アメコミ


「アメリカン・コミック」の略称。特にヒーロー・コミックを指す。
主にアメリカで発売されているコミックブックで、原型が出来たのは1930年頃と古い。
それ以前にもパルプ小説などがあったが、スーパーマンによってスーパーヒーローが誕生。
以来発展を続け、ジャズやハリウッド映画同様、現在では立派な文化の一つとして見なされている。
アメコミの中でも特に長編かつ、内容の濃いものをグラフィックノベルと呼ぶ事もある。
ここでは主にヒーローコミックを扱う。



特徴

詳しい歴史については、Wikipediaに詳しい説明があるためここでは割愛する。

ストーリー上の特徴としては殆どがヒーローヴィラン(悪党)をやっつける」というパターンである事が挙げられる。
謎めいたヒロインの秘密を探求したり隠された歴史の謎を解き明かしたりといったものは少ない。
これは1960年代に制定されたコミックス倫理規定によりコミック内容に多数の規制が課せられ、
子供っぽい「ヒーローもの」以外が事実上販売できなくなった事による。
それ以前は西部劇ホラーミステリハードボイルド海賊物SF、少女向けの恋愛物など、
現在の日本マンガに匹敵する多ジャンルのメディア媒体として機能していた。

規制開始当初はヒーローもヴィランもテンプレートなものが多く、正に「子供向け」だった(と言うかそれしか描けなかった)が、
ベトナム戦争や読者層の成熟と共に、人種差別やマイノリティ、犯罪抑止論などの社会問題も積極的に盛り込まれ始め、
最終的にはアメコミ史上の最高傑作と名高い『ウォッチメン』『ダークナイトリターンズ』によってリアルな方向性が決定付けられた。
これらはアメコミヒーローのいる世界を徹底的にリアルに描く事で「大人にも通用する文学作品」という分野の開拓に成功したのだが、
同時に「バイオレンスな作品にすればヒットするのか!」という誤解を招く事になり、無意味に過激な作品が大量に出回っていた時期も存在する。
それに伴って1980年代後半から1990年代前半にかけては、やはり無意味にヒーローを痛めつけ、殺したり代替わりさせたりと言った流行もあった。
その後は各作品ごとの設定を整理したり、リセットしたりする事で再統合されているが、こういった事情に関しての詳細は後述にて。

基本的にヒーローやヴィランの多くは一般人よりも強く、特殊な能力を持っているが、
作品が極めて多く、連載年月が長いせいもあってか能力が非常に多彩であり、トップとボトムの差も激しい。
例えば、弱い方だと、
というようなもので、正直に言って鍛えた人間と同じレベルである。
逆に強い方だと、
  • 「北欧神話の雷神トールです」ソー
  • 「あらゆる原子を操作・分解・再構築できるし何やっても死にません」Dr.マンハッタン
  • 「主食は惑星です、地球壊して食うけどいいよね?」ギャラクタス
というレベルまで行く。時間移動や次元移動がデフォルトになっているキャラクターも多い。
「その国の漫画」の単位で括って考える分には日本も特に変わらないのだが、
このレベル差のある連中が同一世界観どころか同作品中で戦っているのがデフォという点が日本のそれと違う点であろう。

このように能力の上下幅は酷いが、能力的に低い奴が高い奴に勝ってしまう展開も無いわけではない
その典型的な例がバットマンパニッシャーだろう。
まずは相手の弱点をきちんと把握し、そこに焦点をあわせた装備と作戦を整える事で、
彼らは常人であるにも拘らず、スーパーマンを始めとする他の超人系のヒーローと互角以上に渡り合ってしまう。

また、著作権が作者ではなく出版社に帰属する上、連載期間が非常に長いため、
複数の作者が同じ作品を書いたり、別の作者が後を継いだりする事が普通にある。
それにより、アメコミのヒーローには「代替わり」無かった事が比較的よく見られる。
グリーンランタンフラッシュがよく代替わりした例である。

無かった事に関しては……。
スパイダーマンなんかは、メイおばさんが「あなたの正体を知っていたのよ」と言い残して亡くなる感動ストーリーの後、
実はメイおばさんは生きていた!と死んだのは偽者だった事にされ、一気にダイナシになってしまったり、
実はスパイディはクローンと入れ替わっててクローンと戦ったけど実はクローンが本物で別のヒーローになったんだけど実はクローンで……
何を言っているんだかわからないと思うが、ライターにも読者にも良くわからない展開(『クローン・サーガ』)にされてしまったり、
歴史が長い人気キャラである為か、こういったアメコミ著作権の悪い部分を、一身に引き受けてしまっていたりする。

他にもスーパーマンが前述のヒーローを痛めつけるブームの際に殺されてしまったり、
バットマン読者投票でジョーカーロビンを殺されたり、脊髄を折られて一時期引退していたりする。
現在はバットマン、スーパーマンともに復活しているが、ファンの間でも賛否両論分かれる展開であった事は間違いない。

