最終更新 : 2024-08-23
「ファルコムクラシックス」のBGM別作曲者推測
目次
データ
更新情報
- 2024-08-02 : 白川氏と推測した曲を中島氏へ一部変更
- 2021-05-30 : アレンジ盤「FALCOM CLASSICS」の推測追加。
- 2020-07-06 : ページ作成。
外部リンク
概要
ビクターから発売されたセガサターン用オムニバスゲーム。イースIとドラゴンスレイヤーとザナドゥの3本が収録されている。翌年にはイース・エターナルが発売されておりアレンジが似ていることから雛形となったのかもしれない。初代ドラゴンスレイヤーは当時ゲーム内に音楽がなかったので新たに追加されている。
石川氏は数年前にサウンドから引退。同時期発売のヴァンテージマスター(VM)から暫くはドキュメンテーションという役職に就いている。松岡氏は既に以前からMIDIコンバートメインの仕事をしており作曲からは遠ざかっていた。VMでは氏が品質管理をしていることから同時期発売の今作でもサウンドに関わっていないと思われる。園田氏は1997年から音楽スタッフに加わったがVMのインタビュー記事を読む限り今作が作曲デビュー作。

今作のサウンドトラックは発売されていない。ただしCD-DA収録の曲に関してのみ通常の音楽再生手段で聴くことが出来るが内蔵音源使用の曲だけはゲーム内以外で聴くことは出来ない。よってこのページではCD-DA収録曲のみを取り上げることにする。
なお、1998年10月発売の「ファルコム・クラシックスII」に関してはjdkは関与していない。クレジットでは「制作:日本ファルコム株式会社」とひと括りにされていて、前作にあった個別のサウンドスタッフの記載はなく、またとある元サウンドスタッフに確認をとったところ今作は外注かもしれないとのことだった。実際BGMを聴くとあまりファルコムサウンドらしさを感じない。
後に、アイレムやSNKに所属していた外部のサウンドクリエイター、冷牟田卓志氏がフリーランスの頃に請けたアレンジだと判明した(*1)。ただしイースIIのみに触れており、アステカIIの編曲者ついては依然として不明。

ゲームディスク
No. | 曲名 | 予想 | コメント |
---|---|---|---|
01 | FEENA | 白川 | 氏が確実な「Game Select」と同じ響き。豊かなシンセとコーラスによるハーモニーは氏ならではだろう。 |
02 | FIRST STEP TOWARDS WARS | 中島 | 真ん中に位置するストリングスは「PALACE OF DESTRUCTION」と同じ。サウンドやアレンジ的に中島氏だろう。 |
03 | PALACE | 白川 | 0:15のホルンとストリングスは「FEENA」と一致。ハープも含め全体の響きもやはり「FEENA」と同じ。全体がオーケストラ主体となっていて中島氏とはアレンジの方向性が異なる。ストリングスも左右にきっちり別けられている。 |
04 | HOLDERS OF POWER | 新井 | 氏が確実な「Total Ending」をまず参照のこと。エレキやスネア、トムトムは同じだ。アグレッシブなエレキやライブ感溢れるドラムなどから白川氏のサウンドとは異なる。 |
05 | PALACE OF DESTRUCTION | 中島 | エターナル版とほぼ同じアレンジなのであちらが中島氏ならこちらも中島氏となる。 |
06 | BEAT OF THE TERROR | 白川 | ストリングス、ホルン、オーボエ、ハープは「PALACE」と同じ。少なくとも今作では白川氏のサウンドは左右に広がるが中島氏はどちらかというとセンター寄りのサウンドとなっている。 |
07 | TOWER OF THE SHADOW OF DEATH | 中島 | 音場など響きから新井氏は外れる。もちろん園田氏ではない。白川氏か、中島氏かになる。0:54から続く歪んだようなシンセパッドは氏が確実なVM「静かなる純白(雪原)」0:11、0:15などの音と同じ。アレンジの傾向的に中島氏ではないか。 |
08 | THE LAST MOMENT OF THE DARK | 新井 | 音場の広さは「Total Ending」といった氏の他の曲と同じ。ドラムの圧の強さも同様。1:27のギターは「Total Ending」イントロと似た音。1:20~1:52あたりの右ストリングスのリズムはVM「危険な予感」2:13と似ている。 |
