【スーパーマリオカート】

スーパーマリオカート とは、【スーパーファミコン】用のゲーム。

概要

スーパーマリオカート


他言語

Super Mario Kart (英語)

ハード

【スーパーファミコン】

メディア

4メガビット+16キロRAMロムカセット
DSP-1チップ搭載

ジャンル

レース

発売元

任天堂

開発元

任天堂

プロデューサー

山内溥(エグゼクティブプロデューサー)
宮本茂

ディレクター

杉山直
紺野秀樹

プレイ人数

1人

発売日

1992/08/27 (日本)
1992/09/08 (北米)

値段

SFC:8,900円
Wii:823Wiiポイント
Wii U:838円
3DS:838円

レーティング

CERO:A(全年齢対象)
ESRB:E(全員)

シリーズ

マリオシリーズ

移植・リメイク

【Wii】:【バーチャルコンソール】
【Wii U】?:バーチャルコンソール
3DS:バーチャルコンソール
Switch:【スーパーファミコン Nintendo Switch Online】
【ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン】?

日本販売数

382万本

世界販売数

876万本

【スーパーファミコン】で発売したゲームソフト。
【マリオ】達が【カート】で走るレースゲーム。

「2人用の【F-ZERO】」をコンセプトに設計されており、2人同時プレイが可能。
更にレースにアイテム要素を組み込む事によりパーティーゲームとしての側面も持つようになった。

マリオ・カート・パーティーゲームの3本は非常に噛み合いが良く、日本国内における『スーパーファミコン』のゲームの販売数は本作が最高の数値を記録した。

ゲームシステム

  • 上下画面
    1人プレイでは基本的に画面上側はカートを後ろから映しており、画面下側はコースマップかバックミラーが映っている。2人プレイでは画面下側が2Pカートを後ろから映している。
  • ロケットスタート
    スタート前の最初のシグナル音が消えた瞬間にBボタンを押し続けると、スタート時に加速する事が出来る。押すタイミングが早すぎると減速した状態でスタートしてしまう。
    取扱説明書にはヒントが載っている。
  • ドリフト走行
    ミニジャンプをした後にコーナーを曲がる事で、速度を落とさずに煙を上げて走行できるテクニック。あまりにも長くドリフトし続けていると1回転スピンしてしまう。
  • ミニターボ(仮)
    長時間ドリフトした後にドリフトを解除するとカートが加速する。説明書に記載されていない。
  • アイテム
    アイテムパネルから入手したアイテムを使う事で加速や妨害を行える。
    レースゲームにアイテムを持ち込むというかなり意欲的な要素であり、結果としてパーティーゲームとしても遊べる幅広さを持つに至った。
    CPUはそれぞれ専用のアイテムを所有している。
  • コイン
    プレイヤーカートはコインを手に入れると最高速度が少し上がる。10枚まで効果があり、11枚以上はストックされるだけ。
    コインが0枚の時に他のカートに接触するとスピンしてしまう。CPUカートはコインを持たず体当たりではスピンしない。

キャラクター

ドライバー

  • 【マリオ】
    標準性能タイプ。CPUアイテムは「スター」。
    プレイヤーが使うスターとは異なり、速度は上昇しない。
  • 【ルイージ】
    マリオと同じ。
  • 【ピーチ】
    加速重視タイプ。CPUアイテムは「毒キノコ」。
  • 【ヨッシー】
    加速重視タイプ。CPUアイテムは「卵」。
  • 【クッパ】
    高速安定タイプ。CPUアイテムは「火の玉」。
  • ドンキーコングJr.(ドンキーコングJR)
    高速安定タイプ。CPUアイテムは「バナナの皮」。
    説明書では「Jr.」とRが小文字表記だが、ゲーム内のドライバーズポイント画面や表彰式では「JR」とRが大文字表記の上にピリオドが無い。更に長いためかタイムアタックの記録一覧では「ドンキー」と略される。
  • 【ノコノコ】
    軽量機敏タイプ。CPUアイテムは「ミドリ甲羅」。
    プレイヤーが1位の時は前方に投げてくるが、この場合も「発射」するのではなく「設置」する。実質はヨッシーの「卵」と同じ。
  • 【キノピオ】
    軽量機敏タイプ。CPUアイテムは「毒キノコ」。

おジャマ敵キャラ

※全てのおジャマ敵キャラは、スターで無敵状態の時は接触しても吹き飛ばせる。
また、2プレイヤーの「マリオカートGP」の時は配置数が減る。(画面に表示できるキャラクター数の上限が原因と思われる。)配置数が減る仕様は「マリオカートGP」の攻略の役に立つ。
軽いスピンは「失速しつつもコインを失わないもの」、重いスピンは「完全に失速しコインを4枚失うもの」を指す。

