【概要】
本作の主人公。
梁山泊の豪傑全員の弟子であり、梁山泊における"史上最強の弟子"。
武術の才能は自他共に認める程皆無だが、「努力する才能」と「やられる才能」は天下一品。
「誰もが見て見ぬふりをするような悪を片っぱしからやっつけるヒーローになる」という強い信念、そして想い人である
美羽を守れるだけの強さを身に付けるという目標を糧に少しずつ力を付けていく。
怪我をしているわけでもないのに左目の下にバンソーコーをしており、制服時の左の首もとの
美羽と交換した太極図の缶バッチと共にトレードマークになっている。
戦闘時は、空手・柔術の半袖の道着、中国拳法のズボンと靴、ムエタイのバンテージ、内側に鎖帷子、対武器戦闘ではそれらに加えて手甲というスタイル。
当初は自身が部に所属していた経緯から空手の指導を希望していたものの、多様な武術を操る武術家の育成に興味を示した
岬越寺 秋雨と
馬 剣星の思惑がきっかけとなり、あれよあれよという間に豪傑達全員から指導を受ける羽目になってしまった。
家族構成は
両親と
妹の普通の四人家族であり、特殊な一族や特別な過去等いわゆる主人公要素と呼ばれるものを一切持たない一般人主人公。(ここら辺の要素は全部メインヒロインの
美羽が持っている。)
幼い頃から病気がちで常に震えていた事から「振動(シンドウ)」というあだ名を付けられ苛められていた。
そんな過去のいきさつが影響してか、強くなった現在も不良っぽい相手と向き合うと萎縮してしまい、
風林寺 隼人を除く師匠達からは「勝負度胸がない」と心配されている。
しかし、人を守るための戦いにおいては自らの命を懸ける事も厭わない度胸と勇気を発揮する。
一方で「人を守る事」が武術の動機であるためか強さへの渇望が薄く、総じて武術家としては稀有な気性の持ち主でもある。
そんな彼の強さと優しさが無意識のうちに周囲の者達に良い影響を及ぼす事も多く、
風林寺 隼人をよく知る者達からは若き日の彼によく似ていると評される。
その心の強さは本来弟子を取らない主義の隼人や
逆鬼 至緒に指導を決意させたり、
緒方 一神斎に「是非欲しい人材」とまで言わしめる等、
活人拳殺人拳問わず多くの達人達から高く評価されている。
(ただし、
シルクァッド・ジュナザードのような隼人と因縁を持つ相手からは不快感を持たれる場面も見られた)
『若き日の風林寺隼人に似た雰囲気を放つ』
他にも「女性には決して手を挙げない」という独自の信念も持っており、どうしても戦いを避けられない際には
岬越寺 秋雨直伝の柔術や捕縛術で対応するが、
南條 キサラや
ワルキューレといったプライドの高い女性武術家達には侮辱と取られ怒りを買う事も多い。
また、相手があえて隠しているデリケートな部分に興味本位で踏み込んでしまう悪癖も持つ。これに関しては
武田からも「気を付けないと友達を無くす」と忠告されており、後に「相手の逆鱗に触れる天才」というなんともありがたくない称号も獲得してしまった。
ラグナレク・
YOMI、そして
闇との数々の死闘を潜り抜けて、本当に史上最強の弟子と呼ぶに相応しいほどに成長し、後日談となるエピローグでは当初の夢であった直木賞作家への一歩を踏み出した事、そして最終的に達人となり、憧れていた美羽と無事に結ばれ一女を設けた事等が明かされている。
【戦闘力】
空手・柔術・中国拳法・ムエタイに加えて無敵超人・
風林寺 隼人直伝の超人奥義、それらを合わせて生み出したオリジナル技等、多数の技を臨機応変に繰り出す。一つの型に囚われないその戦いぶりは「一人多国籍軍」とも形容される。
上記以外にも
香坂 しぐれから対武器戦の手解きを徹底的に受けており、武器を持った相手に対しても無手で渡り合う事が出来る。
見よう見まねで香坂流武器術の技や
しぐれから習った捕縛術を使ったりしていたが、
DオブD時点では、武器術そのものは習っていなかった。しかし、終盤で実は正式に
香坂 しぐれから香坂流武器術の指導を受けていることが判明し、(兼一は武器を使うつもりはないが)その気になれば武器を使っても十分に戦える。
