S90 - 聖華世界 @ wiki

軽機兵 S90(シムラクルム・ナインティ)

[解説]

シームド・ラボラトリーズ社により聖華暦826年に発動された蜃気楼計画(シムラクルム・プロジェクト)の中で開発された軽機兵。

聖華暦832年に自由都市同盟政府主催で開かれた軍用軽機兵選定のためのコンペティションに提出され、アイオライト・プロダクションが提出したメサ・オイニーオと争うことになった。

このコンペティションは、最大出力、防御性能、運用コスト、機動性能の4項目の比較による一次審査後に二次審査として模擬戦を行い優劣を図るという形式であった。
性能比較の結果は最大出力と防御性能はメサ・オイニーオに、運用コストと機動性能はS90に軍配があがるというもので、互角であるかのように見えた。

しかし、続く二次審査。
その結果はシームド・ラボラトリーズ製のS90の圧勝に終わる。
S90はその機動力をもって、ほぼ封殺する形でメサ・オイニーオを圧倒したのだ。

こうして、S90はアイオライト社をコンペティションで破った機体としてその名を知らしめ、同じく蜃気楼計画において開発されたS70、S50と共に正式に同盟政府に採用されることなった。

S90は、前述のコンペティションで発揮されたように機動性能と運動性能に特化しつつ生産コストを下げることに重点を置いた設計がなされているほか、コンセプトモデルとしては成功したものの非常に扱いにくい機体に仕上がってしまった軽機兵のアルタキエラの反省から素直な操作性を維持することも重視されている。

それらの答えとしてシームド・ラボラトリーズ社が用意したのがS90自体は軽機兵として素直な機体として仕上げながらも、ミッションパックと呼ばれる追加装備を装備することにより専門的な能力を付与するという方法であった。
これにより、通常運用においては過剰となる機能を全て外付けのユニットとして分離することが可能となり、本体の生産コストの削減と操作性改善を同時に実現することにつながったのだ。

なお、S90の姿は聖王国製のノヴレスに似ているが、これは聖焔計画の集大成であり第三次聖帝戦争において伝説的な活躍を残したノヴレスにあやかってのことであったと言われている。