ったことがある》
降伏宣言は真っ赤な嘘だった。国際法を盾にロングレンジ隊に攻撃出来なくさせ、
その間にレールキャノンを展開して発射準備を整えるなど、もはや軍人としての風上にも置けない
まさに外道というべき暴挙に出た。
トーレスとの問答から、デイビッドはトーレスに降伏の意思無しと判断。トリガーに大急ぎで発射を止めるよう叫ぶ。
ここでムービーが終わって操作パートに切り替わり、
15秒という短い制限時間の中でバリアドローン群を掻い潜り、レールキャノンの砲身にミサイルをぶち当て砲の仰角をズラし、オーレッドへの核砲撃を阻止しなければならない。
《自らの手で!5000キロ離れた!100万人を!殺す!!》
しかし、発射するその瞬間にトリガーのミサイルがレールキャノンに命中。仰角がズレたことで着弾が外れ、第1射は失敗に終わる。
後半戦
オーレッドへの核着弾をギリギリ防いだところで第2ラウンドに突入。今度は2分以内にレールキャノンの根元のコアを破壊し、アリコーンに引導を渡す事となる。
この後半戦では、前半戦で破壊しなかった兵装に加えて
CIWS2門が新たに追加される。もし前半戦でアリコーンの兵装を破壊できていれば後半戦では復活しないので、ここで楽をするためにも前半戦で出来るだけ兵装は破壊しておこう。
また、UAVも引き続き射出されるが、SACS隊に比べれば大した脅威にはならないはず。とはいえプレイヤーを狙ってくるのは変わりないので、余裕があれば撃ち落として余計なダメージを減らすのも良いかもしれない。
トリガーにレールキャノンの仰角をズラされ、驚きこそするトーレスだったが、直ぐ様第2射の準備に入る。ところが、トリガーの攻撃でFCSにエラーが生じ、レールキャノンの仰角を修正出来なくなってしまう。これによりオーレッドを射程に収める事は不可能かと思われたが…。
この期に及んでなお核砲撃を諦めないトーレスは、なんと船体そのものを沈没覚悟で直接傾ける事で無理やりレールキャノンの仰角を修正し、2射目を強行しようと試みる。しかもFCSにエラーが起きてからすぐにこの方法を思いつき、実行に移しているのだからその執念、そして緊急事態においても衰えないその判断力にはただただ驚くしかない。
一度は自身のエレガントな計画をぶち壊したトリガーに対し、項目冒頭の台詞でなおも大量殺戮による救済を叫ぶも、デイビッドからは「嘘だ!殺したいだけだ!させないぞ!」と否定される。
そんなデイビッドとのレスバを交えながら、自身の狂気とトリガーに対する怨恨と1000万の救済…否、100万の死に対する妄執をフルスロットルで加速させていく。
《強大な艦!よく飛ぶ砲!威力ある弾!大勢の人間!正確な狙い!》
《トリガー 解答を叩きつけよう!あいつを沈めることで!》
トーレスが言うように、『小を殺し大を生かす』点では二人は共通しているかもしれない。
しかし、軍人という立場から外れ、遵守すべき法すら欺き欲を満たそうとするトーレスに対し、彼が『欲』が足りないと詰ったトリガーは民間人を守るという軍人として当たり前の任を全うしようとしており、根本的に戦う理由が違う。
トリガーのトーレスに対するアンサーはこの戦いそのものである、と言えるのではないだろうか。
1000万人救済計画本来の目的であるはずの『100万の犠牲による1000万の救済』ではなく、難しい目標を狙い撃つ快感を叫ぶトーレス。デイビッドが言うように、彼にとって1000万人の救済とは建前で、100万人を殺すことこそが真の目的だったのだろうか。
『艦長についていけば生きて帰れる』と部下たちに慕われる英雄的人物でありながら、その部下たちを「死んでこい!」と死前提で送り出し、あまつさえ救済の為、あるいは己の快楽の為に100万の無辜の人々の命を奪わんとする悪魔へと堕ちた英雄・トーレス。
かたや、一度は囚人という立場に身をやつしどん底まで堕ちながらも空を飛び続け、その姿勢はやがて『トリガーについていけば生き残れる』というジンクスを生み出し、自らの背を追う仲間たちを生へと導く新たな英雄・トリガー。
もはや二人の明暗はハッキリと分かれていた。
100万の人命を懸けた壮絶な戦いの末、トリガーの攻撃がレールキャノンのコアに直撃・破壊。トリガーからのファイナルアンサーであった。
