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潤滑油 - (2009/12/18 (金) 11:57:16) のソース

公式ルールで潤滑油は特に制限がありません。ミニ四駆用を始めラジコン用、模型用、他社製品など豊富に使えます。
ただしルール以前に、機械用油やミシンオイルは、プラスチックを溶かしたり劣化させてしまう物もあるので、色々試してみたい人は自己責任でお願いします。

&bold(){&italic(){―グリス―}}
全体的に持ちが良い(というかしつこいくらいに)。
消耗の激しいプロペラシャフト受けやハトメ、メタル軸受けやフッ素コートスチールベアリングなどの[[滑り軸受け>軸受け]]に適している。
標準グリス含め、塗布する量はごく僅かで構わない。
ギヤは一箇所にチョビっと付ければ、回転するにつれ歯全体になじむ。
付け過ぎると、納豆のようにネチャネチャして逆に抵抗が増えてしまうので注意。
特に冬場、さらに言うと屋外などの寒いところでは粘りが強くなるので注意。

&bold(){標準グリス}
キットについてくるグリス。現在のものは水色のチューブに入っている。
かなりの粘性があり抵抗が大きいため、レースで使われることは少なく、大量に手元へ残ってしまうことが多い。
しかしグリスの持ちは良好のため、慣らしの時にペラシャ受けへ塗布するグリスとして使われることもあるらしい。
また、ピンククラウンに塗るとなぜか破損率が低下するという話もある。

&bold(){セラミックグリス}
標準グリスよりもサラサラして、抵抗が少ないグリス。
ギヤ・ペラシャ受け・プラローラー軸などに使え、汎用性が高く持ちも良好。
第1次ブーム時にはかなり早い段階からミニ四駆用GUPとして小分けで売られていたため、当時の主流グリスとなった。
ミニ四駆用のものが生産停止となった後も、大きめのチューブに入ったラジコン用のものが模型店で手に入ったが、08年末に後述のセラグリスHGに切り替えられた模様。
たまにチタングリスと同じく、セラミックの粒が入っていると勘違いしている人もいるが、ボロンナイトライド(窒化ホウ素。恐らく六方晶窒化ホウ素)を配合してあるだけで焼き物の粒を入れてあるわけではない。
立方晶窒化ホウ素は焼結素材として用いられるが、このグリスに使われていると思われるもうひとつの六方晶窒化ホウ素のほうは、実際に潤滑剤として用いられているので特に問題ないだろう。

&bold(){チタングリス}
第2次ブーム時によく用いられていたグリスで、ミニ四駆用としては前述セラミックグリスの後継品となったグリス。
摩擦抵抗の少ない有機チタンを配合し、潤滑性を高めているとされる。
抵抗やグリスの持ちは、セラミックグリスと極端な差はないと思われる。
現在では生産停止だが、ラジ四駆用のものがあちこちに残っている。

&bold(){Fグリス}
08年にミニ四駆用として売り出された、恐らく前述のチタングリスの後継品。
摩擦係数が低い、フッ素樹脂PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の微粒子を配合している。
寒冷に強いとされ、セラミックグリスはチューブ越しにカチカチになっていたのに比べてFグリスは普通だった、との報告がある。
カルロに怒られにくい。
3gで400円と割高だが、フッ素樹脂は人類が発見した物質の中でトップクラスの摩擦係数の低さを誇るため、グリスとしてもかなり高性能。
セラミックグリス・チタングリスに比べて粘性が低く、抵抗は少ない。
反面、持ちはやや劣るとされる。

&bold(){セラグリスHG}
08年にラジコン・ミニ四駆兼用として売り出された、セラミックグリスの上位製品。
1ヶ月の違いではあるが、Fグリスよりも後発の製品である。
セラミックグリスに用いられていたものよりも、さらに高性能なボロンナイトライド微粒子を配合しており、抵抗係数はセラミックグリスの半分となっている、と箱書きにはある。
粘性は旧セラミックグリスと大差ないので、グリス持ちは良好。
10g入りで本体価格480円と、Fグリスよりは割安であるが、性能差は今のところ不明。要検証。

