ニケ - NIKKEぺでぃあ | ニケペディア

ニケ NIKKE

概要

人類が地上を奪還するために作り出したヒューマノイド型対ラプチャー汎用兵器。
アークの三大企業がニケ制作を担っており、大きく分けて量産型ニケと特化型とが存在。
また作られた世代によって第1～第9世代まで存在する。
量産型は外観が数パターンしかないのに対し、特化型はワンオフでありそれぞれ異なった外観や能力、高い戦闘力を備える。
現在制作されるニケはすべて女性である。

身体的特徴

多くのニケの外観は10代から20代の女性の姿をしており耐久性、腕力、五感など人間のそれを遥かに凌駕する。
ただしロボットのように青天井に強化できるわけではなく、思考転換を防止するために人間の能力の延長線上の強化に限られる。
ニケになるための適性を持った人間から摘出した脳を、機械と生体部品で出来た体に移植した所謂ヒューマノイドであり機械の体であるため外見上は年を取らない。
歳はとらないがニケ自身がダイエットや胸の大きさや筋肉量の増加に言及する描写があり、ある程度の体型変化は起こりうると思われる。
ある程度の損傷は自己修復され、脳が無事であれば普通の人間であれば即死するほどの大怪我を負ってもボディ（もしくはパーツ）の交換により以前と同じように活動できる。
ただし部品交換を安易にすると思考転換の危険がある。
ラピがメアリーに部品交換を依頼した際にメアリーは精神衛生上、軽い怪我なら自己回復能力で自然治癒させることも大事と語る。
過去には骨折したニケ用の外骨格が製造されたが、自然治癒を待つより新しく損傷箇所を製造交換したほうが早いとの理由から製造が中止された。
機械の体という性格上、人間と比べて非常に重いという特徴がある。
このため不安定な地盤、人間用の橋、凍結した川や湖などでの作戦行動は慎重さが求められる。
動力源としてコアと呼ばれる機関を内蔵、活動に必要なエネルギーはここから得ることができる。
人間と違い食事を取らなくても必要なエネルギーが得られるが後述の理由から食事は必須となる。

脳と精神

機械の体を持つニケにとって身体の損傷は「修理」や「交換」といった形で修復が可能。
しかし脳だけは人間のものを利用しているため代替が利かない。
脳が破壊されたりボディの破壊により脳の活動が維持出来なければ普通の人間と同じように死亡（活動停止）してしまう。
戦闘などで体を失ったニケの脳をブレインシェルターと呼ばれる容器に収納することでスペアボディに移植されるまで脳を腐らせずに保存可能、期限は七日間まで。
脳に対するダメージは致命的であり侵食や思考転換によるイレギュラー化は殺処分の対象となりニケにとっては恐るべき症状である。
痛覚や嗅覚のセンサーをシャットダウンすることで戦闘に支障をきたす過大な感覚負荷をカットすることができる。
ニケはコアからエネルギーを得るため理論上は食事や睡眠を取らなくても活動が可能。
しかし自分が人間ではない自分の体ではないと自覚し始めると思考転換のリスクは跳ね上がる。
思考転換を防ぐためにも精神衛生上、人間らしい食事や人間らしい生活様式をきちんと取ることが求められる。

ボディ

ニケが作成された時期により世代が存在、またボディにもいくつか種類がある。
こちらはボディの項目を参照。

武装

多くの場合は歩兵として運用され、それぞれニケ専用の携帯火器を装備する。
ニケ専用火器は非常に高い攻撃力を有し普通の人間が使用するとその反動を制御することが出来ずまともに撃つことはおろか、反動により大怪我をする危険性が高い。