レールキャノンの爆発は、艦各所に搭載していたリチウムイオン電池に引火し炎上。漏電による放電とともに、瞬く間に艦内全てと艦外を地獄の業火に染め上げ、まるでクルー達の
断末魔の叫びのごとく燃え広がっていく。
その爆炎の中、トーレスは最期まで100万人の殺戮への妄執を叫びながらひたすらに哄笑を上げ、沈黙への大爆発とともに壮絶な死を遂げた。
《ウワッハハハハハハハハハ!!!ヒヒッ、ヒャハハハハハハハ…》
消し飛んだ艦橋を境に艦体が真っ二つに断裂したアリコーン。トーレスらの棺桶となったそれは、そのままゆっくりと海中へと没してゆき、完全に沈んだところで再び爆発。巨大な水柱を起こした。
かくしてトーレスの醜悪な欲、そしてその欲が生んだ狂気の計画は完全に海塵へと帰した。
潜水航空巡洋艦アリコーン
性能諸元
所属:エルジア王国海軍即応予備艦隊(通称ラーン艦隊)
艦種:潜水航空巡洋艦
全長:
495m
全幅:
116m
排水量:650,000t(浮上時)、
810,000t(潜水時)
動力機関:溶融金属冷却型原子炉×2
推進器:ポンプジェットスクリュープロペラ(30万馬力)×2、電磁推進器×2
速力:37ノット(水上)、42ノット(潜水時)
乗員:270~350名
兵装:
CIWS×8、SAM×4、VLS×48、200mmレールガン×2、600mmレールキャノン
艦載機:
ラファールMなどのCTOL機×推定20~30、多数のSLUAV
エルジア海軍が保有する原子力潜水艦…ではない。正確にいうなら可潜式原子力航空巡洋艦。DLCディレクターの夛湖久治氏曰く『潜れるフルサイズ空母&ミサイル巡洋艦』。
元々は『
5』でオーシアの敵国として登場したユークトバニア連邦共和国が運用していたシンファクシ級潜水空母の拡大発展型『
プロイェクト・アリコーン』としてオクチャブルスクB4特区で建造されたもの。エスコン7公式サイトの公式コラムに掲載されているストレンジリアル世界のミリタリー雑誌・FRONTLINEの2012年4月号によると、どうやら2000年頃には既に完成していたようで当時のその手の界隈を賑わせていた。
しかし、電磁推進器の推力不足や蒸気カタパルトを使用する上で生じる浸水の問題などが祟って結局一度も実戦に投入されることはなく、かねてよりSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の発射能力がオーシアとの間で結ばれていたSTART-2(第二次戦略兵器削減条約)に抵触すると指摘されていたこともあり、2011年、オーシアとの間で新たに結ばれたSTART-3(第三次戦略兵器削減条約)の履行の一環として廃棄が決定。
環太平洋戦争後の戦時体制からの移行、ユーク・オーシア間の融和政策と軍縮の象徴としてこれ以上ない施策とされた。
しかし時は環太平洋戦争終結から間もない時期。ユーク・オーシア双方とも解体費用の全額の拠出は不可能だったのだが、
そこにとある企業が名乗りを上げる。
それは、UGSFファンと『
3』プレイヤーならお馴染みの巨大多国籍企業「
ゼネラルリソース」のグループ企業の一つで、兵站調達業務も手掛ける商社『
GRトレーディング』。ちなみに、ミミック隊が所属するPMC・GRガーディアンズ・マーセナリーズもゼネラルリソースのグループ企業の一つ。
GRトレーディングは、自社がアリコーンを購入することと、アリコーン解体費用の半分を拠出することを提案。更にFCU(中央ユージア連合)政府に対しアリコーンをユージア大陸に受け入れるよう説得し、これを承諾させる。戦後復興に忙しい両国にとってはまさに願ったり叶ったりと言えよう。
こうして正式にスクラップ化が決定したアリコーンだったが、
結局解体はされることなく、同年12月下旬にゼネラル系列の企業の手で大規模改修を施された上でエルジアが購入することとなった。
この時に電気推進の導入や、ステルス航行用のリチウムイオン電池及び
レールガン及びレールキャノン用キャパシタの設置、兵装の換装、電磁式カタパルトやヘリカル型電磁推進機への換装による上記欠点への対策がなされた。