&bold(){モリブデングリス}
RC用として存在する。二硫化モリブデン配合で、高温でも流れにくく低温でも固まりにくいらしい。
セラグリスHGと同じチューブで内容量も同じだが、価格は若干安め。
粘性は元祖セラミックグリスよりもさらっとしている感じで、持ちも悪くない。
グリスとしての質は良好だが、色がアレな為、ギヤが黒くなるのが問題か。
まぁモリブデンの色が色なので、仕方ないか・・・


&bold(){&italic(){―オイル―}}
若干カツ気味な人は、グリスではなくオイルを使っている人が多い。
グリスよりもサラサラしていて抵抗が少ない反面、そのせいで駆動部からはみ出て大事な接点金具に付着し伝導効率が落ちたり、コースや床を汚してしまうかもしれないので、こまめな拭き取りや他人への配慮が必要。
また全体的にオイルは持ちが悪いので、長時間走らせる時や久々に走らせる時は、オイルが乾いていないかこまめにチェックすることも大事かもしれない。
冬場などはいい感じだが、夏場(特に屋外)では2~3周しないうちに切れること盛るので注意。

&bold(){エアガン用シリコンオイル}
東京マルイ、KSCなどのエアガンメーカーから発売しているオイル。
エアガンにはプラスチック部品が使われているため、たいていプラスチックに影響の無いものになっている。
スプレー式が多く、1プッシュで広範囲に飛び散ってしまうため、塗る時に工夫が必要。
ミニ四駆とエアガン両方売ってる模型店も多いので、入手が容易。

&bold(){スクワランオイル}
深海ザメの肝油を精製して作られた基礎化粧品で、本来は肌の手入れに使われるもの。
以前は無印良品で割安なものが売っていたが、現在は生産停止になっているため、ダイソーで売っている100円スクワランがよく用いられる。
ただし、ダイソースクワランも店舗によっては店頭から消えているところもあり、全体的には品薄傾向らしい(まぁ100円均一の製品は大抵そんなもの・・・)
100円ショップで入手できることから手軽であり、また誤って指に付着しても無害(むしろ有益)であるため、オイル入門用にはもってこいともいえる。潤滑性も良好。

&bold(){鉄道模型用オイル}
最もポピュラーなものは鉄道模型大手KATOのユニクリーンオイル。
200円前後で購入できる。
上のものより粘りが少なく、その分抵抗は少ないが持ちが悪い。
そのため、主にベアリング用に使っている人が多い。
似たようなのでは、オイル一滴すっきり君と呼ばれるものが有名。
ジョーシンで扱っているので、関西ではこちらのほうが有名?

※クレ(呉)製品について
プラスチックやゴムを劣化させることで有名なクレ556ですが、実を言うと556無香性はプラスチックを犯しません(メーカーも保障しています)
恐らく臭いの元になる揮発性成分(恐らく浸透性を向上させるために配合されている)が樹脂を犯す原因なのでしょう。
また、スーパー556をいらないSFMシャーシに使ってみましたが、それほど急激な変化、と、言うより特に変わったところはありませんでした。
劣化させるといってもかなりの長期利用でないと変化は出ない、という程度なのかもしれません。
クレのスプレーグリスの中にもグリースメイト無香性やシリコングリースメイトなど樹脂を犯さないものもあり、なかなか性能がいいという話も。


&bold(){&italic(){―その他―}}
&bold(){マーガリン}
おもちゃ用のグリスが無かった時代に使用されてました。
いわば先人の知恵ってヤツですね。
マーガリンは植物油脂が原材料なので、低温時に硬化しにくく高温になればサラサラになる。
故にバターよりは駆動部に向いてたり。
でも味付け用のものは塩が混ざっています・・・

&bold(){歯磨き粉}
これはもう潤滑油じゃないね。
歯磨き粉には微細の粒子が含まれていて、この粒子で歯を磨いてます。
これを応用して歯磨き粉をギアにつけてぶん回せば
ギアが削れて慣らしが早くできるという意図。当然オススメはしない。
ボールベアリングに流れ込んでザリザリになった、という人も。
さらに最近の歯磨き粉はフッ素配合でギアのフッ素加工も期待でき・・・ねーよ!


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