そのかわり、出版社が保有しているヒーロー同士のクロスオーバーが頻繁に見られたり、
また多種多様な絵柄、ストーリーを楽しむ事ができたりと、一概に悪い面だけではない。


他に、日本の漫画との大きな違いとして、以下が挙げられる。

  • 執筆者が完全分業制
    (ストーリーの原案・原作担当であるライター、線画担当のペンシラー、ペンいれ担当のインカーなど)
  • 複数タイトルが収録される日本の漫画雑誌とは違い、1タイトルごとに1冊の小冊子(リーフレット)で月刊ないし週刊発行される。
  • 単行本はTPB(トレードペーパーバック)で発行される。映画のパンフレットのような造り、といえばわかりやすいか。
  • 復刊タイトルや総集編などはハードカバーになる事もある。
  • 基本的にフルカラー。

そもそもコミックという名前が「滑稽」という意味の言葉である事などからも窺えるが、
本国でも基本的にはコミックは大人の読むようなものではないとして低く見られがちである。
が、中には高く評価され文学賞を受けている作品も多数ある。
こちらは彼らにとっての“コミック”の範疇から外れるので、呼び名が“グラフィックノベル”に変わる事もあるが。
印刷報道、文学、作曲に対して与えられる米国で最も権威ある賞であるピューリッツァー賞を受賞した『マウス』、
最高のSF作品に贈られるヒューゴー賞を漫画作品で唯一受賞した『ウォッチメン』、
世界幻想文学大賞を受賞した『サンドマン』が顕著な例だろう(MARVELではない)。

また当然ながら日本のマンガ、特撮のヒーロー作品も多大な影響を受けている。
有名な例としては『仮面ライダー』の最初の対戦相手が蜘蛛男蝙蝠男だったのは、
両方とも気味悪がられている生き物で怪人の素材としてもってこいという理由も当然あったにせよ、
偉大な先達にして著名な2人のヒーローを超えようという、製作者達の意志の表れと見る事もできるだろう。
また一時期、東映とマーベルコミックスは相互作品の使用契約を結んでおり、東映版が製作されたヒーローもいる。

また手塚治虫は少年時代、海外の漫画作品に強い衝撃を受けた事を語っているし、
鳥山明荒木飛呂彦の作品は、擬音や演出などにアメコミテイストが顕著である。
他にも『るろうに剣心』の作者・和月伸宏は大のアメコミ好きで有名で、
同作にはガンビットベノムアポカリプスオメガレッドのソックリさんが登場していた。
また原哲夫車田正美はフランク・フラゼッタ(コミックアーティスト、イラストレーター等)の影響を受けたという。

ちなみに1970年代には池上遼一氏による『スパイダーマン』が発表されていた事は有名なのだが、
1990年代前半には日本でもアメコミブームが起きていた為、スポーンやX-MENの翻訳の他、
ミュータントタートルズなどは日本独自の漫画が製作、販売されていたりもする。
長らく絶版となっていた『ウォッチメン』の再販が(翻訳アメコミにしては)ヒットした事を受けて、
同じく入手困難となっていた翻訳アメコミの傑作や、翻訳が待ち望まれていた作品などが次々にリリースされている。
一時期に比べてだいぶアメコミに触れやすくなっているのは、日本のファンにとって喜ばしい時代である事の証左といえよう。

アメコミにおけるヒーロー像

誤解されがちだが、アメコミにおけるヒーローとは「超人的な能力の保有者」の事ではない。
確かに誰も彼もが派手なコスチュームを着込み、凄い超能力を所持して戦っているように見られがちではあるのだが、
決して能天気に「HAHAHA」と笑いながら悪党をぶっ飛ばすだけがアメコミヒーローではないし、
バットマンやグリーンアロー、パニッシャーやロールシャッハなど、本当に常人並みの力しか持っていないヒーローも数多くいる。
性格も千差万別で、誰もが認める高潔なヒーローから、狂人にしか思えないようなヒーローも存在する。
では、一体ヒーローとは何なのか。

それは「正義とは何かについて考えながら、力の有無に拠らず、正義の為に戦う事を躊躇わない者」であると言えるだろう。

――つまりは、人智を超えた力など無くても「世界をより良くするため」身体ひとつで大災害や凶悪犯罪に挑む消防士や警察官
あるいは不正を暴こうとするジャーナリストや、発展途上国で活動する医師等の人々も、
コミックで活躍している者達と同じく「ヒーロー」なのである。
実際に、9.11で自らの身を省みず崩壊するビルに突入し消火・救助活動を行った消防士や救急士、
それにハイジャックされた旅客機を都市部に落とさせないためにテロリストに抵抗した乗客を描いたアメコミも存在している。

