【概要】
西方の島国・ティダード王国の皇太子にして、拳魔邪神
シルクァッド・ジュナザードの一番弟子。
インドネシアの伝統武術・シラットの使い手であり、極めて尊大かつ自信家な性格。
標的である
兼一の事は終始「平民風情」と見下しており、同じ
YOMIの無手組に所属する
ボリス・イワノフに対しても「所詮軍人上がり」と下に見ていた。
一方で高すぎるプライドと何不自由ない王族の出身故か、想定外の事態に脆さを見せる場面もあった。
YOMIの無手組の幹部では最初に対戦権利を得、吹雪の吹き荒れる雪山で兼一と対峙。
驚異的な身体能力や変化に富んだ基本技「ジュルス」で兼一を苦しめた。
幼い頃から帝王学を学んできただけあって一国の王としての能力や人徳は抜きん出ており、帰還の折にはその場に居合わせた国民全員が万雷の歓声で迎え入れる程の圧倒的な支持を得ている。
ジュナザードが彼を切り捨てたのは武術的な面だけでなく、その優れた政治手腕とカリスマによってティダードの戦乱が収まるのを嫌ったという部分も大きかった。
ちなみに経営学にも精通しているらしく、潜伏中の下宿先だったラーメン店を「恩返し」と称してごく短期間で大人気チェーン店にまで成長させてしまった。
ジェイハンの分野を選ばぬ才覚には兼一も「YOMIは皆才能豊かだけど、この人のは次元が違う」と舌を巻くより他なかった。
なお、そのラーメン店「南京路」は逆鬼と兼一がたまに修行をサボる時に利用している店でもある。
【本編】
~「雪原の戦い」~(21巻)
史上最強の弟子討伐の権利を最初に与えられたジェイハン。
ジェイハンは兼一が林間学校でスキー場へやってくる事を知り、スキー場一帯を丸ごと貸し切る事で、兼一を待ち伏せていたのである。
侍女である
シャームに迷子の少女を演じさせ、兼一を学友たちから引き離したジェイハンは彼らを匿うふりをして、自らの居城へ兼一たちを誘い込んだ。
兼一達は暖かい豪邸で手厚い歓迎を受けたが、周囲で舞う踊り子たちに「生きたシラット」の動きを見た美羽はすぐさま逃亡を決意する。
窓から脱出した兼一たちをジェイハンはスノーモービルで追跡、南国育ちで本来不慣れな雪の中でなお兼一を圧倒した。
しかし逆鬼から授けられた攻防一体の構え・
夫婦手を用いた兼一に逆転されると、周囲の家臣に命じて背後からナイフを投げさせるという暴挙に出る。
肩に大きな刀傷を負った兼一をロープウェイ乗り場から引きずり落としてあと一歩まで追い詰めたが、武人の誇りを忘れた一連の醜態に師・ジュナザードは激怒。
「シラットの面汚し」という屈辱的な烙印と共に雪崩を起こされてしまう。
死を覚悟したジェイハンは兼一を
谷本 夏の運転するスノーモービルに投げ入れて救うも、自身は「敵の施しだけは受けぬ。余は王だからのう」と告げて雪崩に消えていったのだった。
『兼一に苦戦し、師匠の怒りを買った』
その後、密かに生還し日本で生活していたところを
風林寺 隼人に見つけ出され、ジュナザード崩御直後のティダード王国へ帰還。暴走したティダード正規軍とジュナザードの部下を取りまとめ、瞬く間にティダードの内乱を治めた。
また兼一との戦いや日本での生活を通じて庶民の感覚を知り、見聞を大きく広げたジェイハンは人間的にも大きく成長していた。
かつての傲慢さも鳴りを潜め、ティダード王国の恩人である兼一達に深々と頭を下げる姿はまさに一国の王に相応しい潔さだった。
なおジュナザードの死に際して彼を父のように慕っていた事を明かし、その思慕の念は見限られた挙句に謀殺されかけてもなお変わることはなかった。
そして師の遺体や生前の威光が権力争いに利用されぬよう、埋葬場所を自分だけに教えるよう部下に厳命したのだった。
【技】
【戦闘録】
50巻(471話) |
叶 翔 |
中断 |
21巻(183~188話) |
白浜 兼一 |
中断 |
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最終更新:2025年03月16日 11:12