バーゼル族(バーゼル・ファミリア)
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[バーゼル族とは]
バーゼル族とは、カナドの全部族の中でも最大にして最強と称される部族である。
その最たる特徴は、ケントゥーリアをはじめとした人馬機兵を大量に擁している事にある。
いや、擁していると言うよりは、バーゼル族の持つ機兵はほとんど例外なしに、人馬機兵なのである。
その最たる特徴は、ケントゥーリアをはじめとした人馬機兵を大量に擁している事にある。
いや、擁していると言うよりは、バーゼル族の持つ機兵はほとんど例外なしに、人馬機兵なのである。
ちなみにバーゼル族以外に、人馬機兵を保有しているカナド部族は、現在に置いても確認されていない。
科学技術に抵抗の少ないカナド人であっても、各部の調律や調整、日常の整備などに少なからず問題の多い人馬機兵は、運用が難しかったのであろうか。
なおバーゼル族は、後述する事情により、そう言った部分をクリアしている。
科学技術に抵抗の少ないカナド人であっても、各部の調律や調整、日常の整備などに少なからず問題の多い人馬機兵は、運用が難しかったのであろうか。
なおバーゼル族は、後述する事情により、そう言った部分をクリアしている。
[その起源]
バーゼル族の部族名であるバーゼルとは、初代族長の名前から取られた物である。
元々彼らは、刀神イザナギと共に新人類解放軍と袂を別ち、北はカナドの大地に立ち去った強化個体Heizや亜人たちの子孫である。
刀神イザナギが「ある使命」のために皆のもとを去ったとき、彼により後を託された人物がバーゼルであった。
その名が、今もなお部族名として伝えられているのである。
元々彼らは、刀神イザナギと共に新人類解放軍と袂を別ち、北はカナドの大地に立ち去った強化個体Heizや亜人たちの子孫である。
刀神イザナギが「ある使命」のために皆のもとを去ったとき、彼により後を託された人物がバーゼルであった。
その名が、今もなお部族名として伝えられているのである。
[その領土・領域]
バーゼル族の領域は、旧世紀におけるカナダのブリティッシュコロンビア州、プリンスジョージ市を中心とする広範な地域全体である。
彼らは遊牧の民であり、「ある一か所」を除いて固定の集落を持たない。
彼らバーゼル族はこの広大な地域を、複数の小集団に分かれて山羊、羊、牛、馬などの家畜を遊牧して生活している。
バーゼル族の領域は、旧世紀におけるカナダのブリティッシュコロンビア州、プリンスジョージ市を中心とする広範な地域全体である。
彼らは遊牧の民であり、「ある一か所」を除いて固定の集落を持たない。
彼らバーゼル族はこの広大な地域を、複数の小集団に分かれて山羊、羊、牛、馬などの家畜を遊牧して生活している。
ところで、バーゼル族唯一の固定の拠点、前述した「ある一か所」が、ナズカと呼ばれる地域である。
この地下には、かつて旧暦(西暦)時代に旧人類が造り上げた、ほぼ完全自動化された工廠が存在していたのだ。
元々は鋼魔獣(旧タイプ)を自動で製造するための施設であったのだが……。
この地下には、かつて旧暦(西暦)時代に旧人類が造り上げた、ほぼ完全自動化された工廠が存在していたのだ。
元々は鋼魔獣(旧タイプ)を自動で製造するための施設であったのだが……。
かつての時代、刀神イザナギに率いられたバーゼル族の祖先たちは、この工廠を改修、再プログラミングしたのだ。
そして損傷著しかった人馬の幻装兵 スレイプニール・グリュン・ヴァルトの補修部品を生産させ、更にはその簡易量産型を設計してそれを大量生産させたのである。
こうして聖華暦830年代の現代においても、ナズカの地はバーゼル族の兵站を支える、重要な地として今なお残っているのである。
そして損傷著しかった人馬の幻装兵 スレイプニール・グリュン・ヴァルトの補修部品を生産させ、更にはその簡易量産型を設計してそれを大量生産させたのである。