そして日本の漫画と大きく違う点として、アメコミの世界観はごく一部の例外を除いた全てが「現実の世界」を舞台にしている
その為、幾らヒーローが大量にいようとベトナム戦争には敗北したし、9.11も阻止する事はできなかった。
つまり現実に対して、アメコミヒーロー達は無力という事が判明しているのだ。
だからこそ、彼らは9.11に対して己の命を顧みずに戦った「ヒーロー達」に対して敬意を払うし、
今もなおライター、編集者、そしてヒーロー達は一丸となってコミックの中でも戦い続けているのである。
たとえこの世に神はいなくとも、ヒーロー達は何処かにいる──そんな風に子供達に思ってもらえるように。


分類

アメコミの出版社は日本の漫画出版社と同じく複数存在する。まずはDCとマーベルの2大勢力から紹介しよう。
スーパーマン、バットマン、スパイダーマン、X-MENなど、有名なヒーロー達は大概がこの二社に所属している。
そのせいかどうか、アメコミを知らない人には「みんな同じ世界で活躍している」といった誤解を持っている人も少なくない。

これら2社は互いにライバル関係であり、基本的には没交渉だが、決して交流がない訳ではなく、
『Marvel vs. DC』や『パニッシャーVS.バットマン』のような、双方のキャラクターが競演する夢のような企画も存在する。
しばしば2ちゃんねるの「最強スレ」で話題になる「ブラザーズ」はこういったクロスオーバー企画の出身。
その延長として、双方の世界(というかキャラクター)が融合した「アマルガムコミックス」という夢のような企画もあったり。

DCコミック(DC Comics)

DCコミックに著作権が帰属する一連の作品群。
アメコミ初のスーパーヒーローである『スーパーマン』を筆頭に、『バットマン』『ワンダーウーマン』『フラッシュ』『グリーンランタン
ティーンタイタンズ』『シャザム!』『アクアマン』『ホークマン』『スワンプシング』など、人気シリーズを多く抱えている。
スーパーマンのように完全に宇宙人のヒーローもいるため強いヒーローはとことん強いが、バットマンのような生身ヒーローもいる為、アップダウンは激しい。
また、作品同士はマーベルコミックほどキャラクターの流動は行われていないが、全てのキャラクターが集結するクロスオーバーシリーズ
『ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ(JLA)』(アニメではジャスティスリーグ)や『ジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリカ(JSA)』がある。
その他に神話的要素を盛り込んだ『サンドマン』などがある。
また、世界観を共有しない独立した作品として「オリジナルのヒーローが複数存在する都市を舞台にした」クロスオーバー『アストロシティ』や、
現実においてヒーローという存在を突き詰めた傑作『ウォッチメン』などがある。

話が進むに従って、ヒーローが戦後に登場したメインの世界に加え、
ヒーローが戦前から活躍している世界、ヒーローとヴィランの善悪が逆転している世界、
DCコミックス社が他社から権利を買ったキャラが存在する世界など、さまざまなパラレルワールドが作り出され世界間でのクロスオーバーも行われてきたが、
その結果設定が複雑になりすぎたため80年代に「クライシス」というイベントで数多くの作品で大幅な設定刷新が行われ、
設定レベルで「多数のパラレルワールドが一つになった」ため、単発の企画物やら外伝作品やらなどを除けば、
「基本的に」パラレルワールドなどは存在しなくなった。
そういった企画物としては「スーパーマンがソ連に落着していたら」「バットマンが19世紀に誕生していたら」などが存在する。
その中にはスーパーマンの復活を描いた『キングダム・カム』、同じく引退していたバットマンの復活を描いた傑作『ダークナイト・リターンズ』
『ダークナイトリターンズ・ストライクスアゲイン』なども存在する。
しかし2000年代に起きたイベント『インフィニット・クライシス』によって52の世界が誕生し、多次元世界観が復活した。
この世界はそれぞれ「Earth-1」「Earth-2」と番号が付けられている。*1
さらに2011年のイベント『フラッシュポイント』の最終話にて新たな展開が始まった。
これまでのクライシスのような設定の整理や変更にとどまらず、これまでのDCユニバースがリセットされ、
ヒーローが登場してから5年後という世界を主な舞台とした再スタートしたシリーズ、「NEW52」である。
これは作中的にもメタ的にも長期展開により広大化しすぎた設定や複雑化しているキャラ同士の関係性を取っ払い、
新規読者にもとっつきやすいものとする事が目的であり、コスチュームやキャラクターなどもやや現代寄りになっている。
一方で「5年後」が表す通り各作品におけるオリジン(ヒーロー・ヴィランとなったきっかけ)や一部の重大事件も既に起きた過去の事件という事になっている。
その後5年間のストーリー進行を経て2016年2月、再構成された世界観とフラッシュポイント以前の世界観、
そして全く違う世界観がNEW52を中心に融合した再リランチ『DCリバース』が開始した。

  • スーパーマン』:弾丸よりも速く、機関車よりも強く、高いビルディングもひとっ飛びの鋼鉄の男が、街を、人々を、世界を救うために戦う。
    スーパーガール、スーパーボーイ、パワーガールなどのスピンオフがある。