なお、この解体事業によってゼネラルはオーシア・ユークトバニア双方の資本を取り込むことで真の多国籍企業へ発展を遂げた上、更に軍事艦艇の実績作りにも成功している。
というわけで結局、この案件で最大の利益を受けた真の勝者がゼネラルであることは想像に難くない。
エルジアに引き渡された後は2015年に進水し、同年12月にトーレスを艦長に迎える。翌年2016年に試験航行を開始したが沈没。海底に15°着底した状態で698日間を過ごした後に偶然発見され救助。その後修復され軍に復帰するも、2018年時点のエルジア軍は既に無人機を用いた戦闘教義に移行しており、これに合致しなかったアリコーンはいわゆる二軍扱いであるラーン艦隊…そしてそこに新設された『特殊戦闘艦艦隊』に単艦で所属することとなった。
船体の形状は一見すると血統元のシンファクシ級に似ているが、あちらは主船体となる単胴体に巨大なバルジを組み合わせていたが、これに対してアリコーンは主船体の両脇に副船体を組み合わせたトリマラン・ハルと呼ばれる三胴型の構造となっている。これにより、元から300mを超える巨大艦だったシンファクシを大きく上回る巨体を実現している。
そして上記スペックだけを見ても分かると思うがとんでもねえバケモノ艦であり、実際作中でも幾度となくバケモノ呼ばわりされ、それに違わぬ戦闘力を発揮したのは上記の通り。
元より潜水艦としては異常というべき近接防御能力を備えていたシンファクシ級から更に強化されており、デイビッドはアリコーンのパワープロジェクション能力を「空母打撃群に匹敵する」と語っている。CIWSを斉射しながら対空ミサイルをバラまく姿はまさに圧巻。
副船体にそれぞれ1基ずつ搭載された対空戦闘にも使用可能な主砲レールガンの火力も絶大で、一発で敵艦船を数隻貫く破壊力を誇る。もちろん戦闘機がこれを喰らえば一発でお陀仏である。我らが3本線は1発くらいならギリ耐えたりするけど
そして本艦最大の特徴とも言えるのが600mmレールキャノンであり、核砲弾と合わせトーレスの1000万人救済計画最大の要となった。最大射程は3000kmに及び、装弾筒を装着して対応させた各種200mm砲弾を15分に1発発射する。
『あれ?アンカーヘッドじゃ30秒に1発のペースで撃ってなかった?というかトーレス艦長、5000km先の目標撃とうとしてたよね?』という疑問を持った方もいらっしゃるだろう。実はゼネラル系列企業による大規模改修の結果、フィッシャーマン作戦の折にエルジア軍がオーシアに提供したカタログスペックと実際の性能でズレが生じている。
例えば、アンカーヘッドでタイラー島近海から毎分2発以上砲撃出来たのもその大規模改修の結果であり、スーパーキャパシタとリチウムイオン電池を駆使する事でオーバーチャージを行い、レールキャノンの射程を5000kmに延伸出来るようになっている。余計なことしやがって…。
ただ、射程距離によって発射間隔が変動するようで、核砲撃の際には発射まで約2分を要している。更にアリコーンの動力源となる原子炉の設計が古いせいなのか、このオーバーチャージがかなり無茶をしたものであることが夛湖氏とファンによるTwitterでの対話で示唆されている。
艤装員長でもあるトーレスは砲術士としての高すぎる技量とアリコーンの公試を行った経験から、エルジア軍が漏らしたカタログスペックとアリコーンの実際のスペックの差に気づいており、それすらも利用し1000万人救済計画を完遂寸前まで持っていったのである。
なお、夛湖氏によると元々レールキャノンの設置位置にはロケットアシスト型飛翔体投射装置(端的に言えば巨大なAGS)があったとか。
以上のように、異常極まりない戦闘力を誇るアリコーンだが、実は潜水艦のシンボルとも言える魚雷を装備していない。いくら魚雷が射程と命中率に劣るとはいえなんとも思い切った設計をするものだが、FRONTLINEに寄稿した軍事アナリストによると「潜水艦同士の魚雷戦など夢想家の描く物語にすぎない」とのこと。本艦の艦種の分類や水上戦を前提とした兵装の数々を鑑みるに、潜水艦への攻撃は元より想定しないものとして建造したと推測できるが、真相のほどは不明。