こうして聖華暦830年代の現代においても、ナズカの地はバーゼル族の兵站を支える、重要な地として今なお残っているのである。
[その職業]
バーゼル族はカナド人部族の中でも、最大にして最強と言われる部族である。
その総数は3,000人にまで至り、そしてその8~9割が戦士(クシャトリヤ)階級だと思われる。
この部族はしかし、カナド部族において最大ではあるが、最も平均的な部族とは言い難い。
他の部族では職業として、専業の呪術師(シャーマン)や放牧者(ノマド)などが存在する。
だがこの部族では、放牧者などの戦士以外の職業が、戦士階級の副業であるのだ。
その総数は3,000人にまで至り、そしてその8~9割が戦士(クシャトリヤ)階級だと思われる。
この部族はしかし、カナド部族において最大ではあるが、最も平均的な部族とは言い難い。
他の部族では職業として、専業の呪術師(シャーマン)や放牧者(ノマド)などが存在する。
だがこの部族では、放牧者などの戦士以外の職業が、戦士階級の副業であるのだ。
その理由は、バーゼル族が基本的に「戦いをするための部族」であると言う、彼らの自負による。
そのため彼らは多産を奨励し、産まれて来た子供は基本的にすべからく戦士になる事を前提に育てられる。
無論戦士に向いていない子供も出るが、そう言った子供は厳しい鍛錬や試練により、文字通り淘汰される。
カナド人部族数あれど、この部族ほど子供の「事故死」が多い部族は、そう無いだろう。
他の部族では、様々な形で戦士階級になるための試練が存在するが、この部族ではそう言った試練は無い。
言い換えれば「生き残る事」こそが、この部族での試練であるのだ。
そのため彼らは多産を奨励し、産まれて来た子供は基本的にすべからく戦士になる事を前提に育てられる。
無論戦士に向いていない子供も出るが、そう言った子供は厳しい鍛錬や試練により、文字通り淘汰される。
カナド人部族数あれど、この部族ほど子供の「事故死」が多い部族は、そう無いだろう。
他の部族では、様々な形で戦士階級になるための試練が存在するが、この部族ではそう言った試練は無い。
言い換えれば「生き残る事」こそが、この部族での試練であるのだ。
また、バーゼル族に特有の習慣として、半人前だった若者が、正式に戦士と認められた際に戦士長より、なんらかの形で証が与えられることがあげられる。
この証は、首飾りであったり、腕輪であったり、はたまた、身体のどこかに彫るイレズミであったりと、後述する戦士長を中心とした中、小集団ごとにその内容が異なっているが、いずれの場合も、一人前のバーゼル族として認められた証であることに変わりはない。
この証は、首飾りであったり、腕輪であったり、はたまた、身体のどこかに彫るイレズミであったりと、後述する戦士長を中心とした中、小集団ごとにその内容が異なっているが、いずれの場合も、一人前のバーゼル族として認められた証であることに変わりはない。
そのため、単に己の身分を示すもの、という以上にバーゼル族の一員である事を示す、いわばアイデンティティの証であるともいえるだろう。
なお、この部族では戦士が多く存在する為もあってか、下積み時代の下級戦士は人馬機兵に乗る事を許されず、単なる騎兵として戦いに赴く事になる。
ただし乗馬技術は、人馬機兵を操る上で大きな助けになるため、下積み時代のこの経験は無駄にはならない。
ただし乗馬技術は、人馬機兵を操る上で大きな助けになるため、下積み時代のこの経験は無駄にはならない。
大半の職業が戦士階級の副業でしか無いと先程記述したが、例外も存在する。
その例外は、技師(マキナ)と商人(カラシン)の2つで、これらは専業の者が多い。
この2つの職業は専門性が極めて高いため、戦士階級が片手間でできる仕事では無いためだと思われる。
それでもまれに、戦士と兼業している者もいる事はいるのだが、そう言った者は技師や商人として高い地位に上る事は無きに等しい。
