カットイン

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カットイン」を以下のとおり復元します。
//全体を整頓しなおしつつ書きなおしてみました。
//整頓に伴い、一部細かい文言のカットはしてますが話題自体の削除は可能な限り避けてます。
//加筆・修正はどんどん行ってください。
#image(よく見る光景.png,width=500,title=マジでちにゃる1秒前)

カットインとは「''あるショット(画像)へ別のショットを挿入する表現方法''」のことで、
ゲームでは特別な状況に表示されるイラストの事を指す。
対戦格闘ゲームでは、[[超必殺技]]やスーパーコンボ、ハイパーコンボ等、大技を繰り出す際に用いられ、
特に超必殺技始動などの暗転・一時停止の間に表示されることが多い。

対戦格闘でカットインを初めて導入したのは『[[X-MEN VS. STREET FIGHTER>MARVEL VS. CAPCOM]]』と言われており、
暗転にキャラクターイラストの上半身を画面上部へカットインで表示させ、ハイパーコンボの演出強化を図ったのが始まりとされる。
それ以降同シリーズではキャラクターの全身をカットインで表示させたり、同時に専用背景を合わせて表示させたり、
キャラクター同士の顔半分を合体させて表示させたりと、より演出面でも強化・進化を遂げていった。

それ以外の対戦格闘ゲームにも波及し、やはり大技を繰り出す際の演出としてキャラのカットイン演出で、演出強化に一役買っている。
カットインの種類は様々で、キャラの表情が鮮明に判る様に目・顔のアップを用いたり、大きく上半身や全身を表示したり、
ゲームよっては複数用意されていたり(例:『[[MELTY BLOOD]]』は1キャラ2種類)、果ては''動くカットイン''なんてのも見られる。
#image(2はぁとカットイン.gif,title=どかんと一発、はーとふるぱんち!)
動くカットイン、アニメーションするカットインは上画像の『[[アルカナハート]]』シリーズ(『2以降』)の他、
『BLAZBLUE』『ヴァンガードプリンセス』などにも取り入れられている。ここまで来るとカットイン演出だけでも印象的である。
なおキャラクターのイラスト以外にも、超必殺技の技名を技の最中に表示させたり([[ギース・ハワード]]の『羅生門』等)、
そのキャラクターを象徴する漢字や文字を表示させるカットインもある([[豪鬼]]の『天』や[[殺意リュウ>殺意の波動に目覚めたリュウ]]の『滅』等)。

カットイン演出自体も攻撃以外でも使われ、[[ジョジョの奇妙な冒険]]の様に''KO時のやられ演出''として用いられたり、
[[北斗の拳]]では七星ゲージが無くなり[[死兆星]]が輝いた時にキャラクターの表情が差し込まれる事もあったりと、非常に様々。

カットインは、そのキャラクターのいわゆる「攻撃準備」や「攻勢」を表情や全身を使って表現できるため、
キャラクター造形に関しても強い印象を与える事が可能な要素と言える。
//キャラクター造形に関しても強い影響を与える事も可能なファクターとも言える。
//>表現が「キャラへの影響」のようにも読み取れましたが、説明として「印象」の方がしっくり来ると思うので変更。

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**MUGENにおけるカットイン

MUGENにおいても、様々なカットインを搭載することが可能で、
原作重視のカットインは勿論、更に派手に演出を強化したり、専用背景を差し込んだり、
あるいは原作ゲームでカットインの無いキャラクターに付けてみたりと色々使われている。
制作者の演出意図を理解できるポイントの一つ。

中にはただの瞬間演出で終わらせず、カットインでの「寸劇」を始めたり、
あるいはカットインに攻撃判定があって攻撃したり、時にはそれが試合を決めたりという波乱も巻き起こしたりと、
MUGENの拡張性を存分に活かして試合展開を作り上げることすら可能。

また壮大なカットイン演出からダメージが雀の涙程度だったり、
笑いを誘うようなインパクトの強いイラストを差し込んでみたりといった、
普通の試合とはまた違った楽しみを提供する場合もあったりする。

ちなみに海外の制作者によるキャラクターカットインでは『漢字』を使った演出もよく見られ、
いかにも『格好良い』『強そう』なイメージの漢字を用いられることが多いようである。
[[%%たまに変な字が出る場合もあるが%%>ロック・ハワード]]

ただしカットインを表示するためとはいえ、試合を停止する時間が長いとテンポが悪くなりやすく、
かと言って試合を停止せずにカットインを表示させると画面がゴチャゴチャになってしまうため、
少しだけ停止させ、その間に上手くまとめて分かりやすく見せることが大事。
カットインを搭載する際はどう演出するか・どう表現するかを絞って決めて制作するといい。

