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120 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:05:59 ID:???

「橘さん、何言ってるんですか、始は」
剣崎が橘と始の間に割って入る。
「どけ剣崎。そいつはアンデッドジョーカー。
 そいつがバトルファイトに勝ち残った時、世界は破滅する」
広瀬から伝えられたことを剣崎にも教える。
橘はポケモンを繰り出す構えだ。
「な、確かに始はアンデッドポケモンかもしれない。でも!」
剣崎もモンスターボールに手をかける。
「俺は始を信じたい」
「……そうか。ならば剣崎、まずはお前を倒す」



121 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:08:30 ID:???

カイロス、そしてヘラクロスが繰り出される。
カイロスは出現と同時に巨大な顎でヘラクロスに襲い掛かる。
ヘラクロスも角を使い反撃、更に右腕で"かわらわり"につなげた。
カイロスは体勢を立て直すと距離を離した。
「はかいこうせん!」
カイロス必殺の大技。広範囲に爆煙が広がる。
煙が消えた時、そこにはヘラクロスの姿はなかった。
どうやらひっこめたらしい。
「フュージョンジャック」
無機質な機械音が戦場に響く。
「行け、リザードン!」
反動で動きを封じられたカイロスに龍王が牙を向いた。
"かえんほうしゃ"で一気に焼き尽くす。
「く、戻れカイロス!」
橘もラウズアブゾーバーを起動させた。
アブゾーバーが機械音を読み上げる。
「フュージョンジャック」
ドードリオが宙を蹴り上げ、リザードンに飛び掛る。
「カブト!」
剣崎はカブトを繰り出し、ドードリオの攻撃を封じた。
だが、その間に橘は残りの二匹を繰り出していた。
三位一体の攻撃がリザードンを襲う。



122 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:10:09 ID:???

「バーニングショットッ!」
無数の火炎弾がリザードンに放たれる。
「オドシシ、援護しろ!」
リザードンの尾が火炎弾を迎え撃つ。
電撃を纏った一撃――ライトニングスラッシュ――が全てをなぎ払った。
「何!?」
攻撃を回避されたことに驚きを隠せない橘。
剣崎は畳み掛けるようにサワムラー、ペルシアンを繰り出す。
「ライトニングソニック!」
誰より高く跳び上がったサワムラーの必殺蹴り。
ドードリオたちを地に叩き伏せた。
その衝撃を受け吹っ飛ぶ橘。
「うわあぁぁあぁ!」

「すいません、橘さん。行くぞ、始」
始を連れ、剣崎はその場を離れた。



123 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:12:03 ID:???

二人は天音の家に向かった。
小夜子邸ではいずれ橘に会ってしまうだろう。
そういった考えから始を天音の家に預ける事にしたのだ。
途中、意識が朦朧としているのか、始が少しよろめいた様に見えた。
「大丈夫か?」
剣崎が手を貸す。
「お前、モンスターボールは?」
腰に一つしか付いていない事を気にする剣崎。
「……ヤツに奪われた。俺はあいつ等でジョーカーの本能を抑えていたからな」
「キングのヤツか。そうか、なんとしても取り返さなきゃな」

「始さん、また何かあったの!?」
急に訪問したことには特に驚かずに、天音は始を迎え入れた。
「ちょっとワケアリでね、コイツも色々あるんだ」
始を天音に引き渡す剣崎。
「しばらく泊めてやってくれないかな?」
天音はそれを快く受け入れてくれた。
帰り際に剣崎がふと立ち止まる。
「そうだ、始。これ渡しておくよ」
モンスターボールを取り出す。
Jと刻まれている。カテゴリーJのアンデッドグラエナだ。
「一匹でも持ってた方がいいだろう」
「すまない。……ありがとう、剣崎」
始は少しだけ笑って見せた。



124 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:13:32 ID:???

