たしかに貴様は俺より強い!だが、勝つのは俺だ!
【概要】
"闇"の
一影九拳が一人。「空手」を意味する「空」の九拳。
梁山泊の豪傑である
逆鬼 至緒とはライバル関係にある。
"闇"真流空手の一つ、真地念源流空手の達人。
風見 伊織という師匠がいるが、作中には登場していない。
弟子の
叶 翔を闇において生き延びさせたいが為に、常に勝ち続けることを強要してきた。
一方で弟子に甘い一面もあり、翔には修行以外では自由行動を許していた他、兼一と美羽に敗北を喫した勢多と芳養美が自害しようとした際には、強引に止めている。
基本的に弟子想いであり、弟子を実験対象とする
拳聖や
拳魔邪神の事は快く思っていない。
特に弟子を平然と葬る拳魔邪神は、自分が倒さねばならない敵と考えている。
よほど気に入った相手としか言葉を交わさず、極めて寡黙。滅多な事では表情を変えず、泣きもしなければ笑いもしない。手術も麻酔なしで行い、並大抵のダメージを受けても眉ひとつ動かさない。
武人以外は決して手にかけず、また、多対一で戦う事を嫌っており、それは相手がいかに自分よりも強大であろうとも変わらない。
一方で、相手が武人として向かってきた場合、相手が自分に分不相応な実力であっても容赦せず殺害する。
意外と周囲の目を気にするタイプで、サングラスをかけているのは瞳が小さいのを気にしているため。
逆鬼とは、若い頃から共に競い合ってきたライバル。
"闇"の傘下である"闇真流"空手の一つ・真地念源流の弟子であった本郷。
逆鬼も同じく"闇真流"空手の一つ・無天拳独流の弟子であり、二人は共に"闇"加入を目指す闇人候補生として交友があった。
裏世界では人越拳として早い段階で名声を得ており、
鈴木 はじめと出会った時は逆鬼よりも有名だった。
有名な本郷に対し、当時の逆鬼は「人越拳の仲間」と呼ばれていた。
命掛けの戦いにも協力して乗り越えてきたが、"闇"加入時に決別し、逆鬼は
活人拳に目覚め
梁山泊に、本郷はそのまま"闇"に加入し
一影九拳に登り詰める。現在は
一影九拳の中でも特別に恐れられる存在として名が通っており、
風林寺 隼人からも危険視され、
笑う鋼拳も彼には一目置いている。
【戦闘力】
貫手を得意とする空手家。無駄な動作を徹底的に廃し常に一撃必殺を狙い冷徹に敵を仕留める
静の武術家。表面上は鉄のように硬く冷たいがその内に激烈な感情を秘めているとされ、
気当たりや殺気とは別種の圧倒的な威圧感を持つ。その様は兼一が過去に出会った殺人拳の武術家と比較して「とてつもなく危険」と評するほどである。
その実力は絶大で、公式掲示板において、
ミハイ・シュティルベイをはるかに凌駕すると回答されている。
主に威圧殲滅を旨とする天地上下の構えから必殺の攻撃を連発して敵を圧倒する。
パワー空手の
逆鬼 至緒に対して正確で鋭い攻撃が持ち味。怒ることでより正確さが増す。
貫手以外の技はほとんど使わず、滅多な事では防御もしない。
勝利への執念が強く、格上には目つぶしなどの搦め手を使用するなど、あらゆる手段を用いる。
また、鈴木はじめやジュナザードとの戦闘時における逆鬼の台詞からスピードやテクニックにも秀でていると思われる。
気の性質は
静。
凝縮された強大な静の気は、逆鬼の動の気と合わされば景色を歪ませてしまうほど。
逆鬼とのコンビは抜群で、敵同士でありながら、彼と逆鬼が手を組んで戦う事は「無敵」と表現される。
それでもなお
シルクァッド・ジュナザードは彼ら二人掛かりでも勝てるかわからない領域であり、本郷単身では一影九拳の長・
穿彗にも遅れを取るなど、未だ頂点には至っていない。
【本編】
~「一影九拳会議」~
本郷は拳聖・
緒方 一神斎の移動要塞で開かれた一影九拳会議において、初めてその姿を現した。
弟子の
叶 翔を同伴して会議に出席した本郷は、拳聖と短い挨拶を交わすとすぐに自分の席についたのである。
~「DオブD」~(29巻)
幼い頃の翔の記憶。
暗鶚衆から買い上げられた翔を育てる事になった本郷。
しかし、翔には一なる継承者としての最大の資質・非情が欠けていた。
一影の側近たちは次々と本郷を問い詰める。"闇"への資質が違えば翔は始末される運命だったのである。
やがて口を開いた本郷は、聞き耳を立てていた翔を一影の部屋へ招き入れ、手に持っていた鳥を殺すよう命じた。
命令に応じ、非情を示した翔は引き続き本郷の弟子として振る舞う事を許されたのだった。
『一影と対面する本郷』
"闇"にDオブDに飛び入り参加した
叶 翔の訃報が伝えられ、緊急の一影九拳会議が開かれることとなった。