***[[サムネホイホイ]]としてのカットイン
画面へ大きく表示されるカットインはその印象の強さから、動画のサムネして非常に使われやすい。
:主な例|
-北斗の拳(究極奥義、一撃必殺奥義、死兆星点灯(やられた側))
-BASARA(BASARA技、一撃BASARA技)
-ジョジョ(スーパーコンボ、タンデム、スーパコンボKO(やられた側))
-アルカナハート(超必殺技、クリティカルハート)
-MELTY BLOOD(EXエッジ、アークドライブ、アナザーアークドライブ)
-MVC(ハイパーコンボ)
-KOF2002UM(MAX2)
-多数のオリジナルキャラ(超必殺、特定やられ等)
-&s(){一部の[[脱衣KO]]カットイン}
-他、[[強烈なインパクトを持ったカットイン>ブロントさん]]など。

そしてMUGENオリジナルキャラとなるとこんなけしからんものも…。
|[[なぜそんなカットインにした>ミラ・ミシアーノ]]&nicovideo(sm15834877){280,185}|[[だからサムネの方が気になると>ナイア・ルラトホテップ]]&nicovideo(sm14928358){280,185}|
|[[どうみてもアウトです>セフセフなレンたん]]&nicovideo(sm14731163){280,200}|本当に(以下略&nicovideo(sm15478221){280,200}|

特に際立ったカットインは動画サムネは勿論、大会やストーリーでもドラマティックな演出を盛り上げたりと、
キャラクターの注目度アップにもなる要素のひとつである。

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**MUGENカットインのカラーパレットについて
MUGENのカットインの配色は基本的に''通常カラー(1P)の固定色''である事が多い。
それはカットイン用の画像を[[カラーパレット]]に適応させることが難しく、
非対応の固有カラーで、通常カラーのカットイン画像のみを登録することが多いため。
元々カラーパレットは色数が少なく、フルカラーの画像に適応するには不十分なことが多く、
反対にカラーパレットの色数が多彩だと、適応の作業が大変な手間になってしまう。

それでもカラーパレットに対応している場合は、他のカラーで出ても違和感が無くなり、
同キャラを使った試合などでどちらのカットインか区別がつきやすくなったりするが、
ただ、そもそもそういった使い方をする人が少なく、特に気にしない人も多い。

:対応方法|
カラーパレット対応の方法は大別して2種類あり、
-''カラーパレット全種類に対応する配色の画像を対応枚数分用意して、PalNoで対応する''(力技対応)
-''カットイン画像自体をカラーパレットの色に合わせて、カラーパレット自体に適応する''(カラパレ適応)
どちらも既存の画像を無理矢理適応しようとすると粗くなってしまいがちだが、
''それぞれを想定して制作されたイラスト''であれば綺麗に対応したカットインにできる。
やや特殊な技法と手間が必要になるが…

***以下、カットインイラストを制作する人向け

:全色分画像を登録する力技対応型|
イラストの各パーツの色味部分のみを編集できるようにしておけば楽に色対応でき、
イラストの色を256色へ減色するだけで登録できるため、簡単に''イラストの色をほぼそのまま表示できる''。
対応するカラーパレット毎に画像を作るため、''カラーに合わせた細かい調整も可能''。
(減色ソフトが悪かったりギャザ(色数節約)が強かったりすると、色がおかしくなってしまうが)
:力技対応型の欠点|
しかしカラーパレットの数だけ登録する必要があり、その上複数種類のカットインがある場合、
「画像の種類×カラーパレット種類」の枚数分登録することになり、''手間と容量が増えてしまう''。
しかも新しいカラーパレットを用意する時、対応する配色の''カットインを改めて用意する必要がある''。
特に枚数を必要とするタイプのカットインには対応に現実的でない手間になるだろう。
:力技用の製作方法|
色塗りを行う際「線」と「色」だけでなく、「基本の色のレイヤー」をパーツごとで分け、
「基本の色のレイヤー」と「陰影や光沢を付けるレイヤー」も分けて制作すれば
基本の色のレイヤーを調整するだけで色の変更ができる。