画像はラピの専用銃ミリタリア（アサルトライフル）
外観、大きさは人間用のアサルトライフルに近いが当たれば人間の体の半分を吹き飛ばされる程の威力を持つ。
重量も人間用火器を遥かに上回り持ち上げることさえ困難。
特にスノーホワイトのセブンスドワーフは4トンにもなるが本人は軽々と背負い重さを感じさせない。
武装は大別してサブマシンガン、アサルトライフル、ショットガン、スナイパーライフル、ロケットランチャーに分けられる。
また特化型は自分専用の火器を装備しており性能もそれぞれ特徴を持つ。
例外として紅蓮のように刀による斬撃を使用するニケも居る（ゲーム内ではアサルトライフル扱い）

過去にはボディに武装を内蔵する試みもあったが認知的不協和から思考転換を起こす事例が多発。
現在のニケが携行火器を使用するのはこのため。

ニケの製造

アークにおいてニケを生産することができるのはエリシオン、テトラ、ミシリスの三大企業のみである。
それぞれの企業で設計思想に特徴があり軍需のエリシオン、最先端技術のミシリス、エンタメのテトラなど企業の特色を生かしたニケ制作を行っている。
ニケの根幹を成す人間の脳は様々な理由や事情でニケとなる。
戦闘で死亡もしくは瀕死の軍属、病死や余命僅かな市民が延命として、犯罪者や中央政府に仇なす者が罰として、自らニケを志願する者や本人の意志に反してニケにされる者等様々。
脳の全てが個性的なワンオフニケへ製造されるわけではなく、ほとんどは量産型ニケとして製造され適性の高い脳が特化型のニケとして製造される。
製造の過程で量産型は脳と体の不一致による混乱を防ぐために記憶の消去処理が施される。
ただし量産型製造時の記憶消去描写は時代によってバラツキがあり、100年前ではピナには人間の頃の記憶はなく、一方エイブは記憶が全て残っていた。
人類のアーク定住後ではラピやセイラといった量産型は、人間の頃の記憶をかなり保持してる描写が見られた。
量産型の外見がクローンのように同じなのに対し、特化型は人間だった頃の見た目に近いなど個性豊かな外観をしているが、これはニケ化の過程で「本人が最も理想とする姿になる」ためだと言われている。
量産型との分水嶺
量産型になるかどうかの判断基準の1つとして脳内の「理想の自分像」の存在があげられる。
ラピは自分の理想像がなく量産型ボディのニケとして制作された。
一方でモリーは脳に理想像があり、それを元にボディと顔が制作され非量産型となっている。
公務員ニケ
上記とは別にA.C.P.U.やトライアングルなどの中央政府公務員ニケは特別な手順を経てニケとなる。
死亡や任務など、ニケ化の必要に迫られると表向きは長期休暇を取り、人間だった頃と同じ顔、同じ体型、記憶を保持しニケとなる。
これにより職場の同僚は彼女らがニケとなったことを知らず、また本人もニケであることを隠し人間として職場復帰を果たす。
同じく類似したケースとして、アンダーワールドクイーンがある。
彼女らはそれぞれ自分の裏社会組織を統率するために人間の記憶と外観を保持したままニケとなり、組織内でニケであることを知る者もごく一部に限られている。

男性ニケ

現存するニケは全て女性の脳を元にした女性型となっているが過去には男性の脳を用いた男性型ニケの制作も試みられていた。
遺失物のニケ志望者募集パンフレットの三次募集では10～25歳までの女性に限定されているが、それ以前の一次二次募集では男性も対象となっていた。