  • 土管
    マリオサーキット及びバニラレイクコースに登場。土管なので当然固定されていて動かない。壁と同じ扱いでぶつかったら減速。多くの土管は道路脇のダートの中に配置されているが、一部の土管は道路内に邪魔するように配置されている。
  • オイル
    マリオサーキットに登場。固定されていて動かない。乗り上げると軽いスピン。
  • 【チョロプー】
    ドーナツ平野コースに登場。穴から一定間隔で飛び出している。ぶつかったらドライバーにくっつき、くっついた直後に失速し、くっつかれている間は速度が全然出ない。十字ボタンやLRボタンの連打か、水中に沈む事で振りほどける。
    水中に沈む事で振りほどけるのだが、ドーナツへいやコース3では水中から飛び出してくる謎の個体がいる。キノコによるダッシュを使った水切り走行で突撃すればドライバーにくっつける事ができるが、失速した直後水中に沈んで振りほどかれる。
  • 【ドッスン】
    クッパ城コースに登場。2周目から一定間隔で落下と上昇を繰り返す。横からぶつかった場合は壁と同じ扱いで減速。ドッスンが落下して来た所の着地点にいて潰された場合は完全に失速し、体が薄くペチャンコの状態になって風にひらひらと流され少し後退した後元に戻る。
    ドッスンに潰された後のこのような表現は、現在では『マリオパーティ』等でよく見かけるが、シリーズ全体で本作が初である。
  • 【パックンフラワー】
    チョコレー島コースで登場。固定されていて動かない。ぶつかると軽いスピン。
  • 【プクプク】
    ノコノコビーチコースで登場。飛び跳ねながら動く。ぶつかると軽いスピン。
  • 【スーパードッスン】
    説明書に載っていないある意味隠しキャラで、レインボーロードに登場。一定間隔で落下と上昇を繰り返す。横からぶつかった場合は重いスピン。スーパードッスンが落下して来た所の着地点にいて潰された場合はドッスンと同じ。
  • VSマッチ専属の敵(黒いおジャマキャラクター、資料によっては【キラー】またはキラーボール)
    特定の区間を往復している。ぶつかると重いスピン。

その他

ゲームモード

「マリオカートGP」以外の排気量は「100cc」で固定されている。

  • マリオカートGP
    1人または2人用モード。1カップ5コースを走り、総計のドライバーズポイントを競う。
    排気量は「50cc」と「100cc」が選択可能。「100cc」で全てのカップをクリアすれば「150cc」が選べる。
    「失格!」というシステムがあり、プレイヤーは4位以上でゴールしないと先に進めず「失格!」になり、残り人数を1つ消費して同じコースをリトライする事になる(いわゆるコンティニュー)。残り人数を使い切ってしまうとゲームオーバーになりタイトル画面に戻される。2Pの時はどちらかが4位以上になれば先に進める。(ただし、5位以下になった方の残り人数は1つ消費される。残り人数が無くなった方のプレイヤーは常に「ゲームオーバー」の表示でプレイする権利を失い、2人ともゲームオーバーになると当然タイトル画面に戻される。)
    基本的にはペナルティのシステムだが、「ファイナルコースで、ドライバーズポイント的に1位を取らないと優勝できないのに2位以下が確定してしまった」等の状況の時は、ブレーキをかけてわざと5位以下でゴールする事によってリトライするというテクニックとしても使える。
    5位以下でゴールしてリトライした場合はその時の順位のスタートライン、リタイアからリトライした場合はその時の順位に関係なく最下位のスタートラインからスタートとなる。
    隠し要素として、同一の順位を3回取ると残り人数が1つ増える。(ちゃんと1UPの効果音も鳴る。)
    この要素は【マリオカートアドバンス】まで似たような形で継続され、【マリオカート ダブルダッシュ!!】で撤廃される。
  • タイムアタック
    1人専用モード。好きなコースを走ってタイムを記録する。【マリオカート64】以降と違って、キノコ(ダッシュキノコ)は持っていない。
    タイムは上位5位まで、ベストラップは1つだけ登録される。
    ゴーストとして前回走ったタイムを表示させる機能がある。コマンドを使用すると1つだけゴーストとしてセーブできる。
  • VSマッチレース
    2人用モード。好きなコースで勝負する。
  • バトルゲーム
    2人用モード。バトル専用のコースで3つの風船をアイテムで割り合う。

