ゲッター1

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ゲッター1 - (2021/05/09 (日) 09:49:59) の編集履歴(バックアップ)



「チェェェェンジ・ゲッター1ッ!スイッチ・オン!」

TVアニメ並びに漫画『ゲッターロボ』に登場する主役メカ、ゲッターロボの第一形態。
三機の戦闘機・ゲットマシンがイーグル号、ジャガー号、ベアー号の順に縦に連結して完成する。
操縦者はイーグル号に搭乗する流竜馬(通称「リョウ」)。作品によってはベアー号パイロットの巴武蔵が緊急時に操縦した事もある。
イーグル号の後部が変形したゲッターウィングで空を飛ぶ空戦形態である。

二本角に六角形が散りばめられた顔が特徴。
このモチーフはズバリサッカーボールであり、名前の由来がサッカーにおける「ポイントゲッター」である他、
TV版のリョウがサッカー部所属であったり、敵のボスの名前が「ゴール」であるなど、サッカーのイメージが各所に散りばめられている。
以降のシリーズではこの辺がまるきり無視されてしまってるのが悲しい*1

石川賢氏による漫画版では、顔の窓が増えて亀の甲羅をモチーフにした面構えとなっている。亀って爬虫類じゃ
竜馬も空手家だし、漫画ではあまりサッカーを意識していなかったようだ。
OVA作品にもこのデザインで登場。試作機や旧型という設定なので、出番こそ少ないものの印象に残る名場面が多い。
一方、上記漫画版と同時期に並行連載された「学年誌版」や、
90年代以降に執筆された追加エピソードでは頭部デザインがTVアニメ版に近いシンプルな形状になっている
(前者はともかく後者については後に『ゲッターロボ・サーガ』として一つの単行本に纏められているため、
 話毎に顔が変わるという事になっている。それ以前に作者の絵柄が大きく変化しているので触れられる事は少ないが)。

なお勘違いされがちだが、初代漫画版はTVと同時進行の「メディアミックス作品」であって「原作」ではない

武装は両腕に付いている刃の「ゲッターレザー」(剃刀=razorであって皮=leatherではない)、
肩から射出して取り出す片手斧の「ゲッタートマホーク」、
それを「トマホゥク!ブゥメラン!」と叫んで投擲する「ゲッタートマホークブーメラン」、
腹部からゲッター線を放射する「ゲッタービーム」。
ゲッター線が敵の恐竜帝国(爬虫人類)の弱点であるため、ゲッタービームはいかにも有効そうなのだが原作アニメでは案外防がれる事も多い
弱点をわざわざ放っておく法も無いという事なのか、メカザウルスには「ゲッター線防御装置」が装備されているのだ。
恐竜帝国が地上再侵攻に踏み切ったのはゲッター線対策の技術が完成したからだと考えれば確かに自然である。
その為、アニメではレザーやトマホークでメカザウルスの装甲を破壊してから内部に直接ビームを放射する事で撃破というシーンが度々描かれている。
この他、リョウのサッカー・空手経験を生かしてかキックも多用している。ゲッターキック!
しかしゲッター1の足はゲッター3のミサイルが変形したものなのによく爆発しないものである。そんなものをベアー号の推進器にしてしまうのもトンデモだが

+ 開発経緯の設定、本編での活躍など
TVアニメ版では、元々宇宙開発用に開発したものを対恐竜帝国に転用したという経緯がある。
初登場時は非武装の合体練習用機(プロトゲッターロボ)だったため戦闘が出来ず、
メカザウルス相手に為す術なく破壊され、この時パイロット三名も死亡。

しかし研究所にはもう一体のゲッターが、開拓用の装備で戦闘可能な「本当のゲッターロボ」が残っていた。
開発者の早乙女博士はゲッターを戦闘に使う事に強い拒否感を示していたが、この事件をきっかけに戦闘用ゲッターロボの出撃を決定。
更に殉職したパイロットのうち1名が竜馬が所属するサッカー部のコーチでもあった早乙女達人であった事から、
彼の仇討ちの為に竜馬がゲッターロボへの搭乗を決意する。
更に早乙女博士の娘であり達人の妹であるミチルに好意を寄せていた武蔵と隼人も加わり、ゲッターチームが結成される。