技師や商人の長は、専業の者たちが就く事が掟で決まっている。
その例外は、技師(マキナ)と商人(カラシン)の2つで、これらは専業の者が多い。
この2つの職業は専門性が極めて高いため、戦士階級が片手間でできる仕事では無いためだと思われる。
それでもまれに、戦士と兼業している者もいる事はいるのだが、そう言った者は技師や商人として高い地位に上る事は無きに等しい。
技師や商人の長は、専業の者たちが就く事が掟で決まっている。
この2つの職業は、戦士になり得なかった脱落者にとって、成り上がるため……そしてこの部族において生き残るための、ただ2つの手段である。
戦士になれなかった者と言う事で軽蔑されそうな気もするが、これら2つの職業の者たちを馬鹿にしたり迫害する事は、バーゼル族では掟で厳しく禁じられている。
技師は彼らの誇る人馬機兵を整備、補修し、ナズカの地にある工廠を保守管理する重要な役割である。
また商人は、他の部族との交渉事で大きな役割を果たす。絶対に馬鹿にしていい存在では無いのだ。
戦士になれなかった者と言う事で軽蔑されそうな気もするが、これら2つの職業の者たちを馬鹿にしたり迫害する事は、バーゼル族では掟で厳しく禁じられている。
技師は彼らの誇る人馬機兵を整備、補修し、ナズカの地にある工廠を保守管理する重要な役割である。
また商人は、他の部族との交渉事で大きな役割を果たす。絶対に馬鹿にしていい存在では無いのだ。
なお聖華暦375年にアルカディア帝国領域へ攻め込んだ、強力でかつ野蛮な族長(ハラバル)が居た事がある。
その族長は、技師や商人を軽んじていた。
その族長は結局、当時の技師や商人の2/3と、それと懇意にしていた1人の戦士長(バードル)およびその配下の集団に離反され、当時帝国貴族であったかの高名なデューカリオン・コーバック侯爵の軍に討たれる。
この際に部下に離反された一因が、直接の原因では無いにせよ、技師や商人への蔑視にあったのではと言われている。
その族長は、技師や商人を軽んじていた。
その族長は結局、当時の技師や商人の2/3と、それと懇意にしていた1人の戦士長(バードル)およびその配下の集団に離反され、当時帝国貴族であったかの高名なデューカリオン・コーバック侯爵の軍に討たれる。
この際に部下に離反された一因が、直接の原因では無いにせよ、技師や商人への蔑視にあったのではと言われている。
ちなみに離反して失われた技師や商人を再度育成するのに、バーゼル族は非常に苦労し、長い年月をかけた。
この件もあってか、この部族の掟では技師や商人を軽んじたり虐げる者は、重い罰を受ける様になった。
場合によっては、死を命じられる事すらあるのだ。
この件もあってか、この部族の掟では技師や商人を軽んじたり虐げる者は、重い罰を受ける様になった。
場合によっては、死を命じられる事すらあるのだ。
[その組織]
バーゼル族は、過去の不名誉(聖華暦375年の、族長の暴走とも言えるアルカディア帝国侵攻と、部下に離反されての敗死)を教訓にして、現在は緩い合議制に近い体制を採っている。
この部族は戦士長級の高位の戦士に率いられた複数の中小の集団に分かれて遊牧をしているが、それら集団のリーダー格である戦士長の合議により、部族そのものの方針を決定しているのだ。
戦士長たちのうちから選出された族長は存在しているが、通常時は合議の場における議長的な役割しか持っていない。
バーゼル族は、過去の不名誉(聖華暦375年の、族長の暴走とも言えるアルカディア帝国侵攻と、部下に離反されての敗死)を教訓にして、現在は緩い合議制に近い体制を採っている。
この部族は戦士長級の高位の戦士に率いられた複数の中小の集団に分かれて遊牧をしているが、それら集団のリーダー格である戦士長の合議により、部族そのものの方針を決定しているのだ。
戦士長たちのうちから選出された族長は存在しているが、通常時は合議の場における議長的な役割しか持っていない。
