アメコミ

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アメコミ」を以下のとおり復元します。
#image(23w8w2p.jpg,,height=400,title=DC vs Marvel)
「アメリカン・コミック」の略称。特にヒーロー・コミックを指す。
主にアメリカで発売されているコミックブックで、原型が出来たのは1930年頃と古い。
それ以前にもパルプ小説などがあったが、[[スーパーマン]]によってスーパーヒーローが誕生。
以来発展を続け、ジャズやハリウッド映画同様、現在では立派な文化の一つとして見なされている。
アメコミの中でも特に長編かつ、内容の濃いものをグラフィックノベルと呼ぶこともある。
ここでは主にヒーローコミックを扱う。

#contents()


**特徴
詳しい歴史については、Wikipediaに詳しい説明があるためここでは割愛する。

ストーリー上の特徴としては、ほとんどが&bold(){「[[ヒーロー>アンパンマン]]が[[ヴィラン(悪党)>ばいきんまん]]をやっつける」}というパターンである事が上げられる。
[[謎めいたヒロインの秘密を探求したり>遠野志貴]]、[[隠された歴史の謎を解き明かしたり>オロチ]]といったものは少ない。
これは1960年代に制定されたコミックス倫理規定によりコミック内容に多数の規制が課せられ、子供っぽい「ヒーローもの」以外が事実上販売できなくなったことによる。
それ以前は西部劇、ホラー、ミステリ、ハードボイルド、[[海賊物>モンキー・D・ルフィ]]、SF、少女向けの恋愛物など現在の日本マンガに匹敵する多ジャンルのメディア媒体として機能していた。

規制開始当初はヒーローもヴィランもテンプレートなものが多く、まさに「子供向け」だった(というかそれしか描けなかった)が、
ベトナム戦争や読者層の成熟と共に、人種差別やマイノリティ、犯罪抑止論などの社会問題も積極的に盛り込まれ始め、
最終的にはアメコミ史上の最高傑作と名高い『[[ウォッチメン>ロールシャッハ]]』『[[ダークナイトリターンズ>バットマン]]』によってリアルな方向性が決定付けられた。
これらはアメコミヒーローのいる世界を徹底的にリアルに描くことで「大人にも通用する文学作品」という分野の開拓に成功したのだが、
同時に[[「バイオレンスな作品にすればヒットするのか!」>富士山バスター]]という誤解を招く事になり、無意味に過激な作品が大量に出回っていた時期も存在する。
それに伴って1980年代後半から1990年代前半にかけては、やはり無意味にヒーローを痛めつけ、殺したり代替わりさせたりと言った流行もあった。
近年は各作品ごとの設定を整理したり、リセットしたりすることで再統合されているが、こういった事情に関しての詳細は後述にて。


基本的にヒーローやヴィランの多くは一般人よりも強く、特殊な能力を持っているが、
作品が極めて多く、連載年月が長いせいもあってか&b(){「能力が非常に多彩であり、トップとボトムの差も激しい。}
例えば、弱い方だと、
-&b(){「弓がうまいです」}([[グリーンアロー]])
-&b(){「カンフー習いました」}([[クエスチョン]])
-&b(){「パワーがそれなりで空を飛べます」}([[ヴァルチャー]])
というようなもので、正直に言って鍛えた人間と同じレベルである。
逆に強い方だと、
-&b(){「北欧神話の雷神トールです」}([[ソー]])
-&b(){「あらゆる原子を操作・分解・再構築できるし何やっても死にません」}([[Dr.マンハッタン]])
-&b(){「主食は惑星です、地球壊して食うけどいいよね?」}([[ギャラクタス]])
というレベルまで行く。時間移動や次元移動がデフォルトになっているキャラクターも多い。
「その国の漫画」の単位で括って考える分には[[日本も>孫悟空]][[特に>アーカード]][[変わら>範馬勇次郎]][[ない>ラ=グース]]のだが、
''このレベル差のある連中が同一世界観どころか同作品中で戦っている''のがデフォという点が日本のそれと違う点であろう。

このように能力の上下幅は酷いが、能力的に低い奴が高い奴に勝ってしまう展開も無いわけではない。
その典型的な例が[[バットマン]]と[[パニッシャー]]だろう。
まずは相手の弱点をきちんと把握し、そこに焦点をあわせた装備と作戦を整えることで、
彼らは常人であるにも関わらず、[[スーパーマン]]を始めとする他の超人系のヒーローと互角以上に渡り合ってしまう。

また、著作権が作者ではなく出版社に帰属する上、連載期間が非常に長いため、
複数の作者が同じ作品を書いたり、別の作者が後を継いだりすることが普通にある。
それにより、アメコミのヒーローには&b(){「代替わり」}や&b(){「[[無かった事>∀ガンダム]]」}が比較的よく見られる。
[[グリーンランタン]]や[[フラッシュ]]がよく代替わりした例である。

無かったことに関しては……。
[[スパイダーマン]]なんかは、メイおばさんが「あなたの正体を知っていたのよ」と言い残して亡くなる感動ストーリーの後、
&b(){[[実はメイおばさんは生きていた!>リック・テイラー]]}と死んだのは偽者だった事にされ、一気にダイナシになってしまったり、
実はスパイディはクローンと入れ替わっててクローンと戦ったけど実はクローンが本物で別のヒーローになったんだけど実はクローンで……
と[[何を言っているんだかわからないと思うが、ライターにも読者にも良くわからない頭がどうにかなりそうな>恐怖の片鱗]]展開(『クローン・サーガ』)にされてしまったり、
歴史が長い人気キャラである為か、こういったアメコミ著作権の悪い部分を、一身に引き受けてしまっていたりする。

