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剣崎は生まれ故郷を旅立つ準備をしていた。
研究所なき今家族もいない町にとどまる理由も無い。
アンデッドポケモンは全国各地で暴れているのだから。
橘を追うという目的もあった。
彼は町からもいなくなっていた。
どこに行ったかはわからない。だが彼に会って話が聞きたい。
「それじゃ、行ってきます。」
剣崎は一人家を出た。

(まずは隣町に行こう。)
剣崎の住んでいた町は三方を海や山に囲まれており、
隣町と呼べるものは1つしかなかった。
まさか橘が船を使って移動するはずはない。
剣崎は足を動かし始めた。


橘は悩んでいた。
アンデッドポケモンと戦っていると時々起きる破滅のイメージ。
アンデッドポケモンは本当に人に扱える代物なのか?
(このまま戦っていけば……俺は……。)
「はやく目を覚ましてくれよ、アンタに聞きたいことがあるんだよ!」
橘の前には烏丸が横たわっていた。



「はぁ、つかれたな。」
もうかれこれ4時間は歩いただろう。
どうしてBOARDはあんなヘンピなところに建てられたのだろうか。
「町は後どのくらいなんだか。」
その時、
「シャアァァ」
と不気味な声が聞こえた。
「…!アンデッドポケモンか!」
そこには一体のモジャンボが立っていた。
アンデッドポケモンには体のどこかにベルトがついている。
このモジャンボの腕にもベルトがついていた。
「いけ、ヘラクロス!」
剣崎はヘラクロスを繰り出した。
「ヘラクロス、メガホーンだ!!」
いきなりの大技、だがここは一撃で仕留めたかった。
早く橘を見つけなくては。
モジャンボも腕を使って応戦する。
メガホーンが発動する前にヘラクロスの角が掴まれた。
「! ヘラクロス、振り払え!」
ヘラクロスはモジャンボの蔓を振り払った。
だが、次々と襲い掛かる蔓に身動きを封じられてしまう。
「ヘラクロス!くそぉ、こんな所でグズグズしていられないのに!」
ヘラクロスは瀕死寸前まで追い詰められている。



「ムクホーク、ブレイブバード。」
ムクホークが勢いよくモジャンボに激突した。
モジャンボが前のめりに倒れる。
そのままモンスターボールに吸い込まれていった。
「!? なんだ、誰だ!?」
剣崎の前に一人の男が現れる。
男はトレンチコートを着てストライクを連れていた。
「お前もアンデッドポケモンを捕獲しているのか?」
男は喋らない。
「俺もそうだ、味方なんだよなぁうぇあ!」
突然ストライクが剣崎に襲い掛かる。
「俺に味方などいない。全てが敵だ。」
男はそう告げると去っていった。
「ハァハァ……ニャンナンダヨ、アイツ……。」



途中アンデッドポケモンに襲われたが、何とか隣町に着いた。
「まずはポケモンセンターだな、ヘラクロスを休ませなきゃ。」
アンデッドポケモンといえど、ポケモンである。
少しの傷なら放っておいてもすぐに治るが、瀕死すれすれではそうもいかない。
「お預かりしまーす。」
ジョーイさんがお決まりのセリフを言ってポケモンたちを受け取った。
(回復するまで情報でも集めるか。)
剣崎はポケモンセンター内にいた人に話しかけた。
「橘って男を知らないか?」
「知るかボケ。」
聞き方がなってなかったようだ。これでは情報収集なんて無理だろう。



「結局マトモな情報がてにはいらなかったな」
ジョーイさんからポケモンたちを受け取ると外に出た。
町は活気に溢れている。剣崎のいた町とは大違いだ。
世間話があちこちから聞こえる。
「……で……おk…」
「ハイ…ク…ック……ップ」
そんな話の中で聞き覚えのある単語が耳に入った。
「…変なカイロスを連れた男が……」
(カイロス?橘さんか!)
剣崎は話している2人組の間に割り込んだ。
「そのカイロスを連れた男はドコニイッダ!?」
「え…。北の山の方だけど…。」
「キタダァナ!?ワーッタ、ありがとう!」
(やっと橘さんを見つけた!早く追いかけなきゃ!)
剣崎は走り去った。
「……あの人今なんていったの?」
「…さぁ?」


剣崎は北の山に着いた、が問題が一つ起きた。
「…どこにいるんだ、橘さん」
広大な山のどこかにいる橘を本当に探せるのだろうか?
剣崎の脳裏に不安がよぎった。
「アキラネチャダミダ!地道にいくぞ!」
そう決心した矢先、剣崎を電撃が襲った。
「ウェイー!」
オドシシだ、それもアンデッドポケモンの。
剣崎の行くところアンデッドポケモンが現れる。そういった体質なのかもしれない。



「いけ、ヘラクロス!」
ヘラクロスが勢いよく飛び出す。
「インファイトだぁ!」
ヘラクロスがオドシシに向かって思い切りぶち当たる!
オドシシも負けじと"10まんボルト"で対抗する。
「くそぉ、力不足なのか!?」

「オイレロ、俺が倒す!」
「!?ダディャーナザァーン!!」
そこに立っていたのは探していた橘本人だった。
「カイロス、はかいこうせんだ!」
カイロスから強大なエネルギーを秘めた光線が放たれる。
その力は木々をなぎ倒し、岩をも砕くほどだ。
しかし、オドシシに避けられてしまった。
「なにぃ、あいつやるなっ!だったらカイロォ…ゴフォゴフォ…」
突然橘がむせこむ。
「橘さん!?どうしたんですか!?」
指示が無かったカイロスはオドシシに吹き飛ばされてしまう。
「ええい、こうなったら、いけサワムラー!!」
BOARDで捕まえたサワムラー。今はもう剣崎のポケモンである。
「サワムラー、とびげりっ!!」
サワムラーが足をバネにして大きく跳びあがる!
そのままオドシシに突っ込んだ!
「グギャア!!」
断末魔の叫び声を残してオドシシは瀕死状態となった。
「モンスターボール!」
6と書かれたモンスターボールに吸い込まれていくオドシシ。

「聞かせてください、橘さん。何でBOARDをルラギタンディスカ!!」
「裏切る?裏切っていたのはアイツアノフォウダ!!」
(なんだって?所長達が裏切った?)
橘はゆっくりと真相を語り始めた……。
最終更新:2007年01月06日 23:10