以後はゲッターチームが乗り込み、共に恐竜帝国と数々の激闘を繰り広げた。
そして恐竜帝国の壊滅によって役目を終え、最期は恐竜帝国と相打ちになる形で爆死し、
遺体すら残らなかった武蔵の弔いも兼ねる形で爆破処分・荼毘に付され、
以後の百鬼帝国との戦いは最初から開拓用ではなく戦闘用として開発された後継機「ゲッターロボG」に譲る事になる。

なお、プロトゲッターは『第3次スーパーロボット大戦』でゲッターチームの初期搭乗機として登場するが、
武装してもパワー不足はどうしようもないらしく、リョウが「プロトゲッターでは無理か!」と嘆いている。
よくこんなレアな機体出したな…と思われるかもしれないが、シリーズ第一作『スーパーロボット大戦』からして、
テキサスマックとゲッターQという原作では1話しか出番の無いゲストロボを頭数を揃えるためにゲッターチームのメンバーとして参戦させている。

一方の石川漫画版では宇宙開発のうの字も出ず、恐竜帝国の侵略を予見した早乙女博士によって最初から戦闘用に作られており
(ただし後年の加筆では、本編開始前の恐竜帝国の脅威が知られるより以前に、
 一人その存在を察知していた早乙女博士が宇宙開発用の名目で開発開始した事が明かされている)、
パイロット選考も「(何も知らない相手に)いきなり殺し屋を送って生き残れたら(拉致して一方的に)採用」と言う悪の組織じみた方法である
(この影響からか後のOVAだと早乙女博士自身が(ゲッター線に魅入られた)悪役となるシリーズもある)。
初登場時は未完成で頭と胸(変形したイーグル号)のみ。戦闘は無理かと思いきや、頭突きでなんとか恐竜帝国の先兵を退けた。
そして恐竜帝国との激戦の末に、ゲッターロボG完成までの時間稼ぎを行うのために武蔵の手で自爆による壮絶な最期を遂げる。
戦後は修復されて博物館に収められたが、非常事態には度々使われている。

余談ながら、3体のゲットマシンが縦に並ぶ場合の組み合わせは3×2×1の6通りある。
合体パターンは前述の通り3通りのため「残り3パターンはないのか?」とネタになる事があるが、
1998年の読み切りで実現している。*2

ジャガー号・ベアー号・イーグル号の順は合体形態と呼べるのかって?聞くな!

その他、OVA『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』では本機の改造機である「ブラックゲッター」が登場。
こちらは一人乗り専用として改造されたため分離不可能である。スパロボでは毎回三人乗り可能に改造されるが、これに三人乗る意味があるかは永遠の謎
ゲッターレザー改めゲッタースパイクブレードが左腕にしかないがやたらと鋭利で大きく、
拳にも格闘戦用のスパイクがあるなど、外見的にも暴力的な仕様になっている。
なお、ブラックゲッターの名の通りゲッター1の赤い塗装が真っ黒になっているが、これは大気圏突入の際に塗装が焦げてしまったためだったりする。

ゲッターロボGに続く3号機に当たる真ゲッターロボは、Gよりも本機に似ており、
『ゲッターロボ號』で初登場した時点では作中での説明が曖昧だったため、
一部のスパロボではではゲッター炉の暴走で本機が変異したものとされていたり、
小説版『スーパーロボット大戦』では臨界点を超えたゲッター線に耐え得るよう本機を改造したものとされていたりと、
外部出演において同一機体とされる事がある。

そして、石川賢最大の規模となっていく「真説・魔獣戦線」においてゲッター開発の真の理由が仄めかされるが、
無限の宇宙の外側に広がる無限を超えた無限の「時天空」に対抗する手段として神々がすべての力を結集した「ラ・グース」では力が足りず、
人が作り出した進化する機械が何時しか神々の傑作を超え時天空すらをも打ち破ってくれるだろうという
常人には到底理解できない規模の話となっていたがその真説・魔獣戦線も作者が収集をつけれず投げてしまい、
結局ゲッターが進化してたどり着く先を皆が知ることなく作者も無くなり永遠の謎となってしまった。