他にもスーパーマンが前述のヒーローを痛めつけるブームの際に&b(){殺されて}しまったり、
[[バットマン]]も&b(){読者投票で}[[ジョーカー>ジョーカー(バットマン)]]に[[ロビン]]を殺されたり、脊髄を折られて一時期&b(){引退していた}りする。
現在はバットマン、スーパーマンともに復活しているが、ファンの間でも賛否両論分かれる展開であった事は間違いない。
//あと、バットマイトとかいう&bold(){バットマンのファンの[[妖>ジャックフロスト]][[精>ジャックランタン]]}がいたりもしたが、
//うん、まあ、こいつは[[無かったこと>上白沢慧音]]になっても別に良いや。

そのかわり、出版社が保有しているヒーロー同士の[[クロスオーバー]]が頻繁に見られたり、
また多種多様な絵柄、ストーリーを楽しむことができたりと、一概に悪い面だけではない。

#image(cross.jpg,title=クロスオーバー例。パラレルワールド大戦争,width=600)

他に、日本の漫画との大きな違いとして、以下が挙げられる。

-執筆者が完全分業制&br()(ストーリーの原案・原作担当であるライター、線画担当のペンシラー、ペンいれ担当のインカーなど)
-複数タイトルが収録される日本の漫画雑誌とは違い、1タイトルごとに1冊の小冊子(リーフレット)で月刊ないし週刊発行される。
-単行本はTPB(トレードペーパーバック)で発行される。映画のパンフレットのような造り、といえばわかりやすいか。
-復刊タイトルや総集編などはハードカバーになることもある。
-基本的にフルカラー。

そもそもコミックという名前が「滑稽」という意味の言葉であることなどからも伺えるが、
本国でも基本的には&b(){コミックは大人の読むようなものではない}として低く見られがちである。
が、中には高く評価され文学賞を受けている作品も多数ある。
こちらは彼らにとっての“コミック”の範疇から外れるので、呼び名が“グラフィックノベル”に変わる事もあるが。
印刷報道、文学、作曲に対して与えられる米国で最も権威ある賞であるピューリッツァー賞を受賞した『マウス』、
最高のSF作品に贈られるヒューゴー賞を漫画作品で唯一受賞した『ウォッチメン』、
世界幻想文学大賞を受賞した『サンドマン』が顕著な例だろう。([[MARVEL>サンドマン]]ではない)

また当然ながら日本のマンガ、特撮のヒーロー作品も多大な影響を受けている。
有名な例としては『[[仮面ライダー>仮面ライダー1号]]』の最初の対戦相手が[[蜘蛛男>スパイダーマン]]、[[蝙蝠男>バットマン]]だったのは、
両方とも気味悪がられている生き物で怪人の素材としてもってこいという理由も当然あったにせよ、
偉大な先達にして著名な2人のヒーローを超えようという、製作者達の意思の現われと見ることもできるだろう。
また一時期、東映とマーベルコミックスは相互作品の使用契約を結んでおり、[[東映版>スパイダーマッ]]が製作されたヒーローもいる。

また[[手塚治虫>写楽保介]]は少年時代、海外の漫画作品に強い衝撃を受けたことを語っているし、
[[鳥山>孫悟空]][[明>則巻アラレ]]、[[荒木飛呂彦>ジョジョの奇妙な冒険]]の作品は、擬音や演出などにアメコミテイストが顕著である。
ほかにも『[[るろうに剣心>緋村剣心]]』の作者・和月伸宏は大のアメコミ好きで有名で、
同作には[[ガンビット]]、[[ベノム]]、[[アポカリプス]]、[[オメガレッド]]のソックリさんが登場していた。
また[[原哲夫>北斗の拳]]や[[車田正美>天馬星座の星矢]]はフランク・フラゼッタ(コミックアーティスト、イラストレーター等)の影響を受けたという。

ちなみに1970年代には池上遼一氏による『スパイダーマン』が発表されていたことは有名なのだが、
1990年代前半には日本でもアメコミブームがおきていた為、[[スポーン]]やX-MENの翻訳の他、
ミュータントタートルズなどは日本独自の漫画が製作、販売されていたりもする。
近年は絶版となっていた『ウォッチメン』の再販が(翻訳アメコミにしては)ヒットしたことを受けて、
同じく入手困難となっていた翻訳アメコミの傑作や、翻訳が待ち望まれていた作品などが次々にリリースされている。
一時期に比べてだいぶアメコミに触れやすくなっているのは、日本のファンにとって喜ばしい時代である事の証左といえよう。

**アメコミにおけるヒーロー像
誤解されがちだが、アメコミにおけるヒーローとは「超人的な能力の保有者」の事&b(){ではない。}
確かに誰も彼もが派手なコスチュームを着込み、凄い超能力を所持して戦っているように見られがちではあるのだが、
決して能天気に「HAHAHA」と笑いながら悪党をぶっ飛ばすだけがアメコミヒーローではないし、
バットマンやグリーンアロー、パニッシャーやロールシャッハなど、本当に常人並みの力しか持っていないヒーローも数多くいる。
性格も千差万別で、誰もが認める高潔なヒーローから、狂人にしか思えないようなヒーローも存在する。
では、一体ヒーローとは何なのか。