  • バットマン』:ダークヒーロー・バットマンと犯罪都市ゴッサムシティの悪人達との物語。
    人の心の闇や異常心理に焦点を当てるようになる。『ティーンタイタンズ』のロビンは彼のサイドキック(相棒)である。
    代表作は『ダークナイトリターンズ』『キリングジョーク』。

  • 『ジャスティスリーグ』:メンバーの数が多く、入れ替わりが激しいヒーローチームその1。DCヒーローてんこ盛り。

  • 『ティーンタイタンズ』:有名ヒーローのサイドキックや同世代の若いヒーローで結成されたチーム。ジャスティスリーグ予備軍。

  • 『ウォッチメン』:もしも現実にヒーローが登場したら、という仮定のもとに描かれたダークな作品。
    世界唯一の超人を除いて、登場するヒーローやヴィランは全員が常人である。
ロールシャッハ、ナイトオウルII世、オジマンディアス、二代目シルクスペクター、コメディアン、Dr.マンハッタン初代ナイトオウル等。


マーベル・コミック(Marvel Comics)

マーベル・コミックに著作権が帰属する一連の作品群。マーヴル、マーヴェルなどの表記のゆれがあるが、ここではマーベルに統一する。
2009年以降、マーベルは世界的に有名な「ウォルトディズニー」社の子会社になっている。
スパイダーマン』『X-MEN』『ハルク』『ブレイド』などの日本でも有名な作品から、
ファンタスティック・フォー』『キャプテンアメリカ』『アイアンマン』『ソー』『アベンジャーズ』
ゴーストライダー』『デアデビル』『シルバーサーファー』『パニッシャー』など本国で人気の高い作品も備えている。

全体的に見て人間が突然変異でなってしまったヒーローが多く、インフレしたヒーローは少ない。……あくまでも少ないだけだが。
作品全体がゆるやかなつながりを持っており、ある作品のキャラクターが別の作品に登場する(クロスオーバー)事も多く、
また『インフィニティガントレット』や『オンスロート』などクロスオーバータイトルも多い。
映画でもアイアンマン、ハルクなどを経て、『アベンジャーズ』の公開に合わせて、映画内部でのクロスオーバーも開始された。

パラレル世界ごとにきちんと設定をしているDCコミックスと異なり、企画ごとに多数のパラレルワールドを作っているのも特徴。
その中にはプロフェッサーXが死亡した事でアポカリプスによって支配された世界(エイジ・オブ・アポカリプス)。
オンスロートの登場の影響によって生まれたミュータントの存在しない世界(ヒーローズ・リボーン)。
マグニートーの娘であるスカーレットウィッチの能力により改変された、
マグナス(マグニートーの本名)王家によって幸福に支配されている世界(ハウス・オブ・M)。
時代の流れによって古くなった設定を現代風に置き換えた世界(アルティメット)。

中には「人類が(ヒーローも含め)みんなミュータントになった世界(アースX)」や
「人類もヒーローも全員ゾンビになった世界(特別ゲスト:こいつ)(マーベルゾンビーズ)」、
「人類が存在せず、類人猿が支配する世界。ヒーローやヴィランもみんな猿(マーベルエイプス)」などのキワモノも存在する。
しかも、その世界間で更にクロスオーバーが行われたりするのでややこしくも面白いがDCコミックスに比べるとその頻度は低い。
他にも『WHAT IF』という「あの時・あの場面で、こんな事になっていたら……?」という話もいくつか存在する。

そして2012年には、企画した奴の脳みそがゾンビとさえ言われた『マーベル・ゾンビーズ』の翻訳が発売された。……されてしまった。


  • 『X-MEN』:X因子の発現により先天的に超能力を授かった人々「ミュータント」。
    プロフェッサーXは社会から差別・非難されているミュータント達を匿い、また悪のミュータントやミュータント差別主義者と戦う「X-MEN」を組織する。
    人気キャラの個人タイトル誌や『X-FACTOR』『NEW MUTANTS』等シリーズは厖大で、設定整理の原因になった程。


  • 『ファンタスティック・フォー』:史上初のオリジナルヒーローチームであり、人々に正体を明かしている珍しいヒーロー4人組。
    ヒーローに俗っぽい人間性を付加した最初の作品といわれている。Dr.ドゥームの宿敵。シルバーサーファーの初出でもある。