+ 『スーパーロボット大戦』シリーズ等での活躍
『スーパーロボット大戦』第一作の時点でガンダムマジンガーZ、ゲッターロボの三作品の共闘が売りであり、
その後も長らく絶対的レギュラーという立場で、ゲッタービームによる序盤のダメージディーラー(火力担当)を歴任した古豪。
勿論、中盤にゲッターロボGに乗り換えるまでであるが。
初期シリーズにおいて固定ポーズから攻撃エフェクトを出す都合上、
「スパロボしかやっていない人からは大抵ゲッタービームは指から出すと誤解される」というのが鉄板ネタである。
火力担当としての性格付けもあり、旧作では「火力はあるが脆いし回避も並以下」「基本はゲッター2メイン、ゲッター1はボス相手だけの一発屋」
「精神コマンド「必中」をかけないと戦力外」というのがゲッター1の性能評価として安定していたが、
アンソロジーコミックでの名勝負としてスパロボ本編にも逆輸入された「ゲッターロボ対ゲッターロボG」や、
OVA『チェンジ!真・ゲッターロボ』等での華々しい活躍を受けて、
『スーパーロボット大戦D』で満を持して合体解除による緊急回避技「オープン・ゲット」が採用された事で生存能力が改善。
以後、火力担当かつ技量と改造度次第で割と躱すユニットとして確立していく事となる。

ソーシャルゲーム『機動戦隊アイアンサーガ』にも真ゲッターロボコラボで参戦。
ブラックゲッター共々、イベント周回だけでフル改造までいける無課金の友担当である。ボスボロット枠って言うな
こちらでもオープン・ゲットによる回避技術は健在であり、無敵時間のある技と併せて画面を縦横無尽に駆け巡る「暴れ」役に仕上がっている。


MUGENにおけるゲッター1

アスラの製作者であるkenn氏により手描きで製作されたものが、2015年12月16日にβ版として公開された。
機敏ながらも重量感溢れた動きにSEが加わり、迫力ある仕上がりとなっている。
そのためか、技の発生や各動作の隙に難があるのは御愛嬌。分離で補おう。

特徴的なのが、ゲッタートマホークを活かした各種アクションの作り込み。
ブーメランにして投擲し、戻ってきた所をキャッチする事でストックを回復出来る。
敵にトマホークが刺さっていればゲッタービーム使用時に爆発し、地面に刺さったトマホークに向けてゲッタービームを撃つと敵に向かって反射される。
ゲッタービームもビーム技としては珍しく、相手に当たった時点で途切れるのも芸が細かい。

2018年の更新でゲッター炉心ゲージが搭載された。
各種行動で消費し、マイナスになると移動とガード以外の行動ができなくなる。
時間経過で回復する他、2021年版で搭載されたゲッターエネルギーチャージで回復する。

デフォルトAIは搭載されていないが、カサイ氏による2018年版対応の外部AIが公開されている。
独自機能としてゲッター炉心がマイナス状態でもライフを消費して活動できる「臨界モード」が追加されている。
最新版
AI対応版
カサイ氏AI

出場大会

出演ストーリー



*1
そもそも『ゲッターロボ』の企画立ち上げを担当した永井隆氏が対談記事で語った所によれば、
「(石川賢氏に)この間、聞いたら『いままで知らなかった』って言ってました(微笑)」との事。
これは書籍『ゲッターロボ大全』内に収録されている団龍彦氏との対談時に語られた事実。
1998年に行われた対談でこの発言という事は、どうも20年以上知らなかった模様……。

*2
+ ちなみに…(ちょっと脱線した余談)
この3×2×1の6通りの合体パターンは、後年に東映アニメーションが制作したTV版ゲッターのオマージュとも呼べるロボットアニメ、
『光速電神アルベガス』にて「三体合体六変化」として採用されている。
ただし、合体機構を玩具で再現する都合により合体した姿はどれも大きく形が変わらないと言うか頭部以外は唯の色違いなデザインとなっている。
後にアニメ版『武装錬金』にてパロられたりもした。
ちなみに、1992年にバンプレストから発売されたファミコン用オールスターゲーム『シャッフルファイト』に参戦しているが、
『スーパーロボット大戦』への参戦はそこから約23年後のスマホゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』まで待たなければならなかった。