アイテム

アイテムパネルから手に入れた後にAボタンで使用する。本作は空中では使用できない。
軽いスピンは「失速しつつもコインを失わないもの」、重いスピンは「完全に失速しコインを4枚失うもの」を指す。
CPUドライバーは2周目以降に決められたアイテムを使用する。

  • ミドリ甲羅
    前方に発射し、カートに当てると重いスピン。フェンスに当たると跳ね返る。
    実は下ボタンを押しながら使用する事で発射せずに置く事ができる。
    コンピューターはノコノコが使用する。
  • アカ甲羅
    前方に発射し、1つ前に走るカートを追いかける。フェンスに当たると消える。こちらは設置できない。
  • バナナの皮
    置いて使用する。踏むと徐々に失速し、コインを4枚失うスピン。バナナの皮のみ、軽いスピンでも重いスピンでもない独特の挙動のスピンである。
    実は上ボタンを押しながら使用する事で前方に投げる事ができる。
    コンピューターはドンキーコングJR.が使用する。
  • 羽根
    大ジャンプをする。穴やフェンスを越えられる。コースの構造上、無茶苦茶なショートカットが出来てしまうマリオサーキットとドーナツ平野では出現しない。
    ただし、チョコレー島コース2では無茶苦茶なショートカットが出来てしまうにもかかわらず低確率で出現する。
  • キノコ
    ダッシュする。ジャンプバンの少し前(手前ではない)で使うと大ジャンプができる。ダッシュ中はダートに乗っても減速しないのでダートを突っ切るショートカットも可能。
  • スター
    一定時間無敵になる。無敵中は速度が上昇し、他のカートに体当たりするとそのカートを重いスピンにでき、土管や敵キャラを弾き飛ばせる。
    ダートに乗っても減速しないのでダートを突っ切るショートカットも可能だが、ダートを通ると無敵時間が減る仕様がある。
    コンピューターはマリオとルイージが使用する。
  • イナズマ
    全敵カートを一定時間小さくする。小さくなったカートは速度が落ち、小さくなっていないカートと接触すると潰されてしまう。潰された場合は完全に失速し、体が薄くペチャンコの状態になって風にひらひらと流され少し後退した後元に戻り、大きさも通常のサイズになる。
    本作では「サンダー」という名称ではない。
  • コイン
    コインを2枚取得する。
  • テレサ
    VSマッチレースとバトルゲームの時のみ出現する。もう一方のプレイヤーのアイテムがあれはそれを奪い、一定時間もう一方のプレイヤーから見えなくなる。本作の時点では見えない効果だけで設置アイテムをすり抜ける効果は無いので注意。
  • 毒キノコ
    コンピューターのピーチとキノピオ専用。当たるとイナズマを受けた時と同様に小さくなる。
    密かな隠し技として、小さい時に毒キノコに当たると何故か元の大きさに戻る。

  • コンピューターのヨッシー専用。当たると重いスピン。
  • 火の玉
    コンピューターのクッパ専用。当たると重いスピン。
    他の設置アイテムとは異なり少し左右に揺れるので避けにくい。

コース

本作のレースコースの周回数は全て5周。

キノコカップ

  • マリオサーキット 1
    初心者向けのコースなのでオイルは無い。曲がりにくいコーナーは無い。
  • ドーナツへいやコース 1
    チョロプーはおらず、橙色の土管が置かれている。
  • おばけぬまコース 1
    壁のブロックに接触すると崩れてしまう。
  • クッパじょうコース 1
    ドッスンがいる。中盤辺りでジャンプバンを利用して溶岩を連続で跳び越える事になる。
  • マリオサーキット 2
    オイルが撒かれている。ダッシュバンとジャンプバンで跳び越える交差が特徴。

フラワーカップ

  • チョコレーとうコース 1
    パックンフラワーがいる。泥に入ると少し減速してしまう。
  • おばけぬまコース 2
    最後のアイテムパネルはジャンプバンを避ければ触れられる。
  • ドーナツへいやコース 2
    チョロプーがいる。
  • クッパじょうコース 2
    「STOP」と描かれた行き止まりの道があるが、羽根で無理矢理跳び越える事が出来る。
  • マリオサーキット 3
    中盤に曲がりにくいヘアピンコーナーがある。

スターカップ

  • ノコノコビーチコース 1
    プクプクがいる。
  • チョコレーとうコース 2
    中盤に大きい泥がある。
  • バニラレイクコース 1
    アイスキューブは体当たりすると破壊できる。おばけぬまコースと同じく滑りやすい。
  • クッパじょうコース 3
    150ccでは序盤で溶岩に落ちやすいので、そこでは減速しよう。4体のドッスンが並ぶ細い通路もある。
  • マリオサーキット 4
    曲がりにくいコーナーが多い。
+ 解析情報

