『ゴールデンアックス・ザ・デュエル』(GOLDEN AXE THE DUEL)とは、1994年にセガからリリースされた対戦格闘ゲーム。
セガサターンの互換基板である「ST-V」が使われており、同基板のデビュー作でもある。1995年にセガサターン版が発売された。
概要
呪われし戦より日と月がめぐること数知れず。
黒き影の恐怖いずこへか消えし頃
人の心に語る声あり。
「汝の祈り、叶わぬものなし。
聖なる神宿りし伝説の斧、その名を呼ばん…」
セガの代表的アクションゲームの一つ『ゴールデンアックス』のスピンオフ作品。
時系列上では『ゴールデンアックス デスアダーの復讐』から80年後の話となっている。
伝説の武器「ゴールデンアックス」を巡って邪悪なデス=アダー軍との戦いを描く。
全員が武器を装備した所謂武器格闘で、通常技は斬りとキックになっている。
それ以外はオーソドックスな対戦格闘ゲームといった感じ。
グラフィックは『ゴールデンアックス』シリーズの中ではややマイルド。
武器のリーチがやや長いため、積極的に前に出て斬り合うよりは慎重に間合いを計って戦う事になる。
操作感はやや癖があるが、システム周りはこれといって煩雑な部分は無い。
CPU戦では敵のガードが硬いため、慣れるまでは難易度が高い。
対戦格闘ゲームとしては目立った個性が無く、
流行に乗っかって作った的な雰囲気を払拭出来ているとは言い難い。
そのため国内外のゴールデンアックスファンの評価はあまり良いものでは無かった。
登場キャラクターも、初代のプレイヤーキャラに似た感じの青年・女性・ドワーフの三人とデス=アダー本人の他は、
歴代シリーズにはいなかった新顔ばかりで『ゴールデンアックス』ぽく無いのは問題であった。
これならむしろ『デスアダーの復讐』のドーラやトリックスがいるとか、
デス=アダー軍の
ハート様似のマッチョとか大剣を持った鎧の騎士とか女ザコとかがいてくれた方が『ゴールデンアックス』らしさが出ていたはず。
ストーリー上では「デス=アダー軍との戦いを描く」となっているのに、そのデス=アダー軍は総大将一人しか戦わないのである。
ベルトスクロール時代から引き継いだ要素として、
対戦中に背景に現れるシーフを攻撃する事で、体力回復や超必殺技に必要なアイテムを得られる。
逆に言うと対戦中に対戦相手ではなくシーフを攻撃しないと超必殺技用のゲージを溜めることができず、
しかもシーフが出したアイテムを取りに行かなければならない。相手に取られたら相手のゲージが溜まる。
『ゴールデンアックス』シリーズの伝統を盛り込んだシステムだったのだが、対戦格闘ゲームとは相性が悪かった。
ただしゲームそのものはセガらしく丁寧に作られている。BGMも良質である。
なお、キャラの名前の表記に関して、旧シリーズでは Gillius を「ギリウス」と読んでいたが、
本作ではゲーム中のテキスト及びその他媒体で「ギリアス」に統一されている。
ただしアーケード版のインストカードでのみ「ギリウス」のままとなっている。
またデスアダーやデス=アダーと表記されたキャラも「デス・アダー」と中黒を使う表記に統一されている。
キャラクター
システム
操作系はレバー+6ボタン。武器攻撃とキックの2種類、それぞれが弱・中・強に割り振られている。
ハイパーマジック(超必殺技)を出すには、画面内をうろちょろするシーフを攻撃すると落とすポーションを5つ集め、
さらにパワーを開放する必要がある。
手順は面倒だが、一度開放状態になれば一定時間は超必殺技を何度でも使用出来る。
MUGENにおけるゴールデンアックス・ザ・デュエル
MUGENではデス・アダーの他、ギリアス、カイン、ミラン、ジャム、キール、ゾマ、ゴールデンアックスがいるようだ。
また、海外では初代『ゴールデンアックス』やその続編『ゴールデンアックス デスアダーの復讐』のキャラクターや雑魚敵も作られている。
デス・アダーは強さ的な意味でもネタ的な意味でもマイナー格ゲー(と言ってもベルスク時代は名作扱いだった訳だが)では異例の人気があり、
色々な動画に出演しているが、それ以外のキャラは中々出番が無い。
最終更新:2024年07月13日 21:17