潜水艦を動かす上で最重要となる隠密性だが、アリコーンの場合は原子炉に電磁ポンプを使用したり、基本的に電動機による電気推進を使いそれに電磁推進を併用する、発電機からリチウムイオン電池に切り替えステルス航行を行うなど様々な努力がなされたが、その巨体から発せられる流体雑音は流石にどうにもならず、これがアリコーン最大の弱点となり、ギリギリでオーシア軍に捕捉される要因となった。
それでもほぼ無音に近かったようで、その船体に見合わない程の隠密性は確保できていたようである。
作中では2019年8月、第二次大陸戦争においてスナイダーズトップ海域の補給基地とニヨルド艦隊の壊滅、アーセナルバード・リバティの撃墜、IRBM喪失など戦況の悪化に伴い就役が決定したが、艦長のトーレス一味が1000万人救済計画実行の為反乱。
アルティーリョ港では揚陸艦をはじめとしたオーシアの鹵獲艦隊を殲滅し、アンカーヘッドでは1000万人救済計画の予行演習としてUAVによる終末誘導を用いたレールキャノンの誘導砲弾発射訓練と称しバカスカ撃ちまくったりと大暴れしたが、最期はスプリング海におけるロングレンジ隊との壮絶な死闘の末轟沈した。
ちなみに艦名は「有翼のユニコーン」の意。北欧神話の神の馬車馬に由来する艦名を持つシンファクシ級の系譜を引いたものだろう。
FRONTLINEによれば副船体を翼・中央船体の飛行甲板を一角に見立てたネーミングとのことだが、角については件のAGSかレールキャノンを指していると見た方が妥当に思える。
...実はファンの間では、これにはもう一つのネーミングが込められていることが推察されている。というのも、現実ではアイルランドの詩人であるウィリアム・バトラー・イェイツが、1907年に自身の著書の中でアリコーンを『笑顔と歓喜に満ちた破壊』を象徴する猛獣のイメージとして用いているのだ。
狂気に満ちたトーレスが率いる艦の名称として考えると、また違った側面を感じとれるのではないだろうか?
余談
- というわけで、下手したら本編で登場したキャラクター達を食いかねない強烈すぎるキャラクター性と悪役っぷり・狂人でありながら優れた指揮能力と的確な判断力に由来する有能っぷり・ミッション中に残したこの項目だけでは書ききれない数多くの名言・日本語版で声を担当した安元洋貴氏の名演などが合わさり、DLCという本編外のキャラクターでありながら全世界の3本線に強烈な印象を残し、今なお高い人気を誇っている。
ファンからのあだ名は救済おじさん。
- マティアス・トーレスというキャラクターが生まれた経緯と彼のコンセプトについて、本作の台詞執筆担当の鬼頭雅英氏は自身のTwitterで以下のように語っている。
「これまで意外とやってない純粋悪はどうか」
「敵だけど生き様に共感できるカッコいいライバルではなく倒した時に誰もがバンザーイとなる悪役」
「何言っているのかわからないけど真理を突いているように感じる言動」
- 結局、100万人を殺す事と1000万人を救済する事のどっちが本心だったのかという問題だが、作中におけるデイビッドのトーレスへの糾弾や、クライマックスにおけるトーレスが1000万ではなく100万という数字を強調していたり、「難しい目標を照準して〜」というセリフなどから、100万人を殺して満足したいというのが本心であろうことは作中の描写から推測出来るが、それ以外でも鬼頭氏が上記のトーレス語りの中で「初期設定では本当に1000万人を救うつもりだったが、それでは従来のエスコンボスから抜け出せなくて書き直した」と語っており、100万人を殺したいのが本音であるということはほぼ間違いないだろう。
- そうした本音はどうあれ、『少数の人間を殺すことで、より多くの人間を救う』という目的のもと戦っていたトーレスとトリガーは、コゼット王女が本編で語ったハーリングの鏡そのものと言えるだろう。が、実はもう一つ、トーレスの対の存在足りうると言われている存在がある。そう、『ラーズグリーズ』だ。
トーレスがラーズグリーズの伝説、ひいてはラーズグリーズ隊との対になる主な要素は以下の通り。