:カラーパレットファイル適応型|
カラーパレットの色そのままならほぼそのままカラーパレットへ適応できる他、
通常のイラストでも使用する色の数に気をつけておけばカラーパレットへの適応もしやすく、
''登録する枚数が少なく軽量''で、''新しいカラーパレットもそのまま使える''。
またカラーパレット自体に工夫をしたりすればある程度色を綺麗に表示させることもできる。
(とはいえ現在では、容量に関しては極めて膨大でもなければ気にされたりしないが。)
モノによってはカラパレ適応されつつ&b(){[[部分的にもアニメーションをしているカットイン>クレセント]]}なんてのもある。
:カラパレ適応型の欠点|
ただしイラストを制作する時点から''カラーパレットの適応を想定する特殊な手間''がかかり、
カラーパレットに適応するため''使える色が決まってしまっている''などの欠点がある。
似たような色が多い場合、上手く区別できず、上手く適応できない場合もある。
(その場合は、あらかじめ色を変えておけば適応しやすくなるが)
:カラーパレット適応型の製作方法|
参考にするカラーパレットは、SFFファイルから適当な画像を色サンプルとして保存しておこう。
元イラストの制作方法は大きく2種類あり
-適応するカラーパレット自体を使用して1から描く(ドット絵に近い)
-色を制限しつつもイラストとして描いてから後でカラーパレットに適応させる
--特に後者の一種では''MUGEN上でレイヤーを重ねて表示させる''というカットインがある。
:製作方法・適応させるカラーパレットそのものを使うタイプ|
カラーパレットを管理できるソフトを使い色サンプルからカラーパレット読み込んでから描く。
ドット編集ソフトは大きなイラストを描くには不向きなことも多いが、
カラーパレットには既に適応されているため、完成すればそのままカットインとして使える他、
途中で別の色の確認したりも簡単にできる。
:製作方法・イラストとして描いてから適応する|
まず色サンプルのカラーパレットを確認して「それぞれのパーツに何色使われているか」を確認する。
そして描く際は「パーツごとに使われている色数より多い色」を使わないようにする。
色サンプルの画像から色を持ってきて、それを使っても良い。
色数の上限が決まっているので、線画・色塗りに''アンチエイリアスや水彩・エアブラシなどは使えない''。
ようは''イラストソフトで大きなドット絵を描く''感じと思っていい。
(アンチエイリアスを無しする方法は、それぞれのソフトで確認しよう)
完成したらカラーパレットの管理ができるソフトでカラーパレットを適応して完成。
|カラーパレット適応の手順の簡単な解説&br()上記のイラストとして描いてからの工程を減色~カラパレ適応まで大雑把に解説|
|&nicovideo(sm20961611){320,100}|

:レイヤー重ね型カラーパレット適応カットイン|
MUGENには「加算」と「減算」という透過処理があり、
-加算は色の数値を下へそのまま加算する=明るいと''さらに''明るくなる
-減算は色の数値を下へそのまま減算する=明るいほど''明るい場所が暗くなる''
つまりイラストソフトで「カラーパレットを適応させる基本色のレイヤー」以外
その上から加算・減算のレイヤーを重ねて光沢や陰影を塗ったイラストを描けば、
''ほぼそのままMUGEN上でも表示することができる''わけである。
''カラーパレットを適応しながら、その色以上の色彩を出す''ことも可能。
決まった色の基本色レイヤーと「加算」「減算」のみという制約以外は自由に描ける方法でもある。
:レイヤー型の欠点|
透過処理の関係上、全画面への色効果の影響を受けやすく、全体を暗くされると明暗が消えてしまったりする他、
カットイン1種類につき、透過処理で2~3枚のレイヤーを重ねることになるため、
基本一枚で表示するカットインよりも''表示の処理が重くなりやすい''。
|>|重ねて表現するカットインの参考動画 加算減算を重ねるタイプの簡単な解説をしている。|
|動画途中(1:44~)&nicovideo(sm20924009){250,100}|カラパレ適応の基礎レイヤーを中間色無しの線と適応色のみで構成し、&br()上から(SAIの)陰影・発光レイヤーを重ねて元イラストを作成。&br()陰影レイヤーは白背景合成→色反転で減算(S)レイヤーに、&br()発光レイヤーは黒背景と合成し加算(A)レイヤーにして完成。&br()表示画像は元画像とほぼ変わりない。|
|動画末尾(1:17~)&nicovideo(sm19470062){250,100}|カラパレ適応の基礎レイヤーをカラーパレットの色で明暗含めて構成、&br()線画・効果を上から重ねて元イラストを作成。&br()線レイヤは白背景合成→色反転→透過処理で減算(S)レイヤーに、&br()あとは効果も加算(A)レイヤー・減算(S)レイヤーで重ねて完成。|

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***フルカラーカットインについて
MUGENにはカラーパレットが透明+255色という制限があり、色彩豊かなカットインは減色で劣化してしまいやすい。
そこで「加算透過」を使うことで、無理矢理フルカラーのカットインを表示する方法もある。
それは画像を「黒塗りつぶし」「赤色要素のみ」「緑色要素のみ」「青色要素のみ」の4種類に分け、
MUGEN上で「黒塗り」の上に加算透過で各色要素を置けば、減色による劣化を避けてフルカラーで表示することができる方法。
ただし加算透過なので全体への色効果の影響を強く受ける上、透過を3枚も使うため表示処理が重くなりやすい。
またこの方式でカラーパレットに対応する場合、黒塗り+各カラパレ×三原色の画像で力技対応することになる。

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