このページでは、任天堂のゲーム機、 カラーテレビゲーム15 と、その廉価版 カラーテレビゲーム6 を合わせて解説する。
カラーテレビゲーム15 |
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他言語 |
Color TV-Game 15 (英語)(*1) |
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発売元 |
任天堂 | |
プレイ人数 |
1~2人 | |
発売日 |
1977/07/01 (日本) | |
値段 |
15,000円 | |
日本販売数 |
約90万台 |
任天堂が初めて発売した家庭用ゲーム機。その名の通り、15種類のゲームを遊ぶ事ができる。ゲームはカセット交換式ではなく、全て内蔵ゲームである。
家庭用のテレビに接続して遊ぶことが可能。
コントローラは有線のパドル式を採用しており、本体から付け外しが可能。
廉価版の『カラーテレビゲーム6』と同時に発売された。
カラーテレビゲーム6 |
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発売元 |
任天堂 |
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プレイ人数 |
2人 | |
発売日 |
1977/07/01 (日本) | |
値段 |
9,800円 | |
日本販売数 |
約50万台 |
『カラーテレビゲーム15』の廉価版。『15』と同時に発売された。
遊べるゲームがその名の通り6種類のみに減っており、コントローラの付け外しができなくなっている。
まず企画自体は三菱電機がシステック社(電卓メーカー。倒産済)と共同開発して作ったものの持ち込み企画であった。
更に1975年には既にエポック社が「テレビテニス」で家庭用ゲーム機事業をいち早く始めており、後発メーカーの任天堂は価格勝負をするしかない状態であった。
そこで、任天堂は奇策を閃く。徹底したコストカットを行い赤字生産で作った『6』と、やや安いが採算がとれる『15』を同時に発売するというものであった。
『6』と『15』は中身は同じものを使用しており、『15』の基盤に機能制限を加えたものが『6』である。
『15』を15,000円に設定し、『6』を9,800円とする事で、「1万円切りでゲームが遊べる」という点と「1.5倍の値段を支払えば、『6』の2.5倍のゲームを遊べる『15』を買えてお得」という二段構えの戦略を行った。
実際、『15』と『6』のゲームはほぼ全てが『PONG』(*2)のクローンゲーム(後述)で、ゲームの違いも「シングルスとダブルス」「障害物の違い」で1つのゲームを4カウントで水増し収録するという詐欺に近いような代物だったものの、価格設定のインパクトが目を引いてこの戦略は見事に成功する。
この成功は任天堂の家庭用ゲーム機参入の第一歩となり、ここから様々なゲーム機を展開して行く事となるのである。
全て『PONG』のクローンゲームである。