1989年にセガから発売されたベルトスクロールアクションゲーム、
『ゴールデンアックス』(日本語表記は「戦斧」。「黄金斧」ではない)に登場する武器。
神々の作った斧で、元々は人の手にあったが、
デス・アダーによって騙し取られ、宿っていた魔力でファイヤーウッド王国を滅ぼした。
その後もデス・アダー復活の度に、彼の斧として振るわれる事となる。
メガドラ版の続編などラスボスがデス・アダー以外の場合でもラスボスが手にしており、
実は
シリーズ全作品を通してプレイヤー側が使えたのは一度しか無い。
それも後年に日本未発売だったPS2用の『ゴールデンアックス ビーストライダー』の話であって、
シリーズ全盛期であった無印、『デス・アダーの逆襲』、メガドラ版の3作品では毎回ラスボス専用武器であった。
19:55~
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特殊な方法を使ってプレイヤーが操作した動画
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過去にあれほどラスボス扱いされていたデス・アダーが
プレイアブルキャラだった事から「
何かある」と予想していたプレイヤーもそれなりに居たが、
メガドラ版のラスボスであるダーク・ガルドかダムド・ヘルストライクあたりか?やはり新キャラ?と言う予想が多かった。
流石にゴールデンアックス自体がラスボスになる可能性は考えても、まさか人型に変身するとまで予想出来たプレイヤーは少なかったであろう。
見事撃破すると元の斧の姿へと戻り、プレイヤーキャラ達の手に渡る事となる。
そしてプレイヤーの使用キャラがデス・アダーだった場合は、
世界をいつ終わるとも知れない地獄のような暗黒時代に陥れると言うハッピーエンドである(人類的にはバッドエンドだが)。
ただ、「デス=アダーがゴールデンアックスを手にして人類を脅かす」というのを見るのはもうこれで3回目で、
プレイヤーにとってはもはや見慣れた光景。
「おっ、ここから4作目のベルトスクロールの新作ができるんだな。さあはよ作れ」にしか見えなかったが、
残念ながらベルトスクロールの続編は出なかった……。
*1
一方で、人間側のエンディングでも
自分の願いを叶えてくれないから偽物扱いされて埋められてしまったり、
「この斧がある限り戦いが起きる」と海に放り捨てられてしまったり、
鍋でグツグツ煮込まれてポーションの材料にされてしまったりと、
キャラによっては割と酷い扱いをされる事も。
正統派の
ギリウス・ロックヘッドですら「悪用されないよう壁に埋め込んで封印する」というもの。
元々は人類に加護をもたらす神々の斧であったはずが、この頃にはもう
デス=アダーに悪用されるために存在するという認識になってしまったようだ。
まぁ
願いを叶えてくれるアイテムに罪は無くても
それを使う側の悪意は止めようが無いから
しかたがない。
そもそも毎回悪役が振り回すのがお約束の
迷惑斧だし。
すててこい!
……一応、
ミランのエンディングでは「この斧さえあればみんな幸せに暮らせるのね」と、王家には正しい伝承が残されているようである。
ミランの爺やのドワーフ(ギリウス・ロックヘッドとは別人)は「生きている間に二度もこの斧に巡り会えるとは」と発言しており、
かつての伝説の時代の当事者が生き残っている事も大きかったようだ
(なお、かつてゴールデンアックスを見た事があると言っても、彼はギリウス・サンダーヘッドとも別人である。
サンダーヘッドは『デスアダーの逆襲』で亡くなっているし、仮にサンダーヘッドが生きていたとしたらこの斧と出会うのは三度目になるため)。
MUGENにおけるゴールデンアックス
Werewood氏(現・Borewood氏)によるものと、それを強化改変したものが存在する。
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Werewood氏(Borewood氏)製作 |
『 ストIV』の セスなどを製作したWerewood氏(Borewood氏)によるもの。
mass氏の製作した ミラン・フレアーがベースになっているらしく、改変は自由。
原作からして技の数が少なく、直前の敵デス・アダー程の手数も無いが、
一撃が重い上に攻撃 判定も強く、 必殺技の出だしに アーマー(ダメージを受けないため実質は無敵)が付いているため、
相手の攻撃を容赦なく潰してくる。
ただ、動きが遅いので隙を晒しやすい事と、ほとんどが近接攻撃で遠距離攻撃はビーム攻撃しかないので、
距離を取って戦う相手には圧倒的に不利。
AIもデフォルトで搭載されている他、専用 ステージと BGMも同梱されている。重厚感溢れる荘厳な曲調が渋い。
Nori氏による外部AIも公開されている。
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製作者不明 オーラムアックス |
上記のゴールデンアックスをアッパー改変したもの。
無限ロダにて公開されていたが、現在は同所の閉鎖により入手不可。
見た目は変わらないが技の性能や威力などが強化されており、カラーを上げるとアダーのような 喰らい抜けブロッキングを使うようになる。
12Pは即死耐性も加わり 準神(狂最上位)クラス。
製作者不明のキャラだが、狂キャラの集まる大会での参加が増えつつあるようだ。
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出場大会
出演ストーリー
*1
そもそも格ゲーブーム当時、既にベルトスクロールアクションは「時代遅れ」とされていた。
特にアーケードゲームの場合は、上手なプレイヤーが居ると一人で1時間ぐらい占拠してしまうため、店側の評判が良くなかった
(そして回転率を上げようと
序盤から難しくしたら一般プレイヤーが逃げた)。
逆に対戦型格闘ゲームは、
「どんなに上手なプレイヤーが長時間占拠していても、対戦で負けた側が(連コインであれ別人に交代であれ)コインを投入してくれる」
ため、評判が良かったのである。
まぁ対戦で勝てない一般プレイヤーの引退続出により、結局は人気が落ちて現代に至るんですがね
そしてさらに時代が進むと、パソコンや家庭用ゲーム機の性能向上(業務用と遜色ない出来になった)と家庭用インターネットの普及により、
ゲームは家でオンラインが主流になっていく。
かつて一世を風靡した「ゲームセンターに行って、そこに集まった人物と対戦」というプレイ方法そのものが時代遅れと成っていき、
多くのプレイヤーで賑わった名店舗が次々と閉店していく事になってしまった。
正に諸行無常。
だが、過去の名作の復刻やリメイク、何十年越しの続編制作という流れも起きており、様々な栄枯盛衰を孕みつつゲーム業界の歴史は進んでいく。
また、射幸心を煽ること実機であることが重要なプライズゲームやメダルゲームがメインとなった「アミューズメントパーク」として生き残ったり、
大型店だと屋内遊園地を併設したりも。屋内遊園地が商売になるのは、公園とかで子供達が騒げなくなった事の裏返しであるが
最終更新:2025年01月08日 19:43