・はじめはその力をもって大地に死を降り注ぐ悪魔として恐れられ、死を経て英雄として再び現れたラーズグリーズと、英雄として称えられながらも一度死んだ(というより沈んだ)のち、核という力をもって死を降り注がんとする悪魔として再び現れたトーレス。
・それに符合する形で、陰謀に巻き込まれながらも戦争終結の為戦い続け、核の惨禍からオーレッドを守り抜いたラーズグリーズ隊と、自ら陰謀を張り巡らせて戦争終結という表向きのお題目を掲げオーレッドを核で焼こうとしたトーレス。
・国という垣根を越え仲間として集った者たちともに東へ飛んだラーズグリーズ隊と、国を捨て、狂信者達を率いて西へ深く暗い海中を進んだトーレス。
・仲間を失う悲しみを乗り越え、仲間と轡を並べて戦争を駆け抜けたラーズグリーズ隊と、部下を駒として扱い、彼らを死ぬこと前提で送り出すトーレスとそれに一切の疑問を抱かないトーレスの部下。
…などなど、多くの点で逆位置になっていることがうかがえる。
また、アリコーン戦においてSACS隊が《俺たちは幽霊なんだ!いまさら死を恐れん!》と、ラーズグリーズの亡霊と揶揄されたウォードッグ隊を思い出さずにはいられない発言をしている。
このトーレスとラーズグリーズの対比が果たして製作サイドの意図したものなのかは不明だが、7が5と地続きの物語であることを考えると実に興味深いものである。
そして、戦乙女としてのラーズグリーズ、その名前には「計画を壊す者」という意味がある。
だがトーレスは自らの計画の為に策を弄しながらも、トリガーというイレギュラーの手によって「計画を壊された者」となった。
- アリコーンは滑走路を搭載する関係上、セイルがブリッジ式になっており戦闘機1機が辛うじて通れるくらいのスキマが開いている。
ついでにレールキャノンも展開状態だとレールとレールの間に戦闘機1機が辛うじて通れるくらいのスキマが開く。
そして今作では低速飛行中にポストストールマニューバという曲芸飛行ができるわけで……
例えばトーレス艦長が死に際に垣間見たのが爆炎をあげるレールキャノンの中に直立状態で静止している3本線だったのなら、それが自らの足元の方にフッと消えたのなら、彼が断末魔に発した悪魔的な高笑いもちょっと違う意味に聞こえてくるかもしれない。
- 劇中でエルジアがアリコーンの情報提供に応じたのは意外に思えるかもしれないが、エルジアの立場に立ってみればむしろここで協力しないという選択肢はないに等しい。
エルジアは今回の戦いにおいて巻き添え被害を抑えた「スマートな戦争」を演出する事で国際世論の支持を得ていたため、もし自軍の軍人と兵器によってオーシアに核を撃ち込まれるなどということが起こればそれを失ってしまう可能性が高い。
特にユージア大陸では先の大陸戦争の記憶がまだ新しいため、大陸諸国の離反を招くリスクはとりわけ高く、そうなれば今後のエルジアの戦争継続が著しく困難となることは想像に難くない。
一応、アリコーンは自軍の意思とは無関係と主張してはいるものの、「危険思想をばら撒いていた前科持ちに超兵器を与えた」点だけでも監督不行き届きの咎を問われる事は避けられないため、どちらかと言うとこの声明の目的は「オーシアとの全面核戦争」という最悪を超えた最悪の事態を回避する為というのが強いだろう。
- 環太平洋戦争でのシンファクシ、リムファクシの顛末に関しては長らく情報統制が敷かれていたが、アリコーンは撃破された当日の内に、核兵器を搭載していたことも含めて撃沈の事実が報じられている。
《追記・修正を行う 邪魔な荒らしは3本線が通報してくれた》
- 余りにもキャラが濃過ぎてミミック隊を完全に食ってしまった -- 名無しさん (2023-08-01 23:49:07)
- レールガン♂の基部のコアωを殴って沈めればいいんだな -- 名無しさん (2023-08-02 02:06:25)
- ↑真っ白なシーツで完っ璧に整えた俺のベッドの上で鎮魂♂だ -- 名無しさん (2023-08-02 07:38:39)
- 真正のサイコパスを軍人にしたらこうなりました感。沈没事故の件でどこぞのザンスカール帝国大佐みたいに余計タガが外れたんだろうな…と -- 名無しさん (2023-08-02 08:15:39)