同じく遺失物の記録であるニケ制作報告書では「トム」という19歳男性がニケ制作され失敗したという記録が残されている。

ニケの性格と行動

ロボットやAIと違い人間の脳を元にしているニケは人間と同じようにいくつか制限はあるが自由意志を保持している。
性格はニケ化する以前の性格に大きく影響される。
多くのニケは元来の目的であるラプチャーの殲滅に携わる事になるが、特化型ニケは人間だった頃の知識や技術を生かしたポジションになることがある。
警察や裏社会、新人ニケの教官、建築、医療、研究職など多岐にわたる。
戦闘力において人間を遥かに上回るニケを兵器として安定して運用、またその矛先が人類に向かないように製造時に特殊なナノマシンNIMPH（ニンフ）が注入される。
このナノマシンはニケに人間への発砲禁止や上官の命令厳守など多数の制約をニケにもたらすが、その内容は個人差があり完全とは言い難い。
このナノマシンによって記憶消去、上書きなどが可能。
NIMPHによる行動制限はリミッターと呼ばれ状況に応じて上官や中央政府により解除可能である。
モダニアがシージペリラスを攻撃しようとした際には「ニケはニケを攻撃できない」というリミッターが効いて射撃することができなかった。
逆にカウンターズがエキゾチックを拘束しようとした際には指揮官である主人公がリミッターを解除することによりニケ同士の戦闘が可能となる。
また「人間への加害」も解除可能で副司令ドバン率いる量産型ニケはリミッターを外された状態でE・Hへの攻撃やアウターリムの住民の虐殺（未遂に終わる）任務に当てられた。

指揮官とニケ

ニケはNIMPHにより指揮官の命令を遵守することを厳命されている。
そのため本来ならば指揮官がしなければならない書類作成を命令と称して押し付けられることもしばしば。
時には圧倒的戦力差から部隊を守るために死ぬとわかっている囮としてニケを突撃させるなど非情な命令にも従わなければならない。
ニケにとって指揮官の命令は「絶対」であり、逆らうことや命令不服従は下剋上と判断され即決処分の対象となる。
指揮官の命令と同じように「指揮官絶対保護の法則」が絶対的な義務として求められる。
指揮官の負傷または死亡した場合、その責任によりニケは処罰を受ける。
アニスとラピの分隊04-Fの指揮官は無謀にも拳銃でラプチャーに突撃し死亡したが、これは自決行為とみなされ二人が処分を受けることは免れた。

アークとニケ

人類の希望でありラプチャーに対抗できる唯一の戦力であるニケだが時代によってその扱いは変化してきた。
人類がニケを運用し始めた初期は勝利の女神、人類の希望と持て囃されたが中央政府はニケを兵器として効果的に運用するためにニケの人権を制限し始めた。
当初ニケ側は反発したが多くの一般市民はこれを支持、ニケ人権の暗黒時代が始まる。
第一次地上奪還戦が失敗するとアークはその責任がニケにあると考えるようになりニケの扱いはさらに酷いものになっていく。
アニス云わく「ニケの人権が底をうった」時代にゴッデスフォール事件が起き、これによりニケの人権が回復を見せる。
その他にも芸能人ニケプリティーの死など様々な事件が起こるたびにアークの世論はニケを崇めたり迫害したりを繰り返してきた。
現在のニケの扱いはアニスに言わせれば「あの頃（ゴッデスフォール事件）よりはマシになった」らしい。
しかし今でもアーク市民の一部には彼女達が自分たちとは違う機械の体である異質さからくる差別意識、ニケフォビアが存在、ニケ入店禁止の店など露骨に差別を表す市民も存在する。
また指揮官がニケの人権を尊重したり待遇の改善を求めることは反政府主義者やテロリストのレッテルを貼られかねない危険な思想とされている。
耐用年数を経過したり廃棄処分となったニケは裏ルートを通じてアウターリムに横流しされるケースが存在し、このケースのニケには悲惨な末路が待っている。
一部のニケはニケ専門の娼館に売却されニケフォビアやアーク特権階級の「玩具」として消費される。
他にもアウターリムのギャング同士の抗争向けに売却されるがNIMPHにより対人戦闘はできない。
そのため「歩く盾」として相手の弾丸をその身に受け続けるためだけに消費される。
市民の多くはニケと人間は別の存在として一線を引いているが、中には歌唱力で人々を魅了するプリマドンナや商売の分野で生活に欠かせない存在のタレント部隊、ファンの多いメイド喫茶メイド・フォー・ユーなど人間社会の中で一芸を持ち支持を集める事もある。
一部のニケには自身がニケであることを秘匿し活動する者もいる、治安維持部隊トライアングルなどはその一例でプリバティらは任務上ニケではなく人間として活動している。