  • 『アベンジャーズ』:メンバーの数が多く、入れ替わりが激しいヒーローチームその2。MARVELヒーローてんこ盛り。

アマルガムコミックス(Amalgam Comics)
戦前より活動を続ける老舗出版社が各ヒーローを個別シリーズ化した――という設定のクロスオーバー企画。
マーベルとDCがクロスオーバーした結果、二つの世界(とキャラクター)が融合しており、
何処かで見た事あるようなないようなヒーロー達が多数登場する、架空のコミックシリーズとなっている。
例えば「ダーククロウ」というヒーローは、家族が強盗に殺されてカナダの孤児院で育ち、カナダ空軍に入隊。
そこでウェポンXの実験体となり、大富豪の御曹司として故郷に帰ってきた、つまりウルヴァリンバットマン
「スーパーソルジャー」は落着したロケットから発見された異星人の赤ん坊の死体から開発された超人血清を投与された事で誕生し、
ナチスドイツと戦った愛国ヒーローという、スーパーマンキャプテンアメリカ
……などなど、トチ狂った面白いヒーローが続々登場しており、なかなか面白い企画である。
スーパーソルジャー、ダーククロウ、スピードデーモン、アイアンランタン、ビザネイジ、サノサイド等。

その他のアメコミ

上記2社以外で日本で知名度のあるものを挙げる。

ダークホースコミック(Dark Horse Comics)
アメコミ界ではマーベル、DCに次ぐ第3勢力で、オリジナル物や映画やドラマのコミカライズ作品などを手広く扱う。
他の出版社と比べて、エログロバイオレンスと、やや大人向けな作品が多いのも特徴。
オリジナルでは『ヘルボーイ』『シン・シティ』『300』『マスク』など、映画化された作品も多い一方でコミカライズも手がけており、
スターウォーズ』『聖少女バフィー』『エイリアンVS.プレデター』などを出版している。
また、日本漫画の翻訳も行っているが、『AKIRA』『ベルセルク』『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 』『ヘルシング』など、
やたらに「濃い」作品や「MANGA」オタク向けな作品が多く、さらにはゴジラを主役に据えたオリジナルのコミックも刊行している。
勿論あれとは違うので日本のファンも安心。
+ ゴジラとアメコミに関する補足
実はゴジラとアメコミの繋がりはかなり強く、先述のダーク・ホースコミックスより前からMARVELにてコミックが刊行されていた。
マーベルコミックスの正史世界の日本にはゴジラが生息しているとされており、
これはマーベルが東宝に許可を取って設定した公式設定である。
ちなみに日本海には怪獣島が存在し他のアンギラス等の怪獣が生息しているのだとか。
東京でX-MENやチャンピオンズ、さらにはアベンジャーズといったヒーローチームと戦ったり、
マンハッタンを襲撃したゴジラをX-MENとファンタスティック・フォーの合同チームが追い返したりと複数回に亘って登場している。
ちなみに上述のヒーローチームはチャンピオンズを除いて超メジャーなヒーローチームである。
またマーベル世界に登場するS.H.I.E.L.Dという組織には、ゴジラ・スカッドなる対ゴジラ部隊が存在したり、
この組織が保有するヘリキャリアという巨大空中戦艦は実は対ゴジラを見越して建造されたという設定があったりする。
S.H.I.E.L.D、ヘリキャリア共にマーベル世界を語る上で絶対に外せない要素である辺り、
何気にマーベルの世界観の設定の根幹に関わっているのだ。
このシリーズには高さ227mのゴールデンゲートブリッジの主塔よりゴジラの背が高く描かれたシーンも存在する
(半ば冗談混じりで歴代最大のゴジラとして挙げられる事も…
 さらに、2017年にはこの数字より更に大きな数字での身長が設定されたゴジラが登場している)。
2011年以降は主にIDWパブリッシングによるコミカライズが中心となっており、
代表作としては日本語翻訳版が刊行中の『ゴジラ:ルーラーズ・オブ・アース』などがある。
ゴジラ以外にも、アンギラスラドンキングギドラバトラといった、様々な東宝怪獣達が登場する。

イメージ・コミック(Image Comics)
トッド・マクファーレンとジム・リーが興した、アーティスト主導の出版社。
映画、アニメ、フィギュアが話題になったスポーンのおかげもあって、日本ではダークホースより有名。
前述の「著作権が作者ではなく出版社に帰属する」などの点に疑問を感じた作家達が手を組んで独立したまでは良いが、
マクファーレンの方針に納得出来なかったり、お互い仲が悪かったり、ギャラの支払いで揉めたりして、皆バラバラになった。
代表作は『スポーン』『ワイルドキャッツ』『GEN13』。日本でアニメ化された『ウィッチブレイド』はトップカウというレーベルから。
余談だがイメージコミックも一つの世界観を構築しており、中世時代に当時のスポーンとウィッチブレイド所持者が共闘したり、
スポーンで登場した少女が成長した後、未来世界でワイルドキャッツの一員になったりしている。
また、『沙耶の唄』のアメコミ化も担当している。