しかしそれは、族長が無力だと言う事ではない。
いざ他の部族との抗争や、三大国との戦争、大規模な鋼魔獣や魔獣の侵攻など危急の折には、強権を揮う権限も持っているのだ。
いざ他の部族との抗争や、三大国との戦争、大規模な鋼魔獣や魔獣の侵攻など危急の折には、強権を揮う権限も持っているのだ。
この族長を議長とする戦士長会議が、聖華暦830年代のバーゼル族を率いている。
そして族長となった元戦士長が率いていた集団が防衛戦力としてナズカの地に駐留し、技師や商人の8割近くが同様にナズカの地で集落を築いている。
他のバーゼル族は、各戦士長の指揮に従い幾多の中小集団に分かれて自部族の領域内を遊牧しているのだ。
ちなみに遊牧する集団に付き従う技師や商人は、その大半が数少ない、戦士階級との副業の者である。
そして族長となった元戦士長が率いていた集団が防衛戦力としてナズカの地に駐留し、技師や商人の8割近くが同様にナズカの地で集落を築いている。
他のバーゼル族は、各戦士長の指揮に従い幾多の中小集団に分かれて自部族の領域内を遊牧しているのだ。
ちなみに遊牧する集団に付き従う技師や商人は、その大半が数少ない、戦士階級との副業の者である。
[その機兵]
バーゼル族の主力機兵は、ケントゥーリアと呼ばれる人馬機兵の1種である。
これはかつて刀神イザナギの時代に、人馬の幻装兵 スレイプニール・グリュン・ヴァルトの簡易量産型として設計された物だ。
数百年の間、多少の改良はされたものの相対的にはさして変更無く、当時の基本設計のまま用いられている。
これはかつて刀神イザナギの時代に、人馬の幻装兵 スレイプニール・グリュン・ヴァルトの簡易量産型として設計された物だ。
数百年の間、多少の改良はされたものの相対的にはさして変更無く、当時の基本設計のまま用いられている。
ケントゥーリアの原型機となった人馬の幻装兵 スレイプニール・グリュン・ヴァルトであるが、かつては多数存在したこの機体も、長い年月の間に損傷の限界に達したり共食い整備したりで失われ、今はバーゼル族全体で2機が残るのみである。
ただし他にも神人が最低1機、場合によっては複数機保存している可能性もあるが。
ただし他にも神人が最低1機、場合によっては複数機保存している可能性もあるが。
[著名な操手]
[戦士長ドナスム]
ドナスムは30代半ばの壮年の男で、10年ほど前に現役引退した先代の戦士長より、復元幻装兵スレイプニール・グリュン・ヴァルトと戦士長の座を引き継いだ。
技量は後述のジャハールには及ばないものの、それを除けば部族で最上位に位置する。
彼は中規模の集団を率いて、常に遊牧に出ている。
ドナスムは30代半ばの壮年の男で、10年ほど前に現役引退した先代の戦士長より、復元幻装兵スレイプニール・グリュン・ヴァルトと戦士長の座を引き継いだ。
技量は後述のジャハールには及ばないものの、それを除けば部族で最上位に位置する。
彼は中規模の集団を率いて、常に遊牧に出ている。
[戦士ジャハール]
ジャハールは60代の老年であり、かつては小規模な集団を率いていた戦士長であった。
老いて戦士長の座は後任に譲ったが、乗機である復元幻装兵スレイプニール・グリュン・ヴァルトは未だ誰にも譲っていない。
理由は、部族で2機しかない貴重な象徴的な機体を、生半可な技量の者には譲れないからである。
本人はいい加減、誰かにこの機体を譲って隠居したいのだが、残念な事に適格者がいない状態だ。
ジャハールは60代の老年であり、かつては小規模な集団を率いていた戦士長であった。
老いて戦士長の座は後任に譲ったが、乗機である復元幻装兵スレイプニール・グリュン・ヴァルトは未だ誰にも譲っていない。
理由は、部族で2機しかない貴重な象徴的な機体を、生半可な技量の者には譲れないからである。
本人はいい加減、誰かにこの機体を譲って隠居したいのだが、残念な事に適格者がいない状態だ。