- メビウスとトリガーっていう歴代屈指のエース相手にしちゃったのが運の尽き -- 名無しさん (2023-08-02 14:23:17)
- アリコーンを手っ取り早く無力化するために対地・対艦兵装にすると、前半のスペクター護衛任務がキツくなるというジレンマ。ノーマル以上だとどうやっても全員守り切れねえんだよなあ… -- 名無しさん (2023-08-02 21:22:16)
- この男のヤバいところは終末誘導を潰されて尚、計算による弾道予測と砲術士としての己の勘だけを頼りに5000km先の目標に核をぶち込もうとした(しかもミッション失敗扱いになる事から一射目、二射目ともにおそらく成功している)ところ。測量車を潰され目視でアーセナルバードを捉えて撃墜を敢行したマコニー少佐達と対になっているのも面白い -- 名無しさん (2023-08-03 13:40:44)
- SP3後半開始時に原子炉が破損してる的なセリフあったからどのみち碌な最期は無かっただろうが、大容量であろうリチウムイオン電池が使われてる所為で撃破時は至る所から真っ赤に炎あがってるっぽいからとんでもねえ火葬に処されたな(リチウムイオン電池は火災発生に水が使えない、使うと熱と水素が発生) -- 名無しさん (2023-08-04 06:19:31)
- 沈没してた時に2年近く経っても生存出来てるの凄いけど現実的な範疇なの? -- 名無しさん (2023-08-04 12:14:04)
- ↑いやー無理じゃろ。ただ、アリコーンの場合色々怖い妄想出来ちゃうんだよなぁ。死んだ26名の行方や《君らの命は濃い!》や《命を求めるなら命を捨てよ!》等の台詞はどっから来るのかとか…。 -- 名無しさん (2023-08-04 12:29:22)
- 「エルジア」で「100万人」といえばユリシーズの時にエルジアにおしつけられた難民の数だが…それハーリングの鏡なのか -- 名無しさん (2023-08-04 15:12:35)
- AI(アレックス)とデイビッドに公式音MAD作られた人 -- 名無しさん (2023-08-05 22:30:37)
- こっちも凄い濃い味の名悪役なんだけどデイビッドもユーモアあってなんかズレてるとこあるけどいいやつなのは分かる名脇役で好き -- 名無しさん (2023-08-10 23:51:45)
- アリコーン戦の2日後くらいだっけ、ファーバンティの戦い -- 名無しさん (2023-09-10 23:30:34)
- 重厚な「Alicorn」が響き渡るなか正に怪物というべき威容を現すアリコーン華やかさが増した「Hero of Comberth Harbor」とともに明らかになるコンベースの英雄と呼ばれた男の成れの果てあるいは本性素晴らしいBGMの力よ -- 名無しさん (2023-09-17 01:55:02)
- トーレス艦長にブルートゥを混ぜるのは危険だからやめロッテ!!! -- 名無しさん (2023-09-25 01:28:43)
- 砲術長時代に遠距離の敵を直接狙って当てちゃった経験から目標を狙って当てる快感に取り付かれちゃったんだろうなって感がある -- 名無しさん (2023-10-17 21:48:52)
- で1000万人が救済される! -- 名無しさん (2024-10-25 17:54:57)
- 中の人が超人強度1000万の超人に -- 名無しさん (2024-12-15 22:01:06)
- 2年の間に史実のフランクリン遠征みたいな人肉食でもあったんじゃないかと勘繰ってしまう。少なくとも精神状態を正常に保つだけの食事ができたはとても思えない。 -- 名無しさん (2025-02-05 19:16:14)
- 330人の代謝をまかなうには26人ではいささかならず足りない -- 名無しさん (2025-02-05 21:07:14)
- 360人で2年間なら貯蓄がちゃんとしてれば現実の話見るに問題はなさそう -- 名無しさん (2025-02-05 21:18:45)
- 後部トリムタンク注ゥすゥいィ↗!!がクセになる -- 名無しさん (2025-02-21 12:28:00)
最終更新:2025年04月26日 16:14