T.M.N.T ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ(Teenage Mutant Ninja Turtles)
ミラージュ・スタジオ社が出版したアメコミで、同社の人気コミック。
ニューヨークの下水道に住む10代のミュータントの亀の忍者4人組が犯罪者やエイリアンと戦うというもの。ひねりも何も無いストレートなタイトルである。
主人公はレオナルドラファエロミケランジェロドナテロの4亀で、
ネズミのミュータントとなった日本人忍者スプリンター師匠から、忍術とゼンの精神を学んでいる。
4人組の名前はルネサンス期の芸術家の名前から来ているが、思い出そうとしてもドナテロだけ出て来ないという人も多いのではないだろうか?
なお、初期は全員同じバンダナを付けて居たため、見た目に大変優しくなかった。
なお宿敵にあたるフット団の幹部はサワキちゃんことシュレッダーである。
ゲーム化ではアクションゲームのイメージ(『T.M.N.T』シリーズ。ファミコンで出た初代のタイトルは何故か『激亀忍者伝』)が強いが、
スーパーファミコンやメガドライブで『T.M.N.T.ミュータントウォーリアーズ』、『T.M.N.T.トーナメントファイターズ』といった格闘ゲームも出ている。


他にも『トランスフォーマー』や『死霊のはらわた』、
更に『HALO』やスティーヴン・キングの『ダークタワー』など、様々な作品がアメコミ化していたりもする。
それこそ上げていくと切りがなく、自主規制以前のゴールデン・エイジには劣るとはいえ、再びかつての繁栄を取り戻しつつあるようだ。
余談だが正統派作品別トーナメントに使用されているさくらかりんの絵は、CAPCOMと良好な関係を築いているUDON Entertainmentの作品のものである。


アメリカンコミックの映像化

以前からスーパーマンバットマンニンジャタートルズなどの作品が映画化されていたのだが、
サム・ライミ監督による『スパイダーマン』が大ヒットした事から、次々にアメコミ映画が作られるようになった。
X-MEN』『ハルク』『ゴーストライダー』『デアデビル』『パニッシャー』『ファンタスティック・フォー』など、粗製乱造と言われても仕方ないほど。
実際、玉石混淆だったのは事実であり、出来の良い作品もあれば悪い作品も混ざっているのだが、
それでも今なおファンを大いに盛り上がらせているのもまた事実である。
長年に渡って映画化不可能と言われていた『ウォッチメン』の映画が製作・公開されたのは、この時流によるものであるし、
アイアンマン』『インクレディブル・ハルク』ら『アべンジャーズ』に端を発する、
マーベル・ユニバースの映画世界「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」は、2位の「『スターウォーズ』シリーズ」と大差を付け、
世界歴代1位の興行収入を記録した映画シリーズにまで発展した。

一方のDCコミック側も若干遅れて『マン・オブ・スティール』から始まり、『スーサイド・スクワッド』や『ワンダーウーマン』等多数のDC作品を内包、
そして『ジャスティスリーグ』で本格始動した映画世界『DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)』が描かれ、今後もアメコミ映画から目を離せない。
また、2010年代に入ると映画だけでなくドラマにも実写化の波が及び、
MARVELではマーベル・シネマティック・ユニバース系列作品である『エージェント・オブ・シールド』を皮切りに、
ルーク・ケイジ』や『アイアン・フィスト』などが放送。
今後はディズニープラスより、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』、『ワンダヴィジョン』など、映画のキャラクターによるドラマも計画されている。
DCコミックでは『ARROW』を皮切りに『THE FLASH』『SUPERGIRL』といった作品をTVシリーズの独自世界『アローバース』を形成して放送している。

また、アニメも多数製作されており、特に90年代に製作されたバットマンと、2000年代初頭に放送されたジャスティスリーグの評価は高い。
他にも日本アニメの影響を意図的に織り込んだ『ティーンタイタンズ』が人気を博している。
2015年の『VIXEN』や2017年の『Freedom Fighters:The Ray』はアローバース作品となっており、アローやフラッシュ達が出演したり、
逆にドラマの方にこれらのアニメで出たキャラが出演したり(双方キャストも同じ)と珍しい試みがなされている。


格闘ゲームにおけるアメコミ

日本では、CAPCOMがマーベルコミックとタイアップしており、マーベルのキャラクターが登場するゲームも作られている。
格闘ゲームでは、X-MENが戦う『X-MEN children of the atom』、マーベル・コミックのヒーロー勢揃いの『MARVEL SUPER HEROES』、
後の『VS.』シリーズの先駆けとなった『X-MEN VS. STREET FIGHTER』『MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER』、
MARVEL VS. CAPCOM』シリーズがリリースされている。

以上は『X-MEN CHILDREN OF THE ATOM』の延長線上の作品群なので、
当初はMARVELを冠している作品でも登場するキャラクターの殆どが「X-MEN」のメンバーであり、
それ以外ではハルクアイアンマンなどの有名ヒーローと、ややマニアックなヴィランの登場に留まる。
老舗かつ人気シリーズ『ファンタスティック・フォー』のメンバーが一人も登場していない事からアメコミファンに批判されたりもした。*2
『MVC3』より登場キャラの刷新が施されたが、今度は格ゲーにおける古参キャラが消えるという事態にもなった。
また市民権すら得ているキャラクター達を抱えている事もあり、キャラクター達の扱いには特に事細かく指摘や注意が入る事でも有名である。*3*4