本郷はこの会議への参加を許可されていなかったが、怒り狂う本郷は"闇"の番兵の警告を無視し、一影の部屋の壁を打ち破って会議に参加したのである。
翔の死を、DオブDのプロデューサーであった
ディエゴ・カーロの仕業ではないかと疑った本郷はディエゴに攻撃を仕掛ける。それを皮切りに九拳は次々と己の持論を展開していった。
一影はいきり立つ九拳をなだめると、
鍛冶摩 里巳を急遽YOMIに参加させる事で、事態を収束させたのだった。
~「逆鬼との決闘」~(47巻)
久遠の落日に向け、
闇の武器組との合同作戦に参加する本郷。
そこへかつてのライバル・
逆鬼 至緒が現れる。
本郷は、逆鬼についてきていた兼一と美羽を狙う
闇の武器組を始末すると、長年の因縁に決着をつけるべく、逆鬼との決闘に入ったのだった。
戦いは完全に拮抗していた。戦いの中で
鈴木 はじめを巡る二人の因縁が明らかになり、二人の戦いはついに引き分けで終わったのである。
互いに崩れ落ちる本郷と逆鬼。それを見た兼一は急いで逆鬼に駆け寄ろうとした。
その時、本郷を凄まじい殺気が襲う。
シルクァッド・ジュナザードが
殺氣発射によって本郷を貫いたのである。
殺気を受けた本郷は思わず、逆鬼に駆け寄ろうとした兼一を貫手で攻撃し、ビルから突き落としてしまったのだ。
ビルから落ちた兼一は密かに後をつけていた
風林寺 隼人によって救出されていたが、美羽は兼一が殺されたと思い込んだ。美羽は本郷に挑みかかり、美羽から殺意を感じ取った本郷はそれに応えようとする。
しかし、美羽を攻撃する瞬間、
叶 翔の幻影が本郷の攻撃を食い止めた。
本郷は自分が殺気で操られた事に気が付いた。
美羽もまた、その本郷の動向から本当の敵が近くに迫っている事を悟ったのである。
『ジュナザードに操られる本郷』
美羽の洞察力を賞賛しながら邪神ジュナザードが姿を現す。
逆鬼は必死に美羽に自制を促すが、怒り狂った美羽は無謀にもジュナザードに戦いを挑んだ。
美羽にシラットの素質を見たジュナザードは
忘心波衝撃によって一撃で美羽を戦闘不能に陥れる。
本郷は美羽を助ける為、逆鬼と二人掛かりでジュナザードに挑みかかった。
死闘、重傷の末に至る事の出来る境地・ファイターズハイとなった本郷と逆鬼はダメージを無視してジュナザードと戦い続ける。
気の消失を行ったままのジュナザードに対し、二人は想像以上の攻防を見せ、一時は美羽を取り返すことに成功した。
しかし、ジュナザードは突如として圧倒的な力を解放し、一瞬にして美羽を強奪し返すと、その場から消え去ったのである。
本郷はジュナザードが現れた事に驚愕する隼人に対し、美羽の救出を約束してその場を離れるのだった。
~「ティダード王国の戦い」~(48巻)
ジュナザードの暴走を
一影に報告した本郷は、ティダード王国へ向かった。
既に
ロナ姫と同盟を組んでいた
逆鬼と合流した本郷は、今回の一件の責任として殺人拳を封印してジュナザードの城を攻略していく。
やがて城を襲う二人の前にジュナザードが現れた。
バトゥアンは逆鬼と本郷のコンビを無敵と評し、それでもなお、ジュナザードへの勝機に疑問を呈する。
逆鬼もまた、ジュナザードをかつて長老が苦戦した相手である事を思い返し、本郷の死を予感していた。
しかし、本郷はそんなジュナザードに対して一人で挑むことを宣言する。本郷が合流した直後、逆鬼は弟子の兼一をジュナザードに誘拐されていたのである。
答えを渋る逆鬼だったが、弟子の命を想う本郷の言葉に逆鬼はその場を後にし、ジュナザードを本郷に任せたのだった。
『ジュナザードに挑む本郷』
激しい攻撃を仕掛ける本郷に対し、静止に見える程の速度で迎撃するジュナザード。
まるで見えないバリアに阻まれるが如く、本郷の攻撃はジュナザードには届かない。
迫りくる猛攻を冷静に対処していく本郷だったが、余力溢れるジュナザードはさらに力を解放していく。
やがてその実力差は、本郷を赤子同然に変えてしまう程になっていた。
ジュナザードは本郷との戦いを楽しむ為、手加減をしていたにすぎなかったのである。
本郷は二択勝負の奥義
人越拳 陰陽極破貫手で勝負を挑むが、ジュナザードは技の性質と本郷の性格を完璧に分析することで、二択勝負に打ち勝った。
ジュナザードは本郷の脇腹を必殺の双拳で貫いたのである。
本郷はジュナザードによって致命的なダメージを負わされ気を失った。
ジュナザードは戦いの終わりを宣言し、誰もがジュナザードの勝利を確信した。
しかし、本郷は死んではいなかった。本郷は内に秘めた武への執念で必殺の攻撃を耐え抜いたのである。
本郷は再び
