ドラゴンクエスト4勇者

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ドラゴンクエスト4勇者 - (2012/02/16 (木) 22:18:57) の編集履歴(バックアップ)



エニックスのRPG『ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち』の主人公。
ロト三部作に続く天空三部作の一作目である。
主人公の性別は『ドラクエIII?』同様、男女どちらかが選べる。
ちなみに、男女で明確に主人公のグラフィックが分かれているのは、4以外では9だけだったりする。
(そもそも主人公の男女を選べる作品自体、3と4の後は9まで無かったのだが)
男勇者の小説版の名前はユーリル、ゲームブックはユウ、ドラマCDではレイ(CVは金丸淳一)、
リメイク版やモンスターバトルロードではソロとなっている。
一方女勇者の方はメディアの露出が少なく、リメイク版やMBRではソフィアという名前。
ゲーム中での性差は見た目と装備品程度の違いのみ。この項目でも基本的に男勇者をベースに説明する。


原作における勇者

山奥の村に住む17歳の少年(or 少女)で、幼馴染のシンシアや両親たちと平和な日々を過ごしていた。
しかし勇者を恐れる魔物達から村は襲撃に遭い(ちなみに、この襲撃の直前まで両親と血が繋がっていないことや、自分が勇者であることは一切知らされていなかった)、勇者を守るため共に暮らしていた村人達の応戦も虚しく村は壊滅。
シンシアがモシャス(変身の魔法)を使うことで勇者に化け、身代わりとして殺されることで勇者の死を偽装し、たった一人生き残る。
村の敵を討つため、世界を救うため、導きのまま仲間達とともに世界をめぐり、天空の城を目指すことになる。
最終的に宿敵デスピサロを見事討ち果たし、仲間達をそれぞれの故郷に送り届け、壊滅した故郷で勇者が見たものは…。

そのあまりに壮絶な旅立ちから、「DQ史上最も不幸な主人公」には5主人公とともに真っ先に名が挙がる一人。
旅立ち直後のBGM『勇者の故郷』も、孤独と絶望から旅立つ心を表すような物悲しいメロディーで人気が高い。
ちなみに、導かれし者8人が全員集まった後は『馬車のマーチ』に変わり、彼(彼女)が旅の中で大きく成長したことを感じさせる勇壮なBGMとなる。こちらもまた人気の高い曲である。
(それ以降も勇者一人だけを残して全員を馬車に入れると『勇者の故郷』を聴くことはできる)
また、ドラクエⅣはシナリオが5章に分かれているオムニバス形式をとっているため、
ゲーム開始してからある程度進めないと(4章まで終わらないと)全く出番が無いという珍しい主人公でもある。

+ 勇者の出生の経緯(ネタバレ)
実は勇者の住んでいた村の住人たちは、養父母やシンシアも含め「勇者を護るため」に暮らしていた。
彼の本当の両親は、地上で暮らしていたきこりの若者と、空から落ちてきた天空人の娘。
二人は恋をして結ばれ、後の勇者が生まれたが、「天空人と人間は結ばれてはならない」という鉄の掟により、
きこりは雷に打たれて命を落とし、娘は悲しみにうちひしがれたまま天空へ連れ戻される。
しかし彼女はかたときも地上に残してきた子供の事を忘れたことはなかった……。
だが、ハーフとして生まれたその子が勇者の資質を持っていることが判明したため、
地上に隠れた山奥の村にかくまわれ、義理の両親と村の人々に大切に育てられることになる。
しかしある日村に怪我をした謎の旅人が迷い込み、掟を破って村に入れてしまったことにより…冒頭の悲劇へ。

リメイク版では、天空城でこの件に関してとある天空人が書いた日記が追加されている。
禁をおかして地に下りた彼女をマスタードラゴンはどんなに時がたとうともお許しにならないだろう。
今にマスタードラゴンは もっとも残酷なやり方で彼女のしあわせをうばうことだろう。
悲劇がおこる前に地に下りた彼女を私はなんとしても連れ戻すつもりだ。
それでどんなに憎まれようとも……。
この事から「勇者の父を殺したのはマスドラ」説や、「マスドラを恐れた天空人が独断で殺害」説などがあるが、
どちらにせよ「結局マスタードラゴンが全ての黒幕」として嫌われている事も多い。
まぁ、そのマスドラもその後自分も人間になって地上に降りて20年ほどトロッコに揺られるんだけどな!
ちなみに、勇者の母親であるこの天空人の女性は、おそらく天空の城で存命中である。
(このような言い方をしているのは、本人が客観的な事実以上のことを語ろうとしないため。
 しかし、言葉の端々から我が子を前にしながら名乗り出ることを許されない悲しみが滲み出ているため、ほぼ間違いないと思われる)

また、村の近くには勇者を泊めてくれる愛想悪いが実は優しいツンデレきこりの老人がいる。
後に「昔きこりの親子が住んでいた。息子の方が森で美しい娘と出会い結婚したが雷に打たれて死んでしまい、
父親の方は今でもきこりをしているらしい」といった話を別の場所で聞くことができ、
ゲーム内で得られる情報を整理すれと、実は彼こそがきこりの父親(=勇者の祖父)だったという事が分かる。