『しぐれから正式に香坂流武器術の指導を受ける兼一』
とはいえ、やはり兼一自身は武術の才能が皆無で覚えも悪いため、臨死体験が日常になるほどの常軌を逸した修行の連続でどうにか戦い抜いているのが現状である。
ただ、その影響で生存・自己防衛本能が極限まで引き出された結果、武術に於いて最も重要とされる“
見る力”が極めて高まっており、その一点に限れば天賦の才を持つ
美羽からも「私を超えた」と認められている。
その“見る力”は更に研ぎ澄まされ、物語終盤の59巻では好調であれば、
技撃軌道のみならず
特A級の達人級の動きすらも完全に捉えることもできるほどに成長した。
『“見る力”においては美羽を越えた』
岬越寺 秋雨の独自理論による全身
中間筋肉化に加え、馬家の
内功・
外功・
硬功夫、空手の剛体法などによって作られた肉体は外見に見合わぬパワーとスピード、回復力を有し、特に重点的に鍛えられた脚力は弟子級の中でも群を抜いている。
そしてその脚力を100%相手に叩き込む奥義・
孤塁抜きは、弟子級のみならず
妙手であっても防ぎきれないほど。
また日頃から豪傑達の攻撃を受け続けている為か異常に打たれ強く、終盤には相手が同じ弟子級であれば
鎬断を除く必殺技を数発受けても問題なく戦闘を続行可能という驚異的な耐久力を誇り、格上との戦闘でもひたすら相手の攻撃を耐えまくって勝機を見出だすことができ、その様は作中にて「軽いホラー」「キモチわるい」等と評されている。
一方で相手を思いやる心が強すぎるためかすんでの所で攻撃を加減してしまったり、実力を出すのに時間がかかるといった弱点もある。
さらに女子供には決して手をあげないという「枷」もあり、腕の立つ女性武術家相手には手痛いダメージを被る事が多い。
しかし、兼一の真価はそれらの弱点すら軽く飛び越えてしまう「誰かを守る武術」という強固な信念と心の強さにこそあると言える。
なお師の一人である
岬越寺 秋雨からはその不安定ぶりと爆発力から「これほど扱いづらい弟子もそういない」「師匠泣かせ」と評されている。
戦いの中で何度か
決死の相手という
活人拳にとってある意味最大の敵を相手にしたこともあったが、その度に器用にあらゆる技や方法によって、自分も相手も死なないで相手を戦闘不能し、最後まで自身の
活人拳に限界がないことを証明し続けた。
最終決戦において、
気の運用の二段階目である
気の開放を通り越して、最終段階である
気の掌握を体得。
その瞬間に限れば
風林寺 美羽や
鍛冶摩 里巳といった弟子級最高峰の者達すら抜き去る高みに到達し、気に関しては完全に
達人級の領域に至った。
しかし、それはあくまで極限状態に於ける一時的なものであった為かその後は
気の掌握は勿論、
気の開放すら出来なくなってしまった。
ただ、それでも気の練りだけは弟子級とは思えないほど進んでおり、相対した武人が一瞬達人級かと錯覚する程の気を身に付けていた。
『達人級でも至っていない者も少数存在する気の掌握を体得』
【おまけ】
『モテモテ兼一』
【月刊版】
主役ゆえに外見や性格、設定に違いはほとんど見受けられないが、物語開始当初イジメ対策として入部していたのは空手部ではなく柔道部だった。
【技】
【戦闘録】
- 緒方の台詞からして、兼一も動の気を修められる、ひいては静動合一を覚えられるみたいだけど、それは努力すれば両方の気の習得は誰にでもできるけど、耐えられる内に習得できる奴が少ないということなんだろうか。 -- 名無しさん (2014-08-19 21:34:56)
- 香坂流が使用武術から抜けている。 -- 名無しさん (2014-08-30 21:27:53)
- 掌握に至ったことで、達人へ至る最も大きな壁を超えた感じがする。 -- 名無しさん (2014-09-01 01:04:46)
- 才能が無いってのは嘘だよ。 -- 名無しさん (2022-11-26 20:18:42)
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最終更新:2025年03月29日 23:20