それは「&b(){正義とは何かについて考えながら、力の有無に拠らず、正義の為に戦う事を躊躇わない者}」であると言えるだろう。

――つまりは、人智を超えた力など無くても「世界をより良くするため」身体ひとつで大災害や凶悪犯罪に挑む消防士や[[警察官>ケビン・ライアン]]、
あるいは不正を暴こうとする[[ジャーナリスト>射命丸文]]や、発展途上国で活動する[[医師>ファウスト]]等の人々も、
コミックで活躍している者達と同じく「ヒーロー」なのである。
実際に、9.11で自らの身を省みず崩壊するビルに突入し消火・救助活動を行った消防士や救急士、
それにハイジャックされた旅客機を都市部に落とさせないためにテロリストに抵抗した乗客を描いたアメコミも存在している。

そして日本の漫画と大きく違う点として、アメコミの世界観はごく一部の例外を除いた''全てが「現実の世界」を舞台にしている。''
その為、いくらヒーローが大量にいようと[[ベトナム戦争には敗北した>ジョン・ランボー]]し、9.11も阻止する事はできなかった。
つまり[[現実]]に対して、アメコミヒーロー達は無力ということが判明しているのだ。
だからこそ、彼らは9.11に対して己の命を顧みずに戦った「ヒーロー達」に対して敬意を払うし、
今もなおライター、編集者、そしてヒーロー達は一丸となってコミックの中でも戦い続けているのである。
たとえこの世に神はいなくとも、ヒーロー達は何処かにいる――そんな風に子供達に思ってもらえるように。

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**分類
アメコミの出版社は日本の漫画出版社と同じく複数存在する。まずはDCとマーベルの2大勢力から紹介しよう。
スーパーマン、バットマン、スパイダーマン、X-MENなど、有名なヒーロー達は大概がこの二社に所属している。
そのせいかどうか、アメコミを知らない人には「みんな同じ世界で活躍している」といった誤解を持っている人も少なくない。

これら2社は互いにライバル関係であり、基本的には没交渉だが、決して交流がない訳ではなく、
『Marvel vs DC』や『パニッシャーVSバットマン』のような、双方のキャラクターが競演する夢のような企画も存在する。
しばしば2ちゃんねるの「最強スレ」で話題になる『ブラザーズ』はこういったクロスオーバー企画の出身。
その延長として、双方の世界(というか&b(){キャラクター})が[[融合>ゴジータ]]した「アマルガムコミックス」という&s(){悪}夢のような企画もあったり。

***DCコミック(DC Comics)
#image(dc.jpg,height=350,title=ジャスティスリーグ!)
DCコミックに著作権が帰属する一連の作品群。
アメコミ初のスーパーヒーローである『[[スーパーマン]]』を筆頭に、『[[バットマン]]』『[[ワンダーウーマン]]』『[[フラッシュ]]』『[[グリーンランタン]]』
『[[ティーン>ロビン]][[タイタ>スターファイアー]][[ンズ>サイボーグ]]』『シャザム!』『[[アクアマン]]』『ホークマン』『スワンプシング』など、人気シリーズを多く抱えている。
スーパーマンのように完全に宇宙人のヒーローもいるため強いヒーローはとことん強いが、バットマンのような生身ヒーローもいる為、アップダウンは激しい。
また、作品同士はマーベルコミックほどキャラクターの流動は行われていないが、全てのキャラクターが集結するクロスオーバーシリーズ
『ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ(JLA)』(アニメではジャスティスリーグ)や『ジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリカ(JSA)』がある。
その他に神話的要素を盛り込んだ『サンドマン』などがある。
また、世界観を共有しない独立した作品として「オリジナルのヒーローが複数存在する都市を舞台にした」クロスオーバー『アストロシティ』や
現実においてヒーローという存在を突き詰めた傑作『[[ウォッチメン>ロールシャッハ]]』などがある。

話が進むに従って、ヒーローが戦後に登場したメインの世界に加え、
ヒーローが戦前から活躍している世界、ヒーローとヴィランの善悪が逆転している世界、
DCコミックス社が他社から権利を買ったキャラが存在する世界など、さまざまなパラレルワールドが作り出され世界間でのクロスオーバーも行われてきたが、
その結果設定が複雑になりすぎたため80年代に「''クライシス''」というイベントで数多くの作品で大幅な設定刷新が行われ、
設定レベルで「多数のパラレルワールドが一つになった」ため、単発の企画物やら外伝作品やらなどを除けば&b(){『基本的に』}パラレルワールドなどは存在しなくなった。
そういった企画物としては「スーパーマンがソ連に落着していたら」「バットマンが19世紀に誕生していたら」などが存在する。
その中にはスーパーマンの復活を描いた『キングダム・カム』、同じく引退していたバットマンの復活を描いた傑作『ダークナイト・リターンズ』
『ダークナイトリターンズ・ストライクスアゲイン』なども存在する。
しかし2000年代に起きたイベント「インフィニット・クライシス」によって52の世界が誕生し、多次元世界観が復活した。
この世界はそれぞれ「Earth-1」「Earth-2」と番号が付けられている。&link_anchor(*1){*1}

-『[[スーパーマン]]』:弾丸よりも速く、機関車よりも強く、高いビルディングもひとっ飛びの鋼鉄の男が、街を、人々を、世界を救うために戦う。&BR()スーパーガール、スーパーボーイ、パワーガールなどのスピンオフがある。
>[[スーパーマン]]、[[レックス・ルーサー]]、スーパーガール、[[スーパーボーイ]]、[[スティール]]、[[エラディケイター]]、ブレイアニック、[[ダークサイド]]、[[ドゥームズデイ]]、
>[[ビザロ]]、[[パラサイト]]、[[ザ・サイボーグ]]、ミスター・Mxyzptlk、ゾッド将軍、[[モングル]]等。