剣崎が家から出るとキングが目の前に立っていた。
「おまえ!」
身構える剣崎。
「ミノマダム、捕獲できたみたいだね~」
キングはおいでおいでと手招きする。
「ここじゃあ戦いにくいでしょ? こっちこっち」
近くの森まで誘導するキング。
「自分から出てきてくれるとはな。お前を倒して始を助ける!」
剣崎はヘラクロスを繰り出した。
キングも姿を変化させた。
金の装甲、剣、盾。そして3本の角。
まさしく王の名に相応しい格好。
そして彼が何のポケモンの始祖か、剣崎にもピンと来た。
「お前、アンデッドヘラクロスか!」
「ご名答。そこにいる雑魚とは格が違うけどね」
剣崎のヘラクロスを指差し嘲笑う。
「貴様!」
剣崎、そしてヘラクロスも怒りに体を震わせた。

「ヘラクロス、つばめがえし!」
ヘラクロスが懐目掛け突撃する。それをキングは盾で攻撃を弾いた。
「ふん、そんなもんかな?」
今度はキングが攻撃に転じる。
黄金に輝く剣でヘラクロスがギリギリ避けられるレベルで斬りつけてくる。
この戦い、完全に彼にとっては遊びなのだ。
「ほらほら、ちゃんと避けないと」
猛攻が続き、ついにキングの剣がヘラクロスの体を捉えた。
ヘラクロスが勢いよく吹き飛ばされる。
「ヘラクロス!」
キングがにじり寄る。
剣を肩に担ぎ、余裕と言った表情で。
そしてヘラクロスのすぐ手前まで近づいてきた。



125 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:15:22 ID:???

「……きしかいせい!」
ギリギリまでひきつけての大打撃。
ダメージを力に変える文字通りの起死回生。
キングの腹に鋭く力強い一撃が与えられた。
よたよたとよろめくキング。
「やったか!?」
刹那、ヘラクロスがばたりと倒れた。
一方、キングは何も無かったように笑い出した。
「はは、はははは! サイコー!」

演技だったのだ。
ダメージなど受けておらず、よろけたのも全て演技。
「弱いな、ブレイド」
キングがヘラクロスに言葉を投げ捨てる。
「ブレイド?」
「そいつの名前だよ、その虫けらのね」
キングは後ろを向くとゆっくり歩き始めた。
いつの間にか人間の姿に戻っている。
「待て!」
「待たないよ。今の君じゃあ役者不足だ、出直してきな」
すぐにキングの姿は見えなくなった。
「……ブレイド」
ヘラクロスの名を呟き、そのヘラクロスを剣崎はボールに閉まった。



126 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:16:49 ID:???

突然、ざわざわと木々がざわめき始めた。
「? なんだ?」
草むらから何かが飛び出す。
「! 上級アンデッド!?」
人であり人ならざる姿。
上級アンデッドポケモンによく似ている。
しかしソレのバックルはアンデッドポケモンの物とは若干違った。
トライアルD。しかし剣崎にはソレの正体などわからない。
同時に、後ろからも誰かがやってくる。
「剣崎さん、アンデッドは?」
睦月だった。
キングとの戦闘でアンデッド反応を見つけてここまで来たのだろう。
「睦月! ちょうどいい、手伝ってくれ」
睦月はアリアドスを、剣崎はサワムラーを繰り出す。

「いとをはく!」
アリアドスが2本の糸でトライアルの動きを封じる。
「とびげり!」
続けてサワムラーの蹴りが確実に相手の体力を奪う。
トライアルも光線を放ち反撃をする。
「ドククラゲ、ミラーコート!」
睦月がドククラゲを繰り出した。
攻撃を食らうことに変わりはなかったが、それ以上にトライアルにダウンを与えられた。
「今だ、ライトニングブラスト!」
「ブリザードクラッシュ!」
4匹の共同攻撃がトライアルを完全に気絶に追いやった。



127 名前:0w0 ◆BLADEdavxU [sage] 投稿日:2007/04/25(水) 01:19:29 ID:???

「よし、後は捕獲するだけ……」
睦月がコモンブランクを投げる。
するとトライアルは再び覚醒した。ボールを逆に吸い込んでだ。
「な!?」
あっけにとられる二人。
そこに再び橘が現れた。

「そいつの名前はトライアルD。アンデッドポケモンではない」
トライアルに近づき、肩を並べる橘。
その行為は橘がトライアル側の人間だという事を示していると二人は気付いた。
「そして、コイツの役目は……剣崎、お前の抹殺だ」
最終更新:2007年06月14日 19:27