他にも、マーベルコミックはデータイーストと契約を結んでいた時期があり、
アクションゲームの他に対戦格闘ゲーム『AVENGERS IN GALACTIC STORM』がリリースされている。
またコナミとも契約を結び、横スクロールベルトアクションの『X-MEN』をリリースしている。
実はキャラ造形に関してはこのコナミのアクションゲーム版が一番原作に忠実でもある。
キャラクターの扱いには様々な注文や問題を持つが、割とゲームとのタイアップに関してはマーベルは積極的と言えるだろう。
この他、3D対戦格闘ゲームなども作られている。

DCコミックは『モータルコンバット』とのコラボレーションゲームこそあるものの、MARVELのように特定のゲーム会社と組んでおらず、
単独での対戦格闘ゲームが1995年にアクレイムがメガドライブで出した『ジャスティスリーグ』や、2013年の『インジャスティス:神々の衝突』くらいで、
日本のゲーム市場における知名度はゼロに等しい
(海外での評価がとても高い『インジャスティス2』という作品があるが、前作と違い日本では発売されていない)。
『バットマン』シリーズにおけるサンソフト開発のゲームで、かろうじてのゲームイメージはあるが、
実際にはDCコミックとの契約ではなく映画版権からのゲーム化なので、DCコミックのゲームコラボというのは見る事が出来ない。
以前はアメリカのゲーム会社にはある程度の版権提供はしていた様だが、軒並み「クソゲー」のレッテルを貼られてしまっている。
その主な原因は虹のマークのLJNというゲーム会社で、多数のアメコミのゲーム化を担当しながら、クソゲーしか作らなかったのだ。
まあ、日本のゲーム会社もアレなソフトを作った事もあるが、中には良作と呼ばれるものもあるので、そこら辺はLJNよりかは頑張ってると思う。

その他アメコミゲーに興味のある人は、ニコニコ動画の「AVGN」参照の事。
ひどいスーパーマンやバットマンやシルバーサーファーや亀X-MENやスパイディとかに出会える。
「クソから生まれたクソだ! この星のものじゃない!!」
「バットマン・フォーエバーは昔もクソで、
    永遠に(フォーエバー)クソだ!!」

OTL 「よく見ろ! これが俺の気持ちだ!!」
「『カワバンガ』だ?カワファッキン犬のクソが!!」


MUGENにおけるアメコミ

このような事情から、原作のゲームに登場したキャラクターはもちろん、多くのキャラクターが主に海外のファンによって、
MUGENの格闘ゲームキャラとして製作された。
特に有名なのは「MARVEL vs. DCチーム」のマブカプ仕様のヒーロー、ヴィラン達だろう。
中には、サンドマンロールシャッハのように非常に手間がかかっており、通常のゲームキャラと比較しても遜色がないようなものまで存在している。
「人気があるのに何故そのキャラクターがいない?」という疑問と「ないのなら作ればいい」というMUGENのシステムが、
メジャー・マイナー問わず様々なアメコミキャラクターの参戦を実現している事は、
海外のファンも夢の対決、クロスオーバーを現実のものとしたい熱意の表れなのであろう。
コンプゲー紹介

ニコニコ動画においては、ハルクアイスマンなどの『MVC』キャラクターは前からよく見られたものの、
その他のキャラクターは全くと言っていいほど登場しない、という時期が長く続いていたのだが、
アメコミ・海外キャラと大規模タッグGP」をはじめ、アメコミキャラが登場する大会やストーリーも徐々に増えてきている。
中でも、某大会での活躍に映画公開や原作復刊の後押し、AI開発などの影響も加わって、ロールシャッハが人気を得ているようである。
また続々とヒーロー、ヒロイン、ヴィラン達が製作されている為、今後もアメコミヒーロー達の活躍に期待が持てそうだ。
ニコ二コではまだ見かける事のないキャラクター達もyoutube等で活躍していたりするので、興味のある方は探してみると良いだろう。

アメコミ布教動画


*1
ちなみにマーベルユニバースは「Earth-616」。DCユニバースから見たら、マーベルユニバースは
「スーパーマンやバットマン達が存在せず、代わりにキャプテンアメリカやスパイダーマンが存在するパラレルワールド」という扱い。
この点、「パラレルワールド」という言葉は、日本の作品について使われるような「本編とは矛盾する、非公式設定の烙印を押された黒歴史」という意味ではなく、
「並立するもう一つの世界」という意味で使われており、「DCが本編でマーベルはパラレル」などといった立場の上下は存在しない。
場合によっては二つの世界を行き来する物語があったり、二つの世界のヒーロー達が協力して戦ったり、
別世界から来た人物がレギュラー化したりする場合がある。
これらの様々な作品世界や一話限りのIFものの舞台すら「Earth-○○」と番号を振る事で整理されており、
たとえばマーベルユニバースのパラレルワールドである『エイジ・オブ・アポカリプス』の世界は「Earth-295」、
そして『MARVEL VS. CAPCOM』の世界は「Earth-30847」になっている。*4
……そう、リュウ春麗がいるマーベルユニバースが(Earth-616ではないとはいえ)公式に存在するのだ。
あとゴジラがいたりコンバトラーVがいたりいろいろと
このアメコミ世界の設定なら、MUGENのストーリー動画の各世界でさえ、それぞれ「Earth-*****」としてクロスオーバーさせる事が出来るのである。