-『[[バットマン]]』:ダークヒーロー・バットマンと犯罪都市ゴッサムシティの悪人達との物語。&br()人の心の闇や異常心理に焦点を当てるようになる。『ティーンタイタンズ』のロビンは彼のサイドキック(相棒)である。&br()代表作は『ダークナイトリターンズ』『キリングジョーク』。
>[[バットマン]]、[[ロビン]]、[[ジョーカー>ジョーカー(バットマン)]]、[[ハーレクイン]]、バットガール、バットウーマン、キャットウーマン、ナイトウィング、[[アズラエル]]、
>ペンギン、トゥーフェイス、ミスター・フリーズ、ポイズン・アイヴィー、リドラー、スケアクロウ、ラーズ・アル・グール、[[ベイン]]等。

-『ジャスティスリーグ』:メンバーの数が多く、入れ替わりが激しいヒーローチームその1。DCヒーローてんこ盛り。
>[[スーパーマン]]、[[バットマン]]、[[ワンダーウーマン]]のビッグ3の他、[[フラッシュ]]、[[グリーンランタン]]、マーシャン・マンハンター、
>[[プラスチックマン]]、[[アクアマン]]、ホークマン、ホークガール、[[グリーンアロー]]、[[クエスチョン]]、アトム、[[ザターナ]]、[[アイス]]、ブラック・キャナリー等。

-『ティーンタイタンズ』:有名ヒーローのサイドキックや同世代の若いヒーローで結成されたチーム。ジャスティスリーグ予備軍。
>[[ロビン]]、ワンダーガール、キッド・フラッシュ、スピーディー、アクアラッド、スーパーボーイ、[[スターファイアー]]、[[ビーストボーイ]]、[[サイボーグ]]、レイヴン等。

-『ウォッチメン』:もしも現実にヒーローが登場したら、という仮定のもとに描かれたダークな作品。&BR()世界唯一の超人を除いて、登場するヒーローやヴィランは全員が常人である。
>[[ロールシャッハ]]、ナイトオウルII世、オジマンディアス、二代目シルクスペクター、コメディアン、[[Dr.マンハッタン]]、[[SQUID>ヨコハマタイヤ]]、[[初代ナイトオウル]]等。


***マーベル・コミック(Marvel Comics)
#image(marvel.jpg,height=350,title=アヴェンジャーズ、アッセンブル!)
マーベル・コミックに著作権が帰属する一連の作品群。マーヴル、マーヴェルなどの表記のゆれがあるが、ここではマーベルに統一する。
2009年以降、マーベルは世界的に有名な「ウォルトディズニー」社の子会社になっている。
『[[スパイダーマン]]』『[[X-MEN>X-MEN Children of The Atom]]』『[[ハルク]]』『ブレイド』などの日本でも有名な作品から、
『[[ファンタスティック・フォー>Mr.ファンタスティック]]』』『[[キャプテンアメリカ]]』『[[アイアンマン]]』『[[ソー]]』『アベンジャーズ』
『[[ゴーストライダー]]』『[[デアデビル]]』『[[シルバーサーファー]]』『[[パニッシャー]]』など本国で人気の高い作品も備えている。

全体的に見て人間が突然変異でなってしまったヒーローが多く、[[インフレしたヒーロー>孫悟空]]は少ない。……あくまでも少ないだけだが。
作品全体がゆるやかなつながりを持っており、ある作品のキャラクターが別の作品に登場する([[クロスオーバー]])ことも多く、
また『[[インフィニティガントレット>サノス]]』や『[[オンスロート]]』などクロスオーバータイトルも多い。
近年ではアイアンマン、ハルクなどの映画化、そして『アベンジャーズ』の公開にあわせて、映画内部でのクロスオーバーも開始された。

パラレル世界ごとにきちんと設定をしているDCコミックスと異なり、企画ごとに多数のパラレルワールドを作っているのも特徴。
その中にはプロフェッサーXが死亡した事で[[アポカリプス]]によって支配された世界(エイジ・オブ・アポカリプス)。
[[オンスロート]]の登場の影響によって生まれたミュータントの存在しない世界(ヒーローズ・リボーン)。
[[マグニートー]]の娘であるスカーレット・ウィッチの能力により改変された、マグナス(マグニートーの本名)王家によって幸福に支配されている世界(ハウス・オブ・M)。
時代の流れによって古くなった設定を現代風に置き換えた世界(アルティメット)。

中には「人類が(ヒーローも含め)みんなミュータントになった世界(アースX)」や
「人類もヒーローも全員[[ゾンビ]]になった世界(特別ゲスト:[[こいつ>アッシュ・ウィリアムズ]])(マーベルゾンビーズ)」、
「人類が存在せず、[[類人猿>エイプマン]]が支配する世界。ヒーローやヴィランもみんな猿(マーベルエイプス)」などのキワモノも存在する。
しかも、その世界間で更にクロスオーバーが行われたりするのでややこしくも面白いがDCコミックスに比べるとその頻度は低い。
他にも『WHAT IF』という「あの時・あの場面で、こんなことになっていたら……?」という話もいくつか存在する。