バニラレイクのコースで使われている音楽は開発ファイルが流出した時のものによるバージョンと完成品のデータ内に収録されている没バージョン、さらに完成品で正式に使われているものの実に3バージョンが存在し、幾度となく作り直されたことがうかがえる。

スペシャルカップ

100cc以上でないと選択できない隠しカップ。

  • ドーナツへいやコース 3
    2つ目の橋の途切れている部分はミニジャンプなどで回避しよう。
  • ノコノコビーチコース 2
    中盤は基本的に浅瀬を突っ切る事になる。
  • おばけぬまコース 3
    所々に穴が開いており走りにくい。落ちそうになったら減速しよう。
  • バニラレイクコース 2
    氷が割れた部分をミニジャンプで越えればタイムを縮められる。
    VSマッチレースではバナナが配置される。
  • レインボーロード
    路面は虹色だが、壁が全く無いコース。スーパードッスンもいる。

バトルコース

  • バトルコース 1
    ドーナツへいやコースの路面と背景を利用したコース。行き止まりが3箇所存在する。
  • バトルコース 2
    ノコノコビーチコースの路面と背景を利用したコース。羽根で跳べば水場に入れる。
  • バトルコース 3
    バニラレイクコースの路面と背景を利用したコース。アイスキューブが多い。
  • バトルコース 4
    マリオサーキットの路面と背景を利用したコース。分岐がかなり多い。

BGM

2025/01/21より【Nintendo Music】で配信。

日本国外版の仕様

  • 日本版ではピーチとクッパが優勝時にシャンパンを飲む描写があるが、飲酒描写を抑えるためか北米版などでは別のドット絵へと差し替えられている。
    • バーチャルコンソール版やスーパーファミコン Nintendo Switch Online版でも日本版は飲酒描写が残ったままになっている。
  • 北米版のみヨッシーの見た目が少し変更されている。
    • その後発売されたヨーロッパ版では日本版と同様になっている。
  • クッパじょうコース 3は日本版と日本国外版でグランプリの難易度が大きく異なっている。日本国外版はCOMも溶岩に転落する事も多く、150ccになると順位が荒れる事も多いが、日本版のCOMは溶岩に転落する事が少なく順位もほとんど荒れない為、日本国外版と比べると難易度が高くなっている。150ccは普通にプレイするとスピードの出し過ぎで溶岩に転落する事が多い為、この差は大きい。

裏技/ネタ情報

  • 「マリオカートGP」のドライバー選択画面でAボタンとYボタンを同時に押し続けると、プレイヤードライバーが小さくなった状態でレースが始まる。
  • 「タイムアタック」で「L→R→L→R→L→L→R→R→Aボタン」の順に押すと、スペシャルカップがアンロックされる。

関連作品

他ハード版

移植

  • 【スーパーファミコン Nintendo Switch Online】
    2019/09/06当日から配信。バーチャルコンソールとほぼ同様。
    2021/05/26にはSP版の「フルコースでおもてなしバージョン」が配信。最初から100ccのスペシャルカップと150ccが解禁済みの状態となっている。

余談

  • トピックスで開発の状況が語られている。
    • 2人で遊ぶので2画面に分けて表示するために直線の長いコースが表示できず、四角形に収まるグネグネしたコースを走らせるために【F-ZEROマシン】?よりも遅いゴーカートを採用した。
    • 元々はマリオではなく「つなぎを着たお兄さん」を使って制作されており、8人では見分けがつかないので区別のために試しにマリオを入れてみたらそのままイケそうだったのでマリオカートという形になった。
    • アイテムは最初はオイルを投げていただけだったものから発展して今の形になった。
    • ドンキーコングJR.がわざわざ成長した姿で採用されたのは元々つなぎを着たお兄さん達で作っていたのでデザインしやすかったという説が有力らしい。
    • のちに流出した開発中のファイルによると水上を進めるホバークラフトなどカート以外のマシンも存在する予定だった。前述の「つなぎを着たお兄さん」の画像も実存が確認されている。
  • 【マリオカートWii】の「社長が訊く」では、本作の開発の話も載っている。
    • 2人分の画面(分割画面)で遊ぶレースゲームを作るのが開発のきっかけ。
    • 『F-ZERO』のキャラは7頭身だが、本作のドライバーは3頭身にした。
    • プロトタイプは、2台のカートを自由に走らせるだけだった。
    • バトルモードは「2人で対戦できるコミュニケーションツールとして単に順位を競うのではなく何かほかの遊びもあったらいい」事から作られた。

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最終更新:2025年01月21日 15:12