*2
ただし、これには事情があり、ファンタスティック・フォーとソーについては、
「知名度はあるのに人気は無くて当時原作も迷走していた」「能力の兼ね合い」とし、
ファンタスティック・フォーの面々は「作画が大変」「芸の幅が狭い」「能力を見せにくい」、
ソーは「便利すぎる上に攻撃の見た目がストームと被る」といった理由もあってカットした事が明かされている。
また、キャラの選出に関して人気や知名度よりも個性や見た目の分かり易さを重視した方針も一因だろう。

*3
一例を挙げると『X-MEN VS. SF』の開発において、技にまで要求が来るといった具合だったらしい。
一方で、
  • ジャガーノートは鈍重だからジャンプできない→無視してジャンプできるように設定
  • 技の案を見て「これ無茶だろ」と言うマーベル側に対し、
    「『xx』のxx号でこんな描写がありましたから、的外れではないでしょう」と進言して受け入れられる
  • 開発段階で許可が下りなかった技などにしつこく許可を求める
等々、開発側も開発側で「マーベル社にシラを切ったり、ゴリ押しした部分もいっぱい」あったという。
おかげでマーベルからは「ライセンス先としては最悪」と酷評されつつも、
同時にスパイダーマン等に見られるキャラクター作りのセンスは最高だと褒められたりもした。早い話ツンデレ
そして『XCOTA』と『MSH』の実績のおかげか、『VS.』シリーズからはかなり自由にやらせてもらえたようだ。

*4
なお、『MVC2』までは全体的にマーベルキャラクターの能力が桁外れに強くて万能過ぎる傾向が見られたため、
「マーベルが開発陣に自社のキャラの性能を強くするよう要求した」という話がまことしやかに語られがちだが、
現在確認できる情報から考えると、これはソースの無い噂に過ぎない言わざるを得ない
マーベルの監修対象として判明しているのは、あくまでもキャラクターデザインや技などの設定であり、
ゲーム上の性能にまで口を出したという事例まであったのかは明らかになっていない。
こちらに掲載のキャラランクでも一見すれば上位~中堅にマーベルキャラが多いが、
より正確に言うなら『XCOTA』等の初期作品が初出で、
且つその後のシリーズでプレイアブルキャラとしての登場が比較的少ない(ないし『MVC2』まで無かった)キャラが割合を占めている
(ちなみに同ランクでレシオ1に位置付けられているウルヴァリンと春麗は前作『MVC1』では上位~最上位との見方が固い)。

なお『MVC2』開発スタッフは、マーベルの要求でそれまでのキャラクターほぼ全員参戦という内容で製作する事になり、
更に同作の中でも特にその猛威が知られるセンチネルは本来登場予定が無かった所を急遽追加になった等、苦労が絶えなかったと話している。
そして初期の作品(特に『XCOTA』)ほど後続作品と比べて全体的に高性能……。
以上を踏まえて推測すると、
「『MVC1』までの時点で最後の登場だった作品から性能を殆ど調整しない(できない)まま『MVC2』に流用した結果、
 相対的に強キャラやぶっ壊れキャラになってしまった」
という可能性が考えられる。
そもそもマーベルが本当に先述のような要求をしたのなら、
『MVC2』まで毎作出場のウルヴァリン、キャプテンアメリカ、ハルク、スパイダーマンが弱キャラ扱いされる程の性能になったりしないだろう。

*5
以前はEARTH-96169という番号だった……という噂が流れており、この番号が正しいと広く信じられていたが、実際にはデマだった模様。
その後、Earth-TRN177という仮の番号で呼ばれていたが、『スパイダーバース』の時点ではEarth-30847と設定されている。
同作におけるそれは「『VS.』シリーズのゲームの中の世界」という描写(外側にプレイヤーが居る)になっている。

ちなみに「TRN」とはTemporary Reality Numbersの略。つまりは正式なナンバーではなく、便宜上付けられた仮番号である。
本当に一発限りのWhat ifの世界や、マーベルユニバースを扱ったゲームの世界がリストアップされている。
たとえばMMO『Marvel Heroes Online』の世界がEarth-TRN258。
また、デコの『アベンジャーズ』やFC版『シルバーサーファー』等、世界設定の分類が為されていないゲームもある。


最終更新:2023年08月02日 23:36