そしてこの度、&bold(){企画した奴の脳みそがゾンビ}とさえ言われた&bold(){「マーベル・ゾンビーズ」の翻訳が発売された。}……されてしまった。

#image(zonbi.jpg,,height=400,titleちょっとギャラクタス喰ってくる)

-『X-MEN』:X因子の発現により先天的に超能力を授かった人々「ミュータント」。&br()プロフェッサーXは社会から差別・非難されているミュータントたちを匿い、また悪のミュータントやミュータント差別主義者と戦う「X-MEN」を組織する。&br()人気キャラの個人タイトル誌や『X-FACTOR』『NEW MUTANTS』等シリーズは厖大で、設定整理の原因になった程。
>[[サイクロップス]]、[[ウルヴァリン]]、[[ジーン・グレイ]]、[[ストーム]]、[[アイスマン]]、[[ビースト]]、エンジェル、[[マグニートー]]、
>[[ローグ]]、[[ガンビット]]、[[コロッサス]]、[[サイロック]]、[[ケーブル]]、[[ジュビリー]]、[[ジャガーノート]]、[[セイバートゥース]]、[[センチネル]]、[[オメガレッド]]、
>[[サノス]]、[[シルバーサムライ]]、[[スパイラル]]、[[マロウ]]、[[アポカリプス]]、[[サンファイア]]、[[ビショップ]]、[[デッドプール]]、[[グラディエーター]]、
>[[バンシー]]、[[ホワイトクイーン]]、[[ストロングガイ]]、[[ナイトクロウラー]]、[[ダズラー]]、[[クイックシルバー]]等。

-『[[スパイダーマン]]』:等身大の悩みを持つ内気な主人公像が当時斬新だった。同年代の少年や若いオタク層に共感されヒット。&br()スパイディのユーモア溢れる語り口も人気。[[パニッシャー]]や吸血鬼モービウス、クローク&ダガーも本作が初出。
>[[スパイダーマン]]、[[ベノム]]、[[Dr.オクトパス]]、[[グリーンゴブリン]]、[[ホブゴブリン]]、[[サンドマン]]、[[ヴァルチャー]]、
>[[エレクトロ]]、[[キングピン]]、[[カーネイジ]]、[[ライノ]]、ミステリオ、リザード、スコーピオン、クレイヴン・ザ・ハンター等。

-『ファンタスティック・フォー』:史上初のオリジナルヒーローチームであり、人々に正体を明かしている珍しいヒーロー4人組。&br()ヒーローに俗っぽい人間性を付加した最初の作品といわれている。[[Dr.ドゥーム]]の宿敵。[[シルバーサーファー]]の初出でもある。
>[[Mr.ファンタスティック]]、[[インヴィジブル・ウーマン]]、[[ザ・シング]]、[[ヒューマン・トーチ]]、[[ギャラクタス]]、[[クリスタル]]、[[スーパースクラル]]。

-『アベンジャーズ』:メンバーの数が多く、入れ替わりが激しいヒーローチームその2。MARVELヒーローてんこ盛り。
>[[キャプテンアメリカ]]、[[アイアンマン]]、[[ソー]]のビッグ3の他、
>[[ネイモア・ザ・サブマリナー>ネイモア]]、アントマン、ワスプ、[[ヴィジョン]]、ホークアイ、スカーレットウィッチ、ブラックナイト、[[ワンダーマン]]、[[ミズ・マーベル]]等。

****アマルガムコミックス(Amalgam Comics)
#ref(AMALGAM.jpg,,title=なんだこのカオス)
戦前より活動を続ける老舗出版社が各ヒーローを個別シリーズ化した――という設定のクロスオーバー企画。
マーベルとDCがクロスオーバーした結果、二つの世界(とキャラクター)が融合しており、
何処かで見たことあるようなないようなヒーローたちが多数登場する、架空のコミックシリーズとなっている。
例えば「ダーククロウ」というヒーローは、家族が強盗に殺されてカナダの孤児院で育ち、カナダ空軍に入隊。
そこでウェポンXの実験体となり、大富豪の御曹司として故郷に帰ってきた、[[ウルヴァリン]]+[[バットマン]]。
「スーパーソルジャー」は落着したロケットから発見された異星人の赤ん坊の死体から開発された、超人血清。
それを投与されたことで誕生し、ナチスドイツと戦った愛国ヒーローという、[[スーパーマン]]+[[キャプテンアメリカ]]。
……などなど、&del(){トチ狂った}面白いヒーローが続々登場しており、なかなか面白い企画である。
>[[スーパーソルジャー]]、ダーククロウ、スピードデーモン、アイアンランタン等。