ちなみに、壊滅した村でシンシアが居た場所を調べると『はねぼうし』が手に入る。
序盤ではそれなりに強力な頭装備ではあるのだが、主人公は装備できない。
しかし、彼女の遺した思い出の品ということから、実用度外視で最後まで持ち歩いていたプレーヤーは少なくない。
気付かずにスルーしたり売り飛ばして資金にした人も少なくなかったらしいが

+ リメイク版では
性能面では単体攻撃として新たに「ギガソード」等を習得するなど一部底上げされている程度だが、
ドラクエシリーズのリメイクとしては珍しく、『序章』において村で両親やシンシアらと平和に暮らしている様子が描かれているなど、ストーリー面での掘り下げが増えている。

そして6章において、宿敵であるピサロを仲間にすることが出来るのだが、よく考えてみると
育ての両親、幼馴染、その他故郷の村人を皆殺しにした仇を救うため、その恋人を蘇らせるという選択をしたことになる。
(全員ではないにせよ、村人たちを生き返らせることも不可能ではなかった上である)
いくら背後に黒幕がいたとは言え、ここまでの選択をした彼(彼女)の心中は……それもまた、プレーヤーの胸一つである。
+ シンシアについて
前述のプロローグ以外では殆ど出番が無いのだが、平和な暮らしの中での無邪気なやりとりと、
そこから一転して魔物の襲撃における悲壮な覚悟、そして遺品の存在から本作のヒロインとして真っ先に名の挙がるキャラ。
主人公とのカップリングでも相手役は彼女が圧倒的に多い。え、女主人公?何か問題でも?
転じて、彼女のことを引きずっていて他の女性に対して感情的な一線を越えられない、という描写がされることも少なくない。
良くも悪くも、彼(彼女)にとって運命の女性だった、と言うべきか。

ちなみに、彼女のドット絵はエルフを元にしているためか、「そもそも彼女は何者だったのか」という議論が起こることがある。
少なくとも、かなりの高位呪文であるモシャスを使いこなしているあたり、只者ではないことは確か。
小説版では「ユーリル(勇者)が幼い頃から全く容姿が変わっていない」とあり、ゲームブック版では普通の人間の少女であるように描写されている。
ドット絵通りにエルフだったのか、それとも天空人、はたまた魔の眷属か、それとも普通の人間だったのか……全てはプレーヤーの創造に委ねられている。
なお、どのような解釈であっても基本的に主人公よりも年上と描写されることが多い。

性能としては勇者らしく非常にバランスが取れており、全体完全回復のベホマズンやデイン系魔法等の勇者専用呪文も覚えると非常に能力は高い。
しかしDQ4の仲間は学習型AIで勝手に戦闘するため、回復が欲しい時に回復してくれなかったりザラキったりザラキったりするため、勇者のMP管理は非常に重要だったりする。
(正確には、クリフトも一度戦った相手ならザラキが有効かどうか覚えるのだが、ボス敵とは一度しか戦わないためCPUが「有効かどうか知らない」のである。)
攻略本にも、「補助魔法が必要なときは勇者がモシャスで補助魔法を使える仲間に変身すると良い」と書かれている始末。
最終的には勇者、ライアン(戦士)、アリーナ(武闘家)、クリフト(ザラキ神官)に落ち着く人が多かったようだ。
幸いというかDQ5以降やリメイク版では仲間に直接指示を出すことも可能になっている。
AIも賢くなっている(正確には最初から敵の情報を知っている)のでオートタイプの作戦にしても困ることは少なくなった。

二次創作においては、勇者としての宿命、故郷を救えなかった過去への後悔や心の傷、魔王への復讐心、そして年頃の少年(少女)らしさ……といった複雑な内面を抱えたキャラ付けがされることが多い。
前述のBGMについても『馬車のマーチ』は勇者としての、『勇者の故郷』は一個人としての彼(彼女)を表していると解釈されることもしばしば。
そのため、他作品と比べて若干陰のある、暗めの雰囲気のイラスト、SSが比較的多い。
1~4章までは全体的に暗い雰囲気のシナリオが少なかった(4章のテーマは仇討ちなのだが、主人公の一人であるマーニャがムードメーカー的存在なので、展開はともかく話はそこまで重くならなかった)ことも、その傾向に拍車をかけているのかもしれない。

また、1~4章で主人公を務めた仲間達が自分達の冒険の中でそれぞれの経験を積んできている中、たった一人でレベル1で物語が始まることから、
「リーダーとして仲間達を引っ張っていく」よりも「仲間達に支えられながらリーダーとして成長していく」という人物像が描かれることが多いのも特徴。
(実際のゲームにおいても、5章序盤は割と真面目にマーニャとミネアに頼る状況になりがちである)

MUGENにおける勇者

cabocha氏による手書きのものが存在している。外見は男勇者のもの。
必殺技は突撃技や対空技、攻撃魔法は飛び道具のメラ、地を這う飛び道具のギラ、ドラゴンクエストキャラには定番の攻撃判定のあるルーラ、牽制に使える発生飛び道具のライデインを搭載。
ゲージ技はギガデインやギガソード、3ゲージ技で天空装備を身に纏う等、かなり原作に忠実かつ出来の良いキャラとなっている。
12Pカラーで体力自動回復やゲージ上昇、防御攻撃UP等狂キャラ級の能力になる。
デフォルトでAIやボイスも入っているようだ。

12Pカラーの動画はこちら

出場大会