09 | FINAL BATTLE | 新井 | ドラム(トムトム、左右のシンバルなど)やエレキなどアレンジスタイルは「HOLDERS OF POWER」と同じ。 |
10 | THE MORNING GROW | 中島 | 「PALACE OF DESTRUCTION」と同じアコースティック系ギターとシンセリードとドラム。エターナル版とは異なるアレンジとサウンドのためこちらは新井氏ではない。 |
11 | SEE YOU AGAIN | 中島 | エターナル版と同じようなアレンジなので同一人物によるものとなる。ストリングスは「FIRST STEP TOWARDS WARS」と同じ。 |
12 | Falcom Classics "Game Select" | 白川 | シンセサウンドとコーラス、チューブラーベル、ティンパニ、スネアはVM「開闢の時」と同じ。氏ならではの響きを持つ。 |
13 | Falcom Classics "Total Ending" | 新井 | 白川氏とは明らかに異なる音場が広くクリアな響きが新井氏のサウンドの特徴。1:15からのトムトム、エレキからは氏が確実なVM「そして新たなる道へ」と同じような氏のアグレッシブなロックサウンドが聴かれる。1:49には「そして新たなる道へ」2:48と似たエレキソロもある。 |
14 | LA VALSE POUR XANADU 〜Genese〜 XANADU | 白川 | ストリングス、オーボエ、ホルン、ハープなどこれまで氏と推測した「FEENA」「PALACE」と同じ。 |
15 | LA VALSE POUR XANADU 〜Lachei〜 XANADU | 白川 | 「LA VALSE POUR XANADU 〜Genese〜 XANADU」を続けて聴くと明快だ。当時こういったオケ調の曲を作るのは大体において白川氏の担当。園田氏もオケ曲が得意だが当時はまだ新人でここまでの域には達していない。 |
16 | Dragon Slayer "Opening" Dragon Slayer | 新井 | 「Total Ending」と同じサウンド。「Total Ending」と同じ位置と音のエレピ、0:59のトムトムと1:09のエレキも同じ。 |
17 | Dragon Slayer "Ending" Dragon Slayer | 園田 | 白川氏のオケ曲とはアレンジ、楽器、響きは異なる。間奏部分ではVM「瞬きを見上げて」同様にカスタネットが使われていたりとアレンジのスタイルやリズム感は同じ。終結部分も同曲と全く同じアレンジをしている。 |
アレンジディスク
ファルコムクラシックスの一部楽曲を新たにjdkがアレンジし直したCDが1997年11月21日に発売された。収録曲は以下の5曲が選ばれている。内蔵音源からのアレンジとなる「Field」以外は基本的には上記の推測がそのまま成り立つ。
No. | 曲名 (Spotify) | 予想 | コメント |
---|---|---|---|
01 | Game Select | 白川 | 紛れもない白川氏の曲のVM「開闢の時(タイトル)」「Vantage Master(オープニング)」を聴けば一発で明快。 |
02 | Opening | 新井 | 音場の広さ、押しの強いトムトムなどのドラム、ささくれ立つエレキ音、新井氏に他ならない「Total Ending」との同一のサウンド。 |
03 | Field | 中島 | ギターはVM「静かなる純白(雪原)」「次元の狭間で(闇)」と似ている。スネアやドラムプレイもVM「純粋なる者たち(マップ選択)」と近しい。ボイスを取り入れたアレンジは氏の十八番。中島氏のサウンドは白川氏や新井氏のように響きが外に発散せず内に凝縮して立体的に組み立てられていく。メロディ的には中島氏のED4「鉄鋼の町 -ギア-」も彷彿。 |
04 | Ending | 園田 | アレンジやサウンド、メロディからオーソドックスなオーケストラスタイルを持つ園田氏が当てはまる。前半でメロディを繰り返し中間部でゆったりとしたテンポにしてサビ後にリタルダンドして念入りにメロディを聴かせる展開はVM「瞬きを見上げて(高地)」と同じでありオーケストラアレンジも似た点が多い。 |
05 | Total Ending | 新井 | 「Opening」と同じサウンド。後半エレキが入ってから氏の持ち味炸裂。VM「そして新たなる道へ(エンディング2)」同様の豪壮なロックサウンド。 |
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