***その他のアメコミ
上記2社以外で日本で知名度のあるものを挙げる。

****ダークホースコミック(Dark Horse Comics)
#ref(dhc.jpg,,left,,height=350,title=エイリアン参上! プレデターもいるでよ!)
#image(BAKP7001.jpg,,height=350,title=正真正銘のゴジラ。ハリウッド版? 何それ?)
#clear
アメコミ界ではマーベル、DCに次ぐ第3勢力で、オリジナル物や映画やドラマのコミカライズ作品などを手広く扱う。
他の出版社と比べて、エログロバイオレンスと、やや大人向けな作品が多いのも特徴。
オリジナルでは『ヘルボーイ』『シン・シティ』『300』『マスク』など、映画化された作品も多い一方でコミカライズも手がけており、
『[[スターウォーズ>ダース・ベイダー]]』『聖少女バフィー』『[[エイリアン]][[V>リン・クロサワ]][[S>ダッチ・シェーファー]][[プレデター>プレデター・ウォリアー]]』などを出版している。
また、日本漫画の翻訳も行っているが、『[[AKIRA>島鉄雄]]』『[[ベルセルク>ガッツ]]』『[[新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画>エヴァンゲリオン初号機]] 』『[[ヘルシング>アーカード]]』など
やたらに『濃い』作品や『MANGA』オタク向けな作品が多く、さらには[[ゴジラ]]を主役に据えたオリジナルのコミックも刊行している。
勿論[[あれ>USAゴジラ]]とは違うので日本のファンも安心。
#region(ゴジラのアメコミに関する補足)
実はMARVELの方でもコミック化されており、そちらではなんとアベンジャーズと戦うエピソードがある。
詳しいことはゴジラのページにまとめられているのでそちらを参照。
//新作に関しては音沙汰がないようなので削除
#endregion

****イメージ・コミック(Image Comics)
#image(Spawn.jpg,height=350,title=イメージの看板ダークヒーロー、地獄の使者『スポーン』)
トッド・マクファーレンとジム・リーが興した、アーティスト主導の出版社。
映画、アニメ、フィギュアが話題になった[[スポーン]]のおかげもあって、日本ではダークホースより有名。
前述の「著作権が作者ではなく出版社に帰属する」などの点に疑問を感じた作家達が手を組んで独立したまでは良いが、
マクファーレンの方針に納得出来なかったり、お互い仲が悪かったり、ギャラの支払いで揉めたりして、皆バラバラになった。
代表作は『[[スポーン]]』『ワイルドキャッツ』『GEN13』。日本でアニメ化された『ウィッチブレイド』はトップカウというレーベルから。
余談だがイメージコミックも一つの世界観を構築しており、中世時代に当時の[[スポーン]]とウィッチブレイド所持者が共闘したり、
スポーンで登場した少女が成長した後、未来世界でワイルドキャッツの一員になったりしている。
また、『[[沙耶の唄>沙耶]]』のアメコミ化も担当している。


****T.M.N.T ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ(Teenage Mutant Ninja Turtles)
#image(ninja_turtles.jpg,height=250,title=青=レオナルド、橙=ミケランジェロ、赤=ラファエロ、紫=ドナテロ お目目パッチリ)
ミラージュ・スタジオ社が出版したアメコミで、同社の人気コミック。
ニューヨークの下水道に住む10代のミュータントの亀の忍者4人組が犯罪者やエイリアンと戦うというもの。ひねりも何も無いストレートなタイトルである。
主人公は[[レオナルド]]、[[ラファエロ]]、[[ミケランジェロ]]、[[ドナテロ]]の4亀で、ネズミのミュータントとなった日本人忍者スプリンター師匠から忍術とゼンの精神を学んでいる。
4人組の名前はルネサンス期の芸術家の名前から来ているが、&b(){思い出そうとしてもドナテロだけ出て来ない}という人も多いのではないだろうか?
なお、初期は全員同じバンダナを付けて居たため、見た目に大変優しくなかった。
なお宿敵にあたるフット団の幹部はサワキちゃんこと[[シュレッダー>サイコシュレッダー]]である。
ゲーム化ではアクションゲームのイメージ(T.M.N.Tシリーズ。ファミコンで出た初代のタイトルは何故か『激亀忍者伝』)が強いが、
スーパーファミコンやメガドライブで『[[T.M.N.T.ミュータントウォーリアーズ]]』、『[[T.M.N.T.トーナメントファイターズ>T.M.N.T.ミュータントウォーリアーズ#T.M.N.T.トーナメントファイターズ]]』といった格闘ゲームも出ている。


他にも『[[トランスフォーマー>コンボイ]]』や『[[死霊のはらわた>アッシュ・ウィリアムズ]]』…
最近だと『[[HALO>マスターチーフ]]』や、スティーブン・キングの『ダークタワー』など、様々な作品がアメコミ化していたりもする。
それこそ上げていくと切りがなく、自主規制以前のゴールデン・エイジには劣るとはいえ、再びかつての繁栄を取り戻しつつあるようだ。
余談だが[[正統派作品別トーナメント]]に使用されている[[さくら>春日野さくら]]と[[かりん>神月かりん]]の絵は、CAPCOMと良好な関係を築いているUDON Entertainmentの作品のものである。

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**アメリカンコミックの映像化
以前から[[スーパーマン]]、[[バットマン]]、[[ニンジャタートルズ>T.M.N.T.ミュータントウォーリアーズ]]などの作品が映画化されていたのだが、
サム・ライミ監督による『[[スパイダーマン]]』が大ヒットした事から、次々にアメコミ映画が作られるようになった。
『[[エックス>サイクロップス]][[メン>ウルヴァリン]]』『[[ハルク]]』『[[ゴーストライダー]]』『[[デアデビル]]』『[[パニッシャー]]』『[[ファンタスティック・フォー>Mr.ファンタスティック]]』など、粗製乱造と言われても仕方ないほど。
実際、玉石混淆だったのは事実であり、出来の良い作品もあれば悪い作品も混ざっているのだが、それでもこの盛況っぷりは喜ばしい。
長年に渡って映画化不可能と言われていた『[[ウォッチメン>ロールシャッハ]]』の映画が製作・公開されたのは、この時流によるものであるし、
『[[アイアンマン]]』『[[インクレディブル・ハルク>ハルク]]』に端を発する、マーベル・ユニバースの映画界におけるクロスオーバーも期待が高まっていて、
この後にも『[[キャプテンアメリカ]]』『[[ソー]]』や『アヴェンジャーズ』の映画化が控えている。
他にも『[[グリーンランタン]]』『ジャスティスリーグ』『[[ザ・フラッシュ>フラッシュ]]』『[[ワンダーウーマン]]』等が続き、今後もアメコミ映画から目を離せない。