人越拳 陰陽極破貫手を使い、今度はその賭けに勝った。
ジュナザードは
己が師の宣告通りに、武への執念の差によって、実力で劣る者に敗れたのである。
『ジュナザードに勝利する本郷晶』
ジュナザードの死が新たな内乱を呼び起こした。ティダード正規軍の
ガジャ大佐が政権奪取を目論んだのである。
ガジャはティダード統一のシンボルとしてジュナザードの遺体を狙うが、本郷は逆鬼と共にティダード正規軍を蹴散らす。
やがて、
風林寺 隼人が
ラデン・ティダード・ジェイハンを連れ帰った時、
ティダード王国の乱は終結したのだった。
"闇"へ帰還した本郷はジュナザードを倒した事で一影九拳会議の裁きにかけられる。
しかし、ジュナザードの暴走を一影に伝達していた本郷は酌量を認められ、この一件は不問となった。
~「久遠の落日」~(56巻~)
戦場で
ミハイ・シュティルベイとコンビを組む本郷。
一影の命令通りに女子供を殺戮するミハイをその信条によって本郷は食い止める。
一触即発の事態だったが、この場はミハイが退き争いは回避された。
しかし、この一件からミハイから疎まれ、同時に本郷もミハイへの嫌悪感を増大させていった。
梁山泊との戦いが始まると、数で勝る状況を鑑み、一切手を出さずに傍観に徹する。
しかし、逆鬼の信念に満ちた目を見た本郷は梁山泊が陽動であることに気付いた。
同じく陽動作戦に気付いたミハイと共に基地へ戻る本郷。
そこでは
兼一と
鍛冶摩 里巳が激戦を繰り広げていた。
出遅れた本郷はミハイによって部屋の外に塞き止められる。しかし、ミハイが兼一を手にかけようとする姿を見た本郷は貫手で壁を破壊し、ミハイに戦いを挑んだのだった。
本郷への不満を募らせていたミハイはこれに応じる。本郷は初めて意見が合ったと語り、その瞬間にミハイを一撃で基地の外へ放り出し勝利した。
兼一と鍛冶摩の戦いが再開されると、新島は鍛冶摩にバレない内に基地の先へ潜入を再開した。
先へ進んだ新島を待ち受けていたのは
風林寺 砕牙に扮した
穿彗だった。穿彗は新島を殺すつもりだったのだ。
ひそかに新島をつけていた本郷は穿彗に挑みかかり、新島は窮地を脱することができた。
本郷は果敢に攻め込み、ジュナザードを倒した時のように、二択勝負を挑む。
しかし、穿彗はそれに対し、自身も
砕牙の虚実技である
虚実 双頭の闇烏を使い本郷にも二択を迫る。
虚実 双頭の闇烏の鏡会わせの欠点を瞬時には見抜けなかった本郷は、『穿彗が実の技を選ぶ』という勝率50%の勝負から『本郷が実の穿彗を選び、尚且つ穿彗が実の技を選ぶ』という勝率25%の勝負に持ち込まれてしまう。結果、実の技を逃れた穿彗に
暗経穴を突かれ、戦闘不能に追い込まれてしまうのだった。
『一影・穿彗に敗れる本郷』
~「エピローグ」~(61巻)
一影九拳は活動を休止している。
山林にいるのが確認できるが、詳細は不明。
【技】
【戦闘録】
47巻・441~442話(数年前) |
鈴木 はじめ |
勝利 |
47巻・443話(数年前) |
逆鬼 至緒 |
この時点で125勝126敗 |
45巻・426話 |
新陰流の達人 |
勝利 |
46巻・433話 |
槍術の達人5名 |
勝利 |
46巻・434~435話 |
闇の騎士団(逆鬼と共闘) |
勝利 |
46~47巻・436~445話 |
逆鬼 至緒 |
引き分け |
46巻・446~447話 |
シルクァッド・ジュナザード(逆鬼と共闘) |
中断 |
48~49巻・456~458話 |
ジュナザードの配下 |
勝利 |
49~50巻・463話、468~476話 |
シルクァッド・ジュナザード |
勝利 |
558~561話 |
梁山泊(一影九拳&八煌断罪刃と共闘) |
中断(ミハイと共に離脱) |
567話 |
ミハイ・シュティルベイ |
勝利 |
570話~571話 |
穿彗 |
敗北 |
- 格下相手も多いとはいえ圧倒的な戦歴だな本郷さん…特にジュナ戦の勝利は改めて見ても輝いてる -- 名無しさん (2019-07-18 19:28:41)
- ↑穿彗戦の敗戦も穿彗が二択を当てたからだしね。圧倒的格上に対しても5割で勝てる奥義とそこに持ち込む巧みな死合い運びは本郷ならではの強みだと思う。 -- 名無しさん (2020-04-17 19:34:34)
- 最初からミサイルは阻止(落日は止める)つもりだったのかな? 明らかに信条に反するだろうし -- 名無しさん (2023-04-07 02:24:37)
昨日 - 今日 - 合計 -
最終更新:2024年07月24日 15:41