またアニメも多数製作されており、特に90年代に製作された[[バットマン]]と、近年放送されたジャスティスリーグの評価は高い。
他にも日本アニメの影響を意図的に織り込んだ『[[ティーン>ロビン]][[タイタ>スターファイアー]][[ンズ>サイボーグ]]』が人気を博している。
|&nicovideo(sm2312746){280,190}|&nicovideo(sm6975643){280,190}|
|&nicovideo(sm719305){280,190}|&nicovideo(sm1347175){280,190}|

#co(){この段落が初めて出来たときからずっと思っているんだが、「アメコミ」というページには合わないし要らない気が。独自研究っぽい気もする。
さらに以前スレで、書かれている事に対して指摘・疑問があった(GODの意味や、DCでのヤハウェの立場云々)のでコメントアウトにします。
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アメコミに見受けられる日本との宗教観の相違
日本では、たとえば格闘ゲームにおいて[[これ>ヴァンパイア]]や[[これ>アルカナハート]]のように、また、他のアニメ・マンガを見ても
&b(){魔界や悪魔、魔物がいるのに神や天使、聖なる存在(人間外としての)がいない}という世界観の作品が結構多く見受けられるが
アメコミの場合は、魔界や悪魔、魔物が絡めばそれを浄化する聖なる存在としての神、もしくは単なる抑止力としての神、…言うなれば
&b(){神と悪魔がふたつ一組で存在している}といった世界の作品が多く(『ブレイド』のような例外もあるが)、
&b(){どうやら「神」という}&b(){存在に対する、考え方や意識}(特に&b(){信仰心}という意味合いで)&b(){が大幅に異なっているようである}。
(一時期新聞で話題になったのでご記憶の方もいるだろうが、&b(){そもそもGOD≠神であり、世紀の大誤訳}という説もある)

具体的には、かつて『[[スポーン]]』において、磔にされた[[キリスト>ジーザス]]を匂わせる描写があり、それに対し規制がかけられたといった事があり
宗教(前述の「神」に関して)をネタにする際、日本に比べ遥かに厳しい制約が課せられている(逆に日本が緩いだけとも取れるが)。

『[[CVS2>CAPCOM VS. SNK]]』の[[ゴッドルガール]]がアルティメットルガールに、『機動武闘伝Gガンダム』の[[ゴッドガンダム]]がバーニングガンダムに改名させられた等の例もある。
『[[遊戯王>武藤遊戯]]』のカードゲームでも、英語版を出す際には「天使族」を[[Fairy>大妖精]]と訳し、[[God>神(Bible Fight)]]という訳語を避けるなど、宗教的な事情を考慮して翻訳がなされている。

こういった所においても、前述の「特徴」部分と合わせて考えてみると、国民性や価値観の相違が見て取れると言える。

余談だが、向こうは「[[日本神道の>八坂神奈子]][[八百万の神々>洩矢諏訪子]]」を「&b(){Japanese monsters.}」と訳したりする。
他国の神とは言え神を化け物扱いするのもどうか…と思えるかもしれないが、
&u(){日本の「神様」観の場合、必ずしも絶対正義かつ神聖唯一のものでもなく}、また、前述のように魔界(もしくはそれに相当する悪しきもの)に対する抑止・加護の責務を必ずしも果たしているとも言い難いので、その解釈も「言い得て妙」と言えるのかもしれない。
//天津甕星は、ソーやロキやゼウスらと同じくGodと言われているが。
}
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**格闘ゲームにおけるアメコミ
日本では、CAPCOMがマーベルコミックとタイアップしており、マーベルのキャラクターが登場するゲームも作られている。
格闘ゲームでは、X-MENが戦う『[[X-MEN children of the atom]]』、マーベル・コミックのヒーロー勢揃いの『MARVEL SUPER HEROES』、
後のVSシリーズの先駆けとなった『X-MEN VS. STREET FIGHTER』『MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER』、
『[[MARVEL VS. CAPCOM]]』シリーズ2本の計6本がリリースされている。

ただし以上は『[[X-MEN children of the atom]]』の延長線上の作品群なので、当然MARVELを冠している作品でも登場するキャラクターのほとんどが「X-MEN」のメンバーであり、
それ以外では[[ハルク]]や[[アイアンマン]]などの有名ヒーローと、ややマニアックなヴィランの登場に留まる。
老舗かつ人気シリーズ『ファンタスティック・フォー』のメンバーが一人も登場していないことからアメコミファンに批判されたりもした。
また市民権すら得ているキャラクター達を抱えている事もあり、キャラクター達の扱いには特に事細かく指摘や注意が入ることでも有名である。
VS. CAPCOMシリーズでも、全体的に[[マーベルキャラクターの能力が桁外れに強くて万能過ぎる>各ゲームのキャラの強さ/CAPCOM2]]のも、
マーベルサイドからの「ヒーローたる力を示すこと」を大前提としたキャラクター制作を注文された結果でもある。

他にも、マーベルコミックは[[データイースト>ファイターズヒストリー]]と契約を結んでいた時期があり、
アクションゲームのほか対戦格闘ゲーム『AVENGERS IN GALACTIC STORM』がリリースされている。
またコナミとも契約を結び、横スクロールベルトアクションの『X-MEN』をリリースしている。
実はキャラ造形に関してはこのコナミのアクションゲーム版が一番原作に忠実でもある。
キャラクターの扱いには様々な注文や問題を持つが、割とゲームとのタイアップに関してはマーベルは積極的と言えるだろう。
最近でも3Dで対戦格闘ゲームなどが作られている。

DCコミックは[[モータルコンバット]]とのコラボレーションゲームこそあるものの、MARVELのように特定のゲーム会社と組んでおらず、
単独での対戦格闘ゲームが95年にアクレイムがメガドライブで出した「ジャスティスリーグ」くらいで、日本のゲーム市場における知名度はゼロに等しい。
「バットマン」シリーズにおける[[サン>ギャラクシーファイト]][[ソフト>わくわく7]]開発のゲームで、かろうじてのゲームイメージはあるが、
実際にはDCコミックとの契約ではなく映画版権からのゲーム化なので、DCコミックのゲームコラボというのは見る事が出来ない。
ただ、まあ、以前はアメリカのゲーム会社にはある程度の版権提供はしていた様だが、軒並み「[[クソゲー>ウルトラマグナス]]」のレッテルを貼られてしまっている。
その主な原因は虹のマークの&b(){LJN}というゲーム会社で、多数のアメコミのゲーム化を担当しながら、糞ゲーしか創らなかったのだ。
まあ、日本のゲーム会社もアレなソフトを作った事もあるが、中には良作と呼ばれるものもあるので、そこら辺はLJNよりかは頑張ってると思う。

その他アメコミゲーに興味のある人は、ニコニコ動画の「[[AVGN>Angry Video Game Nerd]]」参照のこと。
ひどいスーパーマンやバットマンやシルバーサーファーや亀X-MENやスパイディとかに出会える。

|&nicovideo(sm4842910){280,190}&br()&b(){「クソから生まれたクソだ! この星のものじゃない!!」}|&nicovideo(sm4405828){280,190}&br()&b(){「バットマン・フォーエバーは昔もクソで、永遠に(フォーエバー)クソだ!!」}|
|&nicovideo(sm4602219){280,190}&br()&b(){OTL 「よく見ろ! これが俺の気持ちだ!!」}|&nicovideo(sm5017744){280,190}&br()&b(){「『カワバンガ』だ?カワファッキン犬のクソが!!」}|

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**MUGENにおけるアメコミ
このような事情から、原作のゲームに登場したキャラクターはもちろん、多くのキャラクターが主に海外のファンによって、MUGENの格闘ゲームキャラとして製作された。
特に有名なのは「MARVEL vs. DCチーム」のマブカプ仕様のヒーロー、ヴィラン達だろう。
中には、[[サンドマン]]や[[ロールシャッハ]]のように非常に手間がかかっており、通常のゲームキャラと比較しても遜色がないようなものまで存在している。
「人気があるのに何故そのキャラクターがいない?」という疑問と「ないのなら作ればいい」というMUGENのシステムが、
メジャー・マイナー問わず様々なアメコミキャラクターの参戦を実現している事は、
海外のファンも夢の対決、[[クロスオーバー]]を現実のものとしたい熱意の表れなのであろう。

ニコニコ動画においては、[[ハルク]]や[[アイスマン]]などのMVCキャラクターは前からよく見られたものの、
その他のキャラクターは全くと言っていいほど登場しない、という時期が長く続いていたのだが、
「[[アメコミ・海外キャラと大規模タッグGP]]」をはじめ、アメコミキャラが登場する大会やストーリーも徐々に増えてきている。
最近では[[某大会>ちとヘンテコなネタとかで男女タッグトーナメント]]での活躍に映画公開や原作復刊の後押し、[[AI]]開発などの影響も加わって、[[ロールシャッハ]]が人気を得ているようである。
また続々とヒーロー、ヒロイン、ヴィランたちが開発されている為、今後もアメコミヒーロー達の活躍に期待が持てそうだ。
ニコ二コではまだ見かけることのないキャラクターたちもyoutube等で活躍していたりするので、興味のある方は探してみると良いだろう。

**アメコミ布教動画
|&nicovideo(sm5840797){280,190}|&nicovideo(sm5293766){280,190}|
|&nicovideo(sm5366643){280,190}|&nicovideo(sm6714211){280,190}|

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&aname(*1,option=nolink){&color(red){*1}}
ちなみにマーベルユニバースは「Earth-616」。DCユニバースから見たら、マーベルユニバースは
「スーパーマンやバットマンたちが存在せず、代わりにキャプテンアメリカやスパイダーマンが存在するパラレルワールド」という扱い。
このように、様々な作品世界や一話限りのIFものの舞台すら「Earth-○○」と番号を振ることで整理されており、
たとえばマーベルユニバースのパラレルワールドであるエイジ・オブ・アポカリプスの世界は「Earth-295」、
そして''マーベルvs.カプコンの世界は「Earth-96169」''になっている。
……そう、''リュウや春麗がいるマーベルユニバース''が(Earth-616内部ではないとはいえ)公式に存在するのである。
&font(b,i,16){このアメコミ世界の設定からすれば、MUGENのストーリー動画を含めた&br;色々な物語の各世界もそれぞれ「Earth-*****」になってしまうのかもしれない。}

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